ジルオの証言

「記憶を失う前のレグは相当な間ライザさんと一緒に居たのでしょうね」

メイドインアビス第6巻ジルオのセリフより
メイドインアビス
出典:アニメ「メイドインアビス」公式サイト

 

第6巻でジルオがシーカーキャンプを訪れたときに、オーゼンに言った言葉です。

ジルオは、リコの母、ライザの直弟子です。現在は孤児院でリコをはじめ、見習の探掘家たちの教師となっています。

レグは、第1巻で孤児院に入って探掘家見習になるために、ジルオの面接をうけましたが、ジルオの方は、だいぶ以前から彼のことを知っていたようです。

他にもジルオは、リコが探掘組合にあるライザの封書(白笛が書いた文書は資料的価値が高いので、一旦探掘組合が管理することになっている)を閲覧する際に、レグに付き添わせるように言ったり、リコとレグがこっそりアビスに旅立つ際は、二人の行動を見越して、ライザの封書の写しをレグの服に入れておいたりしています。

リコに自分がレグのことを知っていたことを黙っていたのは、レグの記憶がないために、余計なことを言ってリコを混乱させたくないという配慮があるからかもしれません。

ファプタの証言

「おまえどうした?ここのこともわすれたそす…?」

メイドインアビス第6巻ファプタのセリフより

ファプタは、「成れ果ての姫」と呼ばれる(アビスの第六層以降の上昇負荷を受けて、異形の体に変貌してしまった人は成れ果てと呼ばれる)、美しい姿をした成れ果てですが、彼女もどうやらレグのことを知っていたようです。

レグはファプタと出会ったときに、わずかに彼女の顔が記憶の中によみがえったようですが、完全に思い出すには至らず、彼女と自分がいかなる関係でどのようにして出会ったのかなど、具体的なことを思い出すことはできませんでした。

記憶を失う前のレグは、ファプタの元を去る際、「ハクをつれてくる(第六層にある「成れ果ての村」の言葉で、ハクは高い価値を意味しています)」と言っていたようですが、これが一体何を意味するのか解っていませんが、どうやらレグは何か大事なものを持ってくるために、地上に上がったようです。

さらに、「レグ」という名前もリコが名付けたはずなのですが、ファプタの会話から、レグはリコと会う前から自分のことを「レグ」と名乗っていたことがわかります。

干渉器(ガブルーン)の証言

「お前の意匠は我と似るが…干渉器は層を跨がない、果たして創りしものは同一なのか…」

メイドインアビス第7巻ガブルーンのセリフより

干渉器とは、アビスを調査するために何者かが創り出したロボットです。このガブルーンと名付けられた干渉器(名付け親はファプタ)は第六層にいて、地面に埋まっていたのをファプタが見つけ出したようです。

それ以来、ガブルーンはファプタと行動を共にしています。ガブルーンはレグのことをすでに知っていたことから、レグがファプタと知り合ったときには、すでにファプタと行動を共にしていたようです。

さらに、「干渉器は層を跨がない」というセリフや、「各々の層に干渉器が置かれたが、通信が途絶えて久しい」というセリフから、干渉器を創り出した者は、各層に干渉器を置いて調査をしていたようです。

しかし干渉器たちは、いずれも破壊されたか、何かしらの原因で交信できなくなってしまったようです。

この干渉器のセリフでも言われているように、レグの腕のデザインは干渉器とどこか似ているようですが、ガブルーンはレグに関するデーターはないらしく、レグと自分を造ったものは同じ人間かどうか疑っているようです。

「メイドインアビス」レグとライザの関係から正体を考察

ライザの封書に書かれていた「ヒトガタ」とは?

第1巻で、リコとレグがライザの封書を見たとき、ライザが、アビスでレグそっくりの「ヒトガタ」と呼ばれる存在と遭遇した、と書かれていた箇所があるのに気づきました。

「ヒトガタの影、正体不明…7層を間近にしたところで遭遇、先ほどからじっと私を観察している、馬鹿め、お前も私に見られているのだよ…」

「大きさはヒトの子供くらい、ぼろを纏っているように見える、不釣り合いに大きな手足と頭、鎧かなにかだろうか」

メイドインアビス第1巻ライザの封書より

このライザの記録には、このヒトガタのスケッチも描かれており、その姿はレグそっくりですが、手に巨大な爪があったり、いつもあみだに被っている兜が、正面を向いているなど、細部にかなりの差があるようなので、現時点では本人かどうかは謎のままです。

もしくは、記憶をなくす前、レグは兜を目深にかぶっていた可能性があります。手のひらの爪に関しては不明のままです。

この記録に書かれているヒトガタがレグだとして、七層を間近にしたところで、遭遇したという記述から、レグとライザがであったのは第六層であると思われます。

第六層にはレグと知り合いであった、ファプタとガブルーンがいるので、ヒトガタがレグである可能性は高いようです。

レグはライザと行動を共にしていた?

作中で、レグがライザのことを思い出す場面がいくつかありますが、最初は、第3巻でトコシエコウの花を見た場面です。

この時レグは、「もう行くよ…ライザ…」という声と花園に突き立てられた、ピッケル型の遺物「無尽槌(ブレイズリープ)」を思い出します。

ブレイズリープはライザが愛用していた遺物であるので、ここでライザに声をかけたのはレグであることがわかります。

さらに第4巻では、レグが夢の中で、ライザからご飯を貰っていたことを思い出します。この時レグは何か悲しいことがあったらしく、ライザに励まされているようでした。

レグとライザが行動を共にしたきっかけは、レグに何か悲しいことが起こったのがきっかけのようですが、現時点ではこのことははっきりとはしません。

また、前述したオーゼンやジルオのセリフによると、レグの口癖である「度し難い」はライザの口癖であることがわかります。

つまり、口癖や体さばきがうつってしまうほど、レグとライザは行動を共にしていたことがわかります。

問題はレグとライザが、どのくらいの間一緒に居たかですが、ライザがアビスに入ったのが、10年前であったので、それから一回も戻っていないことや、ライザの直弟子であるジルオがレグを知っていたことから、10年くらいは一緒に居たことになります。

ただし、アビスの深層は地上と時間の流れが変わっているので、アビス視点からだと、もう少し短い可能性もあります。

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