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2023年4月からアニメが放送され、衝撃的な展開から瞬く間に話題を呼んだ『推しの子』。
ジャンルとしては「転生芸能界モノ」という、異色の作品となっています。
本記事ではそんな『推しの子』について、全巻ネタバレ解説していきます!
【推しの子】について解説!
【推しの子】ってどんな物語?

『推しの子』はヤングジャンプにて、2020年4月から連載されている青年漫画です。
「転生×芸能界×サスペンス」モノという、異色ジャンルの漫画となっています。
主人公は田舎の産婦人科医である雨宮ゴロー。ある日推しアイドルである星野アイが、患者としてやって来たことで物語が動き始めます。
アイの主治医として付き添うゴローでしたが、出産直前に何者かによって殺されてしまいました。
しかし次にゴローが目を覚ました時、なんとアイの子供アクアとして転生していたのです。
こうして2度目の人生を始めたゴローは、推しアイドルの子供として数奇な運命を辿ることになります。
【推しの子】原作の最新話は何話まで進んでる?

現在『推しの子』は2023年5月現在、11巻まで刊行され、最新話は116話まで連載されています。
物語の核心に迫る「映画編」に突入しており、毎週手に汗握る展開が繰り広げられています。
またジャンプ+や、ヤンジャンアプリなどで、初回だけ無料のキャンペーンがよく行われている作品です。
長さも110話ほどとなっているため、一気読みするのには今がチャンスでしょう。
筆者としては、放送中のアニメの予習がてら、原作を読むことをお勧めします。
ヤングジャンプ2に掲載された特別編もある

実は『推しの子』には、ヤングジャンプ2に掲載された特別編があります。
4ページ足らずの特別編ですが、その内容の濃さが非常に話題となりました。
物語はルビーがミドジャンのグラビアを飾り、そのグラビアについてアクアと談笑する一時となります。
衝撃的なのは、この「ルビーを撮影したカメラマン」の正体が、なんと『かぐや様は告らせたい』のかぐやであることです。
『かぐや様は告らせたい』といえば、『推しの子』の原作を担当する赤坂アカ氏が連載していた作品。
作品の枠を越え、「かぐや様」のその後が描かれるという、ファンにとってはたまらない特別編となりました。
【推しの子】全話ネタバレ解説①幼少期編
ゴローとアイの出会い

ゴローは研修医時代に会った患者で、12歳の若さで亡くなったさりなの影響でアイを知り、アイドルオタクとなります。
そんなゴローの前に、アイが妊娠してやって来ました。
ショックを受けながらも、アイドルと子供どちらも諦めないアイの姿に、ゴローはアイをサポートすることにします。
しかしアイの出産日となったある日の夜、ゴローはアイのストーカーに殺されてしまいました。
意識が遠のきゴローとしての人生が終わった直後、アイの息子として転生したのです!
アクア、ルビー誕生

アイのストーカーに殺されたゴローは、なんとアイの息子である星野愛久愛海(アクアマリン)として転生します。
更に双子として生まれた星野瑠美衣(ルビー)は、ゴローに懐いていた患者さりなでした。
しかし2人はお互いの正体に気づかないまま、アイドルとして活躍するアイを密かに支えることとなります。
そしてアクアはアイの仕事を見学しに行った先で、監督である五反田泰志に気に入られ、役者としての道が開かれました。
アイも順調に仕事を増やし、アクアも推しの子として順風満帆な日々を過ごしていましたが、長くは続きませんでした。
アイの死

アイの所属するグループB小町は、アイの活躍もあってとうとう東京ドームでのライブに手が届きました。
しかしドームライブ当日、かつてゴローを殺したアイのストーカーが自宅に押しかけ、アイは刺殺されます。
その後犯人は自殺し、アイを目の前で看取ったアクアとルビーは、深い心の傷を負いました。
しかし、母の背中を追いかけ、ルビーはアイドルを目指し再起します。
一方のアクアは、アイの住所を教えた共犯者の存在に気づき、復讐の道を進み始めるのでした。
【推しの子】全話ネタバレ解説②芸能界編
ルビーがアイドルデビュー

