異能「独歩吟客」とは?

独歩吟客とは、手帳に書いた文字を実体化させる異能です。

鉄線銃と書けば、ワイヤーガンを実体化させることができ、拳銃と書けばピストルを実体化させることができます。

実体化させられるものは、国木田が記憶したものと、手帳に収まるサイズのものです。

手帳を消耗してしまうのが、最大の欠点であるため、日常的にも手帳を使用している国木田は、手帳を余分に持っているのではないかと思われます。

・類似能力

HUNTER×HUNTER」のグレイトハイカー(俳句の内容を実体化させる能力)

「ゴーストスイーパー美神」の文殊(文字を入力すると、文字に応じた力を発揮する特殊な玉を具現化させる能力)

「侍戦隊シンケンジャー」のモヂカラ(空書した文字を実体化させる)

いかなる戦術、技を使うのか?

 

文豪ストレイドックス
出典:「文豪ストレイドックス」公式サイト

 

国木田の異能は、汎用性が高く、かなり便利な能力ですが、戦闘タイプの能力ではないため、使う際は、戦術が必要となります。

独歩吟客は、文字を書いてすぐに実体化させるだけでなく、事前に書いておいて、任意で実体化させることもでき、この手段で敵の不意をつくことができます。

さらに、事前に書いた手帳のページを破って服に忍ばせたち、他人に渡して使わせることもできます。

直接戦闘では、拳銃やワイヤーガンで、極力距離をとって戦い、接近戦では福沢社長仕込みの武術で応戦します。

【文豪ストレイドッグス】実際の文豪、国木田独歩とは

国木田独歩とは?

 

 

国木田独歩とは、明治時代の文豪です。国木田独歩という名前は、数多くある彼のペンネームの一つで、本名は国木田哲夫と言います。

ペンネームは、本作で異能の名前になっている独歩吟客の他、孤島生、鏡面生、鉄斧生、九天生などがあります。

文豪としては自然派(事実を観察して、ありのままに表現すること)、浪漫主義(感性のままに表現すること)に該当します。

国木田は、イギリスの思想家トーマス・カーライルに影響を受けていることで有名ですが、カーライルは、文ストで、国木田が敬愛している手帳職人カーライルの名前の由来になっています。

国木田の知合いには、文ストでも旧友として登場する田山花袋の他に、民俗学者の柳田國男います。

妻の名は、佐々城信子といい、文ストの蒼の使徒の事件に登場する佐々城信子のモデルになっています。

また、子孫にはファッションモデルをしている国木田彩良(さいら)という方がいます。

モデルだけあって、抜群のスタイルですが、文ストに登場する国木田も背が高く、モデルのような体型をしています。

(国木田彩良さんについては、こちらも参照

代表作は?

  • 武蔵野

タイトルの通り、武蔵野の風景を丁寧に書き記した作品です。

武蔵野とは、関東地区の古い呼び名で、現在は、多摩川東部地区の武蔵野市を意味していますが、昔は東京地区から、埼玉や神奈川の川崎市と横浜市を意味していました。

国木田独歩の武蔵野には、明治時代の多摩川地区や川越など、まだ開発されていない東京近郊の景色が描かれています。

とても、丁寧な文体で描写されており、まだ自然が豊かだったころの東京の景色が写実的に表現されています。

  • 忘れえぬ人々

文筆家をしている主人公が、多摩川溝野口の宿屋で出会った秋山という画家と知り合いになり、文学論や美術論を語った後、主人公が今まで出会った忘れえぬ人々について語る物語です。

語られるのは、通りすがりに出会った若者、僧侶、宿屋の主人など、他愛のないごくごく平凡な人ばかりです。

しかし、主人公が後年まで記憶にとどめているのは、そうした何気ない人々であり、ごくごく平凡な人ほど、たまらなく愛おしいということが語られてる作品です。

  • 牛肉と馬鈴薯(ばれいしょ)

だってねェ、理想は喰べられませんものを!

牛肉と馬鈴薯より

馬鈴薯とは、じゃがいもの古い呼び名で、上の一文は、太宰治の入社試験の冒頭で出てくる言葉です。

この一文でわかるように、牛肉と馬鈴薯とは、理想と現実について話し合う男たちの物語です。

とある洋館にあつまった七人の男たちが、酒を吞みながら、現実を牛肉、馬鈴薯を理想に置き換えて語りあっていました。

馬鈴薯を理想に例えたのは、開拓を夢見て、北海道をわたった男が、実際にはジャガイモばかりを食べる貧しい生活を送っていたことに由来しており、理想を追うものは貧困にあえいでしまうという事実を意味しています。

教師、記者、作家、編集者、出版社社長、波乱に満ちた生涯

国木田独歩はかなり波乱万丈の生涯を送っていました。

文ストの国木田が教師をしていたように、本人も教師をしていましたが、こちらは数学だけでなく英語の教師をしていました。

その後、民友社という出版社で、記者として働く一方、佐々城信子と結婚しましたが、後に破局してしまいます。

やがて、作家活動を開始するとともに、編集者としても活動し、やがて自分自身の出版社「独歩社」を設立しますが、すぐに破産してしまいます。

しかし、自身の作品集「運命」が注目をあびたため、再び文筆業を開始しますが、肺結核を患い、38歳で波乱に満ちた生涯を終えたのです。

【文豪ストレイドッグス】国木田独歩のまとめ

いかがでしょうか、実際の国木田も波乱に満ちた生涯を送ったように、文ストの国木田も様々な困難と災厄が待ち受けてそうです。

国木田のファンの方々は、彼の心が折れないように、これからも応援してください。

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