【ワンピース1167話ネタバレ】ドラゴンとシャンクスの運命・イーダ暗殺の真相

目次

ワンピース1167話 速報まとめ|衝撃の展開一覧

ワンピース1167話では、ハラルド王の壮絶な覚悟と世界政府への服従、そしてドラゴンとシャンクスを結ぶ運命の救出劇が描かれました。ゴッドバレー事件後のエルバフに訪れた悲劇は、現代のロキの行動原理にも深く関わる重要なエピソードとなっています。

1167話の重要ポイント
・ハラルド王が海軍本部で自らの角を折り、巨人族の罪を償うと宣言
・ドラゴンがゴッドバレーでシャンクスを救出(双子の片割れ)
・フィッシャー・タイガーの解放にシャンクスが関与していた可能性
・ハラルドの妃イーダが毒殺される
・ガープとドラゴンが決別し、革命軍結成への布石
・ロキがイーダの復讐に燃える
・シャムロックがマリージョア防衛のため帰還

今回の1167話は、エルバフ過去編の中でも特に重要な転換点となる内容です。ハラルド王の決断がロキの人生をどのように変えたのか、そしてドラゴンの行動が現代の世界情勢にどう影響しているのか、詳しく見ていきましょう。

1167話で明らかになった新事実

本話では以下の重要な事実が判明しました。

第一に、ハラルド王が世界政府に服従する決意を固めた理由が明確になりました。ロックスの死という親友を失った自責の念、そして平和的にエルバフを世界の輪に入れたいという願いが、彼を極限の決断へと導いたのです。

第二に、シャンクスの出自に関する謎が一部解明されました。ドラゴンが救おうとした双子の赤ん坊の一人がシャンクスであり、もう一人が神の騎士団団長シャムロックである可能性が濃厚となりました。

第三に、フィッシャー・タイガーの聖地マリージョア襲撃とシャンクスの関係性が示唆されています。これは今後のストーリー展開において重要な伏線となるでしょう。

あにま
ハラルド王の覚悟が痛々しすぎる…これがロキの人生を狂わせたのか

ハラルド王の覚悟と角折り|「操りやすい王」の悲劇

ワンピース1167話の最大の見どころは、ハラルド王が自らの角を折って世界政府に服従を誓うという衝撃的なシーンです。この行為は、巨人族にとって誇りの象徴である角を自ら破壊するという、想像を絶する覚悟の表れでした。

ロックスの死がもたらした自責の念

ハラルド王がこのような極端な行動に出た直接的なきっかけは、親友ロックスの死でした。ゴッドバレー事件の報道を受け、ハラルドは深い自責の念に苛まれます。

彼の苦悩の理由は以下の3点に集約されます。

  • 世界政府加盟を条件にロックスを見捨てたこと - 何度もロックスから仲間に誘われながら、エルバフの未来のために断り続けた
  • ゴッドバレーへの出向を止められなかったこと - 最後のチャンスでロックスを救えなかった無力感
  • 努力が実らなかったことへの絶望 - 平和的な外交を進めてきたにもかかわらず、世界政府は頑なに加盟を拒否し続けた

この自責の念は、ハラルドを錯乱状態にまで追い込みました。略奪を働く巨人族を見つけた際、彼は激しい怒りのままに制裁を加えています。

ハラルドの言葉(原作より)
「お前らの様な体のデカいクズ共が巨人族の恐怖の歴史を作ってきたんだ。そのせいでおれ達は信じて貰えない。平和的に世界の輪に入りたい気持ちを信じて貰えない。エルバフを世界政府に加盟させる為、政府に失望されぬ様おれはあいつに手を貸せなかった。助けを乞う親友をおれは見捨て見殺しにしたんだ」

この場面で描かれるハラルドの表情は、怒りと悲しみと後悔が入り混じったものでした。相手が気を失っても拳を振り下ろし続ける姿は、自分自身への罰のようにも見えます。

海軍本部での衝撃の謝罪シーン

自責の念に駆られたハラルドは、ある覚悟を決めます。それは自らが世界政府の奴隷となることで、エルバフの未来を切り開くという選択でした。

マリーフォード(海軍本部)に出向いたハラルドは、イーダ、ヤルル、ハイルディン、ロキの4人にエルバフの未来を託すと告げます。そして海軍と世界政府の前で、衝撃的な行動に出ました。

彼の謝罪の内容は以下の通りです。

  1. 巨人族1000年分の償いを申し出る - これまで人間族に与えてきた恐怖と被害への謝罪
  2. 子供達が平和に生きられる未来を懇願 - 次世代のエルバフ国民のための交渉
  3. 自らを奴隷として差し出す - 世界政府への絶対的な服従の証

そして、古代巨人族の象徴である大きな角を、自らの手でへし折ったのです。この行為は、敵意がないことを示すと同時に、世界政府の意向に全て従うという決意の表れでした。

その場にいたルフィとゾロも、ハラルドの覚悟に圧倒されていました。自分の誇りを捨ててまで国の未来を守ろうとする姿は、まさに王としての責任感の極致と言えるでしょう。

あにま
角を折るシーンは痛々しすぎて見てられない…これが王の覚悟か

イムの思惑「かくも操りやすい王」

しかし、ハラルドのこの覚悟は、世界政府、特にイムにとっては願ってもないチャンスでした。イムは彼のことを「かくも操りやすい王」と評しています。

イムの視点から見たハラルドの価値は3つあります。

第一に、ハラルドを支配すればエルバフ全体を牛耳れるという点です。国王が世界政府の完全な支配下に入れば、エルバフの巨人族たちも従わざるを得なくなります。

第二に、巨人族という巨大な戦力を手に入れられることです。世界政府は長年、巨人族の力を欲していました。ハラルドの服従により、この目的が達成できるのです。

第三に、抵抗する意思を完全に奪えるという点です。自ら角を折り奴隷を申し出た王に、もはや反逆の意思はありません。完全に従順な巨人族の王は、世界政府にとって理想的な存在でした。

