
目次
「メイドインアビス」とはベルオスカ島という島にある巨大な大穴「アビス」を舞台に、探掘見習いの少女リコと、不思議な少年型ロボットであるレグと、アビスに住む獣人ナナチの三人の活躍を描く冒険ファンタジーです。
本作の主人公リコが目指す「白笛の探掘家」とは、探掘家の最高峰の称号です。その称号の元になっている白笛には、とても興味深い秘密があるのです。
今回はこの白笛と、白笛の探掘家について、解説していきます。
題名 | 収録巻 |
メイドインアビス アニメ1期 | 漫画1巻〜4巻26話「新たなるスタート」まで収録 |
メイドインアビス 劇場版「深き魂の黎明」 | 漫画4巻27話「禁断の花畑」〜5巻38話「挑む者たち」まで収録 |
メイドインアビス アニメ2期「烈日の黄金郷」 | 漫画6巻39話「還らずの都」〜11巻60話「黄金」まで収録 |
メイドインアビス アニメ3期(未定) | 漫画11巻61話「どこにでも行ける」〜 |

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【メイドインアビス】白笛とは?
白笛は探掘家の称号
「白笛」とはメイドインアビスの世界では、探掘家の最高峰の称号です。
探掘家の称号は、笛の色で階級が決まっています。
赤笛が見習い、蒼笛は一人前、月笛は師範代、黒笛が達人、そして白笛は伝説級の実力を持つ探掘家という意味が込められています。
つまり、白笛は探掘家の最高位の称号であるということです。

白笛はみんな偉大な功績を持つ探掘家で、ベルオスカ島の街、オースでは名士としての扱いを受けています。
又、他の探掘家は、アビスに潜る際、笛の色によって、降りれる階層の限度が決まっています(赤笛が深界一層、蒼笛が二層、月笛が四層、黒笛は五層まで)。
なぜなら、アビスでは上昇負荷と言う特殊な力場のために、アビスの下層から上部に向かうと、身体に負担がかかってしまうからです。
そして、上昇負荷は、深ければ深いほど、負担が強くなり、場合によっては命の危険にさらされることもありますので、探掘家は自分が潜れる限度以下の階層に潜ってはならないのです。
しかし、白笛は限度がなく、六層以下の階層まで行くことができます。ただし、生きて戻ることが困難なことから、六層以下の階層に潜ることは、ラストダイブと呼ばれています。
つまり、白笛は、危険な階層に行って戻ってこれるくらいの実力を認められた探掘家ということなのですが、白笛の探掘家はキャラが濃くて、性格に問題のある人が多く、お付き合いするには相当な覚悟が必要です。
実は特殊なアイテムだった
「白笛」には、探掘家のアイテムとしての意味もあります。
白笛の探掘家が持っている、白笛は、赤笛や蒼笛等の探掘家が使っている笛とは違って、持ち主によってデザインが異なっています。
実は、この白笛は、ただの笛ではないのです。
これは、アビスで発見される不思議な石「命響く石(ユアワース)」を素材にして作られた笛であり、特殊な力を持っています。
白笛を吹くと、笛の音に反応して、アビスで発見される古代文明の「遺物」の力を起動させることができます。
そして、古代遺物の真の役割を引き出す力を持っているのです。
そして、白笛の持ち主だけがこの笛を使うことができ、持ち主以外は、たとえ肉親であっても使うことはできません。
【メイドインアビス】白笛の探掘家、メンバー一覧
殲滅のライザ
ライザとは、主人公であるリコの母親で、殲滅卿と呼ばれています。
白笛の探掘家はそれぞれ、自分自身を体現した異名で呼ばれているのが特徴で、いずれも、高い能力だけでなく、アビスで自ら発見した強力な遺物で武装しているため、その強さもはかり知れません。

