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呪術廻戦に登場するエリート家系、通称・御三家。
五条家、禪院家、加茂家の3つの家門で構成される御三家は、長い歴史と圧倒的権力で呪術界をけん引してきました。
今回は御三家を徹底的に解説しますので、最後までご覧ください。
【呪術廻戦】呪術界のエリート、御三家とは?
平安時代から存在するエリート呪術師の家系

呪術全盛時代となった平安時代から現在に至るまで、呪術界において長い歴史と権力を持つ五条、禪院、加茂の3つの家系を御三家と呼びます。
各家系には血筋によってのみ伝わる相伝の術式が存在し、それゆえに御三家は、名を継承するための血統と、力を継承する術式を重んじています。
たとえ正室の子であっても術式を持たない者や才能が無い者は差別され、分家の子であっても術式を継承してさえいれば手厚くもてなされます。
それぞれの家系同士は非常に仲が悪く、かつて朝廷の前で行った御前試合では、五条家と禪院家の各当主が対戦し、相打ちで死亡しました。
御三家の家紋は不明

名門の家系となれば当然家紋があるはずですが、調べてみても五条家、禪院家、加茂家の家紋に関する記述はありませんでした。
作中、家紋が判明しているのは呪言を操る狗巻家だけ。
いつも口元を隠している狗巻家の口元には、狗巻家の家紋である蛇の目と牙の呪印が描かれていますよね。
狗巻家のように、家紋はその家系の術式や能力に由来して作られます。
例えば六眼を持つ五条家の家紋は、先祖である菅原道真が好んだと言われる梅と、六眼を表す目が使われているかもしれません。
御三家の家紋が明らかになりましたら、追記したいと思います。
【呪術廻戦】御三家・五条家の一子相伝の術式や能力は?
先祖は日本三大怨霊の一人「菅原道真」
呪術廻戦に出てきた人俺の遠い親戚か、
— 優灯 (@Oil_King_Man) December 23, 2018
俺も菅原道真の子孫だから(割とマジらしい) pic.twitter.com/2lkvj7LgYQ
五条家は、超大物呪術師である菅原道真を祖先とする家系です。
菅原道真は『呪術廻戦』における架空のキャラクターではなく、崇徳天皇、平将門に並ぶ日本三大怨霊の一人。
菅原道真没後、五条家として繁栄する過程は描かれていませんが、作中で祖先が明らかになっているのは五条家だけです。
ちなみに、御三家は対抗意識から仲が悪いことは周知の事実ですが、とりわけ五条家と禪院家の仲が悪いようです。
五条家当主は五条悟

五条家の現当主は、五条家相伝の無下限呪術と六眼を持ち合わせる最強の呪術師・五条悟です。
作中では五条悟以外の五条家の人間はほとんど登場せず、有力な呪術師もいないとされています。
というのも、現在の五条家は五条悟のワンマンチームとなっており、身内は健在のようですが、五条悟の両親ですら登場しません。
そんな中、五条悟の遠縁の親戚が一人だけ登場しています。
五条悟と同じ特級呪術師の一人である乙骨憂太です。
『呪術廻戦0』において、乙骨憂太も菅原道真の先祖に持ち、かなり遠縁ではありますが五条悟の親戚であることが判明しました。
【相伝術式】無下限呪術

五条家の相伝の術式は、無下限呪術です。
無下限呪術は数学における収束する無限級数を実現した術式で、五条悟と対象物の間に絶対不可侵の空間を作り出す能力。
接近物の質量や危険度に応じ術式効果の発動対象を自動で選択するため、五条悟が雨を避けたいと思えば傘をささずに外を歩くことも可能。
しかし、綿密な呪力コントロールを可能にする六眼ありきの術式となっており、五条悟以前の無下限呪術師がどのようにこの術式を使いこなしていたかは分かっていません。
ちなみに、作者である芥見下々先生は無下限呪術の詳しい説明を避けていましたが、単行本15巻でついに詳しい解説が記載されました。
- 【相伝術式】無下限呪術ー術式順転「蒼」…負の力を強化し、対象を引き寄せる力
- 【相伝術式】無下限呪術ー術式反転「赫」…反転術式で生まれた正の力を無下限の術式に流し込んだ弾く力
- 【相伝術式】無下限呪術ー術式順転+反転 虚式「茈」…順転と反転を衝突させ、発生した仮想の質量を対象に押し出す
- 【相伝術式】無下限呪術ー領域展開「無量空処」…対象を無下限の内部に引きずり込み、伝達や知覚といった全ての生命活動に終わることのない作業を強制。
対象は絶え間なく膨大な量の情報を流し込まれ、緩やかに死へ向かう。
【特異体質】六眼