しかし、この「操りやすい王」という評価には、ハラルドの悲劇の本質が凝縮されています。彼は国を思うあまり、結果的に世界政府の思惑通りに動いてしまったのです。

世界政府がエルバフを恐れる理由
巨人族の恐怖の歴史は、単なる力の問題ではありません。特に伝説の「大槌船団ガレイラ」の存在が大きく、このとんでもない破壊集団を動かせるのがハラルドだとロックスも語っていました。世界政府が執拗にエルバフの加盟を拒んできたのは、巨人族の力を本気で恐れていたからです。

ドラゴンとシャンクス|ゴッドバレーでの運命の救出劇

1167話のもう一つの重要な軸は、ドラゴンによるシャンクス救出の真相です。これまで謎に包まれていた「なぜシャンクスが宝箱に入っていたのか」という疑問が、ついに解明されました。

双子の赤ん坊とガーリング聖の裏切り

物語は、ゴッドバレーの先住民である一人の女性から始まります。彼女は神の騎士団団長フィガーランド・ガーリング聖との間に双子を授かったのですが、産後1年ほどでガーリング聖に裏切られ、刺されてしまいます。

この女性の最期の願いは切実でした。

  • 双子を心温かい誰かに育てて欲しい
  • ガーリング聖には絶対に渡さないで欲しい
  • 聖地マリージョアへ奪われるのを阻止して欲しい

この訴えを聞いたのが、当時17歳の若き海兵モンキー・D・ドラゴンでした。彼は女性の言葉に心を動かされ、「見ず知らずのあんたの子供達をおれは助けたい。でなきゃおれはここに立っていられない」と決意します。

双子の一人がシャンクス、もう一人がシャムロック(現神の騎士団団長)です。ドラゴンは混沌とする島を駆け回り、双子を救出しようと奔走しました。

天竜人への発砲と革命軍の原点

ドラゴンが目撃したものは、天竜人による先住民虐殺という人間狩りの現場でした。正義を掲げる海軍の一員でありながら、この光景を見て見ぬふりをすることはできませんでした。

特に重要な場面が3つあります。

第一に、奴隷たちを鼓舞するイワンコフとの出会いです。後に革命軍の幹部となるイワンコフは、この時すでに希望を捨てない強い意志を持っていました。くま、ジニーも同じ場所にいました。

第二に、ドラゴンが天竜人に麻酔弾を撃った瞬間です。くまが天竜人のハンターに狙われているのを見て、ドラゴンは思わず天竜人を撃ってしまいます。海軍が天竜人に手を出すことは、絶対的な禁忌です。しかし、ドラゴンはその一線を越えました。

第三に、双子を抱えて脱出を試みる姿です。天竜人の子供を攫って運び出すという、これも重大な罪です。しかしドラゴンは、女性との約束を守るために必死で走り続けました。

革命軍の始まりはゴッドバレーにあった
ドラゴンがこの事件で救ったのは、シャンクスだけではありません。くま、イワンコフ、ジニー、多くの先住民と奴隷たち。革命軍の主要メンバーは、すでにゴッドバレーでバッティングしていたのです。これは偶然ではなく、運命的な出会いだったと言えるでしょう。

マッフィー宮との遭遇とニューゲートの援護

しかし、ドラゴンの前に神の騎士団マッフィー宮が立ちはだかります。双子を抱えたドラゴンの右肩を、マッフィー宮のレーザーが貫きました。

ここで運命がドラゴンを救います。ニューゲート(白ひげ)の一撃が流れ弾のようにマッフィー宮を刻んだのです。このどさくさでドラゴンは窮地を脱し、兄シャムロックは奪われてしまいましたが、気絶していたシャンクスは再びドラゴンの元へ戻りました。

その後、ドラゴンはキャプテン・ジョンのジキジキの実の磁力によって、シャンクスと離ればなれになってしまいます。シャンクスは自ら興味を示した宝箱に入り、そのままロジャー海賊団に発見されることになるのです。

あにま
シャンクスが自分で宝箱に入ったとか可愛すぎる…運命って凄い

フィッシャー・タイガーとシャンクスの接点

1167話では、フィッシャー・タイガーの聖地マリージョア襲撃とシャンクスの関係も示唆されています。

タイガーは魚人族でありながら、人間の奴隷たちをも解放した英雄です。彼自身も聖地マリージョアで奴隷として捕らえられていた過去があります。

ここで浮上する3つの可能性があります。

第一に、シャンクスがタイガーの解放を手助けした可能性です。ロジャー海賊団で育ったシャンクスが、何らかの形でタイガーと接触していた可能性が示唆されています。

第二に、ドラゴンとシャンクスが間接的に繋がっていた可能性です。ドラゴンはゴッドバレーで多くの奴隷を解放しました。その思想がタイガーに影響を与え、タイガーの行動がシャンクスに影響を与えたとすれば、3人は思想的に繋がっていることになります。

第三に、シャンクスの「自由」への価値観の形成に関わる可能性です。ロジャーから受け継いだ自由の思想と、タイガーの奴隷解放という行動が、シャンクスの価値観形成に大きな影響を与えたのではないでしょうか。

人物ゴッドバレーでの行動現代への影響
ドラゴン奴隷・先住民を救出革命軍結成、世界政府と対峙
シャンクスドラゴンに救われた双子の一人四皇として自由を重んじる
タイガー奴隷として捕らわれる後に聖地マリージョア襲撃

ガープとドラゴン親子の決別|2つの正義の道

1167話では、ガープとドラゴンという親子が初めて会話するシーンが描かれました。しかしそれは、2人が別々の道を歩むことを決める、悲しい別れのシーンでもありました。

地下留置所での親子の会話

ゴッドバレー事件後、ドラゴンは海軍本部地下留置所に投獄されていました。彼の罪状は以下の通りです。

  • 上官に銃を突きつけた反逆行為 - 奴隷を船に乗せるために脅迫
  • 天竜人に麻酔弾を撃った - 世界貴族への攻撃は死罪に値する
  • 任務命令に背いた - 海軍としてあるまじき独断行動

