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「ワンピース」1115話にて、世界政府の前身はジョイボーイに対抗するための連合軍だったことが明らかになりました。
本記事では、巨大な戦いとなった原因や、ジョイボーイの思想について考察していきましょう。
巨大な戦いの原因はジョイボーイ?
世界政府の前身はジョイボーイと戦うための連合軍

現在の世界政府は、今から800年前に20の王国が結集して作られた組織です。
今まで創設の理由は不明でしたが、「ワンピース」1115話にてジョイボーイの一団と戦うために作られたことが判明しました。
決して全てが明かされているわけではないので、ベガパンクのいう通り善悪の判別はできません。
唯一事実として分かるのは、20の王国にとってジョイボーイは共通の強大な敵として認識されたということです。
戦いの原因は2つの思想のぶつかり合い

20の王国とジョイボーイの対立の原因は、2つの思想がぶつかった結果とされています。
ここで気になるのが、20の王国がひとつの思想を元に一致団結したという点です。
当然ですが、国によって文化や考え方も違うため、国がひとつに纏まることは中々ありません。
つまり、ジョイボーイと対立した思想は、900年前の世界において万国共通で有していた思想ではないでしょうか?
ジョイボーイは決して正義ではない?
先述した通り、ジョイボーイと世界政府の対立は、現段階では善悪で図ることはできません。
しかし、20の王国が一致団結してまでジョイボーイと戦ったことから、王国側からすればジョイボーイは悪だったと言えるでしょう。
ジョイボーイもルフィも、決して善人ではなく、場合によっては国の民を脅かす可能性もある海賊です。
特にルフィがインペルダウンの囚人を解放したことは、明確に世界の脅威となる行為だったと言えるでしょう。
そのため、作品的に見れば味方であっても、作中世界からすれば悪である可能性は十分にあります。
戦いの火種となった「思想」とは?
当時は奴隷制度が当たり前だった?

ここからは、2勢力が対立するきっかけとなった思想について考察していきます。
まず、20の王国が抱えていた思想です。
自由を求めて戦うジョイボーイと対立する思想といえば、「不自由」に繋がるものであると考察できますね。
そして、「ワンピース」の世界には、人間の悪い歴史として人買いや奴隷の文化があったと語られています。
現実世界でも、1800年代に至るまで奴隷文化は至って当たり前の行為でした。
そのため、20の王国が持っていた共通の思想とは、奴隷制のことだったのではないでしょうか?
ジョイボーイの思想は全種族の解放?

ジョイボーイの思想に関しては、「自由」が関係していることは明白です。
その「自由」にもう一歩踏み込んで考えるのであれば、奴隷にされている全種族の解放でしょうか?
現に、ニカのことを「自分達を救ってくれる伝説の戦士」と、奴隷達は信じていました。
当然ですが、奴隷制を当たり前と考える国々とっては、ジョイボーイの考えは自分達の常識を脅かす思想です。
「この世の全て」という言葉の意味

ジョイボーイが奴隷達の解放を願っているのなら、ロジャーが「この世の全て」と語ったワンピースも、奴隷の解放を促すものであると推測できます。
その証拠として、原作827話でペコムズが全種族が差別なく暮らせる国、トットランドのことを「この世の全て」と語っていました。
つまり、この世の全てとは、全ての種族の平等と解放がなされることを示した言葉だったのではないでしょうか?
ジョイボーイの思想は世界を脅かすものだった?
世界政府からすればジョイボーイは侵略者?

現実でも、奴隷制は現代からすれば圧倒的な悪ですが、当時の人間からすれば当たり前の価値観でした。
そのため、現代の価値観で過去の思想を一概に悪と断罪することはできません。
むしろ当時の人間からすれば、世界の常識は20の王国が掲げる思想で、ジョイボーイの思想はむしろ異端と言えます。
それは、奴隷側の人々にのみ、ニカの伝説が語り継がれていることからも分かるのではないでしょうか?
仮にニカの思想が、あらゆる人々にとって歓迎されるものであれば、その信仰は奴隷のみに留まっているはずがありません。
自由とは世界の破滅を起こし得るもの?

ジョイボーイの掲げる「自由」とは、聞こえはいいものの決して手放しに賞賛されるべきものではありません。
なぜなら、「自由」になる奴隷達が、世界の人々の脅威にならないとは言い切れないからです。
例えば、作中でルフィは七武海に虐げられ、苦しんでいる国々を解放してきました。
そこだけ切り取れば、ルフィは英雄に見えます。
ですが、インペルダウンではルフィの行動によって、多数の民間人の脅威となる囚人に自由を与えることになりました。
ジョイボーイやルフィの掲げる自由は、見方によっては非常に無責任であるわけです。
少なくとも、現在の平和は海賊や一部の種族に与えた不自由によって保たれています。
ジョイボーイの解放と自由は、その平和を壊す可能性がある危険なものなのです。
Dの意志の根絶を図るのは当然?

ジョイボーイの思想の危険性を考えれば、世界政府がDの意志などを危険視したのは当然と言えるでしょう。
考えてみてください。
ジョイボーイはかつて「自由」を掲げ、世界の均衡を崩そうとした人物で、20もの王国が手を取り合わなければ勝てなかった敵です。
五老星がニカの存在や、ゴムゴムの実、そしてDの意志をなんとか秘匿し、ニカの復活を防ごうとするのは当然の行為と言えるでしょう。
五老星があれだけ強大な力を持ちながら、ニカの復活を恐れたのは、そういったトラウマがあるからに違いありません。
巨大な戦いの原因に関する考察のまとめ
まだ20の王国とジョイボーイの思想について、完全に明かされたわけではありません。
ただ、少なくともジョイボーイが世界の敵だったことは分かってきました。
一方で、20の王国にとって、ジョイボーイという巨大な悪に対して、一致団結するきっかけだったとも考えられます。
世界政府がなければ海軍も誕生せず、海は今よりも荒れ狂っていたはずです。