魅力②登場人物の恐怖・迷い・反骨心・正義感といった複雑な感情の描写と声優陣の演技

本作は事件捜査やガンアクションといったハードでバイオレンスな描写が色濃く描かれています。
事件や謎に挑む度に恐怖や迷いを感じてしまう登場人物を、声優陣は見事に演じきっています。
暴力的だったり、人によってはあまり受け入れられないような描写でも、本作では見事な作画で描ききっています。

そういった描写に抵抗がなく作品をフィクションとして楽しむことが出来る人にとっては、
本作の過激とも言える描写は極上のスパイスのような刺激として感じることができるでしょう!

魅力③What Color? シュビラシステムによる管理社会の矛盾を問う哲学的なテーマ

サイコパス2期は恋愛や人々の幸福といった牧歌的なシーンはかなり少なく、
かわりに管理社会への疑問や犯罪との抗争といったテーマが主に取り扱われています。
しかし神といっても過言ではないシュビラシステムによって守られた管理社会にも脆弱性が存在しました。

「カムイキリト」という人物がシュビラシステムの司る法をかい潜り、シュビラスステム自身のサイコパスは正常なのか否かを投げかけます。
しかしテロリストのような過激な攻撃にも関わらず、知的に進むボードゲームのような感覚で進むストーリーが、視聴者の興味を引きつけてやみません!

アニメ「サイコパス」2期の感想(ネタバレ有)

作品全体として常にダークでディープな雰囲気が漂っていますが、ストーリー展開が秀逸なので飽きることなく楽しむことができます!

複数の人間から移植手術を受けて命を取り留めた「カムイキリト」。
序盤ではただの犯罪者かテロリストとしか思えないカムイが徐々に人間性を見せる展開が、 心を吸い寄せられるかのように感情移入してしまいました!

カムイの存在を否定していたのに自身の存在の矛盾を突きつけられたこと、それと併せて危 険が及んだことから止むを得ず認識するようになったことを「進化」として表現したシュビラシステム。

声優さんの演技があまりにも無機質すぎて(機械の音声を表現しているのでとても秀逸なの ですが)、時々とてつもない嫌悪感を抱いてしまいます笑
敵役のカムイキリトに同情してしまい、社会の根幹を担うシュビラシステムを嫌ってしまう … こんな風に感じてしまったらサイコパスファン間違いなしだと思います!

また、2期より捜査に加わった霜月美佳の小物感が見ていて苛立ちを覚える反面、保身や安定に走る姿は人間らしさを感じざるを得ません。

物語の要所要所で足を引っ張りかねないシーンが散見されますが、
登場人物全員が強靭なメ ンタルや強い使命感を持っているのでは展開にハリが生まれませんからね。

一種の同情のような感情を抱いてしまったら、小市民らしさを体現した霜月美佳にすっかり ハマっている証拠かも!?

そしてサイコパス1期を見ていた人に嬉しい描写もあります。 主人公である常守朱がタバコを吸っていると思われるシーンがありました。
あれは前期サイコパス1期で相棒の刑事として組んでいた「狡噛」という人物に想いを馳せ ているという描写です。
本作は2期ということで1期からのファンが少し嬉しくなるようなシーンを挟む辺りがファ ン心をくすぐりますね!

アニメ「サイコパス」2期の口コミ・評価

「サイコパス」2期の口コミ

口コミを見てみると、「1期と比べると見劣りする」という意見が多少あるものの、良作である3期へと続くストーリーとなっているので、2期も是非みるべき!とのことでした。

「サイコパス」2期の筆者評価

総合評価:44点/50点
作画:35点/50点
音楽:45点/50点
ストーリー:50点/50点
メッセージ性:45点/50点
独自性:45点/50点

 

作画:35点
キャラクターデザインや背景の描き方はとても丁寧に行われているように感じられます。
登場人物それぞれが物語中にどんな役割を担うのか、外見を見るだけである程度判断することが出来るので、視聴者の理解を促すような配慮がされているように感じます。
その分、バトルシーンの動きが少々物足りなく感じてしまいました…
危機感あふれるシーンなのにも関わらずのっぺりと走るシーンがあったりするのが残念です(逆に言えば現実的でリアリティがあるのですが)
しかし最近のアニメではコンプライアンス遵守だったり過激な描写が嫌厭されていたりするため、本作はかなり過激に攻めているのである意味バランスが取れているのかもしれません。
過激な描写をあまりにもリアリティ溢れるように描いてしまったら炎上しかねませんからね。

音楽:45点
先述のOP曲ED曲もさることながら、劇中で流れるBGMはどれも作品に合うものばかりです。
緊張感あふれるシーンでは壮大なストリングス系の楽器を多く使ったオーケストレーション。
事件背景の推理に思考を巡らす緻密なシーンではピアノを使った繊細なサウンド。
どれも登場人物の感情やシーンにマッチした素晴らしいBGMとなっております。

ストーリー:50点
筆者としては文句なしの満点です!
謎めいたカムイキリトという犯罪を象徴するような存在と管理社会の神のような存在であるシュビラシステムの対比。
シュビラシステムの脆さと矛盾に気づきつつも、自分自身も社会の一員として犯罪抑制に動く主人公の複雑な感情描写。
近未来の日本と管理社会を描いた哲学的なテーマと謎解きサスペンスに引き込まれること間違いなしです!

メッセージ性:45点
アニメという枠組みであるのにも関わらず取り扱っているのは管理社会という大人なテーマです。
「管理された社会で如何に生きるか」そして「管理された社会は本当に正しいのか」という疑問を作品を通して常に視聴者に投げかけています。
答えのない禅問答のような問いに主人公は疑問を抱きつつも、その矛盾を受け入れながら生きていかなければならない。
「現実に生きる私たちも同じように、矛盾や理不尽といった悩みを抱えながら強く生きよ」そんな作者の主張をひしひしと感じられます。

独自性:45点
近未来SFをテーマにしたアニメ作品は他にも多数ありますよね。
軍事やサイボーグをテーマにした、超人的な戦闘能力で戦う「攻殻機動隊」AR・VR・そしてネットゲームなど、現実にあるものをテーマにしつつもファンタジーに昇華させた「ソードアートオンライン」
科学テクノロジーと魔法の世界を融合させた「とある科学の超電磁砲」サイコパスは心や思想の数値化によって徹底的に管理された社会という、哲学的なテーマを題材にしています。
ファンタジーや空想の世界では人間離れした能力や武器によって勧善懲悪する気持ちのいいストーリー展開が王道ですよね。
しかしサイコパスでは等身大の一人の人間が巨大な存在に対していかに踠いて争うかという、闘争を描いた物語になっています。
近未来の世界になっても人間はあくまで人間であり、その社会でいかに等身大の自分で戦い、その信念を貫くかというヒューマンドラマを他に見たことがありません。

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