本来ならば即除籍、最悪の場合は処刑されてもおかしくないレベルの罪です。しかし、ドラゴンは留置所に収監される形となりました。

そこに現れたのが父ガープでした。2人の会話は短いながらも、それぞれの信念が明確に示されるものでした。

ドラゴン:「オヤジ‥おれは海軍をやめる。むしろアンタを軽蔑する」

ドラゴンのこの言葉には、世界政府の闇を見て見ぬふりをする海軍への失望が込められています。父が英雄として海軍に居続けることへの疑問と、自分は別の道を選ぶという決意表明でした。

しかしガープは、何も言わずに牢の中へ鍵を投げ入れたのです。これは息子を逃がすという、海軍の英雄としてはあってはならない行為でした。

あにま
ガープが鍵を投げるシーン、言葉はないけど父の愛を感じる…

ガープが海軍に残った理由

多くの読者が疑問に思うのは、なぜガープは海軍を辞めなかったのかという点です。天竜人を嫌い、世界政府のやり方に反感を持ちながら、なぜ海軍に居続けたのでしょうか。

ガープの選択には、3つの明確な理由があります。

第一に、海兵たちを守るためです。ガープは「俺が辞めたら誰が海兵達を守る」と考えました。世界政府の巨大な組織の中で、現場の海兵たちを守れるのは、自分のような立場の人間だけだという自覚がありました。

第二に、市民への危険を防ぐためです。イムの存在を知ったからこそ、軽率に海軍を辞めることで部下や市民に危険が及ぶことを重く見ました。

第三に、内部から守れるものを守るという信念です。センゴクとの喧嘩の際、ガープは「崖の下でも守れるものがいっぱいある」と語りました。トップに立たなくても、現場で守れる命があるという考えです。

ガープとドラゴンの対照的な正義
ガープ:海軍という組織の中で、守れる者を守る「内部改革型」の正義
ドラゴン:世界政府そのものを倒す「外部革命型」の正義どちらが正しいということはありません。それぞれが自分の信念に基づいて、世界を良くしようとしているのです。

センゴクとの衝突「見て見ぬフリをする正義」

ガープはゴッドバレー事件後、同期のセンゴクともぶつかっています。2人の対立は、海軍内部の正義観の違いを象徴的に表しています。

センゴクの立場は、「世界貴族の暴挙を見て見ぬふりをする」というものでした。彼の理屈は以下の通りです。

  1. 組織の規模が大きすぎる - 加盟国の兵を含めて何千万人という軍人がいる海軍で、全ての行動を把握するのは不可能
  2. 上層部の行動を止められない - 世界貴族の暴挙に気付いても、それを止める力はない
  3. 多くの命を救うため - 自分の地位を利用して、できる限りの命を救うことに注力する

これに対してガープは激怒し、センゴクを「昇進バカ」と揶揄して殴りかかりました。センゴクもガープを「崖の下で吠えてるだけ」と返します。

しかし、どちらも間違っているわけではないのです。センゴクは昇進することで救える命を増やそうとし、ガープは現場で直接守れるものを守ろうとしました。2人とも、それぞれの正義を貫いたのです。

人物選択理由現代の立場
ガープ海軍に残る現場で守る黒ひげに捕らわれる
ドラゴン海軍を辞める外から変える革命軍総司令官
センゴク昇進を目指す地位で守る元帥から大目付へ

ロキとロックス|憧れの男と大槌船団ガレイラの秘密

1167話では、幼少期のロキとロックスの関係性も明らかになりました。父ハラルドを勧誘しに何度もエルバフを訪れたロックスに、ロキは強い憧れを抱いていたのです。

「船に乗せてくれ」何度も懇願したロキ

ロックスがエルバフを訪れるたび、幼いロキは「おれを船に乗せてくれ」と懇願していました。しかし、ロックスは毎回これを断り、時には容赦なくロキをボコボコにしました。

ロキがロックスに憧れた理由は3つあります。

第一に、圧倒的な力の差です。エルバフの王子でありながら、ロックスには全く歯が立たちませんでした。この絶対的な強さに、ロキは魅了されたのです。

第二に、ロックスの語る野望とスケールの大きさです。世界を獲るという壮大な夢、マリージョアを堕とすという計画。幼いロキにとって、これは何よりも魅力的でした。

第三に、父ハラルドとは真逆の生き方だったことです。平和を重んじる父に対し、ロックスは力で世界を変えようとしていました。ロキは本能的に、ロックスの生き方に惹かれたのかもしれません。

ロキの解釈するニカ
「ロックスこそ解放の戦士ニカ。笑いながら世界を壊す」ロキが信じるニカ像は、他の解釈と異なり「破壊」が強調されています。これはロックスから影響を受けた独自の解釈です。しかしロックス自身は、目指すのは破壊ではなく「世界の王」だと語っていました。

ロックスの死を知り号泣するロキ

ゴッドバレー事件の報道がエルバフにも届きました。小さな新聞(巨人族にとっては読むのも困難なサイズ)でロックスの死を知ったロキは、冥界で号泣しました。

ロキにとってロックスは、以下のような存在でした。

  • 憧れの対象 - 何度断られても、何度殴られても、船に乗せて欲しいと願い続けた
  • 世界を変える力を持つ者 - エルバフを超える存在、真のニカだと信じていた
  • 父とは違う生き方を示す者 - 平和ではなく力で世界を獲る、という選択肢

ロックスは「何度でもエルバフを訪れる」と語っていたため、ロキはいつかまた会えると思っていたのでしょう。その突然の死は、幼いロキに大きな衝撃を与えました。

大槌船団ガレイラの秘密

ロックスはロキに対して、「大槌船団ガレイラ」という伝説の破壊集団について語っていました。

ロックスの言葉によれば、ガレイラには以下の特徴があります。

第一に、「とんでもない破壊集団」であることです。世界のどこかに眠っているこの集団は、想像を絶する破壊力を持っているとされます。

第二に、ハラルド王だけが動かせるという点です。ロックスは「そいつらを動かす事が出来るのはお前の親父だ」とロキに語りました。

第三に、ロックスの世界征服計画の鍵だったことです。ロックスは世界中のならず者をかき集め、ハラルドがガレイラと巨人族を率いる。2人が組めば世界を獲れるという構想でした。

しかし、この計画は実現しませんでした。ハラルドはロックスの誘いを断り続け、ロックスはゴッドバレーで命を落としました。

あにま
大槌船団ガレイラって何者なの?氷漬けの囚人との関係は?