アイの死から数年経ち、中学生3年生になったルビーは、アイドルのオーディションを受けます。
しかし妹にアイと同じ轍を踏ませたくないアクアは、ルビーが合格しないように裏で工作していました。
そんな状況を見かねたアクア達の義母で、アイが所属した苺プロ社長である斉藤ミヤコは、新規アイドルグループを立ち上げることを決意。
晴れてルビーは、苺プロ所属のアイドルとなったのです。
その矢先にアクア達は、幼少期にアイが出演した映画で共演した元「10秒で泣ける天才子役」有馬かなと再会しました。
アクアがドラマ「今日あま」に出演

再会した有馬は、アクアと再び役者として共演することを望みます。
しかし、自身に演技の才能がないと考えていたアクアは、素直に首を縦に振りません。
ですが、有馬が共演を申し出たドラマ「今日は甘口で」のプロデューサーが、アイの関係者の1人鏑木勝也と知ると、出演を承諾します。
しかしドラマは大人の事情で、大根役者、原作改変された脚本と踏んだり蹴ったり。
そんな現場でもいい作品にしようと奮闘する有馬に応えるため、アクアは培ってきた演技スキルを披露します。
有馬かながB小町に加入!

アクアの活躍もあり、「今日あま」の最終回は世間からも好評。
そして有馬にはアクアと共に仕事をする中で、淡い恋心が生まれていました。
そんな中、アイドルグループを始動させたいルビーは、有馬をスカウトすることに決めます。
ルビーからの誘いに最初は難色を示した有馬でしたが、アクアのゴリ押しもあり苺プロ所属のアイドルとなりました。
しかしアクアに想いを寄せる有馬にとっては、アクアとの共演を望めるチャンスでもあります。
ですがそんな有馬の気持ちを裏切るように、アクアの次の仕事はなんと恋愛リアリティーショーで!?
【推しの子】ネタバレ解説③恋愛リアリティショー編
アクアが「今ガチ」に出演!

「今日あま」に出演した際に、プロデューサーの鏑木から気に入られていたアクア。
アイの情報を教えてもらうことを交換条件に、恋愛リアリティーショー「今からガチ恋始めます」に出演することになりました。
一方のルビーは有馬と共に、結成したグループの名前を、B小町に決定します。
母の所属したグループの名前を襲名したルビー、アクアも「今ガチ」の撮影を卒なくこなし、順調な日々を送っていました。
しかし「今ガチ」共演者の1人である黒川あかねが、別の共演者である鷲見ゆきを怪我させてしまい……?
黒川あかねが炎上!

あかねとゆきの問題は、本人間ですぐに決着がついたものの、世間はあかねを大バッシングします。
批判に耐えかねたあかねは、飛び降り自殺しようとしますが、間一髪アクアが救いました。
そしてあかねへの批判を収めるため、アクア達「今ガチ」メンバーは、SNSを使ってあかねへの印象を変革させる作戦にでます。
結果的に作戦は大成功し、あかねの炎上は一旦の収束を見ました。
この件でアクアに恩義を感じたあかねは、番組内でアクアの好みの女性を演じることを決意。
そしてあかねはアクアの推しである、アイをトレースします。
あかねがアイをコピー!?

トレースを経て、完璧にアイのカリスマ性をコピーしたあかねに、アクアは思わず心惹かれてしまいます。
しかし有馬と関わる中で、「あかねに抱くのは恋心ではない」と確信しました。
ですがあかねが、「アイには隠し子がいたのでは?」と、核心に迫る考察が出来るほど、アイの研究をしていることを知ります。
自分よりアイの心情を理解しているあかねを、復讐に利用できると考えたアクア。
最終的に番組内であかねとキスし、付き合うことになりました。
しかし有馬はこの状況をよく思わないようで……?
【推しの子】ネタバレ解説④ファーストステージ編
新生「B小町」誕生!

一波乱ありながらも、無事完結した「今ガチ」。
それぞれが元の生活に戻る中、アクアはアイドルを夢見ていた共演者、MEMをB小町に誘います。
しかしMEMは年齢詐称をしていたようで、18歳と名乗りながら実際は25歳だったのです。
ですがMEMには、家庭の事情があり、中々夢を追いかけられずにいた過去がありました。
ようやく夢を追いかけられるようになった時には、夢を追いかけられる年齢ではなかったのです。
やはり自分にはアイドルは無理だと、諦めかけるMEMをルビーと有馬は暖かく向かい入れます。
こうして3人態勢となり、B小町は本格始動するのでした。
有馬とアクアが仲違い!?

