【文豪ストレイドッグス】泉鏡花の異能

異能「夜叉白雪」とは?

 

文豪ストレイドックス
出典:「文豪ストレイドックス」公式サイト

 

鏡花の異能「夜叉白雪」とは、和服を纏った女性型の異能生物「夜叉白雪」を召喚して操る能力です。

夜叉白雪は人間そっくりですが仮面のような顔をしており、仕込み杖を武器としています。

驚異的なスピードで仕込み杖を使って戦うことができますが、鏡花の所持する携帯の指示からでないとコントロールすることができないため、マフィア時代は芥川や紅葉に管理されていました。

探偵社に入社するようになると、社員の異能力を調節できる福沢社長の異能「人上人不造(ひとのうえにひとをつくらず)」によって、自身の意思で操作できるようになったのです。

  • 類似能力
  • ジョジョの奇妙な冒険

シルバーチャリオッツ(超高速の剣撃)他、近距離パワー型スタンド全般

  • シャーマンキング

オーバーソウル

  • うしろの百太郎

背後霊

異能に隠された秘密

鏡花は夜叉白雪を自分の異能と思っていたようですが、「鏡花の母親は?」の項でも語った通り、元々夜叉白雪の異能は鏡花の母親の異能で、鏡花は生来の異能者ではありません。

又、鏡花は当初、両親が暗殺者であったことや、二人の死因がわからなかったため、夜叉白雪が殺したと思い込んで、自分の異能を嫌っていました。

彼女の異能の真相は、尾崎紅葉が鏡花の探偵社の入社祝いとして渡した資料に書かれていました。

鏡花の母親は暗殺を生業としているため、自分や夫にもしものことが会ったときに備えて、特務課のエージェントである辻村深月の母親から、異能を肉親に譲渡する方法を学び、夜叉白雪を鏡花に譲渡しようとしていたのです。

しかし、譲渡が不完全であったために、夜叉白雪は携帯からの指示でないと動かせないようになってしまったのです。

そのため、鏡花の母は彼女に携帯を手放さないように言い聞かせていたのでした。

【文豪ストレイドッグス】実際の文豪、泉鏡花とは?

泉鏡花とは?

泉鏡花は、明治から昭和初期に活躍した文豪です。文ストの泉鏡花は少女ですが実際は男性作家です。

文ストの泉鏡花同様、文豪の尾崎紅葉(こちらも本来は男性)に弟子入りし、彼に気に入られて書生となって文学の勉強をしていました。

やがて「高野聖」で人気を博し、幻想文学の先駆者となったのです。

泉鏡花の作品の最大の特徴は、大変な語彙力からくる美文であり、中島敦は「鏡花氏の文章」という評論で、次のように述べています。

鏡花氏こそは、まことに言葉の魔術師。感情装飾の幻術者。「芥子粒を林檎のごとく見すという欺罔(けれん)の器」と「波羅葦僧(はらいそ)の空をも覗く、伸び縮む奇なる眼鏡」とを持った奇怪な妖術師である。

鏡花氏の文章

 

もっとも流麗な文体の反面、代表作の「高野聖」のようにグロテスクな描写が多く、不気味な怪異や妖怪が登場する作風でも有名です。

怪奇風味の幻想文学の書き手として有名な泉鏡花ですが、本人は大変な怖がりで、エビやタコなどグロテスクなものを特に嫌っており、料理として出てきても食べようとはしませんでした。

また、体が弱かったためか潔癖症でも知られており、豆腐の字を「豆府」と書くほどの徹底ぶりでした(豆腐自体は大好物)。

卯年生まれであったため、兎の置物などを収集していたことでも有名であり、文ストの鏡花がウサギ好きなのはこれが元になっています。

泉鏡花は、昭和14年の9月7日に麹町にある自宅で死亡しました。死因は癌性肺腫瘍で、65歳で亡くなったのです。

夜叉ヶ池とは?

https://twitter.com/CINEMACLASSICSS/status/1562356537724506112

 

夜叉ヶ池とは泉鏡花が書いた戯曲で、福井県に実在する夜叉が池を舞台にして、その地に伝わっている竜神伝説を元にした物語です。

おおよそのあらすじは以下の通りです。

その昔、とある里が水害によって滅び欠けていた時、一人の行者が夜叉が池に竜神を封印して災いを収めました。

そして、麓に鐘堂(しょうどう)を建てて昼夜三度鐘を鳴らすことによって、竜神に封印を思い出させ、池から這い出てこないようにしたのです。

やがて大正時代になると、夜叉が池に一人の学者が訪れました。彼の名は学円と言います。

学円が鐘堂を訪れると、そこには旧友の萩原がいたのです。彼は鐘堂守となって、この地に住みつき、百合という女房を貰っていたのです。

一方、夜叉が池の竜神である白雪姫は、剣ヶ峰にいるという己の恋人に会いたがっていたのですが、鐘堂の鐘の音に悩まされ、おまけに己の眷族達が引き留めようとしていたために、夜叉が池から離れることができなかったのです。

本作は、何回も舞台化されており、宝塚歌劇団が公演したことがあります。また、映画化もされており、女形で知られる坂東玉三郎が百合と白雪姫の二役を演じています。

【文豪ストレイドッグス】泉鏡花のまとめ

夜叉ヶ池に封じられた竜が、己の思い人に会うために水底から這い出るかのように、鏡花は敦との出会いによって、心の奥底に秘めていた感情が徐々に現れるようになっていきます。

二人の関係が今後どうなっていくのかが気になる方は、文豪ストレイドッグスの本編をお読みください。

 

おすすめの記事