現代でも、エルバフのどこかに「氷漬けの巨人」が存在することが示唆されています。これがガレイラと関係しているのか、今後の展開が気になるところです。

イーダ暗殺とロキの復讐|王家の悲劇へのカウントダウン

1167話では、ハラルドの妃イーダが毒殺されるという衝撃的な展開も描かれました。この事件は、ロキが父ハラルドを殺すという悲劇への重要な伏線となっています。

イーダの病と毒殺疑惑

イーダは突如として体調を崩します。病状は急速に悪化し、毒殺の可能性が高いと考えられます。

イーダが狙われた理由として、以下の3つの可能性があります。

第一に、世界政府による口封じです。ハラルドが世界政府に服従した後、イーダは夫の真意や世界政府の陰謀を知りすぎていた可能性があります。イムにとって、イーダは消すべき存在だったのかもしれません。

第二に、ハラルドを完全に支配するためです。愛する妻を失えば、ハラルドはさらに世界政府に依存せざるを得なくなります。これは「操りやすい王」をさらに操りやすくする戦略です。

第三に、エルバフ内部の反対勢力による犯行の可能性です。ハラルドの政策に反対する巨人族が、王妃を暗殺することで王を追い詰めようとした可能性もゼロではありません。

イーダ暗殺の真犯人は?
最も可能性が高いのは世界政府の工作です。特に神の騎士団のソマーズやキリンガムがエルバフに潜入していた時期と重なれば、彼らの犯行である可能性が高まります。ハラルドを追い詰め、完全に支配下に置くための冷酷な戦略だった可能性があります。

ロキが抱く復讐の炎

母イーダの死を知ったロキは、激しい怒りと復讐心に燃えます。1167話では、ロキが「イーダの件で復讐に燃える」と明記されています。

ロキの復讐心には、複数の要素が絡み合っています。

第一に、愛する母を失った悲しみです。イーダはロキにとって、父ハラルドよりも近い存在だった可能性があります。その母が不自然な形で亡くなれば、復讐を誓うのは当然です。

第二に、世界政府への憎悪です。もしイーダの死が世界政府の工作だと知れば、ロキの怒りは世界政府、ひいては神の騎士団に向かうでしょう。

第三に、父ハラルドへの失望かもしれません。世界政府に服従した結果、妻を守れなかった父。ロキは父の弱さを許せなかった可能性もあります。

しかし、ここで重要な疑問が浮上します。ロキは本当に父ハラルドを殺したのか?という点です。

「父殺し」の真相への伏線

現代のエルバフでは、ロキは「父ハラルドを殺した呪われた王子」として語られています。しかし、1167話の展開を見る限り、真相は別にある可能性が高いと考えられます。

以下の3つのシナリオが考えられます。

シナリオA:黒転支配(ドミ・リバーシ)説
ハラルド王が世界政府、特にイムの能力「黒転支配」によって操られていた可能性です。現在ドリーやブロギーが悪魔化されているように、ハラルドも操られ、何か取り返しのつかない行動をとった。それを止めるために、ロキが父を殺さざるを得なかったというシナリオです。

シナリオB:イーダ殺害の濡れ衣説
イーダを殺したのは実際にはロキではなく、世界政府の工作員でした。しかし、その罪をロキに着せられ、怒り狂った父ハラルドとロキが戦闘になった。結果的にロキが父を殺してしまい、「父殺し」の汚名を着せられたというシナリオです。

シナリオC:安楽死説
世界政府の奴隷として生きることを強いられたハラルド王。愛する妻イーダも失い、もはや生きる意味を見出せなくなった父が、息子ロキに自分を殺すよう頼んだ可能性です。これならロキの「父を殺した」という事実と、ロキが必ずしも悪ではないという印象が両立します。

あにま
ロキの「父殺し」絶対に裏があるよね…真相が気になりすぎる

いずれのシナリオでも、ロキは単純な悪ではないという点が共通しています。モサ公という理解者の存在、ルフィとの対話、そして1167話で描かれた過去を見る限り、ロキには深い事情があると考えられます。

シャムロックvsロキ|実現しなかった因縁の対決

1167話では、神の騎士団団長シャムロックとロキの激突が描かれる予定でしたが、結果的に本格的な戦闘には発展しませんでした。しかし、この遭遇は今後の展開において重要な意味を持ちます。

神の騎士団によるロキ勧誘

シャムロックと軍子は、ロキを神の騎士団にスカウトするためにエルバフに潜入しました。彼らの目的は以下の3点です。

  1. ロキという戦力の獲得 - エルバフ最強の戦士であり、伝説の悪魔の実の能力者
  2. エルバフを支配する鍵 - ロキを味方につければ、エルバフ支配がより容易になる
  3. ハラルド王への圧力 - 息子を人質にすることで、ハラルドをさらに従わせる

しかし、ロキは神の騎士団の勧誘を完全に拒否しました。拘束されて身動きができず、海楼石で能力も封じられている状態でありながら、ロキは決して媚びることはありませんでした。

瀕死まで痛めつけられるロキ

勧誘を断られた騎士団は、実力行使に出ます。軍子の矢印で動きを完全に封じられたロキに、シャムロックが容赦ない攻撃を加えました。

特にシャムロックの剣「ケルベロス」の威力は凄まじく、ロキを瀕死の状態にまで追い込みました。いくら動けないとはいえ、この怪物級の巨人を瀕死にできるシャムロックの実力は、四皇クラスと言っても過言ではありません。

シャムロックの最後の言葉も印象的でした。

「生きていられたらいつでも殺しにこい。その時は私が相手になってやる」

この傲慢な態度は、世界貴族特有のものです。しかし同時に、ロキの実力を認めている証拠でもあります。完全に無力化された状態でなければ、シャムロックとロキは互角に戦える可能性を示唆しています。

シャムロックとシャンクスの類似性
双子の兄弟であるシャムロックとシャンクス。外見はそっくりで、ロキにとっては6年前にエルバフで敗北を喫したシャンクスと瓜二つの相手です。ロキの屈辱は二重の意味を持っています。弟シャンクスに敗れ、兄シャムロックにも痛めつけられた。この2人にリベンジを果たすことが、ロキの大きな動機となるでしょう。

