
1044話でワンピース史上最大ともいえる「ゴムゴムの実 偽名トリック」が明かされ大いに盛り上がりましたが、それと同時に五老星も「不老不死である可能性が高い」として話題になりました。
今回はそんな五老星の正体や目的からイムとの関係まで、徹底的に考察していきます!
五老星とは?
それではまず、五老星について判明している情報を振り返っていきましょう。
五老星は「天竜人の最高位」であり「世界政府の最高権力者」
五老星とは世界政府の表向きのトップ「世界政府の最高権力者」であり、「天竜人の最高位」です。
しかし実際は「イム」と呼ばれる謎の人物が五老星の”もっと上”に存在します。
五老星はいつも5人そろって登場しており、他の天竜人の宇宙服のような恰好とは違い、5人中4人がスーツ、1人が白装束を着用とどことなく「死」を連想させる恰好をしているのも特徴です。
その他にも、本来守られる立場の天竜人であるにもかかわらず五老星の体には複数の傷跡があり、一般の天竜人とは全く違う印象が強いです。
また登場シーンはいつも、政府関係者以外立ち入り禁止となっている聖地マリージョアのパンゲア城中にある「権力の間」にいるため、居住地は他の天竜人と同じく聖地マリージョアだと思われます。
天竜人(世界貴族)とは?

出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社
天竜人とはワンピースで”世界貴族”と呼ばれている貴族の別称です。
天竜人という呼び名の由来は家紋の”天駆ける竜の蹄”で、世界貴族ではなく天竜人と呼ばれることがほとんどです。
彼らは、800年前に20の国の20人の王が「世界政府」を作り上げ、家族と共に聖地マリージョアに移り住んだ際の「創造主の末裔」で、ワンピースの世界では絶対的な権力を持っています。
ワンピースで”海賊という悪から守ってくれる海軍という正義”を生み出した創造主の一族ではありますが、800年もの長い時間をかけその価値観は歪んでいき、現在は人を人とも思わない外道として描かれることがほとんどです。
世界政府とは?
世界政府とは、加盟国が170ヵ国以上にも及ぶ、強い武力と権力を持った国際組織のことです。
世界政府内の組織「海軍」は、前述のようにワンピースの世界で海賊という「悪」に対抗する「正義」という位置づけで一般市民から信頼されています。
しかし、前述の「世界政府は800年前に20の国の20人の王によって創設された」という事しか明らかになっておらず、創設の理由や経緯などは空白の100年に隠されており判明していません。
また、政府は「空白の100年」を調査することを禁じており、その禁忌を破ったオハラという島は島毎消失させられたなど、正義という一言では済まされないような過激な面も持ち合わせています。
なお世界政府には加盟国170ヵ国と海軍のほか、以下のような行政・組織が存在します。
エニエス・ロビー
世界政府が直轄する裁判所がある“司法の島”
一年を通して夜が来ないため「不夜島」「昼島」と呼ばれている。
サイファーポール
世界貴族直属で"世界最強の諜報機関”と呼ばれるCP‐0や通常のCP-1〜CP-8が存在し、世界中で諜報活動を行っている。
加えて、CP-9という「非協力的市民や政府と敵対する者の殺害」を許可されている非公開の組織が存在する。
インペルダウン
“凪の海(カームベルト)”の海中にある大監獄。
LEVEL1~LEVEL6までのフロアに分かれており、基本的には罪が重いほど数字が大きく、下の階層のフロアに収監される。
五老星のメンバーとイムとは?
表向きのトップと言われる五老星と、その上に秘密裏に存在するイムについてみていきましょう。
”五老星”のモチーフとなった人物を考察

