
目次
呪術廻戦の禪院家は、呪術界御三家の中では最も描写されている一族です。
次期当主の問題が起きてからは、禪院家の人間がかなり登場し、クズばかりだと話題になりました。
禪院家のキャラクターや相伝術式などについて解説します。
禪院家とは?
五条家・加茂家と並ぶ呪術界御三家の一角

禪院家は、五条家・加茂家と並ぶ呪術界御三家の1つです。
実力主義であり、強力な術式を持つ術師は積極的に家系に取り込んで力を増してきました。
保守的な呪術師の世界では珍しく歴史のない術式に寛容である一方で、相伝術式を持たずに生まれた子供は落伍者の烙印を押されるとされています。
描写が少ない五条家・加茂家と比べて禪院家の人間は出番が多いです。
準1級呪術師以上の術師が最低でも12人以上おり、御三家にふさわしい力を持つ一族でもあります。
一方で術式を持たないものは虐げられており、禪院真希が呪術師として昇級するのを邪魔するなどイメージの悪い一族でした。
さらに作中の描写で、禪院家はクズばかりと評価されるようになります。
禪院家の家系図

呪術廻戦17巻では、おまけコーナーで禪院家の家系図が公開されました。
文字は少ないですが、直昆人・甚壱・扇・直哉などの関係が理解できます。
23代目当主の息子が甚壱の父・直昆人・扇で、甚壱の父が25代目当主になった後に、直昆人が26代目当主になったようです。
分家とされることもある甚壱ですが、元々は当主の長男だった可能性が高いです。
直昆人の息子は直哉しか登場していませんが、他にもかなりの人数がいたこともわかっています。
禪院甚爾が最初の妻と結婚して伏黒甚爾となり、生まれたのが伏黒恵です。
伏黒津美紀は禪院家と血縁関係がないため、家系図には描かれていません。
家系図には描かれていない長寿郎や蘭太、躯倶留隊の人間も禪院家の血族です、
禪院家にはモデルが存在しない?

禪院家は五条家・加茂家と異なり、明確なモデルはないとも言われています。
五条家は作中で菅原道真の子孫とされていますが、菅原道真に連なる五条家は実在します。
加茂家のモデルは、陰陽師の家系の賀茂家と言われています。
禪院という名字は実在しますが、名家としての禪院家は存在しません。
ただ、「禪院家に非ずんば呪術師に非ず 呪術師に非ずんば人に非ず」は、平時忠の格言「平家にあらずんば人にあらず」が、モデルと考えられます。
平将門は菅原道真と並んで日本三大怨霊と呼ばれており、禪院家に平家の要素が取り入れられた可能性が高いです。
禪院家・宗家のキャラクター一覧
26代当主禪院直昆人

禪院家の26代目当主で、扇の兄、甚壱・甚爾の叔父に人物です。
真希・真依の父親と思われていましたが、実際は伯父に当たります。
最速の術師と呼ばれる投射呪法の使い手で、渋谷事変当時は禪院家で最強だったようです。
一般人が殺されている状況でお酒を飲んで酔っ払うような人物ですが、禪院家の中では良識のある人物。
真希・真依を気にかけていた可能性が高く、甚爾とも取引ができる程度には領域な関係を築いていました。
相伝術式ながら歴史が浅い投射呪法を強力な呪法に改良したのは、人物だったこともわかっています。
五条悟が意思能力を喪失した場合は、伏黒恵を次期当主にすると遺言を遺したことが禪院家の壊滅に繋がってしまいました。
禪院直昆人に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
興味のある方はぜひチェックしてみてください。
禪院直哉

直昆人の息子で、炳の筆頭を任された人物です。
27代目当主の最有力候補でしたが、父親の遺言で伏黒恵に当主の座を奪われています。
爽やかそうな見た目に反して性格が悪く、禪院家がクズの集団と言われるきっかけになった人物。
女性の前でわざと女性を蔑視する発言をし、自分から当主の座を奪った伏黒恵を真っ先に殺そうとしました。
躯倶留隊のレビューもひどい評価で、当主となるにはあまりに人望のない人物です。
一方で相手の実力は正当に評価する傾向があり、強さに対しては純粋な一面も持っています。
禪院家で忌み嫌われた甚爾の実力を高く評価しており、自分も甚爾のような強者になりたいと考えていました。
突き抜けたクズっぷりと面白い言動で読者の心を掴み、第二回人気投票で9位、第三回人気投票で6位に入る人気キャラになっています。
禪院甚壱