マリージョア危機によるシャムロック帰還

しかし、本格的な戦闘は実現しませんでした。聖地マリージョアが革命軍の兵糧作戦で深刻な危機に陥ったためです。

革命軍の戦略は巧妙でした。

  • 世界会議での混乱 - くまの聖地突入など、立て続けに事件が発生
  • 兵糧作戦 - マリージョアへの物資供給を断ち、内部から崩壊させる
  • 騎士団の分散 - エルバフに戦力を割いている隙を突いた

神の騎士団団長であるシャムロックは、マリージョア防衛を優先してエルバフから撤退しました。これにより、ロキとの決着は持ち越しとなりました。

しかし、これは明確な遺恨として残ります。ロキは屈辱を受けたまま、シャムロックは目的を達成できないまま。2人の因縁は、必ず後の展開で再燃するでしょう。

今後予想される展開は以下の通りです。

短期的展開(エルバフ編内)長期的展開(最終章)
ロキが解放され、陽界へロキがマリージョアへ乗り込む
神の騎士団との小競り合いシャムロックとの本格的決戦
ルフィとの共闘関係構築シャンクスとの再会と和解?

モサ公の正体と最後の通信|ロキの唯一の理解者

1167話では、モサ公からロキへの最後の通信が描かれました。この短いやり取りには、重要な情報と今後の展開への伏線が詰まっています。

ロキの唯一の理解者モサ公

エルバフ全体から嫌われているロキですが、「モサ公」と呼ばれる人物だけは彼の本質を理解しています。

モサ公の特徴は以下の通りです。

第一に、ロキの言動の裏にある真意を汲み取っている点です。他の巨人族はロキを「父殺し」「国を滅ぼす力を持つ危険な存在」としか見ていません。しかしモサ公は、ロキの乱暴な言葉の裏に優しさがあると理解しています。

第二に、定期的にロキに連絡を取っていた点です。捕らわれているロキに、モサ公は電伝虫を通じて定期的にコンタクトを取っていました。これは6年間という長期にわたる関係です。

第三に、ロキが心を許している数少ない存在である点です。横暴な態度のロキも、モサ公に対しては比較的穏やかに接しています。友人と呼べる関係性です。

あにま
モサ公の正体、めちゃくちゃ気になる…まさかのあの人物?

「当分連絡できない」別れの言葉

1151話でのモサ公からの通信は、まるで遺言のような内容でした。

モサ公の言葉を整理すると、以下のポイントが浮かび上がります。

  • 「当分電伝虫をかける事ができなくなりそう」 - 何らかの理由で通信が不可能になる
  • 「最初は恐かったけど、安らぎの時間になっていました」 - ロキとの会話を大切にしていた
  • 「心配しないで」 - 危険な状況にあることを示唆
  • 「これが最後の通信」 - 二度と連絡が取れない可能性

この通信を聞いたロキは、表情こそ見せませんでしたが、内心では大きく動揺していたはずです。唯一の理解者を失うかもしれないという恐怖。しかし、周りには新巨兵海賊団のメンバーがいるため、弱みを見せられません。

ゲルズが「淋しい冥界で友達がいてよかったわね。安らぎの人」と茶化すと、ロキは小っ恥ずかしそうにしていました。この反応から、新巨兵海賊団もモサ公の存在を知っていることが分かります。

モサ公の正体は誰なのか?3つの仮説

モサ公の正体については、読者の間で様々な考察がされています。ここでは主要な3つの仮説を検証してみましょう。

仮説①:エルバフ内部の協力者説

モサ公はエルバフ国内にいる人物で、表向きはロキを非難しながら、密かに協力している可能性です。

この仮説の根拠は以下の通りです。
- 電伝虫の通信範囲を考えると、エルバフ内部にいる可能性が高い
- 「当分連絡できない」状況とは、現在の神の騎士団侵攻による危機を指す
- 新巨兵海賊団が存在を知っているということは、エルバフの住人である可能性

有力候補としては、ヤルル様周辺の人物が挙げられます。ハラルド王の腹心であり、ロキの事情を知る立場にある人物なら、ロキの無実を信じて協力していても不思議ではありません。

仮説②:外海の協力者説

モサ公はエルバフの外にいる人物で、何らかの目的でロキと接触している可能性です。

この仮説の根拠は以下の通りです。
- 「モサ公」という呼称が、エルバフの命名規則と異なる
- 「恐怖体験」の話など、エルバフ外での出来事を語っている
- 6年間という長期間、秘密裏に連絡を取り続けられる立場

有力候補としては、世界政府の反逆者や、他の海賊勢力が考えられます。特にシャンクスの関係者という線もあり得るでしょう。

仮説③:予想外の人物説

モサ公の正体は、読者が予想もしない意外な人物である可能性です。

尾田先生は、読者の予想を良い意味で裏切る展開を用意することで知られています。モサ公の正体も、以下のようなサプライズがあるかもしれません。

- すでに登場している重要キャラクターの別の顔
- 過去編で語られた人物の生き残り
- 全く新しい勢力の代表者

いずれにせよ、モサ公の正体はエルバフ編の重要な謎の一つです。1170話前後で明かされる可能性が高いでしょう。

モサ公の「最後の通信」が意味するもの
この通信が本当に最後になるのか、それともロキが解放された後に再会できるのか。モサ公の安否は、ロキの今後の行動を大きく左右する要素です。もしモサ公が神の騎士団によって捕らえられたり、命を落としたりしていれば、ロキの復讐心はさらに燃え上がるでしょう。

