【文スト】エリスの正体とは?異能力の強さなども徹底解説
出典:「文豪ストレイドッグス」公式サイト

文豪ストレイドッグスに登場するエリスとは、森鴎外といつも一緒にいる幼い女の子です。

エリスは可憐な見た目で、ポートマフィアみたいな物騒な組織には、まるで似つかわしくない存在ですが、彼女は一体何者なのでしょうか?

今回はエリスの正体と、彼女と鴎外の関係について解説しましょう。

【文豪ストレイドッグス】エリスとは?

エリスのプロフィール

 

文豪ストレイドッグス
出典:「文豪ストレイドッグス」公式サイト

 

  • 年齢:10歳前後?
  • 誕生日:不明
  • 身長::130〜140cmくらい
  • 体重:30㎏くらい
  • 口調:辛辣
  • 好きなもの:甘いもの、お絵描き、きれいな洋服
  • 嫌いなもの:森鴎外(?)

エリスのプロフィールは公開されていないので、すべて推測によるものです。

文ストの外伝である「太宰治と黒の時代」で、織田作之助は、エリスを10歳前後の少女と思っていたことから、身長体重等は、10歳の女の子の平均値に基づいて割り出しています。

また、148cmの泉鏡花より、やや低かったようなので、140cmくらいの身長と思われます。

鴎外のことをなぜか「リンタロウ」と呼び、いつも一緒にいるにも関わらず、彼を嫌っているようです。

そのため、鴎外に対して、事あるごとに辛辣な言葉を浴びせかけています。

一方、他のキャラクターに対しては、どのような口調で接しているのか不明です。

お絵描きが好きなのか、時折クレヨンで絵を描いています。また、甘いものや洋服も大好きなのか、鴎外が彼女の機嫌をとるために、お菓子や洋服を貢ぐこともあります。

エリスの性格

お絵描きや甘いお菓子を好んでいることから、エリスは、基本的には普通の幼い女の子そのものの性格であるようです。

ただし、鴎外に対しては、異様なほどキツくあたり散らしており、事あるごとに彼を罵倒しまくっています。

それに対して、鴎外自身はさほど気にしているようではなく、むしろとっても嬉しそうにさえみえます。

マフィアのボスとしてそれでいいのかと、少々不安を覚えますが、もしかすると、部下達の中にはエリスこそ真のボスで、鴎外は影武者なのでは?と思っている人がいるのかもしれません。


演じている声優は?

https://twitter.com/Amamiyastaff/status/1577977216549343233

エリスを演じている声優は雨宮天(あまみや・そら)です。2012年に声優としてデビューし、その後は声優だけでなく、YouTubeでも活躍しています。

2015年には、第9回声優アワード新人女優賞を受賞しました。

主な出演作は「アカメが斬る!」のアカメ役、「七つの大罪」のエリザベス役、「この素晴らしい世界に祝福を!」アクア役などがあります。

また、歌手としても活躍しており、声優としては史上初めて『テレ東音楽祭』に出演を果たしました。

【文豪ストレイドッグス】エリスの正体

実は鴎外の異能だった

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出典:「文豪ストレイドッグス」公式サイト

 

当初、エリスの正体は全く分からないうえに、見た目がまったく変わっていないらしく、福沢諭吉の回想シーンによると、エリスは十二年前から幼女の姿のままでした。

それもそのはずで、彼女の正体は、鴎外の能力で召喚された異能生物「ヰタセクスアリス」だったのです。

異能生物なので、歳をとることもなければ、見た目もまるで変わることがないのも当然というわけです。

もっとも、同じ異能生物型である泉鏡花の夜叉白雪や、尾崎紅葉の金色夜叉、メルヴィルのモビー・ディック(白鯨)とは違い、やたら感情表現がゆたかで、他者とコミュニケーションをとることができ、おまけに甘いものを食べるなど、普通の異能生物とはかなり異なる点が多いようです。

なぜキツイ性格になったのか?