25代目当主の長男で、伏黒甚爾の兄です。
直昆人の遺言が開示された際にも直哉・扇と共に立ち会っている禪院家の幹部の1人でもあります。
背後に巨大な拳を出現させて攻撃する術式を持ち、地面にクレーターを作り出すほどの威力を持っていました。
真希・真依を殺害する計画に賛同していますが、禪院家内では人望のある人物です。
躯倶留隊の隊員からも慕われており、目下の者にも気遣いのできる人物だったと思われます。
禪院扇

26代目禪院直昆人の弟で、真希・真依の父親です。
特別1級呪術師で、炎を操る術式を居合に応用して戦います。
伏黒恵を陥れるために、娘の真希と真依を殺す計画を提案。
さらに、自分が当主になれなかったことを全て子供のせいにしたせいで禪院家屈指のクズと呼ばれる人物です。
自分の実力は兄の直昆人に負けていないと思っていますが、扇は直昆人の本気を知らないことが明らかになっています。
躯倶留隊のメンバーにも嫌われており、当主になるには実力も人望も足りなかったようです。
扇の妻

扇の妻で、真希・真依の母親に当たる女性です。
生気が感じられない顔をした和装の女性で、初登場は直哉の後ろを歩いていました。
真希に対しては「一度くらい産んで良かったと思わせて」と言っており、関係はかなり悪いです。
一方で娘を心配しているような描写もあり、本心は最後までわかりませんでした。
最後は包丁で直哉を刺して殺害しますが、直哉は呪霊となったことから呪力を扱えない可能性が高いです。
禪院真希

禪院扇の娘で、真依の双子の姉です。
術式を持たず呪力も一般人並みの代わりに、天与呪縛で人間離れした身体能力を持ちます。
呪力を持たないせいで、幼少期は禪院家で虐げられてきました。
呪術師としては2級以上の実力ですが、禪院家の妨害で4級呪術師から昇級できませんでした。
渋谷事変後に実家の呪具を回収に来た際に、父扇によって妹の真依と共に殺害されそうになります。
真依が真希の呪力を道連れにして死亡したことで、甚爾と同じ完全なフィジカルギフテッドに覚醒。
扇を瞬殺した後は、「全て壊して」という真依の遺言に従い、禪院家にいた人間を全員殺害。
残った禪院家の関係者も伏黒恵以外を殺害し、禪院家を壊滅させました。
禪院真希に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
興味のある方はぜひチェックしてみてください。
禪院真依

禪院扇の娘で、真希の双子の妹です。
構築術式を所持していますが、呪力が少なく等級は3級呪術師でした。
禪院家では落ちこぼれとして扱われており、幼い頃は姉妹揃って雑用係をしていたようです。
真希と一緒に扇に殺されそうになりますが、命と引き換えに釈魂刀のレプリカを作成。
死亡する際に真希の呪力を完全に奪い、完全なフィジカルギフテッドとして覚醒させました。
禪院真依に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
興味のある方はぜひチェックしてみてください。
禪院家・分家のキャラクター一覧
作中や家系図に分家という表現は登場しませんが、家系図に描かれていないキャラや伏黒甚爾・伏黒恵を便宜上分家のキャラとして記載しています。
禪院長寿郎

禪院長寿郎は炳の一員で、モヒカン頭の小柄な老人です。
巨大な岩の腕を作り出し、鍛錬場をつくるなど岩の形を変えて操る術式を持っていると思われます。
炳の仲でも高い実力を持つと思われますが、立場が不明でセリフもほとんどありません。
躯倶留隊の隊員が「自分が子供の頃からおじいちゃん」と語っており、かなり高齢なようです。
禪院蘭太

