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「ワンピース」の物語の始まりと言えるキャラ、海賊王ゴール・D・ロジャー。彼の能力については、連載当初からあらゆる考察がなされてきました。
しかし1047話で、ロジャーは無能力者だったと判明したのです。
そこで本記事ではロジャーの能力・強さについて、徹底的に解説していきます。
海賊王ゴール・D・ロジャーのプロフィール
ロジャーの懸賞金は史上最高額

伝説の海賊王であり、大海賊時代の幕を開いた男ゴール・D・ロジャー。本作の主人公・ルフィが目指す、"偉大なる航路"最後の島「ラフテル」の名付け親でもあります。
海賊として最も偉大な存在である彼の懸賞金は、作品が始まって以来ファンの間では語り草となっていました。
そして原作957話にて、とうとう懸賞金額が公開されたのです。なんと55億6480万ベリー!
折角なので、四皇と呼ばれる海賊達と懸賞金を見比べてみましょう。
ゴール・D・ロジャー | 55億6480万 |
エドワード・ニューゲート | 50億4600万 |
カイドウ | 46億1110万 |
シャーロット・リンリン | 43億8800万 |
シャンクス | 40億4890万 |
マーシャル・D・ティーチ | 39億9600万 |
バギー | 31億8900万 |
モンキー・D・ルフィー | 30億 |
こうして並べて見ると、ロジャーという存在がいかに突出した存在だったか、伝わると思います。
しかも同じ50億代の白ひげは、ロジャーより22年も長く海賊を続けたはずなのに、5億も遅れをとっているのです。まさしく海賊王という称号が相応しいでしょう。
四皇については下記の記事で解説していますので、気になる方はチェックしてみてください!
ロジャーのモデルはウッズ・ロジャーズ
「ワンピース」で最も偉大な海賊であるロジャーには、モデルとなった偉大な船乗りがいます。それが1700年代にイギリスで活躍したウッズ・ロジャーズです。
しかし略奪行為を働く海賊としてではなく、海賊を狩るハンターとして初代バハマ総督の肩書きを背負っていました。黒ひげのモデルとなったエドワード・ティーチが占領していた、ナッソーの海賊共和国を制圧したことで知られています。
また世界一周も果たしており、まさしくロジャーのモデルと言える人物です。
しかし英雄として扱われることの多いウッズは、大罪人として処刑されたロジャーとは、対象的な人生にも見えます。
ロジャーは悪魔の実の能力者じゃなかった!
1047話で判明!

史上最高額の懸賞金を誇るロジャーの能力は、連載開始時から多くの考察がなされてきました。
しかしワノ国編・原作1047話にて、無能力者であったことが明かされたのです!
海賊王と呼ばれる海賊ですから、当然強力な悪魔の実の能力を有していると考えていた方も、多いのではないでしょうか?かくいう筆者もその1人です。
しかし実際は猛者達を相手にロジャーは覇気の力だけで渡り合って、頂点まで上り詰めていました。原作966話にて描かれた白ひげとの戦闘でも、ロジャーは能力らしきものを一切使用していません。
また覇気を駆使し能力者とも戦うスタイルは、シャンクスの戦い方にも影響を与えているようにも感じます。
覇気の重要性

実は、能力に頼らず覇気を極めることの重要さは、以前から読者の間でも論じられてきたことです。
そもそも、悪魔の実の能力は確かに強力ですが、力を得る=弱点を増やすことと同義です。特に海楼石による拘束は、覇気の使用すら妨げてしまうものになります。
基本的に能力者は、海に落ちた時は体に力が入りません。そのため海に落ちた時と同じ効力を持つ海楼石に拘束されると、覇気の使用が難しくなるようです。
実際原作935話にて、囚人として囚われたルフィが「覇気だけでも使えたら」と口にしています。
ですが、能力を得ずに"覇気"だけを極めたなら、どんな拘束も意味をなさなくなるでしょう。
実際レイリーが初登場した際は、難なく自分の首枷を外していました。
なので、カイドウの「覇気だけが全てを凌駕する」という言葉は、あながち間違ってもいないのです。
ロジャーの強さ・能力解説
必殺技・神避(かむさり)

ここからはロジャーの強さについて解説していきます。ロジャーの戦闘描写は、現状966話の一幕だけです。
しかし僅かな描写でも、ロジャーの飛び抜けた実力が分かります。
まず紹介するのは、おでんを一撃で吹き飛ばした「神避」です。赤い稲妻を纏った衝撃波のような攻撃で、覇王色の覇気を纏った技だと予想出来ます。
あのカイドウを追い詰めたおでんを、あっさり吹き飛ばすほどの大技です。
また白ひげと剣を交えた際は、覇王色の衝突で雲が吹き飛ぶほどの衝撃を生み出しました。このシーンから白ひげとロジャーの覇気が、同じレベルにあるというのが伺えますね。
しかし白ひげは、更にグラグラの実の能力も有しています。そんな白ひげと、どうやって互角に渡り合っていたのか、むしろ謎が深まる形となりました。
おでんについては下記の記事で解説していますので、気になる方はチェックしてみてください!
万物の声が聞ける

