「リンタロウの必死さがいや」

文豪ストレイドッグス
出典:「文豪ストレイドッグス」公式サイト

 

「文豪ストレイドッグス外伝 太宰治と黒の時代」より

鴎外に呼ばれた織田作之助は、彼の執務室に入ろうとします。

すると、そこで見たものは、買った洋服をエリスに着せようとする鴎外と、彼から逃げようとするエリスでした。

エリスは「きれいなお洋服はいやじゃない、リンタロウの必死さがいや」と言って、逃げ回っていました。

さすがの織田作も一瞬絶句するほど、不審者感の強い光景でした。なお、エリスは隙を見てどこかへ行ってしまいます。

…やはり、マフィアのボスは大変なんでしょうか?

【文豪ストレイドッグス】異能としてのエリスは?

エリスの強さは?

前述したように、エリスは普通の異能とは違い、ほぼ、自分の意思で行動し、鴎外とコミュケーションをとったり、食物を食べたりと、基本的には人間の女の子と変わらないような振る舞いをしています。

そのため、他の異能とは違い、鴎外の任意ではなく、自立して行動することができ、鴎外とタッグを組んで戦うことができます。

つまり、エリスとは、自立行動型の戦闘マシンのような存在と言えます。

見た目も変化させることができ、さらに武器である注射器を、いくつも作り出すことができます。

その一方で、高速移動能力や浮遊能力に加え、鴎外を片手で引っ張り上げるほどの腕力を持っており、見た目に合わず高い能力を秘めています。

死亡してもすぐ復活

エリスは一度殺されても、鴎外さえ無事なら復活することができます。

現に、第十二巻で福沢と戦った際、エリスは福沢の剣でバラバラにされたにも関わらず、後ですぐに復活しました。

いかなる原理でそうなっているのか、復活に限度があるのかまでは、現時点ではわからないのですが、鴎外さえいれば彼女は不死とも言えるようです。

ただし、メルヴィルの異能であるモビー・ディックが死んだ時は、同じ姿をした個体が誕生している場面があるので、もしかするとエリスも、消滅する前に同じ姿をした個体を誕生させて、鴎外の異能とした可能性もあります。

【文豪ストレイドッグス】エリスのモデルとは?

舞姫とは?

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出典:「文豪ストレイドッグス」公式サイト

 

舞姫とは、明治時代に発表された森鴎外の短編小説で、医学を学びにドイツへ留学しに行った主人公が、一人の少女と恋に落ち、そして破局を迎える物語です。

主人公の名は、太田豊太郎と言い、彼はドイツに留学中している最中、エリスという少女と出会い、恋に堕ちます。

エリスの職業はバレエダンサーであり、舞姫というタイトルは彼女の職業に由来しています。

しかし、舞姫と言う言葉とは裏腹に、19世紀末のヨーロッパでは、バレエダンサーの地位は大変低いものであり、彼女は貧しさゆえにこの仕事を選んだのでした。

やがて、豊太郎とエリスは共に暮らすようになり、豊太郎は新聞社に勤め始めるのですが、彼の親友の相沢謙吉によって、帰国することになります。そして、それはエリスとの別れを意味していました。

実は、この話は森鴎外がドイツに行った際の体験を元にしたお話であり、鴎外の自伝的な小説とも言えます。

エリスとは?

舞姫のエリスは、名前でも分かる通り、文ストに登場するエリスのモデルになったキャラクターです。

文ストのエリス同様、金髪の美少女ですが、こちらは16、7歳くらいの少女であり、性格はとても繊細で大人しい女の子です。

舞姫が、鴎外の体験を元にしている作品であることからもわかるように、エリスも実は、実在の人物がモデルになっています。

ただし、いかなる人物なのかは分かっていないので、ファンの間で話題となっており、中には、実際にエリスのモデルとなった人を調べた人もいます。

また、エリスのモデルとなった人は、鴎外を追いかけて日本に来たと言われており、舞姫の可憐なエリスとは裏腹に、かなり大胆な女性であったようです。

エリスのモデルとなった女性が、鴎外に会いに来日するという話は、関川夏央・谷口ジローによって描かれた、明治の文豪たちが活躍する漫画「坊ちゃんの時代」にもあります。

【文豪ストレイドッグス】エリスのまとめ

可憐なエリスに隠された秘密は、いかがだったでしょうか?

エリスや鴎外もそうですが、文ストの登場人物の設定には、文豪や彼らが書いた文学作品から数多く引用されています。

文ストを読んだ際には、文学も読んでみて、ネタを探してみるのも面白いかもしれません。

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