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出典:「文豪ストレイドッグス」公式サイト

 

鴎外の異能であるにも関わらず、なぜかエリスは主の鴎外に対してキツイ態度をとっていますが、これは鴎外が、エリスをきつい性格に設定したためのようです(エリス本人はこの設定に不満気)。

実は、エリスは鴎外の意思で姿形はおろか、年齢や性格まで変化させることができ、戦闘時には10代半ばくらいの看護師姿の少女になることもできます。

また、小説版の「文豪ストレイドッグス BEAST」では、エリスはニ十歳前後の女性になっていたことから、その気になれば大人の女性になることもできるようです。

ちなみにBEASTは、本編のパラレルワールド的なストーリーで、鴎外はマフィアのボスを辞めている設定です。

この世界のエリスが、大人の女性になっているということは、鴎外が幼女趣味に走ったのは、マフィアのボスになったストレスからかもしれません。


過去のエリス

前述したように、エリスは十二年前から見た目が変わっておらず、当時の福沢は、娘と疑っていました(鴎外は妻と言い切っていました)。

ところが、さらにさかのぼること、十四年前の大戦時、鴎外は衛生士官として従軍しており、当時から異能を使うことができました。

この時のエリスは見た目が違っていて、十代半ばから後半くらいの年齢の少女になっています。

口調も丁寧になっており、性格も今と違っていて、落ち着いた感じになっていました。

【文豪ストレイドッグス】エリスの登場回

初登場

 

 

原作でエリスが初登場するのは、第四巻収録の十四話で、芥川が敦の誘拐に失敗し、大けがを負ったことから、鴎外が芥川の副官である樋口一葉に詰問している場面です。

この時のエリスは、鴎外のそばにいて、娘のように振舞っていました。

初期の頃は、エリスの正体がわからず、ポートマフィアのマスコット的な存在でした。

モンゴメリ戦の後

組合(ギルド)刺客であるモンゴメリが、敦と谷崎に襲撃してきた際、町医者に扮していた鴎外も、近くに居たため、彼女の異能「深淵の赤毛のアン」の異空間に閉じ込められてしまいます。

その際、鴎外はエリスと引き離されてしまいしたが、敦に助言して勝利に導くことで、もとの世界に戻って無事エリスと再会することができました。

アニメではこの時がエリスの初登場した場面です。

この時のエリスのセリフ(「泣かせたくなった」の項を参照)によると、エリスは鴎外を困らせたかったので、わざと離れていたとのことですが、ひとつ疑問が出てきます。

モンゴメリの異空間は、入り込んだ者の異能を無効化させる力はないので、鴎外は、エリスを出そうと思えば自分のそばに出現させられたはずです。

出せなかった理由の一つに、エリスが、モンゴメリの作り出した異空間の外にいたので、異能といえども、異空間の中には入ることができなかったということが考えられます。

もう一つは、出せなかったのではなく、出さなかったということです。この時点では、組合、探偵社、マフィアの三社が争い合っていたので、鴎外は様子見に徹するつもりで、エリスを出さなかった可能性もあります。

実際、鴎外は敦が駄目だったら、自分が戦う気でいたようですので、エリスを出せた可能性はあります(ただし、鴎外は自身の戦闘力も高いので、エリスがいなくても戦えた可能性もあります)。

戦闘場面

エリスが最初に戦う姿を見せたのは、共食いのエピソードの時です。鴎外が福沢と戦おうとしたので、エリスは戦闘形態になりました。

戦う時のエリスは看護婦姿で、体つきも幼女から十代半ばくらいの少女の姿になり、目つきも若干鋭くなっています。

攻撃パターンとしては、複数の注射器を投げつけたり、逆に大きくして、相手に殴りつけたりもします(「エリスの強さは?」の項を参照)。

さらに暗殺に長けた鴎外本人との連携もあり、剣術の達人である福沢も、かなりの苦戦を強いられていました。

【文豪ストレイドッグス】エリスの名言

「泣かせたくなった」

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出典:「文豪ストレイドッグス」公式サイト

 

原作第四巻 十六話より

モンゴメリの異空間に閉じ込められた際、鴎外はエリスが見当たらなくて、心底心配していました。

やがて、敦と谷崎の活躍で、無事異空間から脱出して、鴎外はエリスと再会を果たすことができました。

しかし、エリスから出てきた言葉は「急に消えたらリンタロウが心配すると思って、そしたら泣かせたくなった」という、底意地の悪い一言でした。

鴎外は「非道いよ!」と言いつつも、「でも、かわいいから、許す!」と寛大に受け止めました。

…とても心の温まるやりとりです。

「なんで?甘いは正義」

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出典:「文豪ストレイドッグス」公式サイト

 

第五巻 十九話より

三社戦争が本格的に開始され、マフィア側にも被害が出はじめました。

鴎外は、大量の洋菓子を貪っているエリスの近くでそわそわしながら、「食べすぎは体に宜しくないよ」と声をかけると、エリスは「なんで?甘いは正義」と切り返してきました。

さらに、エリスは、リンタロウが買ってきたドレスを着てあげてもいいと言うと、鴎外はお代わりを持ってきました。

異能生物なのに、甘いものを食べて、交渉まで行うことができるという、エリスの万能性を見せつけるやりとりですが…もしかすると、鴎外はこうやって、ストレスを解消しているのかもしれません。

