目次
極小の「うずまき」に、腹部を貫かれた九十九。
脹相を戦場から逃がし、彼女が選んだ手段はなんと、自爆でした。
そしてついに対面する、羂索と天元。
決着は、既についていたという幕切れが、その先には待っていました。
物語の大きな区切りとなった第208話「星と油④」のネタバレです。
呪術廻戦前回207話のおさらい
「領域の解体」案を知っていながら、敢えて先攻として戦いに臨んでいた脹相。
理由は、羂索に伏兵の可能性を想定させないためです。
彼は、九十九たちの作戦がより確実に働くように、敢えて「一度戦線から離脱」したように見せかけたのでした。
至近距離から、羂索に向けて「穿血」を脹相は放ちます。
しかし、羂索はこれを回避。
九十九の式神「凰輪」が加勢して質量を付与してなお、羂索を仕留めることはできませんでした。
が、その回避の仕草の様子から、「そんな芸当をする程度には追い詰められている」と九十九は判断。
攻めの手を緩めない九十九ですが、彼女自身も負傷の影響で、術式の出力が落ちています。
そんな九十九が回復しようとした、まさに一瞬の隙を羂索は見逃しませんでした。
拘束から脱出した羂索は、術式を回復させてしまいます。
重力に押しつぶされ、脹相は行動不能に陥りました。
効果範囲や時間を把握していた九十九は影響を逃れ、単身で羂索に挑みます。
ところが羂索は、九十九を予想外の技で迎え撃ちました。
極小の「うずまき」を、作り出したのです。
顔をガードしていた九十九はこの攻撃をよけきれず、腹部を貫通する大怪我を負ってしまいました。
呪術廻戦ネタバレ最新話208話の考察
呪術廻戦ネタバレ最新話208話の考察|九十九は回復できるのか?
腹部を貫通する攻撃を受け、深手を負った九十九。
一見、相当な深手に見えますが、彼女は大丈夫なのでしょうか?
大丈夫!と言える根拠としては、以下の2点が挙げられます。
まず、反転術式を使えること。
傷の回復手段があるということは、大怪我であっても回復できる可能性は十分ありえます。
ただし、傷が深すぎて回復に時間がかかったり、反転術式に回す呪力がないといったおそれもあり得ます。
楽観視するのは、まだ早そうですね。
もうひとつは、「以前同じ状況から復活したキャラがいる」ことです。
鹿紫雲戦にて、同じく腹部貫通の大怪我を負った秤金次が、やはり反転術式で復活していましたよね。
あの前例があるから、九十九も大丈夫なのでは?との声が上がっていました。
特級の九十九が、秤にできたことができないことはなさそうに思われます。
しかし、秤と九十九とでは状況や条件が異なっている点も多く、こちらもやはり楽観視するには十分とは言えません。
このまま九十九が離脱、とは考えにくいですが、相当苦しい展開になることは、間違いないように思える状況ですね。
呪術廻戦ネタバレ最新話208話の考察|九十九は領域展開できる?
もうひとつ、九十九はまだ「領域展開」を見せていないことも気にかかります。
羂索も、「自身の領域で押し合っていたら」と言っていましたから、最悪「領域同士の押し合い」になる可能性はあります。
しかし、ここでもやはり207話ラストの大ダメージがネックになってきます。
あの傷を回復するほどの反転術式を使って、さらに領域展開となると、九十九にかかる負担が大きいですよね。
その上でさらに、羂索というとんでもない実力者と「領域の押し合い」をすることになります。
そうなると、「領域展開はできるけれど、勝ち確の流れを引き寄せられるとは言い切れない」といったことになりそうに思われますね。
幸い、九十九と脹相のコンビネーションは悪くなさそうです。
連携をうまく取りつつ、領域展開を使っていくことで、どうにか無難な決着に持ち込んでほしいところと言えるでしょう。
呪術廻戦ネタバレ208話
呪術廻戦ネタバレ208話|脹相の後悔
天元様何やってるのww
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呪霊操術は、重力の術式のインターバルを埋めるために使用されたのではありませんでした。
極小の「うずまき」の気配を紛らわせ、九十九に悟らせないためのものだったのです。
場面は切り替わり、脹相と九十九の回想シーンになります。
これまで、「俺は悠仁のお兄ちゃんだ!」と頑張ってきた脹相。
その彼が、これまで抱えて来た苦悩の一端を、九十九に告白するという内容でした。
「虎杖悠仁の未来に、君は必要ないのか?」と脹相に尋ねる九十九。
今、脹相は「弟達のため」に、自分の命と引き換えてでも、羂索を倒そうとしています。
生き残らなくていいのか、という意味合いのつもりで、九十九はこう問いかけたのでしょう。
対する脹相は、これまでずっと抱えて来たことを、九十九に話します。
受肉した壊相と血塗を見て、「ヒトは弟達を受け入れない」と察知した脹相。
それが、そもそも渋谷事変以前の時点で呪霊側につくことを決めた理由でした。
ところが、結果として起きたことは弟達の殺し合い。
そして、「ヒト」として苦しむ弟である虎杖との出会いでした。
脹相が、この一連の流れを深く悔いていたことが判明します。
壊相と血塗の死も、「自分が殺した」とまで脹相は感じていました。
脹相、ずっとこんなことを考えていたんですね。
「悠仁のために」と奮戦していた理由は、あまりに重いものでした。