五老星は登場回数が少なくプロフィールも一切公開されていない謎の存在ですが、どうやらモデルとなった歴史上の人物がいるようです。
五老星の名前と役職

名前 | 役職 |
---|---|
ジェイガルシア・サターン聖 | 科学防衛武神 |
マーカス・マーズ聖 | 環境武神 |
トップマン・ウォーキュリー聖 | 法務武神 |
イーサンバロン・V・ナス寿郎聖 | 財務武神 |
シェパード・十・ピーター聖 | 農務武神 |
”赤犬” サカズキが言う「(五老星の)もっと上」とは?
サカズキが「(五老星の)もっと上」と表現する「イム様」とは一体何者でしょうか。
イム様の初登場は、世界会議編908話です。
表向きのトップ五老星ですらイム様の前では跪いているため、上司レベルではなく「圧倒的な権力の差」があると思われます。
また、イム様が聖地マリージョアのパンゲア城の中にある「虚の玉座」に座るシーンが描かれているのですが、この「虚の玉座」とは
- 世界の中心
- 誰も座らない事が平和の証
と言われており、「この世界にたった一人の”王”などいない」事を表現するための玉座です。
その玉座に座っていることから
- 「この世界にたった一人の”王”などいない」は嘘
- この世界にたった一人の”王”こそが「イム様」
であり、イム様の存在は極秘事項だという事がわかります。
ただコブラ王との会話で、イム様は「ネロナ・イム聖」であることが明らかになりました。
「ネロナ・イム聖」は世界政府の創設者である最初の20の王の1人であると考えられています。
また、「イム聖」と言われていることから、男性であると考えられます。
ワンピースで最も謎な存在といえるイムとは?

前述の通り正体不明なイム様ですが、ワンピース考察をする人の間では「不老不死」ではないかと言われています。
その理由は本記事の主役、五老星の存在です。
不老不死についてはこの後詳しく解説しますが、結論から言うと筆者は五老星が「不老」であると考えています。
もしそうであれば、五老星が跪くほどの権力を持ったイム様だけ不老ではないという事はあまり考えられません。
また、イム様や五老星が住むマリージョアには「国宝」があり、その国宝は寿命を使って利用するものだと考えられます。
そのため、「国宝」を利用できる「不老のイム様」が「王」として扱われていると考えるのが自然だと思われます。
さらに、イム様は800年前に世界を創造した20の王たちの1人である可能性が高いことが明らかになっています。
ここから、イム様は不老手術を受けている可能性が高いと考えられます。
ちなみに、マリージョアの国宝についてはこちらの記事で考察しています。
五老星と同じ天竜人についても解説していますので、ぜひチェックしてみてください!
イム様と五老星は悪魔の実の能力者?
自身の存在が知られたことや、ネフェルタリ家がDの一族であることが明らかになり、コブラ王はイム様と五老星によって殺害されました。
この際、イム様と五老星は人間ではない何かの姿になっていました。
シルエットで描かれたため詳しくはわかりませんが、悪魔のような尻尾だったり、化け物のようなシルエットが描かれています。
五老星が”不老不死”である可能性を考察
ここでは、五老星が”不老不死”である可能性について考察していきましょう。
五老星の年齢は800歳以上?

五老星は「不老不死では?」と考察されることが多いです。
その理由をまとめてみました。
- 五老星の体には傷跡があり「戦争経験者」であると考えられる
- 現在五老星を含む天竜人は守られる対象であるため、戦争にでていたなら「空白の100年」の可能性が高い
- ゴムゴムの実についてのセリフ「あの実は我々にとっても伝説だ」「過去何百年も”覚醒”する事などなかった」から「五老星は前回の覚醒を知っている」と思われる
- 前回の覚醒が空白の100年の可能性があるため「五老星が800年前から生きている」と思われる。
このように、五老星が「不老」である可能性は非常に高いといえます。
ただ、
「“ゴムゴムの実”はいつの時代も「世界政府」が回収を試みて来たが……決してその手中に収まる事はなかった」
というセリフでは世界政府を他人事のように表現しているため、不老ではないのではという考察も見かけます。
ここは意見が分かれるところだと思いますが、筆者としては
- 同じ天竜人でありながら、一般の天竜人の印象と五老星の印象が大きくかけ離れている
- 保護対象として生まれたとすれば、傷跡や刀を所持している点の説明が難しい
という事から、やはり800年前から生きている「不老説」を推していきたいと思います。
また、筆者が考えたのは「五老星自体も空白の100年についての記憶がない説」です。
ワンピースには魂の概念があり、天才頭脳を持ったベガパンクや未知の能力”悪魔の実”が存在しますので、「空白の100年」は文字通りの「空白」であり、その効力が五老星にも及んでいる可能性があってもおかしくなさそうです。
ちなみに、こちらの記事では五老星が伝説と称する「ゴムゴムの実の覚醒」について解説しています。
ぜひチェックしてみてください!
人造ウオウオの実が作られた理由は”不老不死”?

