太宰に言った、織田作之助の最後の名言

 

 

傍から見ると、二人の死因は、ジイドと織田作の共倒れに見えるでしょうが、双方は同じ異能を持った者同士のぶつかり合いによって生じる、特異点とも呼ぶべき世界で、戦いを繰り広げていたのです。

一方、太宰は森鴎外の真意に気づき、織田作の元に向かいました。

鴎外は、安吾が潜入捜査官であることに最初から気づいていたのです。

そして、安吾を使って、ミミックをわざと招き入れ、ミミックの存在を知った異能特務課が、マフィアとミミックを潰しあいさせようと目論むことまで想定すると、ミミックと戦うことを条件に、異能を使って合法的利益を得るための「異能開業許可証」を得ようと、特務課と取引したのです。

そして、マフィアから無駄な犠牲を出さないために、織田作をミミックにぶつけたのです。彼が匿っている孤児たちの存在をミミックに流してまで。

織田作は、死の床につく寸前、駆け付けた太宰に言葉をかけました。

人を救う側になれ どちらも同じなら、佳い人間になれ。弱者を救い、孤児を守れ。正義も悪も、お前には大差がないだろうが……そのほうが、幾分か素敵だ。

文豪ストレイドッグス外伝 黒の時代

 

そう言って、織田作は事切れたのです。

その後、太宰は織田作の言葉通り、人を救える仕事を求め、特務課の長官である種田山頭火に、武装探偵社を紹介してもらいました。

太宰が身にまとっていたのは、マフィア時代に着ていた黒のコートではなく、織田作と同じベージュのコートでした。

【文豪ストレイドッグス】実際の文豪、織田作之助とは?

織田作之助とは?

 

 

織田作之助は、昭和初期に活躍した文豪で、無頼派と呼ばれる作家の一人です。

無頼派とは、近代文学で正統派と呼ばれた漢文学や和歌に対して反発し、滑稽味のある庶民を主人公とした江戸時代の戯作の精神を重んじている作家たちのことです。

もともと織田作之助は、劇作家を志しており、小説には興味がなかったのですが、スタンダールを読んで小説家を志したとのことです。

出身地である大阪や京都を舞台にした作品が多く、代表作である「夫婦善哉」は、大阪を舞台にした作品で、「天衣無縫」は京都を舞台にした作品です。

大変な愛妻家で知られており、妻である一枝の写真をいつも持ち歩いていました。

漫画家の山川直人は「コーヒーをもう一杯」というオムニバス漫画で、織田作之助と一枝のエピソードを描いています(第3巻収録『一枝と作之助』より)

天衣無縫とは?

 

 

天衣無縫とは、天真爛漫なこと、自然体であることを意味している言葉です。

織田作之助の著作である天衣無縫は、とぼけた性格をした男である軽部清正の行動を、妻である政子の視点で語られる物語です。

軽部清正は、お人好しで素直な性格をしていますが、夫としてはイマイチ頼りなく、要領も悪いので、婚前前のデートすらスムーズに往かない人でした。

お金にもルーズで、それほどお金持ちでもないのに、困っている人がいるとすぐにお金を貸してしまうのです。

政子はそんな夫を、時に批判し、時に叱りつけつつも、どこか暖かく見守っているようでもあります。

文ストの異能「天衣無縫」は予知の能力であり、作品からかなりかけはなれた能力と言えます。

もっとも、天衣には、天人や天女の衣という意味があり、天衣無縫が予知の力となっているのは、天からすべてを見通すというイメージからきていると思われます。

文ストの織田作之助と共通点、死因など

 

https://twitter.com/nogizaka55/status/936084231045840896

 

文スト同様、同じ無頼派である太宰治と坂口安吾は親友であり、織田作之助は二人から「織田作」の愛称で呼ばれていました。

また、文ストで三人が飲みに行っていたバー「ルパン」は、実在した飲み屋がモデルになっており、三人はそこで飲み交わしていたとのことです。

この当時の様子は、黒の時代の冒頭でも引用されている織田作之助の著書、「可能性の文学」で描写されています。

そして、文ストの織田作同様、カレー好きでも有名で、彼が好んでいたのは、大阪の自由軒という店にある名物カレーのことです。

文ストの原作者である、朝霧カフカ氏もこの店のカレーを食べてみたところ、大変な辛さで驚いたそうです。

死因は結核のようで、織田作之助は幼少時代から体が弱く、ちょくちょくヒロポンをうっていました。

ヒロポンは覚せい剤ですが、当時、薬局で売られており、坂口安吾など、多くの文豪がヒロポンをうっていました。

(織田作之助が好んだカレーを売っている「大阪・難波 自由軒」の公式サイトはこちら

【文豪ストレイドッグス】織田作之助のまとめ

織田作は、原作では未登場のキャラクターです。

もっとも、時折、太宰が織田作のことを思い出しているような場面があり、直接的ではないにせよ、織田作の存在をちらつかせています。

織田作のファンは、原作を拝見する際チェックしてみてください。

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