炳のメンバーの中では、若手と思われる青年。
さわやかな見た目で、躯倶留隊のレビューで最も高い評価を受ける人物です。
空間に巨大な目を出現させ、目で見た相手の動きを封じる術式を持ちます。
術式を持たない人間を見下さず、躯倶留隊の人間にも敬語を使う好青年です。
禪院家に似合わない好人物ですが、真希が突然反逆したことに何の疑問も持たずに乱心と決めつけていました。
禪院信朗

禪院信朗は、躯倶留隊の隊長です。
術式は持っていませんが、覚醒した真希の攻撃をある程度捌いたことから実力は高いと思われます。
しかし、扇が真希に負けたことを深刻に捉えず、部下が全滅しても「びっくらポンだぜ」というだけなど、危機感にかけていたようです。
禪院甚爾(伏黒甚爾)

禪院家25代目当主の次男で、禪院甚壱の弟です。
伏黒家の婿養子となり、性が伏黒に変わっています。
呪力が完全にない天与呪縛のフィジカルギフテッドで、呪力強化なしで作中屈指の身体能力を誇ります。
呪力がないせいで冷遇されていますが、実力的には当時の禪院家で最強だったようです。
真希の前に一族を壊滅させかねないほど禪院家を嫌っていたようで、蘭太は今の禪院家があるのは甚爾さんの気まぐれと言っていました。
過去編で星奨体の天内理子を殺害、護衛をしていた五条悟と戦いました。
一度は五条に致命傷を負わせますが、呪力の核心を掴んだ五条に敗北し死亡しました。
伏黒甚爾に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
興味のある方はぜひチェックしてみてください。
伏黒恵

伏黒甚爾の息子で、直昆人の遺言で27代目当主に指名された人物です。
2級呪術師で、禪院家相伝術式の十種影法術を使います。
父親の甚爾は息子が術式持ちなら、金銭で禪院家に引き渡す話を直昆人に持ちかけていました。
しかし、五条悟が介入したため、幼い恵は禪院家で暮らすことはありませんでした。
しかし直昆人は五条悟が意思能力を喪失した場合は、恵に当主の座と全財産を譲るという遺言を残しており、突然当主になることに。
恵も命を狙われることになりますが、本人が何も知らない間に禪院家は壊滅しました。
伏黒恵に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
興味のある方はぜひチェックしてみてください。
禪院家の相伝術式や秘伝
十種影法術

影を媒介にして、10種類の式神を召喚する術式です。
最初から扱える式神は2匹の玉犬だけですが、術者が式神を倒して調伏することで召喚可能になります。
式神は同時召喚可能なだけでなく、拡張術式で複数の式神を融合させた式神も召喚できます。
式神は完全に倒されると再召喚できませんが、能力は他の式神が引き継いで使用可能です。
式神を操るだけでなく、影を操ることができるのもこの術式の強み。
影の中に呪具を隠したり、敵の影に侵入することも可能です。
十種影法術を持つ伏黒恵が禪院家当主に指名されたこと、両面宿儺が強い関心をもっていることから、禪院家相伝術式の中でもかなり格が高いと思われます。
投射呪法

1秒を24分割して自分の動きをイメージし、イメージ通りの動きを実現する術式です。
多少なら起動や物理法則を無視した動きもできますが、イメージできる動きは自分の視界の範囲に限定されます。
自分の身体能力を超えた動きもできるだけでなく、重ね掛けすることでどんどん加速することが可能です。
ただし、イメージを作るのに失敗すると、1秒間フリーズして動けなくなるデメリットがあります。
掌で触れた相手にも術式が適応させるため、敵をフリーズさせることも可能です。
初見で投射呪法のルールを見破るのは不可能に近いため、触れるだけでほぼ確実に敵の動きを止められます。
歴史が浅いため禪院家相伝術式の中では格が低いようですが、直昆人の術式として有名でした。
呪霊化した直哉は、敵を細胞レベルでフリーズさせて自壊させる領域展開を発動しています。
落下の情