またロジャーには動物や無機物など、万物の声を聞くという力も備わっています。
似た能力としては、ルフィにも動物の感情を読み取る力があり、これは「見聞色の覇気」によるものとされていました。
実際ルフィの覇気の修行をしたレイリーは、ルフィの見聞色は「生き物の感情を感じ取る」ことに長けていると述べています。
ここまで来ると「万物の声を聞く力」は、"見聞色の覇気"の力にも思えますが、筆者は別物の力だと考えています。
その証拠に、同じく海王類の声を聞けるモモの助の力は、「おでんから受け継いだ体質」と錦えもんは語っています。
またビッグ・マムも、三つ目族であるプリンは、力が覚醒することで、「万物の声を聞く力」が宿ると語っています。
つまり「声を聞く」力は、種族ごとの固有能力であると考えられるのです。そのため、ルフィの見聞色が感情を読むのに長けているというのは、少し語弊があるかもしれません。
どちらかと言えば、ルフィが元から「声を聞く力」を持っているため、見聞色にその性質が表れていると考えるのが妥当でしょう。
ロジャー含め、ワンピースの強キャラは無能力者が多い?
副船長のレイリーも無能力者

ロジャーは無能力者ながら海賊王になりましたが、思い返してみれば「ワンピース」に登場する強キャラにも無能力者が多いと感じます。
例えばロジャー海賊団副船長だった"冥王"シルバーズ・レイリーもその1人です。彼が無能力者であることは、女ヶ島に泳いで登場したことからも、間違いないと言えるでしょう。
70代になっても黒ひげを威圧する覇王色。海軍の大将相手に、未だ覇気だけで互角以上に戦う様は、まさしく冥王です。
若い頃はマルコの攻撃を指一本で止めるなど、本来の実力は計り知れません。覇気を極めたものは、能力者相手であろうと一歩も譲らずに戦えることが分かります。
シャンクスが持つ「見聞殺しの覇気」

またルフィの恩人であり、四皇の一角であるシャンクスも、覇気の極め手です。
原作1055話では離れた場所にいるにもかかわらず、海軍大将・緑牛を「覇王色の覇気」で威圧しました。
また2022年に公開された『ONE PIECE FILM RED』では、覇気で黄猿と藤虎を威圧する描写が見られます。
しかもシャンクスの覇気は、少し特殊な効果も持ち合わせているようです。
映画特典配布された「40億巻」によると、シャンクスの覇王色は「見聞殺し」の力を有していると記述されています。
要約すると、シャンクスは自身の気配をコントロールすることで、見聞色の「未来を見る力」を阻害出来る。
つまり、シャンクス相手には、見聞色に頼らない戦い方を強いられるということです。
シャンクスについては下記の記事で解説していますので、気になる方はチェックしてみてください!
ガープも覇気の極め手

そしてルフィの祖父であり、海軍の英雄ガープも、覇気で時代を作った人物です。
30年前には武装色で強化したチンジャオの頭を、武装色を纏った拳で凹ませるシーンも見られました。
そんなガープですが、実は「覇王色が使えないのでは?」との噂もあるのです。
事の発端は『VIVRE CARD ONE PIECE図鑑』になります。この書籍内にて、同じく海軍所属のセンゴクのプロフィールには、「覇王色」が使えることが示唆されていました。
しかし、ガープのプロフィールには、武装色、見聞色の二種しか記述がなかったのです。
このためガープは、二種の覇気だけでロジャー達とやり合った化け物という可能性があります。
考察されていたロジャーの能力を紹介!
ゴムゴムの実の能力者

さてここからは「ロジャーが無能力者」と判明するまで考察されていた、ロジャーの能力について紹介していきます。
まず最もメジャーだった考察は、「ゴムゴムの実の前任者」だったのではないか?という説です。
ルフィの麦わら帽子は、かつてはロジャーの持ち物だったため、能力も共に受け継がれてきたと考えるのは妥当ですね。
また「万物の声が聞こえる」力や、「自由を求める心」など、2人には共通点が多く見られます。
その為、これらの性質は「ゴムゴムの実を食べた者に宿る性質」と、考えられていたのです。
しかしこれ程辻褄が合う考察も、あっさりと否定してくる点も、「ワンピース」の面白さだと感じますね。
ゴムゴムの実については下記の記事で解説していますので、気になる方はチェックしてみてください!
ウミウミの実

次に紹介するのが、「ウミウミの実」説です。
海と一体になって海を操ることが可能で、悪魔の実で唯一「海に嫌われない」能力と推察されていました。
これはロジャーが海賊王という「海の支配者」であること。また処刑の際に手錠をしていないことから、「海楼石が効かない」と推察されていました。
しかし皆さんご存知の通り、この説もロジャーが無能力と判明し崩れました。
更に1069話にて、ベガパンクが「能力は不自然だからこそ、自然の母である海に嫌われる」と推察しています。
そのため「ウミウミの実」は、その定理から外れる為に存在し得ないのでは?と考えられますね。
ロジャーの能力についてのまとめ
ここまでロジャーの能力について紹介してきました!連載が長期化することで、過去の登場キャラの格が落ちるというのは、よくある話です。
しかし1000話もの連載を重ねたことで、むしろ「ロジャーが最強」であると強く実感させられました。
しかも、まだ伝説のロックス海賊団との戦闘が、作中で描かれる可能性も残っています。
これから先、ロジャーの実力が詳細に描かれる機会があるかもと思うと、ますます本誌から目が離せなくなりますね!