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ワンピース1166話 ロキのロックスへの想い

1166話で明らかになった衝撃の事実。若きロキはロックス海賊団に参加したいと考えていたのです。その理由と、ロックスから告げられた真実が描かれました。

ロキが参加したかった理由

ロキがロックス海賊団に憧れた理由は、ロックスを「ニカ」だと思っていたからです。

48年前、エルバフを訪れたロックス。当時15歳だったロキは、世界最強の海賊の姿に圧倒されました。そして、ロックスこそが伝説の「太陽の神ニカ」であり、世界を破壊して新しい秩序を作る存在だと信じたのです。

ロキにとって、ロックスは理想の象徴でした。強大な力を持ち、世界政府に立ち向かい、既存の秩序を破壊しようとする姿。これこそが、若きロキが求めていた「神」の姿だったのです。

ロックスが告げた真実

しかし、ロックスはロキにこう言いました

「壊すのか!?俺は世界の王になるんだ。」

この言葉は、ロックスの真の目的を示しています。ロックスは神になりたいわけではなく、世界政府を打倒し、新しい秩序を作りたかったのです。それは征服であり、革命であり、破壊と創造の両面を持つ行為でした。

ロキが思い描いていた「神ニカ」は、人々を解放する存在です。一方、ロックスが目指していたのは「征服による秩序の再構築」。この違いを、ロックスははっきりとロキに伝えたのです。

【ロキの誤解】
ロキは「破壊する力」と「解放する力」を混同していました。ロックスの破壊は支配のため、ニカの破壊は解放のため。この違いを理解したロキが、現代でルフィ(真の太陽の神ニカ)と出会うことで、本当の意味での「解放」を学ぶのでしょう。

現代のロキへの影響

ロックスから告げられた真実は、ロキの人生に大きな影響を与えました。

ロキは「俺は太陽の神だ」「この世界を終わらせる」と発言していますが、これはロックスの影響を受けた言葉です。しかし同時に、ロックスとは違う道を探していたのかもしれません。

父ハラルドを殺したとされる理由も、実は世界政府に取り込まれようとしていた父を止めるためだった可能性があります。ロックスから「世界を変える」という思想を学んだロキは、世界政府と協力しようとする父を許せなかったのではないでしょうか。

そして現代、ルフィという本物の太陽の神ニカと出会うことで、ロキは新たな道を見出すでしょう。征服ではなく解放、破壊ではなく自由。ロックスが果たせなかった真の革命を、ロキはルフィとともに実現するのかもしれません。

あにま
ロキとルフィの共闘、めちゃくちゃ熱い展開になりそう

ワンピース1166話 ドラゴンの海軍離脱とガープとの決別

海軍本部の「地下拘留センター」。独房に閉じ込められたモンキー・D・ドラゴンのもとへ、父ガープが訪れました。そこで交わされた短いが重い会話が、革命軍誕生の原点となります。

ドラゴンが投獄された理由

1166話では、ドラゴンが投獄された理由は明確には描かれていませんが、3つの可能性が考えられます。

可能性①:ゴッドバレーでの命令違反
ゴッドバレーで行われた「先住民一掃大会」という非人道的行為。正義感の強いドラゴンが、天竜人の命令に逆らい、民間人を守ろうとした可能性があります。これが軍規違反とされ、投獄されたのかもしれません。

可能性②:世界政府の秘密への接触
ゴッドバレー事件の真相、イムの存在、神の騎士団の実態など、知ってはいけない秘密に触れてしまったドラゴン。口封じのために投獄された可能性が高いです。

可能性③:ロックス海賊団との接触
戦闘の混乱の中で、ドラゴンがロックス海賊団のメンバーと会話し、世界政府の腐敗について知識を得たため、思想的に危険人物と判断され投獄された可能性もあります。

ガープとの短い会話

独房で交わされた父子の会話は、驚くほど短いものでした。

ドラゴン:「親父…海軍を辞める」
ガープ:「あぁ…」
ドラゴン:「アンタを軽蔑する!!」
ガープ:「あぁ…」

この会話から読み取れるのは、ガープはドラゴンの決断を理解し、受け入れたという事実です。「あぁ…」という短い返事には、諦めと理解、そして息子への愛情が込められています。

ドラゴンの「アンタを軽蔑する!!」という言葉は、本当の憎しみではなく、「海軍という組織に縛られるアンタのような生き方はしたくない」という宣言です。ガープもそれを理解していたからこそ、短く「あぁ…」とだけ答えたのでしょう。

