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ポートマフィアの切り込み隊長にして、太宰治のライバルである中原中也。
喧嘩っ早いが、おしゃれでイケメン。チンピラ達をまとめる、荒くれものの頭目としての魅力が、彼にはあります。
今回は、そんな中原中也のカッコいい場面、そして名言を紹介します。
【文豪ストレイドッグス】中原中也とは?
中原中也はどんなキャラ?

中原中也はポートマフィアの幹部で、優れた体術と、重力を操る異能をもっています。
160cmという小柄な体躯でありながら、マフィアの屈指の武闘派であり、一度抗争がはじまれば、最前線で指揮を執って戦います。
太宰治がマフィアにいた頃は、パートナー同志であったのですが、二人とも仲が悪く、今でも顔を突き合わせるたびに喧嘩ばかりしています。
おしゃれなマフィア、中原中也

荒っぽい言動の多い中原ですが、見た目はイケメンで、とてもおしゃれです(ただし、目つきは悪い)。
帽子から靴まで、衣装には並みならぬこだわりがあり、見た目は古き良きマフィアという感じです。
酒もたしなむようですが、あまり強くはないようです。
【文豪ストレイドッグス】中原中也のかっこいいシーン
ポートマフィアの切り込み隊長

前述したように、抗争がはじまると、ポートマフィア屈指の武闘派である中原中也は、切り込み隊長となって活躍をします。
共食いのエピソードでは、優れた統率力で、芥川をはじめ、多くの兵隊を従えて、武装探偵社を取り囲みました。その際は、自らが前線に出て、陣頭指揮を執っているシーンがあります。
幹部でありながら、自ら先陣を切る様は、ギャングを統べる荒くれものの頭目という気風です。
その一方、三社戦争の際は、部下もつれずに、単独で探偵社達の隠れ家に乗り込むシーンもあります。
マフィアの切り込み隊長らしく、勇ましさを秘めているのです。
重力使い、その驚異の異能

中原中也の異能「汚れつちまつた悲しみに」とは、重力を操る能力です。
体を重くして、強靭なパワーを得るだけでなく、体を軽くして俊敏な動きをすることも、重力場を変化させて、天井に逆さまに立つこともできます。
さらに元パートナーである太宰と組むと、「汚辱」と呼ばれる技を発動することができます。
汚辱とは、周囲の重力子を操り、自身の質量を増大させて強大な力を得るというもので、簡単に言えば中原の異能の暴走状態のことです。
そのパワーは絶大で、重力子を弾丸のように撃つことができ、腕には素手で洗車を引き裂くほどの力を宿します。
ただし、この状態だと中原は正気を失ってしまうので、能力を解除させるには、太宰の能力無効化させる異能「人間失格」を使う必要があるのです。
その力で、かつては敵組織を建物ごと壊滅させたことがあり、原作で、最初に発動したのは、ラブクラフトとの戦いのときです。
【文豪ストレイドッグス】中原中也のかっこいい名言
「相変わらず悪だくみかァ太宰!こりゃ最高の眺めだ、百億の名画にも優るぜ」」
第三巻、十話より。

中原中也の初登場のシーンで、黒いコートをマントのように羽織って、マフィアの幹部らしく威圧感たっぷりに現れました。
そして、マフィアに捕らえられた太宰を見て、嘲笑う中原のセリフです。
中原と太宰がいかに仲が悪いのかを、このセリフで表しているとともに、「悪だくみ」の箇所で、太宰が油断のならない男であることを、中原が痛いくらい理解していることも表しています。
この後、二人は「その恥ずかしい帽子どこで購うの?」「いい年こいて、まだ自殺がどうとか云ってんだろ」と嫌味の応酬を始めてしまいます。
「丁稚の芥川は騙せても、俺は騙せねえ、何しろ俺は手前の、元相棒だからな」
第三巻、十話より。
「相変わらず悪だくみかァ…」のセリフと同じく、マフィアに捕らえられた太宰に向かって言ったセリフです。
太宰と嫌味の応酬をした後、中原は「丁稚の芥川は騙せても、俺は騙せねえ」と言って、太宰が捕まった理由を問いただそうとします。
実は太宰が捕まったのは、マフィアがなぜ中島敦に懸賞金をかけてまで、捕らえようとしたのかを探るためでした。
このセリフで、中原と太宰が、かつてパートナー同志であったことが判明し、その時の経験から、中原は太宰が何かを企んでいることを見抜いていることを表しています。
「マフィアが拠点で暴れるのに、予約が要ると思うか?」
第六巻、二十二話より。

探偵社、マフィア、ギルドの三社による三つ巴の戦い「三社戦争(三社鼎立)」がはじまると、福沢諭吉は「旧晩香堂」という、講堂を拠点としました。
すると、講堂につながる地下道を通じて、マフィアの刺客が現れました。
刺客はなんと、幹部の中原ただ一人。
部下もつれずに、単身で乗り込んできたのです。それどころか、与謝野晶子と宮沢賢治が対応した際は、「たった、二人か」と余裕を見せました。
さらに、与謝野が「探偵社は事前予約制でねェ、対応が不満なら他所を中りな」と不敵に言うと、中原も負けじと「マフィアが拠点で暴れるのに、予約が要ると思うか?」と切り返してきます。
単独でも拠点を制圧できるという自信、そして、中原の好戦的な気質を表しているセリフです。
「この塵(ゴミ)片したら、次は手前(テメエ)だからな?」
第八巻、三十話

