アニメ「イノセンス」の筆者評価

総合評価:46点/50点
ストーリー
作画
音楽
独自性
メッセージ性

・ストーリー:9点/10点

はっきり言ってかなり難解で、客を選びそうなストーリーですが、一度頭に入ったら、何回でも物語を見ることができるという、重複して楽しめる作品であるのが魅力。

内容が頭に入ってこなければ、バトーのハードボイルドな物語として見てみたほうがいいかもしれせん

・作画:10点/10点

淡いオレンジ色の陽光に反射される、美しいゴシック風建築や、漢文のネオンで彩られた、中華風の街並みなど、CGを使った映像美は一番の見所。

バトーの飼っている犬の愛くるしい仕草や、ガイノイドのしなやかかつ不気味な動きなど、メインキャラクターだけでなく、犬や人形のアクションにも注目してほしい所です。

・音楽:8点/10点

基本的に音楽を楽しむ作品ではありませんので、あまり派手なBGMは流れていません。

しかし、OPに流れる川井憲次作曲の東洋的で神秘的な美しいメロディーは素晴らしい。また、EDに流れる伊藤 君子が歌う「Follow Me」の切なく悲し気な歌は、素子を失ったバトーの心境を表しているようにも、素子がバトーに何かを語りかけているようにも思えます。

・独自性:9点/10点

前作の「攻殻機動隊」以上に、押井守のオリジナル要素を組み込んだ作品に仕上がっています。

高クオリティなCG技術で作られた都市描写に、犬の愛くるしい仕草、銃や飛行機など様々な機械の描写。押井守ならではのこだわりがたくさん詰まっています。

古今東西の文学書から引用されたセリフ回しも魅力の一つ。

・メッセージ性:10点/10点

前作は、義体や電脳化の技術の発展によって、自分自身の存在の証明の難しくなってしまうというテーマが描かれましたが、今作は他人と自分、もしくは自分にとって大事な何かをテーマにしています。

かなり抽象的で難解なテーマになっていますが、パートナーを失ったバトーの喪失感を埋める物語としてみてもいいかもしれません。

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アニメ「イノセンス」のまとめ

「シーザーを理解するためにシーザーである必要はない」この言葉は本編で出てくるセリフですが、本当はドイツの社会学者「マックス・ヴェーバー」が記した「理解社会学のカテゴリー」に記されている言葉です。

その意味は、偉人を理解するのに偉人である必要はないということです。付け加えるのであれば、人を理解するには想像力であり、情報は必要最低限さえあればいいというところでしょうか。

本編では、マックス・ヴェーバーの他に孔子や、リチャード・ドーキンスなど、学者や思想家の言葉が引用されています。

「イノセンス」は、「攻殻機動隊」の続編ですが、本作を見たり理解するのに、必ずしも前作を見る必要はありません。勿論見たければ見ても構いません。「イノセンス」を見るのに必要なのは、理屈でも情報でもなく、感受性と想像力です。

本作でテーマになっているのは「他者」です。主人公のバトーは体が完全に機械になってしまったので、機械や人間、そして人形との境界線があいまいになってきているのです。

そんな彼は犬と接しているときだけ、自分自身を保ち、それと同時に犬を「他者」と認識できるのです。世話の焼けるバセットハウンドを飼っているのもそんなところでしょうか。

自分自身はあるのか?他者をきちんと認識できているのか?それを理解するには情報ではなく想像力と感受性の力なのです。

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