五条家には稀に六眼という特異体質を持った子供が生まれます。
六眼は呪力を見通し、微細な操作を可能とするため、無下限呪術を使用する呪術者には不可欠な体質。
しかし、無下限呪術と六眼を抱き合わせて生まれてくる子供は本当に稀で、五条悟は400年ぶりにこの2つを持ち合わせて生まれてきた最強の呪術師なのです。
【呪術廻戦】御三家・禪院家一子相伝の術式や能力は?
強力な呪術師を取り込み発展

強力な術式を持つ呪術師を取り込み、長い歴史の中で揺るぎない地位を確立した禪院家。
禪院家に非ずんば呪術師に非ず
呪術師に非ずんば人に非ず
こちらはとある平安貴族を風刺した格言ですが、これが示す通り、呪術師であることを誇りに思う一方で、非呪術師を差別する傾向があります。
一般的に呪術師と言えば、呪力を操り呪霊を祓える人間を指しますが、術式が全てだと考える禪院家では術式を持たない人間を呪術師とは認めません。
そのため、術式を持たない人間は本家の子どもであっても冷遇され、呪霊を祓う実力があっても落ちこぼれとして蔑まされます。
男尊女卑の思想が強く残っており、禪院直哉の心無い発言に怒りを覚えたファンも少なくありません。
『呪術廻戦』には禪院真希や禪院直毘人をはじめとした禪院家出身の者が多数登場しますが、その大半が人間性を疑いたくなるようなキャラクターばかり。
そのため、読者の間では「禪院家=クズの集まり」と認識されています。
禪院家26代目当主は禪院直毘人

禪院家の26代目当主は、禪院真希・真依の伯父で、禪院直哉の父でもある禪院直毘人です。
71歳ながら、鍛え抜かれた肉体と持ち前の戦闘センスで投射呪法を操り、「最速の術師(五条悟除く)」と呼ばれるようになりました。
豪快な性格と何事にも媚びない性格はまさに当主に相応しいと言えますが、酒癖が悪く、不真面目な一面も…
格言が示すように非術師には興味がなく、渋谷事変では一般人を助けようともせずあくびをしていました。
しかし、術式を持たない伏黒甚爾(禪院甚爾)や禪院真希を1人の人間とし扱い、数少ない禪院家のまともな人間の一人といえます。
渋谷事変の戦いで命を落とした禪院直毘人が意外な人物を次期当主に指名したことで、禪院家は崩壊していくことになります。
禪院直毘人に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
興味のある方は是非チェックしてみてください。
禪院家27代目当主は伏黒恵

禪院家27代目当主は、伏黒甚爾(禪院甚爾)の息子の伏黒恵です。
本来禪院家の人間ではありませんが、禪院直毘人の遺言で突然禪院家の当主として扱われることに。
相伝術式の十種影法術を使えるとはいえ、禪院直毘人が伏黒恵を27代目当主にしようとした理由は不明です。
伏黒恵本人は自分の目的を果たすために、禪院家当主であることを最大限利用するつもりでした。
禪院家の人間が伏黒恵を当主にすることに納得するはずがなく、彼を殺害する計画が立てられることに。
しかし、禪院家がすぐに壊滅したため、実際に伏黒恵が命を狙われることはありませんでした。
伏黒恵に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
興味のある方は是非チェックしてみてください。
禪院真希の手で壊滅状態に

