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ワンピース1043話にて、「ジョイボーイが…!!帰って来た!!!」と発言したことから一気に注目が集まっている象主(ズニーシャ)ですが、その多くは謎に包まれています。
今回はそんなズニーシャについて徹底的に考察していきます!
象主(ズニーシャ)とは
ズニーシャとは一体どんなキャラクターなのでしょうか。
まずは、現在判明している情報を振り返っていきましょう。
ズニーシャのプロフィール

ミンク族からの呼び名 | 象主(ズニーシャ) |
土地の名前 | ゾウ |
象の学名 | ナイタミエ・ノリダ象 |
誕生日 | 12月18日 |
星座 | いて座 |
年齢 | 不明(1000歳以上) |
高さ | 不明(35km以上) |
出身地 | 偉大なる航路 |
好物 | 空島のリンゴ、巨大ワカメ |
特徴 | 足が長く関節が二つある |
ズニーシャの初登場
ズニーシャの初登場は80巻 802話”ゾウ”です。
ドレスローザ編で目的に合わせたチーム編成を組み別行動をとっていたナミ達のチームと合流するため、ルフィ達がローとともにベポのビブルカードを使ってゾウに向かいました。
陸の際はカン十郎がだした”昇り龍”のりゅーのすけがルフィ達を背中に乗せて運んだのですが、どうやらロビンのかわいいセンサーに反応したようで、上陸後はちょっとした感動シーンもありました。
ズニーシャは「ダリの絵画」がモデル?
ズニーシャはサルバドール・ダリの様々な作品に登場する「宇宙象」がモデルとされています。
その理由はズニーシャの学名である「ナイタミエ・ノリダ」です。
この学名を反対から読むと「だりのえみたいな」になり、字のまま「ダリの絵みたいな」という意味になります。
この宇宙象は足が非常に長く、巨大なオベリスクを背負っていることが特徴です。
オベリスクというのは古代エジプトにおける記念碑のようなもので、神や王に関することがヒエログリフという古代文字で刻まれた岩の塔です。
ワンピースに登場するズニーシャも「ロードポーネグリフ」を背負っているので、ズニーシャが宇宙象をモデルに描かれたのは間違いないでしょう。
象主(ズニーシャ)の正体を考察
それでは、ズニーシャの正体について考察していきましょう。
”幻の島” ゾウ・モコモ公国・ミンク族とは

まず、ズニーシャの考察に欠かせない基本情報を解説していきます。
歩き続けている象の背中にあることから磁気を記録して航路を示すログポースや地図・海図の類は意味がなく、象と行動をともにしている誰かのビブルカードを利用するしかないため”幻の島”と呼ばれています。
モコモ公国とは前述のゾウで栄えた国のことで、ミンク族が住んでいます。
1000年近く存在することが判明しており、くじらの森という場所にはロードポーネグリフが安置されています。
元々の身体能力が人間よりも高いうえ、「ウサギのミンクは跳躍力が高い」などそれぞれの動物の特性を持っています。
加えて触れた相手に電流を流すエレクトロという技も持っており、「生まれながらの戦闘種族」と言われています。
また、満月を見ると「スーロン(月の獅子)」という覚醒状態になり、高リスクではあるものの身体能力が飛躍します。
「チョッパーと話せない=ズニーシャは”動物の象”ではない」説
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前述のように強力な種族と貴重なロードポーネグリフを背中に乗せたズニーシャですが、筆者は「ズニーシャの正体はくじらの樹に宿った誰かの魂」だと考えています。
その最大の理由は
- ズニーシャとチョッパーは会話ができない
ということです。
ワンピース読者の皆様はご存じの通り、チョッパーはヒトヒトの実を食べたトナカイであり、これまでにも作中で動物たちと会話する様子が描かれていました。
