ジョイボーイの思想は全種族の解放?

ニカの名前を口にするフーズ・フー
出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

ジョイボーイの思想に関しては、「自由」が関係していることは明白です。

その「自由」にもう一歩踏み込んで考えるのであれば、奴隷にされている全種族の解放でしょうか?

現に、ニカのことを「自分達を救ってくれる伝説の戦士」と、奴隷達は信じていました。

当然ですが、奴隷制を当たり前と考える国々とっては、ジョイボーイの考えは自分達の常識を脅かす思想です。

「この世の全て」という言葉の意味

出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

ジョイボーイが奴隷達の解放を願っているのなら、ロジャーが「この世の全て」と語ったワンピースも、奴隷の解放を促すものであると推測できます。

その証拠として、原作827話でペコムズが全種族が差別なく暮らせる国、トットランドのことを「この世の全て」と語っていました。

つまり、この世の全てとは、全ての種族の平等と解放がなされることを示した言葉だったのではないでしょうか?

ジョイボーイの思想は世界を脅かすものだった?

世界政府からすればジョイボーイは侵略者?

バッカニア族はニカを知っている
出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

現実でも、奴隷制は現代からすれば圧倒的な悪ですが、当時の人間からすれば当たり前の価値観でした。

そのため、現代の価値観で過去の思想を一概に悪と断罪することはできません。

むしろ当時の人間からすれば、世界の常識は20の王国が掲げる思想で、ジョイボーイの思想はむしろ異端と言えます。

それは、奴隷側の人々にのみ、ニカの伝説が語り継がれていることからも分かるのではないでしょうか?

仮にニカの思想が、あらゆる人々にとって歓迎されるものであれば、その信仰は奴隷のみに留まっているはずがありません。

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