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エルバフ編で謎めいた存在として登場したモサ公。ロキとの電伝虫での会話は読者の心を掴んで離しません。
そして1151話で突然の別れを告げたそのタイミングが、神の騎士団のエルバフ襲撃と重なることから、モサ公の正体に新たな疑惑が浮上しています。
モサ公の正体は神の騎士団のスパイ?
電伝虫での突然の別れに隠された真意
1151話でモサ公はロキに「当分電伝虫をかけることができなくなる」と告げました。その言葉には切なさが滲んでいて、ロキとの会話が何ものにも代えがたい安らぎの時間だったと語っています。
しかし、このタイミングが気になりますね。立て込んできたという表現から、モサ公の周囲で何か大きな動きが起きていたのは間違いないでしょう。もしかすると、モサ公自身が関わっている出来事なのかもしれません。
ロキに対して丁寧な言葉遣いを続けながらも、突然連絡を断つという行動。この矛盾した態度が、モサ公の立場の複雑さを物語っているのかもしれませんね。
神の騎士団登場のタイミングとの符合
モサ公が別れを告げた直後に神の騎士団がエルバフを襲撃したという事実は、決して偶然とは思えません。1150話から1151話にかけて、イム様が軍子の体を使ってエルバフに降臨し、「ドミ・リバーシ(黒転支配)」という能力で巨人たちを次々と悪魔化させていきました。
この攻撃のタイミングを知っていたからこそ、モサ公は事前にロキとの通話を終えようとしたのでしょうか。それとも、神の騎士団の動きに巻き込まれて連絡が取れなくなったのかもしれません。
イム様が「ハラルドがしくじらなければとうに支配できていた国」と発言していることから、世界政府はエルバフを長年監視してきたことがうかがえます。その監視網の一部として、モサ公が配置されていた可能性も考えられそうです。
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モサ公がロキを監視する目的とは
もしモサ公が世界政府側の人間だとしたら、その目的は何でしょうか。ロキは26億ベリーという世界政府特別懸賞金がかけられている重要人物です。伝説の悪魔の実を食べ、「世界を終わらせる」と宣言するロキの動向を探ることは、世界政府にとって最優先事項のはずです。
ロキは6年間も冥界に閉じ込められていますが、その間の心理状態や思想の変化を知るには、直接会話するのが最も効果的でしょう。電伝虫での会話なら、ロキの本音を引き出しながら世界政府に情報を流せるのかもしれません。
ただし、ロキとモサ公の会話からは本物の友情も感じられます。もしスパイだったとしても、ロキとの交流の中で心が揺れ動いている可能性もありそうですね。
世界政府がロキを恐れる理由
ロキの能力と伝説の悪魔の実の関係
ロキは「エルバフの王家に伝わる伝説の悪魔の実」を食べたとされています。この実の正体については様々な説が浮上していますが、五老星が「伝説の悪魔の実」と呼んだのはルフィのヒトヒトの実モデルニカだけという点が重要です。
ロキ自身が「太陽の神」を自称していることから、ニカと何らかの関係がある能力なのかもしれません。北欧神話のフェンリルをモデルとした「イヌイヌの実 幻獣種モデルフェンリル」説も有力ですね。
エルバフの戦士たちが「次に解き放てば世界はブッ壊れる」と恐れるほどの力を持つロキ。その能力が古代兵器ウラヌスの動力源として利用できるという考察もあります。世界政府がマザーフレイムの奪取に失敗した今、ロキの力は彼らにとって代替手段となりうるでしょう。
モサ公の正体候補を徹底検証
モサ公の正体については複数の候補が考えられています。電伝虫の外見的特徴と音声の年齢層から、候補はかなり絞られるのです。
最も有力なのがエルバフの長老ヤルルです。電伝虫の立派な口ひげがヤルルの山ひげと一致しており、高齢の男性という点でも条件が合います。ヤルルはロキを擁護するような発言をしていることから、ロキとの友情も説明がつきますね。
その他の候補としては、魚人島の王女しらほし、サウロの助手アンジェ、図書館のフクロウビブロなどが挙げられています。しかし、電伝虫の外見や音声の特徴と一致しない候補が多いのが現実です。
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しらほし説の最大の問題点は、魚人島にいるはずの彼女がなぜエルバフ関連の会話に登場するのかという点です。ただし、魚人島が滅ぶという予言やエルバフへの移住の可能性を考えると、完全には否定できません。
最有力候補:長老ヤルル説の根拠
その他の候補:しらほし・アンジェ説
しらほし説を支持する声もあります。「過去の恐怖体験」という点では、マリージョアでの出来事が該当するでしょう。レヴェリーでマリージョアに来ていたしらほしが何らかの恐ろしい経験をした可能性は高いですね。
しらほしは箱入り娘として育てられたこともあり、ネットで知り合った人と話すという設定は想像できます。「ロキさ◯」という呼称も、しらほしの丁寧な口調と合致しています。
しかし問題点も多くあります。しらほしがロキとどうやって出会ったのか、電伝虫の外見が似ていないこと、そして何より魚人島にいるはずの彼女が突然連絡できなくなる理由が不明瞭です。
アンジェ説については、サウロの助手という立場からエルバフに関わりがあり、知識人として図書館で働いている可能性があります。丁寧な口調も条件に合いそうですね。
ただし、どちらの候補も決定的な証拠には欠けます。電伝虫の男性的な声質や高齢者を思わせる話し方からは、やはりヤルル説が最も自然に思えますね。
モサ公が経験した恐怖体験の正体
ビッグマムの冬至祭説
ビッグマムがエルバフで引き起こした「冬至祭の悲劇」は63年前の出来事です。この年はロキが生まれた年と一致しており、ロキが経験していない恐怖体験という条件にぴったり当てはまります。
ビッグマムの力が制御不能だった頃、エルバフの冬至祭で多くの巨人族が命を落としました。もしモサ公がその事件の生存者だとしたら、今でもトラウマを抱えているのは理解できますね。
エルバフの巨人族たちは今でもビッグマムを激しく憎んでいます。その理由となった惨劇の目撃者として、モサ公が当時の恐怖を語っている可能性は高いでしょう。
ビッグマムの暴走により、エルバフの英雄ヨルルも命を落としました。もしモサ公=ヤルルだとすれば、この事件で仲間を失った記憶が今も心の傷として残っているのかもしれません。
神の騎士団による攻撃説
もう一つの有力な説が、神の騎士団によるエルバフへの過去の攻撃です。ゴッドバレー事件のような大規模な虐殺がエルバフでも起きていた可能性があります。
ハラルド王が世界政府と内通していた疑惑が浮上している今、エルバフは過去にも世界政府から攻撃を受けていたのかもしれません。巨人族が世界政府に立ち入れないほどの戦力を持っているとはいえ、油断すれば付け入る隙はあるでしょう。
1151話でモサ公が別れを告げた直後に神の騎士団が襲撃したことを考えると、モサ公は過去にも神の騎士団の攻撃を経験していたのかもしれません。だからこそ、彼らの動きを察知して通話を切ったとも考えられますね。
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もしモサ公が神の騎士団のスパイだとすれば、この恐怖体験は演技という可能性もあります。しかし、ロキとの会話からは本物の感情が伝わってくるため、少なくとも恐怖体験そのものは事実なのでしょう。
神の騎士団の真の目的がロキの確保だとすれば、モサ公はその作戦の一部として配置されていた可能性があります。しかし、ロキとの友情が本物だとすれば、彼の心は引き裂かれているのかもしれませんね。