呪術廻戦ネタバレ208話|“人”として生きろ
弟たちのことを思って涙を流せる脹相はほんとに心の優しいお兄ちゃんだよ、、。
— の (@Nnu0510) December 25, 2022
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脹相の告白は続きます。
本当は、兄弟4人で戦うべきだったのではないか。
壊相も血塗も、ヒトとして苦しむほど弱い存在ではなかったのに。
ヒトとして苦しむ弟を見たくない、という楽を自分が選んだせいで、虎杖はひとりで苦しむことになった。
「弟のために」と下したはずの決断を、今の脹相は「自分が楽をした」と感じていたのでした。
そして、そのせいで「虎杖を独りにしてしまった」とも思っていたことを、九十九に話したのです。
ここで脹相が死んだら、虎杖はまたひとりぼっちになってしまう。
九十九にそう諭されましたが、何の信念もなく渋谷での凶行に走った自分のことを、ほかでもない脹相自身が許せていないようでした。
だから、「これ以上悠仁とは生きられない」と覚悟していたのです。
九十九が重傷を負った今、脹相は「俺の命の使いどころ」はここしかない!と確信します。
しかし、「死んでも羂索を倒す」覚悟でいた脹相に、彼女は次のように言いました。
「脹相、“呪い”としての君はここで死んだ」
「生きろ」
「今度は“人”として」
同時に天元の結界が崩壊し、脹相は戦場から追い出される形となります。
呪術廻戦ネタバレ208話|ブラックホール
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下樓梯時漏踩一階 pic.twitter.com/9xaN0rRQme
脹相を逃がした九十九でしたが、彼女が負った傷はまさしく致命傷でした。
上半身と下半身が、両断されるほどの深手だったことが、ここで判明します。
そこへ、天元が姿を現しました。
その顔を見た羂索は、宿儺を連想し、笑います。
羂索が天元とのやりとりに気を取られた隙をつき、羂索の足を掴む九十九。
次の瞬間、圧倒的な質量が羂索を襲いました。
九十九の術式「星の怒り(ボンバイエ)」で後付けできる質量には、制限がなかったのです。
そのため、ブラックホールが発生。
超高密度で、強い重力を持つブラックホールからは、物質だけでなく光すら抜け出せません。
「星の怒り(ボンバイエ)」で調整した質量の影響を、九十九は受けません。
しかしそれは、ある一定の密度まで。
ブラックホールは、その「一定」を越えるほどの高密度です。
九十九は、自分もろとも羂索をブラックホールに巻き込むつもりなのでした。
呪術廻戦ネタバレ208話|天元、羂索の手に落ちる!
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念中學的天元 *因事故而拒學成為家裡蹲*
天元的媽媽「天元,羂索同學又來幫你送作業和講義了喔」
羂索「加油喔,天元,學校的大家都很想念你,等你慢慢復原之後繼續和你一起踢足球看火影忍者呢,再見朋友」 pic.twitter.com/5Woi9OZU9X
しかし、世界を巻き込むレベルで引き起こした九十九の自爆にも、羂索は耐えました。
羂索も、重力を扱うことのできる術師でしたよね。
実は、今まで見せていた重力への干渉は、術式の反転だったようです。
もともとは、虎杖の母・香織に刻まれていた「反重力機構(アンチグラビティシステム)」という術式だった、とのこと。
順転では出力が心もとなかった上、発動時間にも制限がありました。
それを反転させ、さらに自身の肉体を領域とすることで底上げをして、使っていたと羂索は語ります。
それを聞く天元の姿は、ざらつく映像のように輪郭がぼやけていました。
それもそのはず、天元の本体は木と同化しているかのような状態になっていたからです。
目を閉じ、既に息をしていないように見える天元に、羂索は最後の言葉を投げかけます。
「さらば、友よ」
戦いは決着、九十九と天元を失うという結末が、そこにはありました。
呪術廻戦ネタバレ208話のまとめ
いかがでしたか?
個人的には、2022年最後の呪術廻戦は、あるひとつの「区切り」のような形で幕を引いたように感じました。
脹相に「“人”として生きろ」と告げ、あの場から逃がした九十九の決断、天元の(おそらく)最期。
羂索という敵が、どれほど強大で、影響力の強いキャラクターなのかを、印象付ける内容だったと感じます。
「ラスボス(推定)なんだから、当然でしょ?」と言われればそれまでですが、多くの読者の感想も同じようなものでした。
狙いだった天元を手に入れた羂索は、次はどんな手を打ってくるのでしょうか。
九十九によって生かされた脹相も、まだまだ見せ場がありそうですよね。
これまで脹相は羂索に対して、「弟達を殺し合わせた相手」という意味での「倒すべき対象」という認識でいたように思います。
それが今回の件により、「恩義ある九十九と天元の仇」という認識も加わったことでしょう。
義理堅い脹相が、これをどう受け止め、昇華するのかも見どころになるのではないでしょうか。
区切りを迎えた呪術廻戦ですが、死滅回游はまだ終わっておらず、解けていない謎もたくさんあります。
新年最初のストーリーはどんなものになるのか、とても楽しみですね!