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【文豪ストレイドッグス】芥川と中島敦
黒と白の宿命のライバル
芥川は、文ストの主人公、中島敦とライバルで、彼と衝突することになったきっかけは、芥川が太宰から敦の方が優秀だと言われ、自身は呑み込みが悪く、ポンコツな能力だと言われたからです(双黒の後継者の項を参考)。
尊敬していた太宰から、罵られたことで、芥川は敦に対して敵意を燃やし、彼に執着するようになります。
性格も正反対であるため、二人は、衝突し、ぶつかり合うことになったのです。
ライバルから良きコンビへ
妬みから敦に敵意を燃やしていた芥川でしたが、敦が孤児院時代に虐待され、心に闇を抱えていたことを知ります。
一方、敦も、徐々に芥川の繊細な内面に気づき、いつしか、二人は心を通わせるようになります。
もともと、二人は、似たところがあり、心理学でいうシャドウ(抑圧されている自分の内面を相手に見ること)の関係にあったのです。
やがて、フィッツジェラルド戦をきっかけに、二人は徐々にコンビを組んで戦うようになります。
戦いの際、敦は白い虎、もしくは半人半虎になる異能を持っているため、芥川は支援に徹します。
二人のコンビネーションは。意外なほど息の合っており、合体技まで繰り出します。
以下が二人の合体技です。
- 月下獣羅生門 虎叢(とらむらくも)
羅生門を、半人半虎となった敦に纏わらせて、叢と敦の膂力を合わせた強力なパワーでねじ伏せる技です。
- 月下獣羅生門 黒虎絶爪
羅生門を虎の爪に合体させることで、より長く鋭い爪にすることができる。
敦の虎の爪は、異能を切り裂く力があり、黒獣の空間を食らう能力と合体させて、あらゆるものを切断することができます。
双黒の後継者
太宰は、近い将来、強敵との戦いを予想していたのか、自分や中原のような異能者によるコンビ「双黒」の後継者を欲していました。
その候補にあがっていたのが、芥川であり、そして、接近戦で高い力を発揮する敦だったのです。
では、なぜ、太宰は芥川と敦の対決を煽るようなことをしたのでしょう。
一つには、芥川の欠点や弱さを痛感させるには、上から目線で教えるより、違うタイプの異能者と対決させた方がいいと思ったからではないでしょうか。
同じことを、ボクシング漫画の金字塔「あしたのジョー」で、主人公ジョーの師、丹下段平がやっていたことがあります。
段平は一度、わざとジョーをほったらかしにして、青山という少年に防御やフットワークを教えていましたことがあります。
そのため、ジョーは青山を妬んで、彼に挑みかかっていくのですが、力攻めのジョーに対して、青山は段平に教わったテクニックで翻弄していくのです。
やがて、ジョーはテクニックの重要性を悟り、青山の真似をして、テクニックを身に着けたのです。
なぜ、段平がこのような手段で、テクニックを学ばせたのかというと、ジョーのように鼻っ柱の強い人は、攻撃の技を身に着けても、防御やテクニックを覚えようとしないため、敵から学ばせるという手段が一番いいと思ったからです。
前述したように、芥川も、最初は防御を覚えようとはしなかったので、太宰も教えるのにかなり手を焼いていたようです。
だから、戦いや敗北を通じて、己の弱さを知ってもらいたかったのではないのでしょうか。
太宰が、ここまで手の込んだことをやっているのは、芥川と敦のことを見込んでいるからなのです。
【文豪ストレイドッグス】芥川が主人公となるスピンオフとは?
文豪ストレイドッグスBEASTとは?
「文豪ストレイドッグスBEAST」とは、文ストのスピンオフ作品で、芥川が主人公となっています。
文ストの原作を担当をしている朝霧カフカが書いた小説を原作に、全四巻で漫画化され、2022年には実写映画化もされました。
小説の方は角川スニーカー文庫で出版されています。
立場が逆となった芥川と敦
本作の最大の特徴は、本編のパラレルワールドとなっており、芥川が武装探偵社に入社し、敦がマフィアの構成員となり、太宰がマフィアの首領となっています。
立ち位置はマフィアですが、敦は本編同様、太宰の弟子となり、芥川は探偵社の一員となった織田作之助の弟子となっています。
本編では戦闘狂そのものだった芥川が、宮沢賢治と農業に精をだしたり、与謝野晶子の治療に怯えるなど、本編では見られない芥川の一面を拝見することができます。
又、本作では、互いの素性の知らない芥川と敦が、仲良く会話している場面があり、お互いの立場が違っていたら、二人は友達になれたのではないかと思わせられます。
【文豪ストレイドッグス】芥川の戦歴
龍虎激突! 芥川VS敦
芥川は、懸賞金が懸かった敦の拉致に成功し、密輸船で敦を運び込みますが、敦は鏡花と国木田の助力で脱出に成功します。
しかし、鏡花が芥川に捕まってしまったため、敦は鏡花を救うべく、芥川と戦うことになります。
敦は半人半虎となって、接近戦に持ち込もうとしますが、自在に動く羅生門に翻弄されます。
しかし、持ち前のタフネスさと、異能を引き裂く虎の爪で、どうにか芥川を捕らえ、肉弾戦に持ち込み、芥川に勝利します。
WINNER中島敦
黒き獣と緋色の文字 芥川VSナサニエル・ホーソーン
米国からやってきた異能集団「組合(ギルド)」の一人、ナサニエル・ホーソンは自らの血液を操る「非文字」という異能を持っています。
対する芥川は、身にまとう黒い外套を操る能力です。
お互い似通った能力の持ち主ですが、パワーに長ける芥川の異能に対し、ホーソーンは血液を敵や壁に付着させて、時間差で敵に襲い掛からせるという、トラップ的な技を用います。
お互い退かずの攻防の果てに、芥川の羅生門が力押しで勝利します。
WINNER芥川