しかし、象であるはずのズニーシャとはなぜか会話ができないのです。
そのためズニーシャが動物ではないということは、ほぼ確定していると思われます。
また、
- 漢字表記が「象主」で、象そのものではなく象の”主”を指していると考えられる。
- 「千年を生きる者」と表されているが、者という言葉は人間に対して使う。
- モモの助のセリフ「くじらに近づくほど大きな”声”が聞こえるのでござる」
- ロジャーとおでんが「巨大な何かにずっと見られてる様な」と話した回想シーンがくじらの樹のアップ
ということから、ルフィとモモの助が聞ける”声”は象ではなく、くじらの樹に宿った魂が発しているものだと考えられます。
空島でも「身縒木(みよりぎ)」という”先祖達の魂が宿る神聖な木々”が登場しており、「ポーネグリフを守るシャンディアと到達困難な空島」と「ロードポーネグリフを守るミンク族と到達困難なゾウ」という構図がとても似ているため、1000年を生きるズニーシャの謎が解ければ空島の謎も解けるのかもしれません。
象主(ズニーシャ)が1000年以上歩き続けている理由を考察
では次に、ズニーシャが1000年以上もの間歩き続けている理由を考察していきましょう。
ズニーシャが歩く理由は「大昔に罪をおかしたから」
まずこれまでのモモの助のセリフから
- 大昔(800年前)に罪を犯したジョイボーイの仲間
- その罪への罰として「ただ歩く事しかゆるされていない」
- 「命令にしたがい続けてる」
ということが判明しています。
これを踏まえ時系列をまとめると以下のようになります。
1000年以上前 | ズニーシャ誕生 |
1000年程前 | モコモ公国誕生 |
900年~800年前 (空白の100年) | ジョイボーイの仲間だった |
800年前 | 罪を犯す 恐らく同時期に歩き始める |
現在 | 命令を守り歩き続けているが、モモの助の命令により「戦う」という選択をした |
果たして「罪」とはどんなものなのか、なぜ「罰」が歩くことなのか。
はっきりとした情報はありませんが、空白の100年とジョイボーイが関係してくることは間違いないでしょう。
ズニーシャに罰を与えたのは光月家?

では、ズニーシャに罰を与えたのが「誰なのか」について考察していきましょう。
現在一番可能性が高いのは「光月家」だと思われます。
その理由は
- モモの助だけがズニーシャと会話できる
- モモの助の命令であれば「歩き続けるという罰」を上書きできる
ということです。
先ほど考察したように、ズニーシャとは動物の象ではなくくじらの樹に宿る魂だと考えられます。
そして原作の時間軸では、万物の声を聞けるルフィと光月家のモモの助だけがズニーシャの声を聞くことができるのですが、ルフィからズニーシャに話しかけることはできません。
また、ズニーシャは800年にもわたって忠実に命令を守り続けており、事実、戦うという選択もモモの助に命令してくれと頼んでいました。
このことから、大昔にズニーシャに命令を下したのも「光月家」だったと考えられます。
ズニーシャの目的は「種の保存」?
仮にズニーシャに命令したのが光月家だったとして、「命令の目的」とは何だったのでしょうか。
筆者が考えるに、「守る」ことが目的なんだと思います。
これまでにワンピースで登場した光月家は、勇気と愛とカリスマ性を持つ人物ばかりでした。
ズニーシャが800年前に犯した罪というのがどれだけ重いものであったとしても、「はい、じゃあ罰として歩き続けてね」というのは少し違和感があります。
つまり、罰というのは付属の効果であって、「歩く」という行為そのものに意味があるのではないでしょうか。
そしてその守る対象というのが、ミンク族という「種族」と「ロードポーネグリフ」なのではないでしょうか。
「歩き続けることでミンク族(もしくはポーネグリフ)を守ってくれ。守っていることがばれないようになるべく戦わないでくれ」
もし、このように光月家にお願いされたのだとしたら?