ようやく本格指導したB小町でしたが、有馬1人だけ気乗りしない様子です。
元々アイドルを志していた訳でもなく、意中のアクアはあかねと付き合い始めた為、「アイドルをやる意味」を見失っていました。
そんな中、B小町は鏑木の働きかけで、ジャパンアイドルフェスに出演することとなります。
そしてアクアは、なんとか有馬と関わるために、同じ苺プロ所属タレントぴえヨンに扮して、B小町の練習に付き添うことに。
自分を見てくれる存在を求めていた有馬は、アクアとは知らずぴえヨンに惹かれていきました。
しかしファーストライブ前日の夜、有馬はうっかりぴえヨンの被り物を脱いだアクアを見てしまい……。
最高のファーストライブ

とうとう迎えたB小町のファーストライブ当日。
しかし有馬はぴえヨンの正体がアクアだったことを知り、頭を整理できずにいました。
更に自身のせいで、他のメンバーも「失敗すること」を恐れ、すっかり体が縮こまってしまいます。
またステージで活躍し、脚光を浴びるルビーを間近で見て、「自分は必要とされていない」と心に影を落としてしまうのです。
しかし客席で自身の色を含め、メンバー全員のサイリウムを振るアクアを見つけます。
自分以外の色も振るアクアに有馬は、「いつか自分の色のサイリウムだけを振らせる」ことを決意。
有馬のアクアにとっての「推しの子」になるための物語が、幕を開けたのでした。
【推しの子】ネタバレ解説⑤2.5次元舞台編
アクアが舞台「東京ブレイド」に出演が決定するが……?

順調に芸能界で知名度を上げていたアクアは、有馬、あかね達と共に、漫画原作の舞台「東京ブレイド」に出演することになります。
今回アクアが舞台出演を決めたのは、この舞台に「劇団ララライ」が関係しているからです。
実はアクアは鏑木Pから入手した情報で、劇団ララライに自分達の父がいる可能性に気づいていました。
そして復讐相手を探しながらの稽古がスタートしますが、「東京ブレイド」の原作者であるアビ子が、脚本に難色を示し一時練習はストップしてしまいます。
しかしアクアの機転により、アビ子と脚本側共に納得する脚本が完成します。
しかし完成した脚本は、役者の演技に全てがかかった尖った脚本でした。
練習の中でアクアのトラウマが再発!

役者の演技に全てがかかる脚本に、アクアは苦戦を強いられます。
しかも稽古の中で感情を引き出そうとしたことで、アクアはアイを失ったトラウマを再発してしまいました。
しかしアクアには復讐のため、芸能界で成り上がる強い決心があります。
そこでアクアは、「アイを失った苦しさ」すら利用することにし、強い感情演技を披露。
その甲斐もあって、舞台「東京ブレイド」は大成功を納めたのです。
その裏でアクアは劇団の関係者を探り、着実に自身の父親に至る証拠を集めていました。
とうとう父の正体が明らかに!?

劇団ララライの関係者を探り、DNA鑑定まで行っていたアクア。
そこで思いがけず、自分と血が繋がっている人物に行き当たります。
それは劇団ララライのエース、姫川大輝でした。
そしてアクアは姫川に自身との血のつながりを打ち明け、父親について探りを入れます。
しかし姫川の口から語られたのは、衝撃の事実でした。
なんと姫川の父である上原清十郎は、既に妻と心中していたのです。
この事実にアクアは困惑しますが、どこか復讐から解放された安堵感もありました。
しかしアクアの父親の生死には、実はある見落としがあり……。
【推しの子】ネタバレ解説⑥プライベート編
アクア達は"生まれ故郷"宮崎にロケへ

