【文豪ストレイドッグス】太宰治の異能力

太宰治の能力は?

太宰治の異能力は「人間失格」です。

その力は、敵味方問わず、触れた相手の能力を無効化をしてしまうというものです。

虎に変身する中島であれば、虎から人間に戻すことができ、芥川のように、外套を黒獣に変化させる能力なら、元の外套に戻すことができます。

(類似能力:「僕のヒーローアカデミア」に登場するイレイザーヘッドの個性抹消能力)

意外な欠点

無敵に見える人間失格ですが、実は意外な弱点があります。

人間失格は、あくまでも敵が異能力者のみに発揮されるので、異能力ではない物理的な力や、ラブクラフトのように異能力ではない、まったく異質の能力相手には通用しないということです。

また、治癒の異能力も無効かしてしまうので、与謝野晶子の能力で、治療を受ける際は、心臓だけ動いて、脳は仮死状態にするという特殊な状態にして、能力を発動させないようにしないと、治療ができないという欠点があります。

出典:「文豪ストレイドックス」公式サイト

【文豪ストレイドッグス】太宰治のキャラクターと文豪の太宰治との関連

「人間失格」とは?

異能力の由来となった「人間失格」とは、文豪である太宰治が執筆した文芸作品です。

発表されたのは、昭和ニ十三年(1948年)で、まだ、日本が終戦から三年程しか経っていない時に発表されたものです。

「恥の多い生涯を送ってきました。」という有名な一文ではじまる本作は、一人の男の破滅的な生涯を物語るお話です。

東北の裕福な家庭に生まれた主人公は、生来の自意識と繊細な神経に悩まされ、それを誤魔化すために、幼少時代は道化として振る舞い、成年になると、酒や薬に溺れ、そして、多くの女性と関係を持つものの、自殺未遂までしてしまうほど、精神的に追い込まれてしまいます。

書き手である太宰治自身も、東北の豊かな家に生まれ、酒や薬に溺れ、女性と入水自殺(太宰自身は助かってしまう)を図ったことがあり、主人公と共通したところがあるため、人間失格は、太宰の自伝的小説と思われていましたが、本作はあくまでもフィクションとして書き上げました。

つまり、人間失格は、太宰治自身をモデルにしたキャラクターを主人公にして書いた小説といえるでしょう。

「人間失格」と太宰治との関連

実際の太宰治が、多くの女性と関係を持って、入水自殺を図ったという逸話は、文ストの太宰治の自殺マニアや、女好きである点などに反映されています。

異能力の人間失格が能力の無効化というのは、人間失格の主人公が、怠惰でダウナーな性格していることから来ていると思われます。

また、文ストの太宰が、普段はやる気がなさそうな振る舞いをしていたり、周囲を煙に巻く言動をしているのも、人間失格の作風や、主人公の影響に見えます。

文ストの太宰治は中原を嫌っていますが、実際の太宰治も中原中也と仲が悪いことで有名です。

もっとも、実際は中原中也が、太宰に一方的に絡んでいたようで、有名な話では、中原が酔っ払って、太宰に「なんだ、おめえは。青鯖(あおさば)が空に浮かんだような顔をしやがって」というひどい暴言を吐いたことがあります(太宰の自宅に強引に押し掛けたこともあった)

補足ですが、人間失格の主人公の職業は、なんと「漫画家」です。

ただし、当時の漫画と言えば、現在のストーリー漫画ではなく、新聞や雑誌の片隅にある四コマ漫画や、社会風刺のイラストがほとんどでした。

太宰治もまさか、21世紀にもなってから、自分の作品がマンガの題材になるとは思わなかったでしょう。

【文豪ストレイドッグス】太宰治のまとめ

太宰は経歴に未だに不明点が多く、謎の多いキャラクターをしています。

彼の秘密は、原作のストーリーで徐々に明かされていきますので、今後も彼の活躍に目が離せません。

また、スピンオフの小説や実写映画もお見逃しなく。

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