「リンタロウの必死さがいや」

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出典:「文豪ストレイドッグス」公式サイト

 

「文豪ストレイドッグス外伝 太宰治と黒の時代」より

鴎外に呼ばれた織田作之助は、彼の執務室に入ろうとします。

すると、そこで見たものは、買った洋服をエリスに着せようとする鴎外と、彼から逃げようとするエリスでした。

エリスは「きれいなお洋服はいやじゃない、リンタロウの必死さがいや」と言って、逃げ回っていました。

さすがの織田作も一瞬絶句するほど、不審者感の強い光景でした。なお、エリスは隙を見てどこかへ行ってしまいます。

…やはり、マフィアのボスは大変なんでしょうか?

【文豪ストレイドッグス】異能としてのエリスは?

エリスの強さは?

前述したように、エリスは普通の異能とは違い、ほぼ、自分の意思で行動し、鴎外とコミュケーションをとったり、食物を食べたりと、基本的には人間の女の子と変わらないような振る舞いをしています。

そのため、他の異能とは違い、鴎外の任意ではなく、自立して行動することができ、鴎外とタッグを組んで戦うことができます。

つまり、エリスとは、自立行動型の戦闘マシンのような存在と言えます。

見た目も変化させることができ、さらに武器である注射器を、いくつも作り出すことができます。

その一方で、高速移動能力や浮遊能力に加え、鴎外を片手で引っ張り上げるほどの腕力を持っており、見た目に合わず高い能力を秘めています。

死亡してもすぐ復活

エリスは一度殺されても、鴎外さえ無事なら復活することができます。

現に、第十二巻で福沢と戦った際、エリスは福沢の剣でバラバラにされたにも関わらず、後ですぐに復活しました。

いかなる原理でそうなっているのか、復活に限度があるのかまでは、現時点ではわからないのですが、鴎外さえいれば彼女は不死とも言えるようです。

ただし、メルヴィルの異能であるモビー・ディックが死んだ時は、同じ姿をした個体が誕生している場面があるので、もしかするとエリスも、消滅する前に同じ姿をした個体を誕生させて、鴎外の異能とした可能性もあります。

【文豪ストレイドッグス】エリスのモデルとは?

舞姫とは?

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出典:「文豪ストレイドッグス」公式サイト

 

舞姫とは、明治時代に発表された森鴎外の短編小説で、医学を学びにドイツへ留学しに行った主人公が、一人の少女と恋に落ち、そして破局を迎える物語です。

主人公の名は、太田豊太郎と言い、彼はドイツに留学中している最中、エリスという少女と出会い、恋に堕ちます。

エリスの職業はバレエダンサーであり、舞姫というタイトルは彼女の職業に由来しています。

しかし、舞姫と言う言葉とは裏腹に、19世紀末のヨーロッパでは、バレエダンサーの地位は大変低いものであり、彼女は貧しさゆえにこの仕事を選んだのでした。

やがて、豊太郎とエリスは共に暮らすようになり、豊太郎は新聞社に勤め始めるのですが、彼の親友の相沢謙吉によって、帰国することになります。そして、それはエリスとの別れを意味していました。

実は、この話は森鴎外がドイツに行った際の体験を元にしたお話であり、鴎外の自伝的な小説とも言えます。

エリスとは?

舞姫のエリスは、名前でも分かる通り、文ストに登場するエリスのモデルになったキャラクターです。

文ストのエリス同様、金髪の美少女ですが、こちらは16、7歳くらいの少女であり、性格はとても繊細で大人しい女の子です。

舞姫が、鴎外の体験を元にしている作品であることからもわかるように、エリスも実は、実在の人物がモデルになっています。

ただし、いかなる人物なのかは分かっていないので、ファンの間で話題となっており、中には、実際にエリスのモデルとなった人を調べた人もいます。

また、エリスのモデルとなった人は、鴎外を追いかけて日本に来たと言われており、舞姫の可憐なエリスとは裏腹に、かなり大胆な女性であったようです。

エリスのモデルとなった女性が、鴎外に会いに来日するという話は、関川夏央・谷口ジローによって描かれた、明治の文豪たちが活躍する漫画「坊ちゃんの時代」にもあります。

【文豪ストレイドッグス】エリスのまとめ

可憐なエリスに隠された秘密は、いかがだったでしょうか?

エリスや鴎外もそうですが、文ストの登場人物の設定には、文豪や彼らが書いた文学作品から数多く引用されています。

文ストを読んだ際には、文学も読んでみて、ネタを探してみるのも面白いかもしれません。

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