ロキの覇王色が覚醒|神の騎士団を倒せる力

1167話では、ロキが覇王色の覇気使いであることが確定しました。さらに重要なのは、ギャバンの助言によって覇王色の正しい使い方を理解したという点です。

ギャバンの助言「覇王色の使い方」

神の騎士団に敗れたギャバンは、冥界に落下してチョッパーに救われました。ルフィたちと再会したギャバンは、重要な情報を伝えます。

「覇王色の使い方。肝に銘じろ。あいつらは決して不死身じゃない」

この言葉は、神の騎士団攻略の鍵を示しています。ソマーズを斬ったギャバンの経験から、覇王色の覇気が騎士団の「不死身」を打ち破る手段であることが分かります。

ギャバンの助言には、3つの重要な意味があります。

第一に、神の騎士団は覇王色で攻略できるという事実です。イムの能力「黒転支配」で悪魔化された存在も、強力な覇王色の前には無力化できる可能性があります。

第二に、覇王色には正しい使い方があるという点です。単に強い覇気を放つだけでなく、特定の技術や意識が必要なのでしょう。

第三に、経験者が有利だという点です。ギャバンは実際にソマーズと戦った経験者。その経験が、神の騎士団攻略において重要な意味を持ちます。

あにま
覇王色で不死身を破れるとか、これ最終決戦の重要な伏線だよね

ロキの自己認識「おれは経験者」

ギャバンの言葉を聞いたロキは、重要な気づきを得ます。

「お前の話で腑に落ちた。おれは自分の力を言語化できてなかった。だとすりゃおれは経験者。神の騎士団を確実に仕留められる」

この発言から、以下の3つの事実が明らかになります。

第一に、ロキは覇王色を使えていたが、その本質を理解していなかったことです。無自覚に使っていた力を、ギャバンの助言で言語化できたのです。

第二に、ロキには神の騎士団と戦った経験がある可能性です。「経験者」という言葉が示すのは、単なる覇王色使いというだけでなく、実戦経験があるということでしょう。

第三に、ロキは自信を持って騎士団を倒せると断言している点です。これまで瀕死に追い込まれたシャムロックや軍子に対しても、正しい覇王色の使い方を理解した今なら勝てるという確信があるのです。

覇王色使いの系譜とロキの位置づけ

覇王色の覇気使いは、作中でも限られた存在です。ロキが覚醒したことで、以下のような勢力図が見えてきます。

陣営覇王色使い特徴
麦わら陣営ルフィ、ゾロ、ロキ(協力者)3人体制、今後増加の可能性
世界政府イム、シャムロック、五老星最強格の覇王色集団
他四皇勢力シャンクス、黒ひげなど各勢力に1〜2名

ロキの覇王色が特に重要なのは、巨人族という種族の特性と組み合わさる点です。巨大な体躯から放たれる覇王色の威圧感は、人間族の比ではないでしょう。

さらに、伝説の悪魔の実の能力も加わります。エルバフに伝わる特別な悪魔の実を食べたロキは、覇王色と能力の相乗効果で、四皇クラスの戦闘力を発揮できる可能性があります。

ゾロとロキの覇王色比較
興味深いのは、ゾロとロキの対比です。ゾロは1152話で覇王色使いであることが確定しましたが、本人は完全に無自覚でした。一方、ロキは使っていたものの言語化できていなかった。ギャバンの助言で、2人とも覇王色を意識的にコントロールできるようになる可能性があります。

センゴクの選択とガープの信念|対照的な2つの正義

1167話では、ガープとセンゴクの同期対決も描かれました。2人の選択は、海軍という組織の中で「正義」をどう貫くかという、根本的な問いを投げかけています。

「見て見ぬフリをする」センゴクの正義

センゴクの立場は、一見すると世界政府の闇を黙認するように見えます。しかし、その選択には深い理由がありました。

センゴクの論理は以下の3点に集約されます。

第一に、組織の巨大さゆえの限界を認識している点です。世界政府と海軍は、加盟国の兵を含めて何千万人という規模。全ての行動を把握し、全ての不正を正すことは物理的に不可能です。

第二に、地位を利用して救える命を最大化する戦略です。センゴクは昇進することで、より多くの海兵を守り、より多くの市民を救える立場を目指しました。現場で吠えるより、上層部で決定権を持つ方が効率的だという判断です。

第三に、長期的視点での改革を目指している点です。いきなり世界政府と対立するのではなく、内部から少しずつ変えていく。時間はかかりますが、組織を壊さずに改善できる方法です。

センゴクは実際に、元帥、そして大目付という要職に就き、多くの功績を残しました。コビーやスモーカーなど、正義感の強い若手海兵を育てたのも、センゴクの影響が大きいでしょう。

「崖の下でも守れる」ガープの正義

一方、ガープの選択は昇進を拒否し続けるというものでした。中将の地位に留まり、現場で直接戦い続けることを選んだのです。

ガープの信念には、以下の3つの要素があります。

第一に、現場での直接的な救助を重視する点です。上層部の会議室ではなく、実際の戦場で市民や部下を守る。これがガープのスタイルです。

第二に、世界貴族の命令を無視できる自由を保つ点です。大将や元帥になれば、天竜人の直接命令に従わざるを得ません。中将であれば、ある程度の裁量が効きます。

第三に、「英雄」という立場の特殊性を活用する点です。ロジャーを追い詰めた英雄という肩書きは、階級以上の影響力を持ちます。この立場を利用して、組織内で独自の正義を貫けるのです。

ガープとセンゴクの喧嘩は、表面的には激しいものでした。しかし、互いの正義を認め合っているからこその衝突でもあります。

あにま
センゴクもガープも、それぞれの正義で世界を守ってきたんだな

3つの道:ガープ・センゴク・ドラゴン

ゴッドバレー事件を経て、海軍には3つの異なる道が示されました。

ガープの道:現場で守る正義
- 昇進を拒否し、中将の立場を維持
- 直接的な救助活動と部下の保護を優先
- 世界貴族の命令を適度に無視できる自由を保持
- 結果:「海軍の英雄」として独自の影響力を確立

センゴクの道:上層部から変える正義
- 昇進を重ね、元帥、大目付へ
- 組織内部からの改革と、多くの命を救う決定権
- 世界政府の闇を一部黙認する代償
- 結果:次世代の正義感ある海兵を多数育成

ドラゴンの道:外から倒す正義
- 海軍を脱退し、革命軍を結成
- 世界政府そのものを打倒する直接行動
- 最も危険だが、根本的な変革を目指す
- 結果:世界最悪の犯罪者として、最大の脅威に

