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村を築き上げた三賢人とは?
成れ果ての村を築き上げたのは、三賢人と呼ばれる成れ果てです。彼らは、昔、アビスにあるという黄金郷を目指してアビスに挑んたガンジャ決死隊の中心人物です。
三賢人な由来は、キリストの生誕に現れたという「東方の三賢人」に由来すると思われます。
ワズキャン
触角のあるピエロのような形状の成れ果て。気さくな性格でリコにもよく話しかけてきます。元はガンジャ決死隊のリーダーで、優れた先見性の持ち主でした。
ベラフ
長い蛇のような形状をした成れ果て。ワズキャンとは裏腹に、ぶっきらぼうなしゃべり方をします。
元々ムカデの様な脚がありましたが、以前ボンドルドと出会い、そこでミーティをいたく気に入ったのですが、譲ってもらえなかったので、村に自分の足などの体の一部を捧げて、ミーティのクローンを造ってもらったのです。
元は言語学の専門家で、ガンジャ決死隊では参謀のような存在でした。
ヴエロエルコ(ヴエコ)
かつての三賢人の1人。ガンジャ決死隊では看護師のような役割をしていました。
コロニーになったのが、仲良くなっていた少女イルミューイであったので、村を造るのに反対したために、村の奥深くに閉じ込められてしまったのです。
見た目は人間そっくりの女性なので、成れ果てかどうかは現時点(八巻時点)では不明。
ジェロイモー
#メイドインアビス ジェロイモーって、本来のなれ果てじゃなかったんか!1話序盤が伏線とはね。気が抜けないのぉ。 pic.twitter.com/ESbcsMkHoQ
— ふぇいかぁ @色々あるけど、楽しいこと見つけていきたいよね (@USJG1X4HLktGEeo) September 3, 2022
ヴエコの代わりに三賢人となった者。他の成れ果てとは比べ物にならぬほどの巨体を誇ります。正確には成れ果てではなく、村が作り出した端末です。
村はどうやって造られた?
ガンジャ決死隊は第六層に来た時、水にあたり、全滅の危機にさらされていました。その中には旅に同行していたベオルスカ島の原住民(物語開始の以前の時代)の少女イルミューイもいました。彼女も水にあたって、死の危険にさらされていました。
彼女は子供が産むことが出来ないために、村から捨てられてしまったのです。
しかし、ワズキャンが干渉器たちから貰った、人の願いをかなえる遺物をイルミューイに使ったことで、命をつなぎ留めましたが、同時にイルミューイは異形の姿に変わっていったのです。
さらに、イルミューイは遺物の力によって、一日しか生きられない動物の赤ちゃんを産むようになります。
この動物を食べると、毒がやわらぎ、決死隊たちは命をつなぎ留めることができました。そして巨大なモノリス状になったイルミューイは、穴の中心部に向かいタワー型になって、今のコロニーになったのです。
その時に生まれたのが、イルミューイの最後の子供ファプタです。
彼女は自分の兄弟を食って生きながらえた村人を恨んでいますが、なぜかコロニーに入ることが出来ない為、村の外でくらしているのです。
欲と成れ果ての関連性とは?
コロニーは、第六層にたどり着いた者の体を吸収する代わりに、祝福された成れ果てにして、村の中で生きれるようにします。そして、成れ果て達は、欲に応じた姿となる代わりに、村から出られなくなります。
なぜ、欲に応じた姿になってしまうのか?
ナナチに言わせると、アビスは精神が現れる場所と言っています。これは、力場が人間の意識に反応するということと大きな関連性があるようです。
人間が成れ果てに至るまで、とてつもない激痛と出血を伴いますが、これは全身の細胞が作り替えられたりするためではないかと思っています。
生物の形状を決定するのは、遺伝情報ですが、アビスの上昇負荷は遺伝子も書き換えられる可能性もあります。
では、いかなる欲が成れ果ての姿は決定しているのか?それは力場が読み取った、人の意識の奥にある一番強い「欲」、あるいは「願望」ではないかと推測できます。
メイドインアビスの成れ果てについて総論
成れ果てとは、探窟家がアビスで生きやすいように適応した姿。つまり進化した姿ではないかと思います。
そもそも進化とは、身体的構造を、その土地環境に適した形にすることであって、優れた生物になることではありません。
しかし、本来進化とは、ぼうだいな時間と、何世代も渡るプロセスを得て、体を変化させるもので、オタマジャクシから変化するカエルや、芋虫から成体になる蝶は変態とよびます。
成れ果ては生物の変態より、さらに短期間で行われるため、とてつもない苦しみに襲われるのではないかと思われます。
そして、進化に関わるもう一つの要素は本能です。本能とはそもそも生きるための利益になる事、もしくは種の存続のためになる事を行うこと、つまり根源的な「欲」のことを意味しています。
そして、成れ果ての姿を見ればわかるとおり、欲は様々な形があります。ダーウィンの種の起源によると、本能とは自然選択によって変異し、保存され、絶えず集積していくと述べています。
つまり、根源的な欲と自然環境が合わさったとき、生物の本能は決定されるのです。
つまり、進化とは内的要因と、外的要因が合わさったときに起こりえるのではないかと思われます。
アビスはそれを短期間で行う作用があるのです。考えてみればアビスの世界は、地上とは時間の流れが違っているので、生物の進化の仕方もかなり変わっているのではないかと思います。
成れ果て達も含めて、アビスの世界は、まだまだ謎がいっぱいです。メイドインアビスは物語の中に伏線が多く散りばめられているので、アニメや漫画も見直してみると面白い発見ができます。