ライザは自分の敵対者を多く倒してきたことから「殲滅のライザ」と呼ばれています。
うねる髪形が特徴の美女ですが、性格は喧嘩っ早く、傍若無人で悪戯好きと、かなり破天荒な人物であったようです。
弟子に月笛の探掘家である、ジルオという青年がいます。
また、詳しい経緯は不明ですが、本作の主人公の一人であるレグとも何か関係があったようです。
愛用していた遺物は、無尽槌(ブレイズリープ)という、ツルハシとウォーハンマーを足したような武器です。
内部に爆薬が仕込まれており、対象物に強力な爆撃を食らわすことができます。本来は戦闘用ではなく、探掘に使われる遺物のようです。
リコが物心つく前に、ラストダイブを行ったため、行方不明となっていましたが、彼女の白笛と封書(探掘記録)が発見されたことをきっかけに、リコはアビスに向かうことを決意します。
現時点(第九巻)では回想シーンしか登場していないキャラクターです。
白笛のデザインは、花模様が刻まれています。
動かざるのオーゼン
不動卿の異名を持つ探掘家で、見た目は妙齢の女性ですが、実は大変な高齢で、五十年以上も白笛の探掘家でいる大ベテランです。
2メートルを超える長身で、高い身体能力を持っています。

ライザとは戦友であり、彼女の幼少時期は師であったこともあります。
性格は辛辣でひねくれていますが、根は面倒見がよく、わずかな期間だけですが、リコとレグの師となります。
身体に千人楔という、一刺しで千人力を得ることができる特殊な遺物を、120ヵ所も埋め込んであり、その遺物の力で怪力を得ています。その力たるや、30人乗ったゴンドラを楽々と引き上げることができるほどです。
不動卿の異名が示すように、敵から攻撃を受けても真正面から受けて立つほどの強さを誇っています。
現在は、二層にある監視基地(シーカーキャンプ)で防人をしており、そこでマルルクという弟子と、「地臥せり」という自分の探掘隊と暮らしています。
白笛のデザインは牛の頭部の形をしています。
新しきボンドルド
スリットの入った仮面と、黒いコートを纏った人物で、コートの下には、強力な光線を出す「枢機へ還す光(スパラグモス)」や「シェイカー」という上昇負荷を植え付ける特殊なニードルなど、数多くの遺物を内蔵したパワードスーツを装備しています。

ボンドルドは、不可侵のルートの開拓や、深層でも活動できる拠点の確保、停滞していた探掘技術の推進など、多くの偉業を成し遂げた探掘家でもあります。
しかし、その正体は、目的のためなら、多くの人間を犠牲にできるという、サイコパス人間です。
非道な人体実験を平気で行い、羽虫を追い払うために、水場に毒をまくなど、人間はおろか、アビスの生態系や環境まで考えないという恐ろしい探掘家です。
プルシュカという女の子を養女としており、部下に「祈り手(アンブレラハンズ)」という探掘隊がいます。
現在は、アビスの五層にある探掘家の前線基地「イドフロント」の管理者となっています。
リコの友達であるナナチとは、浅からぬ縁があります。
白笛のデザインは、組んだ掌のような形となっています。
その他の白笛
現在未登場の白笛は、「神秘のスラージョ」と「選ばれしのワクナ」の二人です。
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スラージョは神秘卿と呼ばれている探掘家で、中世のヨーロッパの医者が身に着けていた、ペストマスクのような仮面をかぶった探掘家です。白笛のデザインは鳥の羽のような形をしています。
ワクナは先導卿と呼ばれている探掘家で、ボンドルドが「ご老人」と呼んでいたことから、高齢の探掘家であるようです。
現時点では、彼らの正体はわかっていませんが、二人とも自分の遺物を使って、すでに六層に行っているとのことなので、どうやら乗り物型の遺物を持っているようです。
白笛のデザインは鯨のような形をしています。
スラージョもワクナもすでに六層、もしくはさらなる深層階にいるようなので、今後のエピソードで出てくる可能性はあります。
【メイドインアビス】白笛の秘密を考察(ネタバレあり)
白笛になるための条件とは?
白笛はその腕前から、国から探掘の制限無しに潜ることが許可されており、アビスの淵にあるオースの街では、「奈落の星(ネザースター)」呼ばれ、名士としての扱いを受けています。
言ってみれば、白笛は単なる探掘家というよりは、本に載っている偉人のような存在に近いかもしれません。特に同じ探掘家達にとっては、英雄そのものと思われているようで、多くの探掘家が白笛に憧れています。
リコの知り合いで、黒笛の探掘家であるハボルグも白笛に憧れている探掘家の一人です。