とうとう新生B小町の新曲が完成したルビー達は、MEMの提案でmv撮影することになります。
その舞台となるのは、ゴローとさりなが死に、アクアとルビーが生まれた宮崎でした。
一方復讐も終わり、あかねとの関係を終わらせようとしていたアクア。
しかし復讐が終わったことを打ち明けられたあかねは、アクア達の父親の死に重大な見落としがあることに気づいてしまいました。
そんな中始まる宮崎でのmv撮影、「東京ブレイド」の慰安も兼ね、アクアとあかねも同伴することになります。
ルビーとあかねがゴローの遺体を発見

mv撮影中、手すきになったアクアは、あかねと共に生前の軌跡を辿ります。
その中で、ゴローの遺体を探しますが、見つけることは叶いませんでした。
一方久々に宮崎にきたルビーは、生前の担当医だったゴローに思いを馳せます。
闘病中、家族から見放されたさりなに、ゴローはいつも付き添っていました。
そんな心優しいゴローに、さりなは淡い恋心を抱いていたのです。
ルビーとして転生した後アイドルになったのも、ゴローとの再会を望んだからでした。
しかしルビーの願いは、最も残酷な形で叶うことになってしまいます。
mv撮影が終わり、あかねとホテルに戻ろうとしたルビーは、ひょんなことから洞窟の中に入ってしまいます。
そこで見つけたのは、白骨化したゴローの死体でした。
ルビーはゴローの復讐を誓う

ようやく生前の遺体が見つかったことに、アクアは安堵します。
そしてあかねなら死体を見つけてくれると期待していたこと。
今まで利用していたことを、あかねに謝罪しました。
そんなアクアの姿から、「自分が一緒だと辛くなる」と感じ、あかねは別れることを決意。
しかしアクアは「今度は俺があかねを守りたい」と告げ、あかねにキスしました。
一方ルビーは謎の少女から、ゴローと、アイを殺した犯人が同一人物だと仄めかされます。
母だけでなく、想い人すら奪われた怒りから、今度はルビーが復讐の道に堕ちることとなったのです。
【推しの子】ネタバレ解説⑦中堅編
芸能界で地位を築きあげるルビー

復讐を決意したルビーは、B小町のmvの評判もあり、芸能界での地位を強めていきます。
更に苺プロの社長だった斉藤壱護の助言も受け、中堅レベルまで上り詰めていました。
しかしその姿には、かつての純粋で打算のないルビーの面影はありません。
一方のアクアはマルチタレントとして活躍し、「深掘れワンチャン!!」という番組のレギュラーメンバーにもなっていました。
そんな「深掘れワンチャン!!」に、ルビーが壱護の入れ知恵で、リポーターとして就任。
そしてルビーは自身の復讐のため、番組を引っ掻き回す作戦を実行するのです。
ルビーがリポーターを務める番組が炎上!

番組のディレクターの不用意な発言を、出演者にリークされ、「深掘れワンチャン!!」はネット上で大炎上します。
そして、この事態を沈めたのがルビーでした。
ルビーは炎上を収めるため、特別企画を持ち込みます。
結果的にこの企画は大成功し、ディレクターと出演者の和解も成立しました。
しかしこの炎上は、ルビーが番組ディレクターに取り入るため、意図的に起こしたものだったのでした。
元々炎上しそうな取材体制だった番組に、ルビーは炎上を起こせそうな出演者をあてがっていたのです。
こうしてディレクターを味方につけたルビーは、自身の地位を確固たるものにしていきます。
あかねがアクアの本当の父親に気づいて……?

女優として目覚ましい活躍をしていたあかねは、新人俳優賞を授与しました。
その賞の授与式で、あかねは偶然アクアに似た人物を見かけます。
こうしてアクアの父がまだ存命であると睨んでいたあかねは、かつて劇団ララライに所属していたカミキヒカルに目をつけます。
その後情報を収集し、確信を持てるまでに至ったあかねは、決着をつけるため1人でカミキの元に向かいました。
しかし、あかねに発信機をつけていたアクアに気づかれ、阻止されます。
そして、これ以上あかねに危険が及ばないようにと、アクアはあかねとの関係を解消。
再び復讐の道に戻っていくのでした。
【推しの子】ネタバレ解説⑧スキャンダル編
役者に戻りたい一心から有馬は……?

アクアとルビーが順調に成り上がっていく裏で、有馬は自身のルビーの腰巾着のような現状に悩みます。
同時に有馬は、演技の道に戻りたいと考えていました。
そんな中、とある集まりで映画監督の島政則に出会い、自身を売り込むことを思い付きます。
こうして有馬は島監督に誘われるがまま、彼の仕事場にまで出向いてしまいます。
しかしアクアへの恋心から、その場は何もなく帰宅することとなりました。
しかし不幸にも有馬は、監督のマンションから出入りする様を、週刊記者に撮られてしまったのです。
週刊誌のパパラッチに遭い有馬が炎上?

