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アニメ「夏目友人帳」1期の魅力
魅力①にゃんこ先生がブサ可愛すぎる
つるりとしたまあるいフォルム。目つきは招き猫そっくり。
- 和菓子屋さん『七辻屋』のおまんじゅうがすき。
- お酒がすき。
- イカ焼きがすき。
完全に中身はオジさんなのに、ふかふかしててとてもブサかわいいのです。
真の姿は巨大で犬?狐?のような白い獣の姿で飛行能力を持ち、時々夏目が背中に乗っています。
普段はただの飼い猫のようなのに、実はあやかしの世界で上級妖怪というギャップの設定がたまりませんね。
夏目友人帳の代名詞と言っても過言ではありません。
魅力②妖怪たちの『孤独』が美しく描かれている
不気味で、夏目貴志を食べようとするような恐ろしい妖怪も、『ひとりはさみしい』という孤独を抱えて生きています。
例えば、第2話『露神の祠』に出てくるお腹に『参』という文字を持つ妖怪は、影を伝って町や村まで降りてきて、残飯をもらう代わりにその人の家の皿を洗うのです。
でも時代が変わり、夜でも明るくなった今では町まで降りてくることができません。
人とのつながりも完全になくなり孤独な日々をずっとずっと送るのです。
夏目貴志の人生、祖母の夏目レイコの人生、長い長い時をひとりきりで過ごす妖怪たち。
夏目友人帳の物語は、『孤独』と向き合うことがテーマであるようにも思います。
夏目貴志は自分が孤独であるからこそ、孤独な妖怪たちの気持ちに共鳴してしまうんですよね。
関わりすぎて危ない目にあったりして、にゃんこ先生や祓い屋の名取周一、事情を知っている学校の友達にたくさん心配されたり、怒られたり、助けられたりするのです。
名前を返すたびに、レイコと妖怪の思い出が夏目に流れ込んできます。
夏目友人帳の物語の奥深さは、このレイコと妖怪の思い出を、貴志が受け止めて妖怪との関わりを考えていくところにあります。
一方で、ただただ明るい妖怪たちもいます。
毎日お酒やおつまみを用意して、何かしら理由を付けてどんちゃん騒ぎして、夏目に怒られています(笑)
不気味だったり、美しかったり、騒がしかったりする妖怪たちの魅力も見どころの一つです。
魅力③夏目レイコが謎すぎる
祖母である夏目レイコは、夏目友人帳という物語のキーマンです。
- なぜ、妖怪の名前を集めて【夏目友人帳】を作成したのか?
- なぜ、結婚せずに未婚の母として娘(夏目貴志の母)を産み育てたのか?
- レイコの恋仲になった相手は誰なのか?
- なぜ、若くして亡くなってしまったのか?
謎が明かされるのは、おそらく物語が終わるときだと思います。
まだまだ続いてほしいので、色々想像を膨らませて予想を楽しみたいですね。
アニメ「夏目友人帳」1期の感想(ネタバレ有)
私が一番心を揺さぶられる話は 第2話『露神の祠』です。
このエピソードがきっかけで夏目友人帳のファンになってしまいました。
ある日の夕食中、翁の面をかぶった『露神』(つゆかみ)と名乗る小さな妖怪が名前を返してほしい、と夏目に会いに来ます。
名を返そうと友人帳を手に取りますが、名を示したページは次のページとカピカピになったお米でくっついていました。
無理に引きはがそうとすると、露神様が『背中がビリビリする!』と痛がりました。
名前のページを破られれば身が裂け、名前のページを燃やされれば身は灰になります。
※※※
露神は、小さな祠に住み着く宿なしの妖怪でした。
『露神様』と拝まれ供物がたくさんあった時代もありましたが、徐々に参拝者が少なくなり、今では『はなさん』というおばあちゃん1人だけが参拝してくれるといいます。
その『はなさん』も大病を患い、祠に来るのもやっとの状態でした。
夏目がある日祠に行くと、ちょうどはなさんが参拝しているところでした。
はなさんは他にも参拝者がいたことを喜び、夏目に秘密を打ち明けます。
はなさんが女学校から帰っていつものように祠へ参拝して顔を上げると、祠の後ろの木に足があるのを見かけました。
知らないふりをしていると、翁の面を被った露神様が「今日はいい天気だなあ」って話ました。
はなさんは、そうですねと答えたかったけれど露神様が姿を見られたと気づいたら消えてしまうかもしれないとおもって我慢したといいます。
はなさん「でも、今でも思うんですよ。あの時勇気を出して話しかけてみればよかったかしらって。だっていつも1人ぼっちで寂しいでしょう?だから、せめて声をって。」
夏目がはなさんと話したのはこれが最後になりました。
露神に名前を返すために、くっついたページの名前をもつ妖怪を探すことになりました。
くっついたページの妖怪がいるという山に行くと、目当ての妖怪が現れました。
逃げ遅れて夏目は捕まってしまいます。
するとレイコとの思い出が夏目に流れ込み、妖怪の名前がわかりました。
ニャンコ先生が妖怪から夏目を助け出し背中に乗せて空を飛びます。
夏目は友人帳からページを破り、2人の妖怪の名前を無事に返すことができました。
※※※
夏目が露神に会いに祠に来ると、露神の体が光り輝きだします。
露神『ああ、はなさんがいってしまったんだ。はなさんは私を信仰してくれた最後の人間。彼女がいけば、私も 消える』
夏目『おれが…おれが!毎日は無理でも、拝みに来るよ。』
露神『だめだよ。夏目殿、君は私の友人だ。これでいいんだ。はなさんといっしょにいける… ずっと見ているばかりだったが、これであの人にやっと触れることができるような気がするよ。ありがとう、夏目殿。昔も今も人間とはかわいいもんだね。』
露神の人間への愛にあふれる台詞に泣けます。
露神さまとはなさんのラストシーンはとても幸せな気持ちになれます。ぜひご自分で観てほしいです。
露神を最後まで見届けた夏目貴志も、『今日はいなくても、明日はいるかもしれない』といって小さなお地蔵様の祠にお饅頭を供えます。
親戚中をたらいまわしにされてきたのに、ひねくれものではなく孤独を誰よりも理解する、美しく、心優しい少年です。
そしてこのエピソードにエンディングテーマ『夏夕空』がすごく合ってます…!!!
心が洗われるように涙が出てきます。