では、どうやったら白笛の探掘家になれるのでしょうか?
原作でも、まだ具体的な描写は無いので、考察するしかありませんが、前述したように、アビスには上昇負荷があるため、笛の色によって、降りれる階層の限度が決まっています。
そのため、限界を超えた領域に行くには許可が必要になるのです。
つまり、国、もしくは探掘組合から、より深層階へ向かうにふさわしい技量の持ち主と認定されれば、笛の色を変えることができる、つまり昇格することができるのかもしれません。
そうなると、白笛になる条件の一つには、国や組合が認めるくらいの、つまり、伝説級の探掘家にふさわしい功績や技量を持っている必要があるということです。
例えば、ライザであったら、数多くの特級遺物の発見と危険生物の討伐、ボンドルドであったら新しい探掘ルートの確保などが挙げられます。
つまり、伝説級の事業を成し遂げられる人物のみが、国から白笛の称号を授けるのではないかと思われます。
そして、もう一つは白笛達が持っている特殊な笛を手に入れられるかどうかです。
前述した通り、白笛達の笛は、ユアワースという特殊な材料でできており、アビスでこれを入手して、笛として加工する必要があります。
ユアワースで作られた白笛は、アビスの遺物の力を呼び覚ます力があります。そして、その笛は持ち主にしか起動できません。
そのため、国はユアワースでできた笛を持った探掘家に、より多くの遺物を発見してもらうため、制限のない、特別扱いの探掘家(ただし、ラストダイブには国の許可が必要)としたのかもしれません。
白笛の材料とは?
白笛の素材となるユアワースとは、命響く石とも言われ、アビスで発見される遺物の中でも、二級遺物に該当するものです。
このユアワースをこすったりして、音を鳴らすと、アビスで発見される古代遺物が音に反応して、力を発動し、遺物に隠された真の役割を発動する事が出来ます。
このユアワースの正体とは一体何なのか?
それは、人間を原材料として生み出された石なのです。
ユアワースとなる人間は誰であってもいいと言うわけではありません。持ち主にすべてを捧げるという、確固たる意思が無ければならないのです。
つまり、白笛の探掘家が持っている笛は、持ち主と確固たる絆があった人物が原材料となったということです。
人間がどうやってユアワースになるのかに関して、具体的な描写はされていませんが、主人公のリコは五層でユアワースを発見しました。
ユアワースの原型となったのは、リコが第五層で友達になった、ボンドルドの養女であるプルシュカという女の子です。

