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呉越同州! 芥川、敦VSフィッツジェラルド
ギルドが運用する空中要塞「白鯨」。この白鯨を横浜に落下させ、ギルドは横浜を焼却する作戦を実行しようとしました。
作戦を中断させるために白鯨に乗り込んだ敦でしたが、同じように白鯨に乗り込んだ芥川と鉢合わせます。
いがみ合いながらも、二人は手を組み、ギルドの長、フィッツジェラルドと戦うことになります。
制御室で待ち受けていたフィッツジェラルドは、金や貴金属を等価にして、身体を強化させる異能を駆使して、芥川と敦を同時に蹴散らしてきます。
そこで、芥川は羅生門で足場を作り、敦の腕に羅生門を纏わせて、合体技「虎叢」を生み出してフィッツジェラルドを撃破しました。
尚、戦いの終了後、はじめて、他人と共闘して敵に勝ったことから、太宰は芥川を称えました。
WINNER芥川&敦
【文豪ストレイドッグス】芥川は生き返るか?(ネタバレあり)
死因となった戦い
天人五衰とは、国家政府の転覆を狙う謎のテロリスト集団で、そのうちの一人が、ロシアの異能集団「死の家の鼠」の頭領、ドストエフスキーです。
彼らは、謎の異能者が作ったとされる、現実改変能力のある「白紙の本」の一ページのみ所持しており、このページの力で、探偵社をテロリストに仕立て上げました。
太宰は、マフィア時代の罪状を挙げられて、軍警察最強の部隊「猟犬」に捕まってしまいます。
探偵社と別行動をとっていた敦は、モンゴメリーや坂口安吾達の助力と、江戸川乱歩の策略によって、探偵社のメンバーを救い出し、猟犬の指導者、福地桜痴と接触を試みたのです。
しかし、福地桜痴の正体こそ、探偵社を追い詰めた天人五衰の首領であったのです。
正体を知ったために窮地に追い詰められる敦、そんな彼の前に芥川が現れたのです。
死亡、そして吸血鬼に
天人五衰の事件発生の二日前、太宰は自分が猟犬に捕まることを予想して、芥川にあることを頼みました。
それは、自分の代わりに、この戦いを見届けて、敦を助けてほしいということでした。
三度目の敦との共闘。芥川と敦は、これ以上にないコンビネーションで、福地桜痴を撃退した…かに見えましたが、福地は己の最後の切り札「神刀・雨御前」を使いました。
過去の時間を渡る能力を持つ雨御前によって、福地は自身がやられる瞬間に雨御前を敦に突き立てて、逆転勝ちしたのです。
絶体絶命の二人でしたが、芥川は最後の力をふり絞って敦を逃し、自身は福地の凶刃に倒れました。
すべては終わったかに見えましたが、福地は、芥川の死体の前に棺を持って現れました。棺の中には、天人五衰最後の男、ブラム・ストーカーが眠っていたのです。
そして、ブラム・ストーカーは福地の命じるままに、芥川を吸血鬼に変えました。
芥川は生きている?それとも死んでいる?
芥川はブラム・ストーカーの力で、吸血鬼にされてしまいました。
芥川は、このままゾンビのような存在にされてしまったのか、それとも、なにかのきっかけで、元に戻るのか、それとも本当に死んでしまったのか、現時点ではわかりません。
あくまでも、想像ですが、もし、生き返るのであるのなら、名前の通り、天に昇る龍のごとく、新たにパワーアップして復活する可能性もあります。
【文豪ストレイドッグス】実際の文豪、芥川龍之介とは?
芥川龍之介とは?
芥川龍之介は大正時代の作家で、短編を多く書いています。
内容は、中世の古典文学の影響が強く、平安時代を舞台にした作品などが多くあります。
また、怪奇小説や妖怪小説も多く執筆し、「煙草と悪魔」のようにキリシタンを題材にした作品も書いています。
牧師であるナサニエル・ホーソーンを、伊留満(いるまん)と呼んでいるのは、この「煙草と悪魔」にある、イルマン(助修士)の当て字が由来となっています。
また、文ストでは、芥川の師は太宰となっていますが、実際の芥川の師は夏目漱石です。
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— 彩賀 (@kin_saika) November 18, 2018
異能の元になった「羅生門」とは?
羅生門とは、芥川龍之介の初期の傑作短編小説の一つで、平安時代を舞台にした物語です。
物語は、一人の男が平安京にある羅生門で、雨宿りをしているところからはじまります。
男は、もともととある家に仕えていた下人で、数日前に主から解雇されてしまったのです。
男が、羅生門の上にあがって、雨風をしのごうとすると、そこには身寄りのない死体がいくつもあったのです。そして、一人の老婆が死体から髪を抜いていました。
老婆は、自分は生きるために髪を抜いて鬘にして売ろうとしているのであり、今、髪を抜いていた女の死体も、生きていた時には、人を騙してものを売りつけていたのだと言ったのです。
老婆が、自分は生きるために悪を成しているのだと言うと、男は、老婆から身ぐるみを剥ぎ取り、自分も生きるためにやったと言って、羅生門から出て行ってしまいます。
羅生門には、人のエゴや悪意がテーマになっており、芥川龍之介の小説は、人の悪意やエゴを鮮明に描写しているのが、最大の特徴となっています。
黒澤明が映画にしていた
芥川龍之介の羅生門は、あの巨匠、黒澤明が映画化していたのです。
ただし、映画版の羅生門は、芥川の小説「藪の中」と合わせた内容となっています。
「藪の中」とは、藪の中で発生した殺人事件をめぐって、当事者と四人の発見者と三人の当事者が、検非違使に事件の概要を語るというお話です。
語る内容がそれぞれ違っており、果たして誰が真実を語っているのか、分からないという構造になっています。
映画版では、羅生門に雨宿りしている下男が、先に雨宿りをしていた二人の男から話を聞くという形式になっています。
本作は、単なる時代劇ではなく、ある種のミステリーのような形式となっており、一つの出来事を、複数の登場人物の主観によって語られるという手法は、羅生門効果と言われました。
海外からも高く評価され、ヴェネチア国際映画賞やアカデミー賞を受賞しました。
【文豪ストレイドッグス】芥川龍之介のまとめ
少年漫画において、ライバルは、時に敵であり、時に無二の親友のような間柄となります。
卑劣な手段によるいがみ合いや揚げ足の取り合いではなく、真っ向勝負でぶつかるからこそ、ライバルという奇妙な友情が成立するのだと思っています。
芥川と敦は、敵対し続けるのか、それとも無二の親友となるのかは、これからの展開次第です。