五老星が不老である可能性に関わりがあるとされるのが、「人造ウオウオの実」です。
人造ウオウオの実とは、光月モモの助がパンクハザードで食べた天才科学者「べガパンク」作の”人造悪魔の実”の”失敗作”のことです。
この人造悪魔の実の本元『ウオウオの実 幻獣種 モデル:青龍』ですが、実は現実世界における「青龍」は「不老長寿」と関わりがあります。
古代文書では錬丹術で使う水銀を取り出した際にその様子から水銀を龍に例えており、「錬丹術における青龍=水銀を表す術語」として引き継がれている。
水銀と鉛を配合することが基本とされている。
つまり、ベガパンクは「人造ウオウオの実」を作ることで「丹薬(不老不死の薬)」を作ろうとしていたのではないでしょうか。
もしかしたら「不老」に加えて「不死」の力を作り出そうとしていたのかもしれません。
ちなみに、ウオウオの実についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
ぜひチェックしてみてください!
五老星の正体と目的とは?
それでは本記事の最後に五老星の正体と目的について考察していきます。
五老星の正体は空白の100年の大戦で勝利した「反乱軍」?
まず、筆者は「五老星の正体は空白の100年の大戦で勝利した「反乱軍」」だと考えています。
ちょっと大胆ですが、筆者が考える「空白の100年」についてまとめてみました。
【作中で判明した情報】
- クローバー博士の仮説➀:「ある巨大な王国」vs「王国の敵」による大戦があった
- クローバー博士の仮説➀:敵が現在の世界政府ならば空白の100年は世界政府によってもみ消された「不都合な歴史」
【筆者が考察する空白の100年】
- 世界政府が巨大な王国を滅ぼし「政権を奪った」
- 政権が奪われたことであることを隠すため「空白の100年を作った」
- ジョイボーイは”巨大な王国”もしくは”当時の反乱軍(現在の世界政府)”から人々を解放する「解放軍」だった
- つまり当時の構図は『政府軍(巨大な王国)vs 反政府軍(現政府)vs 解放軍(ジョイボーイ)』だった
- この大戦に五老星も参戦していた
いかがでしょうか。
もしこの構図が当たっていれば、現代では『政府軍(現政府)vs 反政府軍(黒ひげ)vs 解放軍(ルフィ)』と考えることもできそうです。
また、”五老星の傷跡”や”ただの外道である現代の天竜人とは違う印象が強い”こと、”ゴムゴムの実の覚醒について知っている”ことなども説明ができます。
五老星の目的は世界の実権を握ること?
ではここまでの五老星の考察をもとに、目的を考えてみましょう。
一番想像しやすいのは、やはり「実権を握ること」だといえます。
もう少し丁寧に言えば「今握っている実権を誰かに奪われないよう守ること」でしょうか。
ロビンの故郷オハラのように、これまで世界政府は自分たちにとって都合の悪い存在を消してきました。
そこまで徹底的に隠そうとするのは、少しのきっかけで崩れることが予想できるほど脆い政権であることの表れではないでしょうか。
当時、なぜ巨大な王国が滅ぶこととなったのか、その理由がわかれば五老星の目的もみえてきそうです。
麦わらの一味とはどう関係してくる?

そんな五老星ですが、今後の展開でルフィ達にどのように関係してくるのでしょうか。
本記事でも考察したように五老星は戦争経験者だと思われるため、ある程度戦闘はできると思われます。
しかし、彼らが天竜人である以上、表立って戦闘を繰り広げる可能性は低いでしょう。
ただ1053話でルフィの新しい手配書が出回った時、ルフィの名前から”D”を消すよう指示していた事が判明しているため、五老星側が何らかの方法でルフィ達を倒しに来ることは間違いないと思われます。
王下七武海制度も撤廃され、ワンピース最終章に向けて「海軍 vs 海賊」の構図がより強くなってきていますので、五老星の動向にも注意する必要がありそうです。
五老星についてのまとめ
本記事では天竜人の最高位「五老星」についてまとめてみましたが、いかがでしたか?
謎が多い5人組ではありますが、セリフや見た目の一つ一つが重要な意味を持つ非常に重要なキャラクターたちであることが伝わったのではないでしょうか。
ワンピース最終章で五老星の登場は増えると思われるので、今後の展開にも要チェックです!