彼女は、ボンドルドが発明した「カートリッジ」というボトルタンク状の道具の実験体にされてしまい、身体の大半を失って、残ったわずかな臓器をカートリッジに詰められてしまうのです。
非道なボンドルドの行いに激高した、リコ、レグ、ナナチは彼と戦うことになりますが、その後、プルシュカのカートリッジから、ユアワースが出てくるのです。
白笛の作り方は?
なぜ、プルシュカがユアワースを生み出せたかは、はっきりとした説明はされていませんが、一つの可能性として力場が関係しているかもしれません。
力場は、上昇負荷で探掘家を苦しめるだけでなく、光を吸収してアビスを照らしたり、人間の意識に反応することがあります。
プルシュカが、ユアワースになったのは、リコと仲良くなったために、彼女がリコを思う気持ちが力場に反応して、ユアワースを生みだす作用が働いたのではないかと思われます。
また、五層にある探掘家の前線基地「イドフロント」は、元々古代人が、深層に向かうための儀式を執り行う祭祀場として建造されており、ここにある六層に向かうための遺物は、自分専用の白笛を使わなければ、動かすことができないのです。
つまり、この祭祀場で、ユアワースが手に入らなければ、アビスの深層に行くことができないので、ユアワースは五層、もしくはイドフロントで作られていた可能性があります。
また、五層の下にある、六層には、上昇負荷の影響で体が変化し「成れ果て」と呼ばれる存在になった者たちが住む村があり、そこの住民の中には、ユアワースを笛に加工する技術を持った者がおり、ここで、ユアワースを白笛に加工してもらえるようです。
ただし、白笛の探掘家全員が、成れ果ての村で白笛を作ってもらったかどうかはわかりません。
もしかすると、探掘家組合の中には、白笛の作り方を知っている技術者がいる可能性もあるからです。
白笛には、どんな力がある?
白笛は、アビスにある古代文明遺跡で発見される遺物の力を呼び覚まし、真の役割を引き出す力があります。
持ち主しか使えないのは、ユアワースになった者が、持ち主にすべてを捧げる意思があるからです。
前述したように、アビスの第五層のイドフロントにある第六層に向かうための昇降機は、白笛を使って起動させます。

つまり、白笛を使わないと動かすことができない遺物であり、アビスの遺物の中には白笛を使わないと、うまく起動できないものがあるようです。
オーゼンも呪い除けの籠という遺物を起動させる際、白笛を使っていました。
もっとも、メイドインアビスに登場する遺物は、販売に掛けられたりするものがあるので、すべてが白笛を使わないと起動できないわけではないと思うので、イドフロントの昇降機のように、ほんの一部の遺物のみが白笛で動かされる可能性が高いと思われます。
ただし、アビスの古代文明は何千年も経っているので、発見された遺物が正しい使い方をされていたり、真価を発揮されているとは思えないので、白笛が遺物の「真の役割」を引き出す力があるというのは、遺物には一般的には知られていない、まだ未知の要素があるということかもしれません。
【メイドインアビス】白笛はこれからどうなるのか?
どんなアイテムになるのか?
リコは、五層のイドフロントで、ユアワースを手に入れることに成功しました。
ユアワースを少しこすると、レグの体が少し熱くなりました。
レグはアビスの底から来たロボット、すなわち「奈落の至宝」と呼ばれる遺物であるため、ユアワースの力に反応してしまうようです。
つまり、レグは白笛の音を聞くと、真の力を発揮することができるということになります。
今まで、リコはアクションではあまり見せ場がなかったのですが、今後は白笛の力で、レグの戦いをサポートをすることができるようになるので、リコの見せ場も増えていく可能性があります。
また、レグは、リコと出会う前にあった自分の記憶を失っており、自分の記憶を取り戻すためにアビスの底を目指しているのですが、もしかすると、白笛の音がきっかけで、自分の記憶を取り戻すという展開もあるかもしれません。
今後活躍する、白笛の探掘家は?
白笛の探掘家で未だ登場していないのは、神秘のスラージョと、先導卿のワクナです。
オーゼンに言わせると、白笛はどれも癖の強い性格で、できれば会わないほうがいいのだとか。
そして、ライザも第九巻時点では、回想シーンしか登場していないので、今後の展開次第では、ライザを含めた、この三人の白笛のいずれかが登場する可能性があります。
まとめ
本編では、冒険のきっかけとなったのはライザの白笛で、深層階に向かうのにも白笛が必要になっており、白笛は、物語の鍵を握る重要なアイテムであることがわかります。
そして、今後、リコ達がアビスの深層に向かった際、残りの白笛の探掘家といかなる形で出会うのかも興味深い所です。まだまだ物語から目が離せません。