「うしおととら」第1期の主題歌

OP曲『混ぜるな危険』筋肉少女帯

筋肉少女帯は、サブカル系の文化人で有名な、大槻ケンヂがボーカルをしていることで有名なロックバンドです。

「うしおととら」にふさわしい、力強い歌詞が特徴です。

ED曲:『HERO』ソナーポケット

ソナーポケットは、ko-dai(コーダイ)、eyeron(アイロン)、mattry(マティ)達3人による、名古屋出身の音楽グループです。

どこかうしおととらが過酷な戦いに赴くような、スリリングな雰囲気の曲です。

ED曲:『負けるな小さきものよ』若旦那(第拾四話から)

若旦那はレゲエグループ湘南風のメンバーで、ソロ活動もしているミュージシャンです。

絶望的な状況下に陥ったうしおととらを、応援しているような歌詞と曲が印象的です。

アニメ「うしおととら」第1期の魅力

魅力①うしおととらの凸凹コンビの面白さ。

「うしおととら」は、タイトル通り、正義感の強い中学生のうしおと、凶暴な妖怪とらのコンビを主人公とした作品です。

本作は、2人の主人公が活躍するコンビ物のアニメですが、うしおととらはそれぞれ性格が正反対の上に、初対面が最悪であったので、2人は喧嘩が耐えません。

そもそも、2人の喧嘩は途中からコメディ風に表現されていますが、序盤では2人が殺し合いをするほど険悪な間柄だったのです。

特にとらは、うしおに対して口癖のように「食ってやる」と言っています。

そんな2人なのに、いざ戦いとなると、なぜか息のあったコンビネーションを見せて戦うのです。

いつも喧嘩ばかりしているのに、いざ戦いとなると息のあったコンビプレイを見せるというギャップの差が本作の見所です。

魅力②勇気とやさしさを持ち合わせる、うしおのまばゆき心。

本作の主人公であるうしおは、正義感が強く、曲がったことが大嫌いな少年です。

しかし、彼の正義は、真面目ぶった良識派が振りかざしているような、理念や正論から来るものではなく、困った人を見たら決して見捨てずにはおれないという、やさしい心から来ているのです。

そんな彼は、どれほど危険な状況であっても、誰かを助けようと思ったらためらわずに行動するのです。

そんな彼の心に、誰もが惹きつけられていき、最初は敵対していたとらをはじめ、妖怪達でさえ、いつしかうしおのやさしい心に惹かれていくのです。

うしおは、極端に強い信念を見せるキャラクターではありませんが、作中で彼の言ったセリフに、「男って一生の内に何人の女の子の涙を止められるんだろう?」というものがあります。

この言葉こそ、うしおの行動原理を表わしている言葉であり、彼は人の悲しい涙を止めるためなら、何度でも命懸けの戦いに身を投じようとする、勇気と優しさを持ち合わせた、まばゆき心の持ち主なのです。

魅力③民間伝承を基にした、和製ゴシックホラー

「うしおととら」に登場する妖怪は、日本の民間伝承などに基づいて描かれています。

例えば、初期のエピソードに出てきた「石食い」の正体は大百足で、うしおがこの妖怪にとどめを刺す際、とらが、獣槍に唾をつけて倒すようにアドバイスをしますが、これは、民間伝承に出てくる俵藤太の大百足の退治譚が由来になっています(大百足の弱点は人間の唾液)。

そして、うしおは旅の途中で立ち寄る、岩手県遠野市で、数々の妖怪と出会いますが、遠野市は、民俗学者である柳田國男が記した「遠野物語」で有名な土地です。

特に座敷童の「オマモリ様」や、東の妖怪の長の住む家「マヨイガ」は遠野物語に載っている話が由来となっています。

このように、「うしおととら」に登場する妖怪は、日本古来の民間伝承が由来になっています。

しかし、水木しげるの「ゲゲゲの鬼太郎」に出てくるユーモラスな妖怪とは違い、とらや旅の途中で会う妖怪イズナなど、一部のキャラクターを除いた本作の妖怪達は、禍々しくて、不気味なデザインで描かれています。

本作の雰囲気も、日本の古典的な怪奇文芸を彷彿させる、暗い闇の底から迫りくる不気味で幻想的な描写が多く、この和製ゴシックホラー的な幻想的な世界観こそ、本作の魅力の一つだと思っています。

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