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【推しの子】の物語はなぜ面白いと言われるのか?
ストーリーは青春とサスペンスが入り乱れる
ここからは『推しの子』が面白いと語られる理由について、紐解いていきたいと思います。
まず最初に注目したいのは、「青春とサスペンス入り乱れる作風」です。
本作の話の軸は、大まかに分けて「アクアの復讐劇」、「ルビーのトップアイドルまでの軌跡」の2つです。
「復讐劇」と「アイドルの物語」は、本来2作品に分けても成立する強い要素となっています。
しかしこの主張の強い素材を、1つの作品に纏めて描いているのが、『推しの子』最大の魅力と言えるでしょう。
更にそれぞれの要素も、「復讐劇だから陰鬱な展開が多い」「アイドルだからキラキラしている」という偏りもないのが、本作の特異性です。
ここからはこの2つの要素について、順を追って解説していきます。
主人公アクアの復讐劇
まず本作のメインストーリーと言ってもいい、「アクアの復讐劇」の要素について解説していきます。
この要素を一言で表すなら、「シリアス」と「少年漫画の熱さ」が特徴です。
アクアは母親であるアイを殺された復讐を果たすため、芸能界で成り上がっていきます。
もちろんその過程には危ない綱渡りや、汚い駆け引きが日常茶飯事です。
しかし、アクア自身に眠っている「役者への想い」が、このストーリーに「熱い展開」をもたらしてくれます。
またアクアは転生者ですが、なんでも出来るチートキャラというわけでもありません。
前世で負った心の傷、アイの死というトラウマ、そういった弱味を抱えながらも、必死に戦うアクアの姿に、心打たれる読者も多くいます。
妹ルビーのトップアイドルを目指す青春ストーリー!
次にアクアの妹ルビーの、「アイドルを目指す青春ストーリー」について語らせていただきます。
こちらの要素は「アイドルの煌びやかさ」と、「裏に抱えている闇」が特徴です。
一見アクアと違い人当たりも良く、天真爛漫なルビー。
しかし彼女も誰にも見せない、前世からの傷と、トラウマを抱えています。
また中堅編以降は、ルビーも復讐の道に身を落とすため、それまでのキラキラ青春ストーリーとの落差に驚かされるでしょう。
つまり本作は、アクア視点の物語では「陰鬱な雰囲気とのギャップ」。
ルビー視点では、「煌びやかさとのギャップ」という、ひとつの作品内で真逆の驚きを味わえる構成になっているのです。
【推しの子】SNSでも面白いと評判!
急転直下の展開が話題!
『推しの子』の人気はアニメ化以前から凄まじく、数々の賞を受賞していました。
2021年には「次にくるマンガ大賞2021」に選ばれています。
そんな本作、ネット上では「急転直下なストーリーが面白い」と評判です。
例えば第1章となる「幼少期編」では、いきなりアイが刺殺されるという、衝撃の展開で幕を閉じています。
このお話はアニメでは90分枠で放送され、多くの視聴者に衝撃を与えました。
またプライベート編では、アクアから消えた復讐心が、天真爛漫な妹ルビーに乗り移るといった、まさかの展開でコメント欄は阿鼻叫喚。
このように「作者の掌で転がされている」衝撃展開に、多くの読者が魅了されているのです。
リアルな芸能界事情を知れる
『推しの子』がネット上で話題になる理由として、「リアルな芸能界事情」の数々も外せないでしょう。
芸能界における「コネの影響力」や、脚本や演出の意図など、我々が普段知り得ない情報が数多く描かれています。
特にスキャンダル編における、スキャンダル記事制作の裏側は、多くの読者の興味を引きました。
記者の張り込み方、記事が世に出るまでの流れ、写真を撮られないための対策など、一般人には縁のない情報まで本作では学ぶことが出来ます。