週刊誌の記者に島監督のマンションに入る姿を激写され、記者にそのことを問い詰められる有馬。
自分だけでなく、事務所やB小町のメンバーに迷惑をかけてしまった自責の念にかられます。
しかしB小町のメンバーも、事務所の人も、有馬を攻めませんでした。
そんな中、アクアは自分が誘ったからこそ、有馬がアイドルの道を選んだことに責任を感じていました。
そこでアクアは有馬を守るため、禁断の情報を記者にリークすることを決意します。
アクアがアイの死の真相をリーク

とうとう訪れた週刊誌の発売日でしたが、有馬のスクープが報道されることはありませんでした。
そう、アクアが「アイの真相」と引き換えに、有馬の記事を取り下げさせたのです。
こうして有馬は救われましたが、アイの名誉を傷つけたアクアと、アイを慕うルビーの間には亀裂が入ってしまいました。
しかし有馬を守る一連の行動は、全てアクアが仕組んだ復讐劇の一部だったのです。
一方世間的にアクアとルビーは、「亡き母の想いを受け継ぎ活躍する双子」として、一躍有名になります。
【推しの子】ネタバレ解説⑨映画編
アクアの父親カミキヒカルが登場

遂にアクアが、復讐の最終段階に入ろうとしていた時、1人の役者が山で行方不明となっていました。
その役者の名前は片寄ゆら、今をときめく大女優でした。
そんな片寄の趣味は山登りで、大きい仕事のあとは必ず山登りに出かけるとのこと。
しかし今回の山登りが、彼女の人生最後の山登りとなってしまいました。
「価値のある人間」の命を奪うことで、自分の命の重みを感じる人間の手によって、殺害されてしまったのです。
その犯人こそ、アクア達の父親であるカミキヒカルでした。
アイの死の真相を描く映画企画がスタート!

とうとう自身の父親への復讐を実行するため、アクアはアイの死の真相を描くドキュメンタリー映画の企画をスタートさせます。
恩師である五反田監督と、鏑木Pの協力も仰ぎ、配給や資金の確保も済ませますが、問題となったのは配役でした。
映画の売り上げを重視し、売れている役者を使いたい鏑木と、ルビーをアイ役にした五反田とで意見が割れます。
勿論商業的には鏑木が正しいですが、五反田がルビーを推す理由には、10数年前にアイとした約束がありました。
最新話でルビー達が個人間オーディションを開催!?

一向に意見が纏まらない中、鏑木が主演を打診している不知火フリルが、ルビーに個人間オーディションをすることを提案します。
それはフリルの「商業的な視点ではなく実力で選ばれたい」という、想いからでした。
そして、フリル、ルビー、もう1人の主役候補あかねの間で、個人間オーディションが開催されます。
当初はやる気のなかったルビーでしたが、このオーディションが「アイ役を決めるもの」と聞くと、自分がやらなければいけないと決意。
最終的に個人間オーディションは、ルビーが勝ち残ることとなったのです。
【推しの子】主要登場人物を紹介
星野愛久愛海(アクアマリン)・前世 雨宮吾郎

『推しの子』の主人公です。前世は雨宮吾郎という産婦人科医で、アイの出産を担当しました。
ゴローの母親はゴローを産んだことで死亡しており、これが彼の後ろめたさとなっていたようです。
アクアとして転生してからは、元医者という地頭の良さを活かし、子供離れした言動を見せる神童となります。
そしてアイが殺されてからは、復讐のために芸能界で生きることを志すようになりました。
その復讐心と執着心は以上で、アイのスマホを見るために4年かけてパスワードを調べるほどです。
星野瑠美衣(ルビー)・前世 天童寺さりな

アクアの妹で、アイの娘となります。
前世は天道寺さりなという人物で、ゴローの勤めていた病院で闘病生活を送っていました。
アイの大ファンで、ゴローにアイを布教したのもさりなです。
12歳という若さでこの世を去り、さりなの死はゴローのその後に大きく影響を与えることとなります。
アイの娘として転生後は、娘という立場を存分に活かし、推しの子生活を満喫していました。
明るく素直な性格をしていますが、その裏に「そう演じなければ生きられない」という、負の感情も持っています。
星野アイ