- 罪の意識があるズニーシャが、信頼できる光月家からのお願いを現在に至るまで忠実に守り続けていて
- 守る対象であるミンク族が危機に瀕したことで、過去の命令と現在の状況を天秤にかけた結果、モモの助に命令を仰いだ
のではないかと考えられます。
象主(ズニーシャ)と関係の深いキャラクターを考察
次は、ズニーシャと関係の深いキャラクターたちを考察していきましょう。
ズニーシャとモモの助の関係
まずはズニーシャとモモの助の関係です。
前述したように、本記事では大昔にズニーシャに命令をだしたのは光月家だと仮定しています。
そして現在の光月家のトップはモモの助です。
つまり、原作の時間軸で唯一ズニーシャに命令をだせるのが、モモの助なのではないでしょうか。
妹の日和も光月家ではありますが、筆者は日和はズニーシャに命令をだせないと考えています。
その理由はしらほしの存在にあります。
しらほしは「海王類に命令を下せる」存在として、数百年に一度生まれてくる人魚です。
しらほしにも兄弟はいますが、この力を持っているのはしらほしのみです。
これと同様に日和は力を持たず、「ズニーシャに命令を下せる」存在として数百年に一度のタイミングで生まれてきたのがモモの助なのではないでしょうか。
大昔にズニーシャに命令をだした光月家も数百年に一度の人物だったため、その人物が死んでしまった後命令が解除されることはなく、今回再び数百年に一度のタイミングがやってきて命令を上書きできたと考えると辻褄が合いそうです。
ズニーシャとジョイボーイの関係

では次に、ジョイボーイとの関係を考察していきましょう。
まず本記事でもすでに触れているように、ズニーシャがジョイボーイの仲間だったことは確定しています。
ちなみに、ジョイボーイについては以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
ジョイボーイとは空白の100年(900年~800年前)に実在した人物です。
そしてズニーシャが罪を犯し歩き始めたのも800年前です。
このことから、ズニーシャの罪とはジョイボーイに関連しているものと思われます。
もう少し突っ込んで考察してみると、ズニーシャの罪は「ジョイボーイの死」に関連があるのではないでしょうか。
現在、ジョイボーイに関する情報はほとんど残されていないため、ジョイボーイとは恐らく空白の100年の”間”に存在した人物であり、「空白の100年が明けたころには”死亡している”」と思われます。
つまりズニーシャは「ジョイボーイが死んだのと同じタイミング(もしくは死後)」に歩き始めているわけですから、空白の100年に起こった大きな戦の戦犯のような位置づけの可能性もありますね。
象主(ズニーシャ)=「古代兵器ウラヌス」説を考察
それでは最後に、ズニーシャが「古代兵器ウラヌス」なのではという説について考察していきます。
古代兵器(プルトン・ポセイドン・ウラヌス)とは

まず、ワンピースに登場する古代兵器について振り返りましょう。
プルトンとは | |
正体 | 最強最悪の戦艦 |
作った人 | ウォーターセブンの造船技師たち |
関連のポーネグリフの場所 | アラバスタ王国の地下墳墓 |
威力 | 一発の攻撃で島一つを消し飛ばす |
備考➀ | 悪用された場合の抵抗勢力のため設計図が後世に引き継がれた |
備考➁ | 引き継がれていた設計図はフランキーが焼き払った |
ポセイドンとは | |
正体 | しらほし姫 |
関連のポーネグリフの場所 | ジャヤ島にあるシャンドラの鐘楼 |
能力 | 海王類と言葉を交わして自在に操ることができる力 |
威力 | 悪意を持てば「世界」を海に沈めてしまえる |
備考➀ | 数百年に一度人魚の姿で生まれてくる |
ウラヌスとは | |
正体 | 不明 |
関連のポーネグリフの場所 | 不明 |
能力 | 不明 |
威力 | 不明 |
備考➀ | 魚人島編にて名前が初登場 |
ギリシャ神話における「プルトン・ポセイドン・ウラヌス」
次に古代ギリシャの神話における「プルトン・ポセイドン・ウラヌス」についてみていきましょう。
プルトンとは | |
【神話】 | |
名前 | ローマ神話:プルートー ギリシャ神話:ハデス |