作中で最も詳しく描かれた禪院家ですが、禪院真希の手によって壊滅しています。
渋谷事変後に禪院真希は禪院家にある呪具を回収しようとしますが、捕えられてしまいます。
禪院家は伏黒恵を謀反人として合法的に始末するために、最初に禪院真希と禪院真依の2人を殺害する計画を立てていました。
しかし、禪院真依が禪院真希の術式と呪力を奪って自決したことで、禪院真希は完全な天与呪縛のフィジカルギフテッドに覚醒します。
伏黒甚爾と同じ存在になった禪院真希は、圧倒的な強さで屋敷にいた禪院家の人間を殺害。
禪院家は、落ちこぼれと蔑んだ禪院真希の手によって壊滅しました。
禪院真希に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
興味のある方は是非チェックしてみてください。
禪院家の家系図
禪院家の家系図助かる pic.twitter.com/NI1p0oaAVT
— ♨️ようじょ先生 (@youjyo0916) October 4, 2021
禪院家出身のキャラクターが多いため、家系図はとてもややこしくなっています。
当主である禪院直毘人と、禪院真希・真依姉妹の父である禪院扇、伏黒甚爾(禪院甚爾)と禪院甚壱の父は三兄弟。
そのため、禪院直哉、禪院真希・真依姉妹、伏黒甚爾(禪院甚爾)・禪院甚壱はそれぞれいとこにあたります。
伏黒甚爾(禪院甚爾)の息子である伏黒恵も禪院家の一員とされ、禅院直毘人の死後は禪院家当主に指名されました。
【相伝術式】十種影法術(とくさのかげぼうじゅつ)

十種影法術は、禪院家に伝わる相伝術式のひとつです。
影を媒介とした十種の式神術で、かつて五条家との御前試合において当時の六眼持ち無下限呪術と相打ちになったのが、この十種影法術を持った当主でした。
現在判明している式神は以下の7種。
- 玉犬(白、黒)→玉犬(渾)
- 鵺
- 蝦蟇
- 大蛇
- 脱兎
- 満象
- 八握剣異戒神将魔虚羅
- 拡張術式 不知井底(鵺+蝦蟇)
- 領域展開 嵌合暗翳庭
残りの3種はまだ登場しておらず、八握剣異戒神将魔虚羅は登場こそしたものの、これまで調伏できた術者はいないのだとか。
【相伝術式】投射呪法
呪術廻戦の投射呪法って要するに
— 俊我 (@shun608) January 2, 2022
・1秒先の未来の位置を確立させる術式
・1秒経つまでに24箇所あるポイントを経由しないといけない・
1個でも経由出来なければ失敗でフリーズ
・それを触れた相手にも強制できる
頑張って理解しようとしたから答えを教えて芥見先生 pic.twitter.com/2XwWrFppXD
禪院家に相伝術式である投射呪法は、禅院直毘人と禪院直哉が受け継ぎました。
歴史は浅く、十種影法術よりさほど重要視されない術式だと考えられます。
もともとはカメラや映像媒体の登場と共に生まれた術式ですが、禪院直毘人の代でアニメの24フレームに改良。
使いこなすには優れた時間感覚と天性のコマ打ちセンスが求められ、その2つを持ち合わせていた禪院直毘人と禪院直哉は投射呪法を自由に使いこなしていました。
【呪術廻戦】御三家・加茂家一子相伝の術式や能力は?
史上最悪の呪術師・加茂憲倫の家系

平安時代から陰陽師の血統を受け継ぎ、伝統的かつ正統派の呪術師として地位を確立した加茂家。
陰陽師として有名なのは安倍晴明ですが、その師匠は賀茂忠行(かものただゆき)という、実在した人物です。
漢字こそ違いますが、加茂家のルーツが陰陽師であることから、賀茂忠行から派生した分家が加茂を名乗り、呪術師として繁栄した可能性も。
呪術界上層部と最も近しい名門中の名門ですが、かつては史上最悪の呪術師と呼ばれた加茂憲倫を排出した家系でも知られています。
何よりも血統を重視しており、正室に相伝の術式を持つ男児が生まれなかった際は、妾の子を嫡男だと偽って迎え入れるほど血統に強いこだわりを持っています。
加茂家次代当主は加茂憲紀の予定だった