アクア達の母親で、本作はアイの存在を中心に進んでいきます。
本編では既に故人です。
天真爛漫な性格で、人を惹きつける圧倒的なカリスマ性の持ち主となっています。
しかし施設で育った生い立ちが原因で人の愛し方が分からず、最初はアイドルになることも躊躇っていました。
しかし「嘘で人を魅せる」アイドルの在り方に惹かれ、嘘で作り上げた”カリスマアイドル”アイを演じていきます。
心の奥底では「人を愛したい」という願望を持っており、それは死の間際に果たされることとなりました。
有馬かな

本作のメインヒロインで、アクアに想いを寄せています。
元々「10秒で泣ける天才子役」として、幼少期は一斉を風靡しました。
因みにルビーからは、「重曹を舐める天才子役」と聞き間違えられており、現実のファンからも「重曹ちゃん」と呼ばれています。
子役としては売れましたが、高飛車な性格も災いし、年を重ねるにつれ仕事が少なくなり「オワコン役者」のレッテルを貼られていました。
それもあってか、当初は現場の意図を汲み取る「使い勝手のいい役者」として立ち回っています。
黒川あかね

本作のもう1人のヒロインで、恋愛リアリティーショー編から登場します。
ひょんなことからネット上で炎上し1度は自殺を試みますが、アクアに助けられました。
それもあって、アクアには大きな恩義と、恋心を抱いています。
また番組を経て仕事上の恋人を演じますが、中堅編からは本物の恋人となりました。
役に成り切る没入型演者で、その演技力は作中屈指のものとなっています。
その演技を支える観察眼は異能レベルのもので、対象の細かな行動から思考すら汲み取り、トレースすることが可能です。
実は有馬かなの大ファンで、元は有馬を追いかけて役者を目指していました。
【推しの子】の最終回はどうなるかを考察!
アクアは復讐を果たして死ぬ?

ここからは『推しの子』がどのような結末を迎えるのか、考察していきたいと思います。
まず巷で長く噂になっているのは、「アクアの最期」でしょう。
元々破滅的な思想を持っており、アクアの復讐は自身を顧みないものでした。
更に原作106話では「俺がいなくなった後も、お前がこの世界でやっていくには」と、ルビーへ向けた言葉を呟いています。
このように非常に不穏な発言が多いため、アクアは復讐を果たした後、自ら命を絶つ可能性が高いと言えるでしょう。
ルビーがトップアイドルに!

次に考えられるのが、「ルビーがトップアイドルになるエンド」です。
ルビーはかねてより、アイの背中を追ってB小町としてアイドルを始めました。
中堅編以降は決して綺麗とは言えない方法ながら、スターダムへのしあがっていっています。
この調子ならルビーがアイの叶えられなかった「東京ドームでのライブ」を、果たす日も近いでしょう。
しかし映画編では大切な人を失い続け、「死にたい」という気持ちも芽生えていることが見て取れます。
このことからアクアと共に、命を失うエンドも否定しきれません。
あかねは死ぬ!?

恐らく読者が今最も注目しているのは、黒川あかねの行方でしょう。
あかねは作中で最も早く、アイ殺害の犯人に行き着いた人物です。
そのため、真相を知った口封じとして、消されかねない危険もあります。
しかもアイ殺害の犯人であるカミキヒカルから花を送られており、カミキに目をつけられている可能性が非常に高いです。
まだ不穏な要素はあります。
第1章の幼少期編冒頭では、毎回映画編における各人物へのインタビューが行われていました。
ですがこのインタビューに、あかねは出演していなかったのです。
その為、「あかねは殺されるから出演していないのでは?」と、長くファンの不安の種となっています。
【推しの子】についてのまとめ
以上が『推しの子』のネタバレ解説となります。
転生×芸能界×サスペンスという異色の作風で、それ故に先の読めない展開が特徴的となっています。
筆者も初めて本作を読んだ時には、第1章の衝撃的な展開からすっかり本作の虜にされてしまいました。
その為、2023年4月からのアニメ化を、とても嬉しく思っています。
原作も物語の核心に触れようとしており、ますます『推しの子』から目が離せないですね!