実は優れたハッカー

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出典:「文豪ストレイドックス」公式サイト

 

ドストエフスキーは、異能の他にもハッカー(正確にはクラッキング)の技能を持っています。

かなりの手腕の持ち主で、三社戦争の際には、モビーディックの制御系をクラッキングして、横浜に墜落させていました(「三社戦争」の項目を参照)。

ハッキング以外にも、情報操作に長けており、フィッツジェラルドが敗北した際、ギルドの内乱を誘発させて資産の四割を奪い取ってしまいます。

太宰に匹敵する策略家

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三社戦争を裏で操ったり、福沢社長と森鴎外の双方にウイルス型の異能生物を仕掛けて、探偵社とマフィアで戦わせようとするなど、ドストエフスキーは策略に長けています。

そのため、ドストエフスキーは「魔人」「奸智の権化」と呼ばれています。

その手腕たるや、乱歩から太宰を相手に戦っているようだと評されるほどです。

実際、太宰もドストエフスキーを同種の人間と見ており、ライバルとして意識しているようです。

【文豪ストレイドッグス】ドストエフスキーの活躍は?

初登場

ドストエフスキーが初登場したのは、原作では第三巻で、アニメでは第二期です。

原作では、中島敦に70億の賞金をかけてマフィアに拉致させようとした黒幕の一人です。

同じように敦の拉致に加担していたのは、組合のフィッツジェラルド、そして欧州の異能集団「時計塔の従騎士」のアガサ・クリスティです。

アニメでは三社戦争の終了の際に初登場しました。

謎めいたキャラクターにしたかったのか、エンドクロールでは声優の名も伏せられていました(「演じている声優は?」の項目を参照)。

三社戦争

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三社戦争の際は表舞台には現れず陰で暗躍していました。

フィッツジェラルドが敗北すると、その機会を予想していたかのようにモビーディックの制御システムをハッキングして、横浜を焼き払おうとします。

さらに、ギルドの内部に反乱を誘発させ、その隙にギルドの資産を四割ほど簒奪するなど、抜け目なく、結果的にはドストエフスキーが一番利益を得ています。

マフィアの幹部A(エース)との戦い

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マフィアでも、三社戦争の裏側で暗躍していたドストエフスキーについて気にかけていたのか、マフィアの幹部の一人A(エース)という男が、ドストエフスキーを拉致しました。

しかしAの狙いは、ドストエフスキーを部下にしてマフィアのボス森鴎外を暗殺することでした。

ドストエフスキーは彼の狙いを知り、カードゲームを申し出ました。

ドストエフスキーはカードの小さな傷を記憶するという、超人的な頭脳でAを圧倒しました。

Aは、ドストエフスキーの異能が「自分の頭の中に、相手の意識を閉じ込めてしまう能力」と聞いていたので、今の自分は、ドストエフスキーの意識の中にいると思い、自殺すれば現実に戻れると聞いて首にコードを引っかけました。

もちろん、ドストエフスキーの能力は「自分の頭の中に、相手の意識を閉じ込めてしまう能力」ではなく、Aはそのまま死亡してしまいます。

そして、ドストエフスキーはAが所持していたマフィアの異能ファイルを手に入れると、そのまま立ち去ってしまいました。

共食い

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探偵社の福沢社長、マフィアのボス森鴎外がウイルス型の異能を仕掛けられ、死の危機に瀕しました。

それはドストエフスキーの策略「共食い」で、福沢と森に仕掛けられたウイルスは、どちらか先に死ねば一方が解除されるという仕組みになっており、ドストエフスキーは両組織を戦わせて潰しあいを目論んだのです。

探偵社はマフィアと停戦をするために、乱歩がウイルスの異能者を推理して、捕まえようとしました。しかし捕まえた異能者は偽物で、ドストエフスキーは偽の情報を流すことで、乱歩の異能「超推理」をあざむいたのです。

もはや、両組織ともにどちらかのボスを先に殺すしか道はなく、とうとう、病状の身となった福沢と森が戦いあうことになりましたが、この一件を密かに監視していた夏目漱石の仲介でおさまりました。

マフィアと探偵社は共闘して、ドストエフスキーのアジトを探り出し、ウイルスの異能者プシュキンを確保することに成功しましたが、ドストエフスキーはどこにもいませんでした。

ドストエフスキーは、ラジオ電波に流れる音楽を符丁として、離れた場所からアジトに指示を出していたのです。

すべてを見届けたドストエフスキーが立ち去ろうとしたとき、太宰とフィッツジェラルドが待ち構えていました。

太宰は最後の手段で、フィッツジェラルドと手を組み、彼の新しい会社が所持する監視システム「神の目(アイズ・オブ・ゴッド)」を使って探り出したのです。

【文豪ストレイドッグス】ドストエフスキーの名言

「いいえ?こんな部屋など自室と同じです」

第十巻 四十二話より。

ドストエフスキーがAに捕まっていながら、監禁室で平然としているのを見て、世話係の少年が「あんた……怖くないのか?」と聞いてきたときに、返した言葉です。

自身を地下世界の住人である「鼠」と自認しているドストエフスキーにとって、地下の監禁室は自分のテリトリーそのものなのです。

この後、Aに「結局のところ、地下室とは《鼠》の場所ですから」と言い放つなど、マフィアに囚われても尚平然としていられる様に、ドストエフスキーの底知れなさを感じさせます。

「人間は簡単に、物事を自分で考えていると思い込みます」

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第十巻 四十二話。

Aを死に追い詰め、悠々と部屋から出たドストエフスキーが世話係の少年に言った言葉です。

ドストエフスキーがカードゲームでの勝負を申し出ると、元ギャンブラーであるAは自信たっぷりに応戦しましたが、徹底的に打ち負かされてしまいます。

ドストエフスキーは、自分の仲間が制圧したと言って降伏を呼びかけましたが、Aは、自分たちがいる場所は海上にある船の中であるため、制圧したというのはドストエフスキーの嘘であると見抜きました。

そして、ドストエフスキーの異能が「自分の頭の中に、相手の意識を閉じ込めてしまう能力」ということを事前に知っていたAは、ドストエフスキーの異能を突破する方法も知っていると言って、コードに首をかけてしまいます。

自殺すれば、ドストエフスキーの意識の中から脱出できると思ったのですが、それはドストエフスキーが流したデマでした。

ドストエフスキーは異能を使わず、自らの手も汚さず、情報操作のみでAを死に追い詰めてしまったのです。

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