加茂家の現当主は分かっていませんが、次代当主は呪術高専京都校3年で準1級呪術師の加茂憲紀です。
加茂憲紀は加茂家相伝の術式・赤血操術を受け継ぎ、側室の子であるにも関わらず嫡男として加茂家に迎え入れられました。
加茂憲紀本人はこの出来事に強く反発したようですが、一族の中で燗れた側妾と虐められる母を想い、嫡男として生きていくことを決意します。
史上最悪の呪術師といわれる加茂憲倫と名前の読みが同じなのは、何か理由があると考察されていました。
実際は加茂憲紀の母親が、息子に加茂家を捨てて欲しいと願って付けた名前だと判明します。
加茂憲紀に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
興味のある方は是非チェックしてみてください。
羂索に乗っ取られて加茂憲倫が当主に

渋谷事変後に加茂家は羂索に乗っ取られてしまい、加茂憲倫が25代当主になってしまいます。
総監部の通達を取り下げるために動いていた加茂憲紀が、加茂家に戻ると使用人は彼の顔を覚えていませんでした。
すでに加茂家は羂索に乗っ取られており、加茂憲倫の名前を使って当主の座に収まっていたのです。
保守派の母体である加茂家を手に入れた羂索は、呪術総監部まで牛耳る存在になっていました。
加茂憲紀は殺されませんでしたが、家を追い出されてしまいます。
羂索は25代当主は自分のものと言っていたので、加茂憲紀の父親はすでに当主ではない可能性が高いです。
【相伝術式】赤血操術

加茂家の相伝術式である赤血操術は、術者の血とそれが付着したものを操る、血筋を重んじる加茂家らしい術式です。
加茂憲紀のほかに、呪胎九相図である脹相も赤血操術を操ります。
血液を自在に操るため貧血を起こしたり、大量の水で血が流れると威力が落ちるといったデメリットも。
人間である加茂憲紀は戦闘に備えて輸血パックを持ち歩いていますが、特級呪霊である脹相は貧血になる心配はありません。
赤血操術の技は以下の通り。
- 赤鱗躍動
- 赤鱗躍動・載
- 穿血
- 超新星
- 苅祓
- 百斂
- 赤縛
- 血刃
- 血星磊
複数の技を組み合わせて無数の技を作り出せますが、術者の力量によって威力は左右されます。
【呪術廻戦】八握剣異戒神将・魔虚羅(まこら)のモデルは?
モデル①十種神宝

八握剣異戒神将魔虚羅の元ネタの一つは、十種神宝だと考えられます。
十種神宝は10種の宝で構成されますが、その中に「八握剣」というものが存在します。
十種影法術の元ネタはこの十種神宝が元ネタだと言われており、使用する際は「一二三四五六七八九十 布留部 由良由良 八握剣異戒神将魔虚羅」と唱えることで、死者すら生き返らせる呪力を発揮。
伏黒恵は八握剣異戒神将魔虚羅を召喚する際に、「布瑠部由良由良」と唱えていましたので、モデルが十種神宝であることは間違いないでしょう。
モデル②十二神将「摩虎羅大将」

八握剣異戒神将魔虚羅は頭上に法陣があり、頭は蛇、体は人型といったなんとも恐ろしい見た目をしています。
十種ある十種影法術の式神の中で最も強いとされ、これまで調伏できた人は一人もいません。
ここで注目したいのが、八握剣異戒神将魔虚羅の頭が蛇で、体が人型である点です。
実は魔虚羅は十二神将「摩虎羅大将」が元になっていると言われていますが、「魔虚羅大将」の由来となったインドの神「摩睺羅伽(まこらが)」は、体が人型、頭が蛇の姿をしているんです。
名前と姿が似ていることから八握剣異戒神将魔虚羅は摩睺羅伽をモデルにしたことが分かりますね。
【呪術廻戦】呪術界のエリート御三家のまとめ
今回は呪術界のエリート、御三家について解説しました。
禪院家は壊滅し、伏黒恵は宿儺に体を乗っ取られています。
加茂家も羂索に乗っ取られてしまい、五条家もワンマン当主の五条悟は死亡しました。
禪院家だけではく、加茂家も五条家も崩壊に近い状態と言えるでしょう。
御三家は呪術界を牽引してきましたが、悪しき慣習を守ってきた存在とも言えます。
物語の終わりが近づき、御三家は消えていく存在なのかもしれません。