【ワンピースネタバレ考察】魚人族はニカに救われなかった種族?他種族と比較して考察
出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

バッカニア族のように奴隷として虐げられてきた種族は、「解放」の象徴としてニカの伝説が残っています。
その中で唯一、魚人族にはニカの謝罪文だけが残されてきました。

なぜ魚人族はニカの伝説が残っていないのか?謝罪文の意味と共に考察します。

太陽信仰=太陽神・ニカの信仰が確定?

エルハブやシャンドラはニカを信仰している

出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

以前から太陽神の信仰が残っている土地は幾つか登場していました。
それが巨人族が住むエルハブと、空島の黄金都市シャンドラです。

しかし、彼らの信仰する太陽神が、ニカの事かどうかは懐疑的とされていました。

ですが「ワンピース」1106話にて、とうとうエルハブがニカを信仰していることが明かされます。

これにより各地に残る太陽神信仰は全て、ニカの信仰を指していると確定したと考えていいでしょう。

ルナーリア・バッカニア族もニカを信仰

バッカニア族はニカを知っている
出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

土地ではなく、種族にニカの伝説が残っているパターンも存在します。

例えば百獣海賊団に所属したキングのルナーリア族には、ジョイボーイの伝説が残っていました。

そしてくまの血筋であるバッカニア族にも、解放の戦士としてニカの名前が受け継がれています。

どちらも政府から虐げられてきた種族で、ニカは奴隷たちの「解放」の象徴とされてきました。


形を変えてニカの伝説が受け継がれている?

ニカの伝説は多くの種族に残されていますが、その内容は少し異なります。

例えばシャンドラではニカは「崇拝される対象」として、その土地に根付いていました。

しかしバッカニア族では崇拝の対象というよりも、「解放をもたらす伝説」として受け継がれています。

なぜ各地でニカの捉え方が違うのか?
筆者はニカと共に戦った種族か、救われた種族かで、伝来の仕方が変わったと考えています。

なぜジョイボーイは人魚姫に謝罪したのか?

各地にニカの伝説が残る中で、唯一太陽を信仰しながら、ニカの名前が残っていない種族がいます。

それが魚人島です。
王家にはジョイボーイの名前が残されていますが、他の魚人はニカは愚か、ジョイボーイの名前も知りません。

なぜ魚人島にニカの伝説は残されていないのか?考察していきます。

魚人族が太陽を「タイヨウ」と呼ぶ理由

出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

魚人島には太陽を「解放」と「自由」のシンボルとして扱う文化が残っています。
これは地上の他の種族と共通していますね。

ただ唯一違うのは、魚人族が「太陽」を「タイヨウ」と表記する点です。

これはSBSにて「魚人族に太陽は縁遠いもの」であるため、理解が浅いことを表現として使っていると明かされていました。

つまり魚人族にとって、太陽=自由・解放は縁遠いものというメタファーでもあると考えられます。

魚人族は常に差別されてきた

出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

太陽=自由・解放とは縁遠い種族であることは、フーズ・フーからも語られています。

なぜ魚人は奴隷として虐げられてきた種族の中でも、自由から縁遠い種族として扱われてきたのでしょう?

理由の一つとして、その見た目から魚人族とすぐわかってしまう点が挙げられます。

例えばくまのバッカニア族は見た目で判別するのが難しく、血液検査を行わなければ正体はバレません。

ルナーリア族もマスクさえ被っていれば、種族を隠すことができていました。

その点魚人族は「魚人だと判別しやすすぎる」ため、他種族よりも虐げられてきたのでしょう。


ニカとして魚人族に自由を与えられなかった

ジョイボーイの謝罪文
出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

常に奴隷として虐げられてきた魚人族には、ジョイボーイからの謝罪文が残されています。

内容は約束を破ったことに対する謝罪だと語られていました。

作中では約束の内容は明かされていませんが、筆者は「自由を与えられなかった」ことに対する謝罪と考えています。

何百年経っても未だに太陽は縁遠く、とても自由があるようには見えません。

魚人族の「タイヨウ」信仰は、ニカの力が及ばなかった象徴でもあるのでしょう。

魚人族にニカの伝説は残っていない?

「ニカ」という名前を子供につける

出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

前章で魚人族にニカの伝説は残っていない有無を解説しました。

実は魚人族にニカが伝承されていない証拠は、作中から垣間見ることができます。

例えば62巻にてメダカ人魚の五つ子が登場しますが、実はその子の名前がニカ。
太陽神と同じ名前なのです。

普通の感性で言えば、信仰している神様と同じ名前を子供につけるなんて畏れ多くてしませんよね?

キリスト教徒が子供にキリストと名付ける人はないはずです。

つまり「ニカ」という名前の少女がいることは、暗にニカの信仰がないことを示しています。

太陽はあくまでシンボル

出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

魚人島では太陽は「神」ではなく、あくまで「象徴」として扱われています。

例えば奴隷だった魚人は、天竜人につけられた奴隷紋章を消すために、上から新たに太陽の紋章を刻んでいました。

虐げられてきた魚人が解放された、自由になったと示すシンボルが太陽です。

このように信仰の証ではなく、自由の目印として太陽を使う文化は、他の種族には見られません。

自由・解放は自分で勝ち取るというスタンス

魚人族の太陽信仰は他種族と異なり、崇拝するものではなく、「勝ち取るもの」のように扱われています。

タイヨウの海賊団のように、自由は与えられるものではなく、掴むものと考える人が多いのが理由でしょう。

それは誰にも救われず、常に虐げられてきた魚人こその思想ですね。

また深い海底で住む魚人にとって、太陽は身近なものではなく憧れの存在です。

そのため、解放・自由を手にすることは、太陽を身近なものにすることとイコールになっていると考えられます。

魚人族とニカに関する考察まとめ

ニカを信仰する種族・土地が判明してきたことで、何故ジョイボーイが魚人族に謝罪したのかも分かってきました。

ニカだったジョイボーイが救えなかった魚人族の闇は、改めて深いのだと感じますね。

現代のニカであるルフィは、果たして魚人族との約束を果たすことはできるのでしょうか?

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