「人は父親が死んだら泣くものだよ」

第十巻、三十九話。

敦はある日、乱歩の指示で、交通事故の調査に赴きました。しかし、現場にあった遺体を見て、敦は腰を抜かしました。その遺体は敦を虐待していた孤児院の院長だったのです。

敦が調査を進めていくうちに、院長がなぜ自分を虐待していたのか判明しました。

孤児院時代の敦は、無意識に虎に変身してしまうので、院長は周囲の安全のため、敦を閉じ込めていたのです。

敦より過酷な少年時代を過ごした院長は、憎悪を糧とすることで生きのびたと思ったため、敦に過酷な躾をほどこしたのです

そのことを知った太宰は、敦に、院長のしたことは許されることではないが、地獄の中で生きたからこそ、過酷な戦いの中でも、正しく生きることができたと言いました。

真相を知った敦は、どんな顔をしたらいいのかわからないと言うと、太宰はこう言いました。

「人は父親が死んだら泣くものだよ。」

敦の胸に宿った、なんとも言い知れない、ざらついた悲しみを見透かした、太宰の言葉です。

「……確かに人は皆罪深く愚かだ だからいいんじゃないか」

第十一巻、四十六話。

福沢諭吉と森鴎外の二人が、ある日仮面をつけた異能者に襲われてしまいます。

刺客は、ウイルス系の異能者で、ウイルスは、二人のどちらかが死ぬと、一方は解除される仕組みとなっています。

すべては、探偵社とマフィアで戦争をさせて、双方を相打ちにさせる、ドストエフスキーの策略でした。

真相に気づいた太宰は、ドストエフスキーと接触しますが、狙撃手に撃たれてしまいます。

幸い命を取り留めた太宰は、人間を愚かと断じるドストエフスキーに対して、「……確かに人は皆罪深く愚かだ、だからいいんじゃないか」と返します。

太宰は決して「人間」を蔑むことは決してしようとはしないのです。

【文豪ストレイドッグス】太宰治のかっこいい画像、イラストを紹介

 

↓マフィア時代と現在の太宰の対比画像です。

↓アンニュイな雰囲気の太宰。かっこいいというよりは色気があります。

↓珍しく(?)爽やかな笑顔を見せる太宰です。

↓銃を構えてハードボイルドに構える太宰。

↓オマケ。人間失格のアニメカバー版の表紙。出版社はもちろん角川です。

【文豪ストレイドッグス】太宰治のかっこいい所まとめ

普段はちゃらんぽらんでも、決めるときは決める、それが太宰のかっこいい所です。

文豪ストレイドックスは、漫画だけでなく、小説、映画、スピンオフの作品と幅が広がっています。

もちろん太宰治も活躍していますので、お見逃しなく。

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