会話の後、ガープは独房の鍵を息子に投げました。これは、ドラゴンの自由を認め、新しい道を歩むことを許す父の愛情表現です。

【原作での伏線】
マリンフォード頂上戦争(574話)で、ガープは孫ルフィを処刑台から救おうとして葛藤します。この時の心情は、38年前にドラゴンを解放した時と同じです。「家族」と「正義」の間で揺れるガープの姿は、ゴッドバレー事件から一貫しています。

革命軍結成への道

海軍を離脱したドラゴンは、すぐには革命軍を結成しませんでした。段階的に革命家へと変貌していきます。

第1段階(38年前~24年前):世界を見る時期
海軍を離れたドラゴンは、世界中を旅して各地の不正や差別を目撃します。ゴッドバレーで芽生えた「世界政府への疑念」が、確信へと変わっていく時期です。この間にルフィが誕生(24年前)し、妻も亡くします。

第2段階(22年前):オハラ事件
22年前のオハラ事件を目撃したドラゴンは、「世界政府は歴史の真実を恐れている」という確信を得ます。432話でドラゴンが「人は正しさだけでは救えない」と発言したのは、オハラで学者たちが正しくても滅ぼされた経験からです。

第3段階(22年前~現在):革命軍として活動
オハラ事件をきっかけに、本格的に革命軍を組織。世界各地で蜂起を支援し、世界政府と対立します。そして現在、聖地マリージョアで「8カ国革命」を展開中。ゴッドバレーで芽生えた革命の意志が、ついに結実しようとしているのです。

時期出来事ドラゴンの心境
38年前ゴッドバレーで投獄と解放世界政府への疑念
24年前ルフィ誕生、妻死亡個人的な悲劇と世界の不条理
22年前オハラ事件を目撃革命の決意
12年前ゴア王国でルフィと再会息子への期待
現在マリージョアで8カ国革命最終段階へ

あにま
ドラゴンの革命、38年越しの戦いなんだ…

ワンピース1166話 ハラルド王の決断と角折りの衝撃

1166話の最も衝撃的なシーン。エルバフの光輝の王ハラルドが、マリンフォードで世界政府と海軍の前に立ち、自らの角を引き抜いて謝罪する場面です。この決断が、現代のエルバフ侵略へと繋がる悲劇の始まりとなります。

巨人を助けられなかった罪悪感

ロックス海賊団解散のニュースが世界中に広まる中、ハラルドは人間の町を略奪していた巨人を止めました。巨人を何度も何度もパンチで殴りつけ、暴力で制圧したのです。

ハラルドが感じた罪悪感は3つありました。

第一に、ロックスを助けなかった罪悪感です。世界政府からロックス殺害を命じられながら、結局それを果たせなかった。友であるロックスを救うこともできず、世界政府の命令も達成できなかった。すべてが中途半端に終わった自分への怒りがありました。

第二に、平和への努力が無駄だった罪悪感です。ハラルドは105年前からエルバフの改革に取り組んできました。しかし、巨人たちはまだ暴力に訴えている。自分の努力は何も変えていなかったという絶望が、ハラルドを襲ったのです。

第三に、巨人族そのものへの怒りです。だからハラルドは決意します。「俺は『巨人』を許さない」と。これは、暴力に頼る巨人族の在り方そのものを否定する言葉でした。

エルバフを世界共同体に組み込む決意

罪悪感と怒りの中で、ハラルドは大きな決断をします。

しばらくして、ハラルドはエルバフの海岸で出航の準備をしている姿が描かれました。家族や友人に別れを告げるハラルド。その言葉には、覚悟が込められていました。

決めたんだ...イーダ、ヤルル様...俺はもうなりふり構わない。ハイルディン...ロキ...お前達二人共大切な私の息子だ。私の後は2人で仲良くエルバフを支えて欲しい。

ハラルドの目標は、エルバフを世界共同体に組み込むことでした。孤立した強国としてではなく、世界の一部として、他の国々と手を取り合って生きていく。それがハラルドの理想でした。

しかし、あの巨人が町を襲撃したため、ハラルドが非常に暴力的であるというニュースが広まってしまいました。このままでは世界政府や他の国々との交渉は不可能です。

だからハラルドは決意しました。マリンフォードに行き、海軍と世界政府に直接話すと。

【ハラルドの誤算】
ハラルドは誠意を示せば世界政府が受け入れてくれると信じていました。しかし、世界政府の真の目的は巨人族の支配です。ハラルドの善意は、世界政府にとって「利用できる弱点」でしかなかったのです。

マリンフォードでの演説

マリンフォードに到着したハラルド。海軍と世界政府の高官たちの前に立ち、演説を始めます。

海軍高官並びに世界政府要職各位、どうか話を聞いて欲しい!!

この言葉からも分かる通り、ハラルドは謙虚な姿勢で臨んでいます。エルバフの王でありながら、世界政府に対しては下手に出る。それほどまでに、平和を求めていたのです。

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