位置付け | 冥府神 |
【星】 | |
星 | 冥王星 |
最大衛星 | カローン |
備考 | カローンは冥界の河の渡し守(「渡し船」の船頭) |
ポセイドンとは | |
【神話】 | |
名前 | ポセイドン |
位置付け | 海洋神 |
【星】 | |
星 | 海王星 |
最大衛星 | トリトン |
備考 | ポセイドンの息子のトリトンは「人魚」のように描かれるのが典型 |
ウラヌスとは | |
【神話】 | |
名前 | ウーラノス |
位置付け | 天空神 |
【星】 | |
星 | 天王星 |
最大衛星 | チタニア |
関連情報 | 詩人オウィディウスの『転身物語』の中で「月」の女神ダイアナついている異名。 「タイタン(巨人)の娘たち」を表す呼称。 ティターニアとも呼ばれる。 |
備考➀ | 巨神族タイタンはティタノマキアと呼ばれる大戦で敗北している |
備考➁ | 一般的にティターニアというと、シェイクスピアの戯曲『夏の夜の夢』に登場する「妖精」の女王 |
神話はあらゆる作品に影響を与えており、それらの作品が星の名前になることが多いようです。
ワンピースの古代兵器においても、星や作品、神話から探ってみたところ、プルトンは「船」と繋がりポセイドンは「人魚」と繋がりました。
そして、未だ謎に包まれているウラヌスは「月」「巨人」「妖精」というキーワードと繋がりました。
これらの情報をもとに、ズニーシャと古代兵器の関係について考察していきましょう。
ズニーシャと「古代兵器ウラヌス」の関係
ズニーシャ=古代兵器ウラヌス説についての結論ですが、筆者はウラヌスなのはズニーシャではなくモモの助の方だと考えます。
その理由は、ここまで本記事を読んでくださった方には伝わったのではないでしょうか。
本記事で考察した内容を以下にまとめてみます。
- ズニーシャに命令を出したのはモモの助の先祖である可能性が高い
- ズニーシャは命令される側
- ズニーシャと会話ができるのはモモの助のみ
- モモの助はしらほしと同様「数百年に一度の存在」の可能性が高い
- 古代兵器ウラヌスは「月」「巨人」「妖精」と関連がある可能性が高い
- 神話でのウラヌス側(正確にはウラヌスの次の王クロノス)は大戦に敗北している
いかがですか?
ズニーシャとモモの助の関係は、海王類としらほしの関係にとてもよく似ていますよね。
そして、「妖精」という単語からは「フェアリーバース」が連想できますので、やはり光月家との繋がりを感じます。
ズニーシャが「天王類」である可能性
最後に一つ筆者が思いついた考察をお話しさせていただきます。
それは、
- 「海王類」がいるならば「冥王類」「天王類」も存在する(した)のでは?
ということです。
ズニーシャと古代兵器の関係についての考察でお話ししたように、神話には古代兵器のモデルと思われる「冥府神」「海洋神」「天空神」が存在します。
つまり、海王類に対する古代兵器ポセイドンのように、冥王類はプルトン、天王類はウラヌスが結びつくのではないでしょうか。
冥界というのは死者の国のことなのでブルックが「黄泉の国」から戻って来た通り、「黄泉の国=冥界」と考えることもできそうです。
そして「空島のリンゴ」が好物であるズニーシャは天王類で、操れるモモの助がウラヌス、過去の大戦で天王類が滅んだことが罪であり戦に負けた理由の一つ…。
なんて、正直筆者自身も突飛な推測だとは思いますが、空島のエネルの好物もリンゴでしたから「天・空・月」にルーツがある生物として好物が似通っているというのも、あり得ない話ではないように思えます。
個人的には扉絵にもよくリンゴがでてくるイメージなので、もしかしたら悪魔の実というのも「リンゴ」に関係があるのかもしれませんね。
象主(ズニーシャ)についてのまとめ
いかがでしたか?
今回はズニーシャについて深堀りしてみました。
ワンピースの作中で判明しているズニーシャの情報は少ないですが、そもそものモデルが何なのかというところまで話を広げると正体に一歩近づいたような気がしますね。
本記事の「ウラヌス=モモの助」「ズニーシャは天王類」という説が当たっているかはわかりませんが、少なくとも古代兵器との関りはありそうです。
今後の展開も要チェックですね。