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`かつてロジャー海賊団の見習いとして共に旅をしたバギーとシャンクス。ロジャー処刑後、2人は全く異なる道を歩むことになりました。バギーがシャンクスの誘いを断った理由には、表面的な金銭欲だけでは語れない深い感情が隠されていたようです。
そしてシャンクスの「空白の期間」には、世界政府との繋がりを示唆する驚くべき真相が潜んでいる可能性があります。2人の運命を分けた本当の理由を、原作の描写から紐解いていきたいと思います。
バギーがシャンクスを断った本当の理由
シャンクスへの期待と失望
バギーはロジャーの処刑を目の当たりにした後、シャンクスから「おれの船に乗らねェか」と誘われています。しかしバギーはこの誘いを即座に拒絶しました。表面的には「お前の下なんかで働けるか」という自尊心の問題として描かれていますが、その背後には複雑な感情が渦巻いていたようです。
2人はロジャー海賊団で共に過ごし、ラフテルへの航海を目前にして体調不良で船を降りた経験を持っています。バギーにとってシャンクスは、唯一ラフテルの秘密を共有できる存在だったはずです。それだけに、シャンクスが示す方向性への期待は人一倍大きかった可能性があります。
ラフテル目指さぬ選択への怒り
バギーが特に憤りを感じていたのは、シャンクスがラフテルを目指さないという選択をしたことかもしれません。ロジャーの意志を継ぐ者として、バギーはシャンクスに大きな期待を寄せていました。しかし蓋を開けてみれば、シャンクスは東の海で長期間を過ごし、海賊王を目指す素振りを見せなかったのです。
バギー自身は「財宝が欲しい」と公言していますが、その根底にはロジャーが見つけた「ひとつなぎの大秘宝」への執着があるように思われます。シャンクスがその道を選ばなかったことは、バギーにとって許しがたい「裏切り」に映ったのではないでしょうか。
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シャンクスが神の騎士団に入った真相
近年の原作展開で明らかになったのが、シャンクスと神の騎士団との関係性です。1134話では、シャンクスと容姿が酷似した人物が神の騎士団に所在していることが判明しています。もしシャンクス本人、あるいは双子の兄弟が神の騎士団に所属しているとすれば、バギーの怒りにも新たな意味が生まれてきます。
バギーはロジャー処刑後のシャンクスの行動に、何らかの「変化」を感じ取っていた可能性があります。世界政府側に近づくような動きを察知し、それが誘いを断る決定的な理由になったのかもしれません。表向きは財宝への執着を理由にしながら、実は深い失望を隠していたとも考えられます。
ロジャー処刑後の空白期間
マリージョア潜入の目的
シャンクスにはロジャー処刑からフーシャ村滞在までの約10年間という、詳細が明かされていない空白期間が存在します。この間にシャンクスは何をしていたのでしょうか。注目すべきは、原作907話でシャンクスが五老星と直接会談している描写です。
この会談は「ある海賊について」話すためとされていますが、一介の海賊が聖地マリージョアに立ち入り、世界最高権力者と面会できること自体が異常です。これは空白期間中に、シャンクスと世界政府の間に何らかの「取引」や「協力関係」が成立していたことを匂わせています。
シャンクスが選んだスパイの道
一つの仮説として考えられるのが、シャンクスが世界政府のスパイとして動いているという可能性です。ロジャーからラフテルの真実を聞いたシャンクスは、その知識をもとに世界政府と交渉し、内部から体制を変える道を選んだのかもしれません。
ロジャーは処刑前に「おれの財宝か?欲しけりゃくれてやる」と叫び、大海賊時代を引き起こしました。これは計算された発言だったはずで、シャンクスはその真意を理解していた可能性が高いです。つまりシャンクスの行動は、ロジャーの意志を継ぐ別の形なのかもしれません。
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2人の運命を分けた重要な分岐点
バギーが選んだ財宝の道
バギーは一貫して「財宝」への執着を前面に出してきました。しかしその本質は、ロジャーが見つけた「ひとつなぎの大秘宝」の正体を知りたいという純粋な好奇心にあるのかもしれません。バギーはシャンクスとは対照的に、海賊としての「正攻法」を選んだとも言えます。
興味深いのは、バギーがインペルダウンの囚人たちから絶大な支持を得ている点です。彼らはバギーを「ロジャー海賊団の伝説の見習い」として崇めています。バギーは意図せずとも、底辺の海賊たちの希望の象徴となったのです。
シャンクスが選んだスパイの道
一方シャンクスは、表向きは四皇として君臨しながら、裏では世界政府と繋がりを持つという複雑な立場を選んだようです。この選択は、ロジャーから聞いた「世界の秘密」と深く関係していると思われます。おそらくシャンクスは、武力による革命ではなく、体制内部からの変革を目指しているのでしょう。
ルフィに麦わら帽子を託したことも、この文脈で見ると意味が変わってきます。シャンクスは自分の代わりに「正統な海賊王」を育てようとしたのかもしれません。自身はスパイとして動きながら、ルフィという「本物」を世界に送り出す計画だったとも考えられます。
シャンクスの左腕喪失の真実
神の騎士団の刻印説
シャンクスが左腕を失った理由については、長年議論されてきました。近海の主ごときに腕を奪われるのは不自然だという指摘は多いです。ここで浮上するのが、左腕に何か重要な「印」があったのではないかという説です。
もしシャンクスが神の騎士団と関係していたなら、左腕には天竜人や神の騎士団を示す刻印があった可能性があります。その刻印を隠すため、あるいは完全に「海賊側」の人間になるため、シャンクスは意図的に左腕を犠牲にしたのかもしれません。ルフィを救うという行為は、その決断の象徴だったとも考えられます。
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ルフィ救出の本当の意味
原作1話でシャンクスがルフィを救った場面は、単なる善意の行動ではなかった可能性があります。シャンクスはあの瞬間、重大な決断を下していたのではないでしょうか。左腕を失ってでもルフィを守ったことには、「過去との決別」という意味が込められていたように思われます。
その後シャンクスは白ひげに「新しい時代に懸けてきた」と語っています。これはルフィこそが世界を変える存在だと確信していたことを示す発言です。左腕の喪失は、シャンクス自身が「表舞台」から退く覚悟の表れだったのかもしれません。
2人は再び交わるのか?最終章の展開予想
四皇同士としての対峙
現在、バギーとシャンクスは共に四皇の地位にあります。バギーはクロスギルドを率い、シャンクスは赤髪海賊団を率いています。この2人が再び対峙する日は、物語のクライマックスで訪れるでしょう。
興味深いのは、バギーが「海賊王になる」と宣言したことです。これまで財宝にしか興味がないように見えたバギーが、なぜ今になって海賊王を目指すのでしょうか。それはシャンクスへの対抗心だけではなく、ロジャーの意志を継ぐという本来の想いに立ち返った証なのかもしれません。
バギーの海賊王宣言の意味
バギーの海賊王宣言には、深い意味が隠されている可能性があります。彼は表面上は臆病で利己的に見えますが、ロジャーの処刑を目の当たりにし、ラフテルの秘密を知る数少ない人物です。その彼が本気で海賊王を目指すということは、物語の結末に大きく関わってくるはずです。
最終章では、バギーとシャンクスの再会が重要な鍵となるでしょう。2人が選んだ異なる道が、最後にどのように交わるのか。そしてルフィという「新時代」の存在が、2人の関係をどう変えるのか。ロジャー海賊団の見習いだった2人の物語は、まだ終わっていないようです。
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