御三家に伝わる秘伝の領域対策です。
自分は領域を展開せずに、術式が発動した瞬間に呪力で攻撃を防御します。
術式の効果が発動したと同時に自動で身を守るため、領域展開の必中術式を防ぐのに効果的です。
とはいえ必中効果を中和するわけではないので、自分の呪力で防げない術式には意味がありません。
単発の攻撃は防げても物量で押された場合は、防ぎきれないことも多いです。
禪院家の術師が使うことが多いですが、五条悟も宿儺との戦いで使用しています。
禪院家内の組織
炳(ヘイ)

炳は、高専資格の条件で準1級以上を満たすものが所属できる禪院家最強の術師集団です。
作中では、禪院直哉・禪院甚壱・禪院長寿郎・禪院蘭太の4人が炳のメンバーとして登場。
当主の禪院直昆人や禪院扇が所属していたのかは不明ですが、作中に登場していない6人のメンバーがいることが判明しています。
残りの6人も禪院真希に殺害されたと思われます。
灯(あかし)

灯は術式を所持しているが、炳の条件を満たさないものが所属する禪院家の術師集団。
少なくとも9名いることが判明しましたが、作中で灯に所属する人物は登場していません。
躯倶留隊(くくるたい)

炳の下部組織で、術式を持たない禪院家の男子は躯倶留隊への所属が義務付けられています。
作中では20人以上の隊員が描かれており、それ以外にも21名以上の人間が所属していたようです。
禪院真希も、呪術高専に入学する前は躯倶留隊に所属していました。
147話で夜蛾正道を監視していた男性は、服装から躯倶留隊のメンバーではないかと言われています。
呪術廻戦17巻のおまけコーナーでは、躯倶留隊の禪院家の上層部へのレビューが公開されています。
禪院家の作中での活躍とその後・謎について
読者からクズのインフレが止まらないと言われ壊滅

禪院家が本格的に登場したのは、渋谷事変終了後の138話です。
当主の直昆人の遺言で伏黒恵が次期当主に指名された直後に、直哉はいきなり恵を殺しに東京に。
恵を直接殺すのに失敗しますが、その後は甚壱・扇・直哉3人で恵の殺害を計画。
さらに扇が恵を陥れるために実の娘を殺そうとしたことで、禪院家の人間はクズばかりと印象づけました。
禪院家に呪具の回収に来た真希を捕らえ、監禁していた真依と一緒に殺害しようとしますが、真希は呪力ゼロのフィジカルギフテッドに覚醒。
総力で真希を殺そうとしますがほぼ全員が殺害され、家の外に出ていた人間まで死亡したことで、禪院家は壊滅しました。
真希の母親に殺された直哉は呪霊化して真希に復讐しようとしますが、真希に敗北しています。
壊滅後は御三家から除名された?

呪術廻戦152話のラストで、五条家と加茂家から、呪術総監部に対して禪院家を御三家から除名する提議が出されたとされています。
呪術総監部は「これを保留としている」と書かれて152話は終わりました。
実際に除名するか決める決定権は総監部にあるようですが、総監部は223話で壊滅したことがわかっています。
総監部がないので、最新235話の時点で禪院家が御三家から除名されたわけではないでしょう。
24代目当主の正体は明かされない?

禪院家の家系図で、禪院家23代目当主が直昆人の父親で、25代目当主は直昆人の兄だと判明しました。
しかし、なぜか24代目当主は家系図には登場していません。
23代目当主の兄弟などの可能性もありますが、何の言及もないので謎になっています。
何か秘密があるのではないかとも予想されています。
ただ、禪院家は壊滅状態の上に話しの本筋とは関係ないので、本編で明かされる可能性は低そうです。
裏設定として何らかの形で明かされるかもしれません。
禪院家についてまとめ
禪院家について詳しく解説しました。
御三家として呪術界に影響力を持ち続けた禪院家ですが、あっさりと壊滅しました。
総監部も全滅し加茂家も羂索に乗っ取られたことを考えると、古い権力は無くなっていくのかもしれません。
呪術廻戦の呪術界が最終的にどうなっていくのかに注目しましょう。