どの道も正しいし、間違ってもいないのです。それぞれが自分の信念に基づき、世界をより良くしようとしている。これが「ONE PIECE」という作品の奥深さです。

現代への影響:3つの道の結実
ガープの道は、コビーやヘルメッポという次世代の英雄候補を生みました。センゴクの道は、スモーカーやヒナなど、正義感の強い中堅将校を育てました。そしてドラゴンの道は、世界中に革命の火種を灯しました。ゴッドバレー事件から38年、3つの道がどう交わり、どんな結末を迎えるのか。最終章の見どころです。

ゴッドバレー島消滅とサウロの謎|「火ノ傷の男」への伏線

1167話では、ゴッドバレー島の消滅という重大な事件の真相も描かれました。そして、この事件は意外な形で「火ノ傷の男」という謎に繋がっています。

イムの勅令「あの島はなかったものとする」

ゴッドバレー事件後、島そのものが海に沈み消滅しました。この不自然な消滅は、イムの直接命令によるものです。

「あの島はなかったものとする」

この一言で、ゴッドバレーは歴史から抹消されました。CP6によって事件の概要も揉み消され、痕跡は完全に消滅。現代にはほとんど語り継がれない一因となっています。

イムがゴッドバレーを消した理由は、以下の3つが考えられます。

第一に、天竜人の人間狩りという醜態の隠蔽です。世界貴族が非加盟国の先住民を娯楽として殺戮していたという事実は、世界政府の正義を根底から覆します。

第二に、ロックス海賊団との戦いの真実を隠すためです。実際にはロジャーとガープが手を組んで戦ったのですが、公式記録では「海軍がロックス海賊団を壊滅させた」ことになっています。

第三に、デービー一族の存在の隠蔽です。ゴッドバレーには「デービー一族」が密かに暮らしていました。この一族と「D」の関係、そして世界政府がこれを恐れる理由。全てを隠すには、島ごと消すしかなかったのです。

「巨大な稲妻」が示す謎

興味深いのは、島が沈む際の描写です。原作では「一瞬の静けさを経て、幾多にも分岐する巨大な稲妻が天を割った」と表現されています。

この稲妻について、3つの解釈があります。

解釈①:古代兵器ウラヌス説
イムが使用した古代兵器「ウラヌス」の力である可能性。天候を操り、島を沈める破壊力を持つ兵器です。

解釈②:イムの悪魔の実の能力説
イム自身の能力による攻撃。黒転支配以外にも、破壊的な力を持っている可能性があります。

解釈③:複数の覇王色の衝突説
ロジャー、ニューゲート、ロックス、ガープなど、複数の覇王色使いの力が衝突した結果の自然現象かもしれません。

いずれにせよ、島を丸ごと沈める力の存在が示されたことは重要です。ベガパンクが警告した「世界の沈没」も、この力と関係している可能性があります。

あにま
島を丸ごと消せる力って、エッグヘッド襲撃と同じパターン?

サウロと「火ノ傷の男」の関係性

ここで重要になるのが、ハグワール・D・サウロの存在です。1167話では詳しく描かれていませんが、過去にオハラで重度の火傷を負ったサウロは、現在エルバフに匿われています。

サウロが「火ノ傷の男」である可能性を示す証拠は以下の通りです。

  • 痛々しい火傷跡 - オハラのバスターコールで負った火傷は、全身に及んでいる
  • 右脚の義足 - クザンに凍らされた影響で、右脚を失っている
  • 「火ノ傷」という直接的な表現 - 火傷=火ノ傷という単純な連想
  • 巨人族という巨体 - 「巨大な渦」を起こせる体格と力
  • ロードポーネグリフの知識 - オハラの学者たちから情報を得ていた可能性

黒ひげ海賊団が掴んでいる情報「真っ黒い船にのり、近づくと巨大な渦で敵船を飲み込んだ」という描写も、巨人族ならば可能でしょう。

さらに、シリュウが「政府の人間と踏んでいる」と発言していますが、サウロは元海軍中将です。政府側の人間だった過去と合致します。

サウロ=火ノ傷の男説の決定的証拠
クザンが黒ひげ海賊団で「火ノ傷の男」の話題が出た直後、意味深に「親友サウロ」について言及しています。これは偶然ではなく、尾田先生の意図的な伏線配置である可能性が極めて高いです。1170話前後で、この謎が明かされる可能性があります。

ワンピース1167話 考察|残された謎と今後の展開予想

1167話で多くの真実が明らかになりましたが、同時に新たな謎や伏線も多数提示されました。ここでは、今後の展開を3つの視点から考察します。

ハラルド王の死の真相はいつ明かされるのか

最大の謎は、ハラルドがいつ、どのように死んだのかという点です。1167話では、ハラルドが世界政府に服従を誓う場面までが描かれましたが、その後の展開は不明です。

今後予想される展開パターンは以下の3つです。

パターンA:1168〜1169話で直接描写
ハラルドの死が直接的に描かれるパターン。イムによる黒転支配で操られたハラルド、あるいは世界政府の陰謀によって追い詰められた姿が明らかになるでしょう。

このパターンの場合、ロキが父を殺さざるを得なかった理由が詳細に描かれます。おそらく1169話がエルバフ過去編の最終話となり、現代に戻る直前の重要な場面として配置されるでしょう。

パターンB:ロキの回想で断片的に明かされる
過去編では描かれず、現代のロキが語る形で真相が明らかになるパターン。ルフィとの会話の中で、「実は父は…」という形で明かされます。

このパターンの場合、読者とルフィが同時に真実を知ることになり、ドラマ性が高まります。1175話前後で、ロキとルフィの絆が深まる重要な会話として配置される可能性があります。

パターンC:最終局面まで引っ張る
ハラルドの死の真相は、エルバフ編の最大の謎として最後まで引っ張られるパターン。1180話付近、エルバフ編のクライマックスで明かされます。

