「ニカ」という名前を子供につける

出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

前章で魚人族にニカの伝説は残っていない有無を解説しました。

実は魚人族にニカが伝承されていない証拠は、作中から垣間見ることができます。

例えば62巻にてメダカ人魚の五つ子が登場しますが、実はその子の名前がニカ。
太陽神と同じ名前なのです。

普通の感性で言えば、信仰している神様と同じ名前を子供につけるなんて畏れ多くてしませんよね?

キリスト教徒が子供にキリストと名付ける人はないはずです。

つまり「ニカ」という名前の少女がいることは、暗にニカの信仰がないことを示しています。

太陽はあくまでシンボル

出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

魚人島では太陽は「神」ではなく、あくまで「象徴」として扱われています。

例えば奴隷だった魚人は、天竜人につけられた奴隷紋章を消すために、上から新たに太陽の紋章を刻んでいました。

虐げられてきた魚人が解放された、自由になったと示すシンボルが太陽です。

このように信仰の証ではなく、自由の目印として太陽を使う文化は、他の種族には見られません。

自由・解放は自分で勝ち取るというスタンス

魚人族の太陽信仰は他種族と異なり、崇拝するものではなく、「勝ち取るもの」のように扱われています。

タイヨウの海賊団のように、自由は与えられるものではなく、掴むものと考える人が多いのが理由でしょう。

それは誰にも救われず、常に虐げられてきた魚人こその思想ですね。

また深い海底で住む魚人にとって、太陽は身近なものではなく憧れの存在です。

そのため、解放・自由を手にすることは、太陽を身近なものにすることとイコールになっていると考えられます。

魚人族とニカに関する考察まとめ

ニカを信仰する種族・土地が判明してきたことで、何故ジョイボーイが魚人族に謝罪したのかも分かってきました。

ニカだったジョイボーイが救えなかった魚人族の闇は、改めて深いのだと感じますね。

現代のニカであるルフィは、果たして魚人族との約束を果たすことはできるのでしょうか?

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