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アニメ「攻殻機動隊 S.A.C. SSS」の主題歌
OP:player 歌:Origa 演奏・作曲:菅野よう子
これまでのS.A.Cシリーズ同様、Origaの美しい歌声による、疾走感のある曲です。ロシア語と英語が交錯している歌詞が印象的で、内容は電脳世界で何者かが戦っていることを暗示するような内容です。
ED:date of rebirth作詞・歌 : Origa 作曲 :菅野よう子
OPと同様、Origaの歌によるものです。OPと比べるとスリリングで激しいテンポの曲です。こちらもロシア語で歌われており、何者かが真理に目覚め、戦いに赴くことを暗示するような歌詞です。
アニメ「攻殻機動隊 S.A.C. SSS」の魅力とは?
魅力①事件は急展開、テロから少子高齢化へ
今回の物語は、テロから少子高齢化問題へと、ストーリーが一転してしまうのが特徴です。
はじめ、公安9課の任務はシアク共和国の元将軍カ・ルマの調査でした、しかし、彼の配下は次々と自殺を遂げ、カ・ルマ自身も亡くなっていました。
さらに彼のログを調べて見ると、子供を誘拐した形跡があったのです。子供を保護した公安9課は、子供の住所を調べて見ると、そこにいたのは、身寄りが無いために介護ネット(政府が行っている全自動介護システム)をつかって延命している老人達の姿がありました。
彼らは、子供に自分の財産を相続させて、自分の死後、財産を政府に没収されないようにしていたのです。
テロリストから、子供の誘拐、そしてその子供達の保護者となった老人達、まったく関係性のないこれらの要素の背後に居るのは謎のハッカー「傀儡廻」です。
この奇妙な事件の真相が何を意味するのかが本編の見所です。
魅力②素子が居なくなった後の公安9課
前作「2nd GIG」のラストで、素子は失踪したため、公安9課がいかなる形になるか気になるところです。
荒巻はそれまで「10の力で1の事件を解決する」という方針を切り替えて、「8の力で3の事件を解決する」方針にして、組織を立て直すことにしました。人員を増やし、指揮官はトグサに任命しました。
トグサは、素子のようなやり方はできないものの、持ち前の人柄のよさから、新人達とうまくやり、情報処理能力と実務能力で業務を淡々とこなし、家庭とも両立させています。
順風満帆に見えますが、バトーに言わせると並大抵の労苦ではできないことだそうです。
一方、バトーは素子が居なくなったことで、今の公安9課に居づらいのか、新人の訓練教官を務めながら、スタンドプレーばかりしています。周囲からも浮いてしまい、仲が良かったトグサとも少し距離を置いているようです。
可愛がっていたタチコマの後継機である、ウチコマのAIの成長も遅く、どこかやさぐれているような感じです。
素子がいなくなると9課はいかなる形になっていくのかが、本編の興味深いところです。
魅力③公安9課の司令塔、荒巻の思い
本編の主人公はトグサとバトーですが、今作では荒巻もスポットが当たっています。
今作の荒巻は杖をつかっており、体が若干衰えているようです。時折疲れたような表情を浮かべており、自分自身の死を意識しているのか、バトーに自分はずっと9課に居られるわけではないと言っている場面があります。
老人という年齢に達している荒巻は、若く才能のある者達に正義を託したいという思いで9課をサポートしているのでしょう。
素子を失って落胆している一方、トグサの成長に満足しているような一面もあります。特にトグサが仕事と家庭を両立しているのを見て、「自分にはできなかったこと」と言っていることから、荒巻は家庭を犠牲にしてしまった過去があるようです。盟友の久保田から再婚を勧められている場面があるので、どうやら離婚してしまったようです。
精強な隊員たちを率いる荒巻の姿は、老齢に成り果てても正義や信念など貫こうとする、古兵者の風格が感じられます。