三社戦争で、ギルドを倒すために、探偵社とマフィアが一時休戦し、同盟を結ぶことになりました。
そのため、太宰がギルドに囚われていた夢野久作を助けに行ったとき、増援としてマフィアがよこした助っ人が、中原中也でした。
中原は、太宰を取り囲んだギルドの兵を一掃すると、「この塵を片したら、次は手前だからな?」と太宰に宣言。
太宰は太宰で、こうなる気がしたので、朝から憂鬱だったと吐露しました。
かつてのマフィア最強コンビ「双黒」が再結成された瞬間ですが、二人とも、とっても嫌そうなのがおかしい。
「太宰「ペトリュス」って知っているか、手前が組織から消えた夜、俺はあれの八十九年ものを開けて祝った」
第八巻、三十一話
夢野久作が囚われているアジトに潜入した中原と太宰。
お互い、思いつく限りの嫌味の応酬をした後、中原は地下室に入る際、「太宰「ペトリュス」って知っているか、手前が組織から消えた夜、俺はあれの八十九年ものを開けて祝った」と言って、自分が太宰に嫌気がさしていたことを伝えました。
ペトリュスとは、フランスの超高級葡萄酒で、厳選された原材料を使っているので、値段がとてつもなく高いのです。
中には百万円を超えるほどのものもあり、とても一般人が手をだせるものではありません。
それを開けて祝ったと言い放つあたり、中原は、心の奥底から太宰を嫌っていたようです。
一方、太宰は、マフィアを抜ける際に、中原の車に爆弾を仕掛けて行ったそうです。
「選択は任せるだと?手前がそれを云うときはなァ……何時だって他に選択肢なんか無(ね)えんだよ!」
第八巻、三十一話

夢野久作を連れて、アジトの外に出た中原と太宰を待ち構えていたのは、ギルドの異能者、ハワード・フィリップス・ラブクラフトでした。
ラブクラフトは、己の腕をイカのような触手に変えて、二人に襲い掛かりました。
太宰は「人間失格」を発動させて、能力を無効化させようとしますが、なぜかラブクラフトには効きません。
ラブクラフトは、異能とは異なる能力を持っているようです。
太宰と中原は、コンビネーションでラブクラフトに戦いを挑みますが、ラブクラフトは自分の全身を異形の姿に変えて二人に襲い掛かってきました。
そこで、太宰は自分たちの切り札「汚辱」を使うことを提案しました。
「選択は任せるよ」と言う太宰に対し、中原は「選択は任せるだと?手前がそれを云うときはなァ……何時だって他に選択肢なんか無えんだよ」と言って、中原は汚辱を発動させます。
心底嫌っているが、心の奥底のどこかで信頼をしている。中原と太宰の奇妙な信頼関係を象徴したセリフと言えます。
「悪いな探偵社、今日は私怨抜きだ」
12巻、第四十七話
突如、ウイルスを操る異能者に襲われた、福沢諭吉と森鴎外。
二人に仕込まれたウイルスは、どちらかが先に死ねば、片方が助かるというものであり、すべては、探偵社とマフィアの双方をつぶすためのドストエフスキーの策略、「共食い」であったのです。
太宰も狙撃されて重症となり、ピンチに追い込まれる探偵社の事務所に、大勢の兵隊を従えた中原が現れました。
「悪いな探偵社、今日は私怨抜きだ」
そう言って、己の能力である重力の力で、アスファルトの道路を砕きながら、探偵社の事務所に迫ってきました。
シンプルなセリフですが、全身からみなぎる怒気と、悪鬼のような表情であるため、言葉にすさまじい凄味が生まれています。
「莫迦やってんな探偵社!首領(ボス)の指示で拾いにきてやったぜ!」
第十五巻、第六十二話
謎のテロリスト「天人五衰」の策略で、逆に自分たちがテロリストにされてしまった探偵社達。
探偵社を襲うのは、軍警最強と呼ばれる、特殊制圧作戦群・甲分隊で、通称「猟犬」と呼ばれる特殊部隊です。
ピンチに追い込まれた国木田達を救出したのは、ヘリに乗った中原でした。
彼は、重力操作で、質量を増加させた弾丸を猟犬に浴びせると、「莫迦やってんな探偵社!首領の指示で拾いにきてやったぜ!」と言って、国木田たちを回収しました。
「助けに来た」ではなく「拾いに来た」というあたりが、彼の太々しい性格を表しています。
【文豪ストレイドッグス】中原中也のかっこいい画像、イラストを紹介

街を守るために、最前線で戦う中原

太宰と中原、背中合わせの双黒。モノトーンが渋い。

珍しい和装の中原

きれいな中原と芥川。原作では二人とも目つきがやばい
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— はじめ3号 (@HAZIMESANGOU) October 13, 2021
文スト表紙の中也詩集、構成面白いよ。アニメコラボの中也さんの表紙ほしかったのも間違いないけど。 "汚れつちまつた悲しみに…… アニメカバー版 中原中也詩集 「文豪ストレイドッグス」×角川…"(中原 中也, 佐々木 幹郎 著)https://t.co/lh2iZO8gWi pic.twitter.com/HOyPsP9xw1
「汚れつちまった悲しみに……」のアニメ描き下ろしコラボカバー版の表紙
【文豪ストレイドッグス】中原中也のかっこいい所まとめ
中原中也は、口が悪くて、喧嘩っ早いですが、義理人情に厚く、古き良きギャング映画の親玉のような魅力があります。
文豪ストレイドックスは、漫画やアニメだけでなく、舞台や実写映画、そしてスピンオフと幅が広がっています。
どの作品でも中原は大暴れしますので、ファンの方はお見逃しなく。