このパターンの場合、イムとの直接対決の動機として機能します。真相が明らかになった瞬間、ロキの怒りが爆発し、世界政府への全面戦争が始まるという展開です。

あにま
個人的にはパターンBが来そう…ルフィが真実を知る瞬間が見たい

イーダ暗殺の黒幕と実行犯

イーダの毒殺について、黒幕と実行犯を特定することが重要です。以下の3つのシナリオが考えられます。

シナリオ①:神の騎士団による直接工作
ソマーズやキリンガムが、エルバフ潜入中にイーダを毒殺した可能性。これが最も単純で、可能性が高いシナリオです。

証拠としては、騎士団がエルバフに滞在していた時期とイーダの発病時期が重なる点が挙げられます。彼らはロキの勧誘という表向きの目的とは別に、ハラルド王を追い詰める任務も帯びていたでしょう。

シナリオ②:世界政府の間接工作
直接手を下したのは騎士団ではなく、エルバフ内部の協力者を使った可能性。ハラルドを奴隷として受け入れた後、世界政府はエルバフに複数のスパイを潜入させたかもしれません。

この場合、毒殺の実行犯は意外な人物となります。イーダに近づける立場の人物、例えば侍従や医師などが買収されていた可能性があります。

シナリオ③:ロキに罪を着せるための陰謀
最も陰湿なシナリオは、世界政府がロキに罪を着せるために仕組んだ可能性です。

このシナリオの場合、以下のような計画が考えられます。
1. イーダを毒殺する
2. 証拠をロキの周辺に残す(または偽造する)
3. ハラルドがロキを疑い、親子の対立を煽る
4. 最終的にロキが父を殺すよう誘導する

これならば、「ロキが父を殺した」という表向きの事実と、「実は世界政府の陰謀だった」という真相が両立します。

1168話以降の展開予想

1167話を受けて、今後の展開を予想してみましょう。

1168話:ハラルドの奴隷生活と神の騎士団での扱い
- ハラルドが世界政府に連行される
- Shallow Sea seal(浅海の封印)を腕に刻まれる
- 神の騎士団の雑用や、巨人族の力を利用される
- イーダの容態が悪化し、ハイルディンが助けを求める展開

1169話:イーダの死とロキの暴走
- イーダが毒殺により死亡
- ロキが復讐を誓い、村を襲撃(?)
- ハラルドとロキの最終的な対決へ
- エルバフ過去編の終了

1170話:現代に戻り、真実を語るロキ
- ルフィたちがロキから真相を聞く
- モサ公の正体が明らかに(?)
- ロキの解放が本格的に検討される

1171〜1175話:ルフィ・ロキ連合vs神の騎士団
- 解放されたロキが陽界へ
- イムの能力と本格的に対峙
- ドリー・ブロギーたちの悪魔化を解除する戦い
- ギャバンの本格的な戦闘描写

1176〜1180話:エルバフ編クライマックス
- イムとの直接対決(?)
- シャムロックとロキの因縁の決着
- エルバフの未来を決める重要な選択
- 次の島(エルバフ)への出航

エルバフ編の総話数予想
現在1167話で、エルバフ上陸が1126話。すでに40話以上が経過しています。ワノ国編が149話、ホールケーキアイランド編が78話だったことを考えると、エルバフ編は70〜90話程度で完結する可能性が高いです。つまり、1196〜1216話あたりでエルバフを出航することになるでしょう。

SNSの反応|ワンピース1167話への熱い感想

ワンピース1167話の公開後、SNS上では様々な反応が見られました。特に注目を集めたのは、ハラルド王の覚悟とドラゴンの行動についてです。

読者からは、過去と現在が繋がる伏線回収の巧みさや、キャラクターの覚悟の重さに対する称賛の声が多く上がっています。

まとめ|エルバフ過去編が示す未来への道筋

ワンピース1167話は、エルバフ編における最も重要な転換点となりました。ハラルド王の壮絶な覚悟、ドラゴンとシャンクスを結ぶ運命、そしてロキの覚王色覚醒。これらの要素が複雑に絡み合い、物語は新たな局面を迎えています。

1167話で明らかになった重要ポイント

今回の話で判明した最も重要な事実を整理すると、以下の5点になります。

  1. ハラルド王が自らの角を折り、世界政府に服従を誓った - 巨人族1000年の罪を償うという壮絶な覚悟
  2. ドラゴンがゴッドバレーでシャンクスを救出した - 革命軍の始まりとシャンクスの出自の謎が繋がる
  3. イーダが毒殺され、ロキが復讐に燃える - 「父殺し」の真相への重要な伏線
  4. ロキの覇王色が覚醒し、神の騎士団攻略の鍵となる - ギャバンの助言で正しい使い方を理解
  5. ガープとドラゴンが決別し、3つの正義の道が示された - 現代の勢力図を形作る重要な分岐点

これらの要素は、すべて最終章の展開に直結する重要な伏線です。特にロキとルフィの共闘、ドラゴンとシャンクスの関係、そしてイムとの最終決戦への布石として機能していくでしょう。

エルバフ編の今後の見どころ

1168話以降、注目すべきポイントは以下の通りです。

短期的な展開(1168〜1170話)
- ハラルドとロキの最終対決の真相
- モサ公の正体と安否
- エルバフ過去編の完結と現代への帰還

中期的な展開(1171〜1180話)
- ロキの解放と陽界での活躍
- イムの能力「黒転支配」との本格的な戦い
- ドリー・ブロギーたちの救出
- 神の騎士団との全面対決

長期的な展開(エルバフ編完結まで)
- シャムロックとロキの因縁の決着
- 大槌船団ガレイラの秘密の解明
- エルバフの未来を決める重要な選択
- ラフテルへの手がかり(火ノ傷の男=サウロ?)

最終章における1167話の重要性
この話は、単なるエルバフ編の一エピソードではありません。ドラゴン・ガープ・シャンクス・ロキという、最終章の鍵を握る人物たちの原点が描かれました。ゴッドバレー事件から38年、彼らの選択が現代でどのように交わり、どんな結末を迎えるのか。1167話は、その答えへと続く重要な道標なのです。

ワンピース1168話は、2025年12月2日(火)発売の週刊少年ジャンプに掲載予定です。ハラルドとロキの対決、そしてイーダの最期がどのように描かれるのか。次週の展開から目が離せません。

本記事では、ワンピース1167話の詳細なネタバレと考察をお届けしました。引き続き最新情報を更新していきますので、ブックマークをお願いします!

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