アニメ『続 夏目友人帳』第2期の魅力・感想を総まとめ
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アニメ『続 夏目友人帳』は、2009年1月~3月まで放送されました。
OPやEDの音楽から第1期では夏で、第2期『続 夏目友人帳』は冬の季節へと舞台が変わっていきます。
冬もまた、厳かで美しい物語が描かれています。
この記事では、アニメ『続 夏目友人帳』(第2期)について、魅力や感想をお伝えしていきます。

アニメ「続 夏目友人帳」とは?

「続 夏目友人帳」の概要

夏目友人帳は、2005年から2019年現在も連載している大人気少女漫画がアニメ化された作品です。
第1期の『夏目友人帳』は、2008年7月~9月まで放送され、『少女漫画』という枠を超えて、老若男女に愛されました。
第2期にあたる『続 夏目友人帳』は、続編であり、2009年1月~3月に放送されました。
放送月に合わせて、夏の舞台から冬の舞台へと移り変わります。

「続 夏目友人帳」のあらすじ

祖母の夏目レイコから受け継いだ『夏目友人帳』に書かれた名を妖怪に返す日々を送っています。
第1期では戸惑いながらも妖怪に名を返していた夏目ですが、徐々に変化が訪れます。
『妖怪と人は相いれない』ときっぱりいう妖怪に、
『でも、おれには妖怪の声も人の声と同じように聞こえる。両方聞こえるというこの力は何かの役には立たないだろうか』
と、自分の危険を顧みずに妖怪に深くかかわっていきます。

「続 夏目友人帳」の主要登場人物

 

夏目貴志
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夏目 貴志(なつめ たかし)
声優:神谷 浩史
本作の主人公。祖母・夏目レイコにそっくりな容貌を持つ、心優しい少年。妖怪を見たり、拳ひとつで妖怪を倒したりできる類まれなる妖力の持ち主。
夏目レイコが遺した『友人帳』を継いで、妖怪たちへ名を返す日々を送っている。

 

ニャンコ先生
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ニャンコ先生/斑(まだら)
声優:井上 和彦
本来は白くてふさふさの巨大な狐のような美しい姿の妖怪だが、長い間、招き猫の像に封じ込められ同化してしまった。
主人公の貴志がこの世からいなくなったら友人帳をもらうという約束で、用心棒として一緒に暮らしている。
妖力は妖怪の中でも上位で強く、人間に化けることもできる。

 

名取周一
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名取 周一(なとり しゅういち)
声優:石田 彰
ドラマや映画で活躍する人気俳優。しかし、裏では妖怪を祓う『祓い屋』として歴史ある家に生まれ、能力も受け継いだ。
夏目の良き理解者であり、友人。
普通の人には見えないが、皮膚にヤモリの形をした妖怪がついている。
夏目レイコ(なつめ れいこ)
声優:小林 沙苗
主人公の貴志の祖母。『夏目友人帳』の作者。
人間には気味悪がられ疎外されていたが、強い妖力を持ち、妖怪の間ではとても有名だった。
未婚のまま娘(夏目の母)を産み育て、若くしてこの世を去ったということだが、詳細はいっさい不明である。

「続 夏目友人帳」の主題歌

OP曲
歌手名:LONG SHOT PARTY
曲名:あの日のタイムマシン

ED曲
歌手名:高鈴
曲名:愛してる

高鈴さんの歌声の透明感、優しさ、そして力強さ…。私は夏目友人帳の曲で一番好きです。

アニメ「続 夏目友人帳」の魅力

魅力①夏目貴志が積極的に妖怪に関わっていくところが面白い

アニメ『続 夏目友人帳』は、夏目貴志の妖怪への関わり方に変化が出てきます。
第1期で、妖怪の中には人が好きな優しい妖怪もいることがわかります。
『続 夏目友人帳』の第1話で、夏目貴志の印象的なセリフがあります。

『幸い、おれには妖怪の声が聞こえるよ。そして、人の言葉の。隔てなく。これは力にならないだろうか。』

続 夏目友人帳
祖母の存在も、夏目友人帳の存在も知らなかった夏目貴志が友人帳を通して妖怪と関わっていくことで
『自分にも何かできることがあるのではにいか』と考えるようになるのです。

魅力②第10話『仮家』のエピソードはまるでホラー映画のような面白さ

久しぶりに王道のホラー話がやってきたな、と怖いけどワクワクしたエピソードでした。
ある日、夏目が帰るとお世話になっている藤原家の門の前に指が6本ある足跡と落書きが描かれていました。
おそらく妖怪の悪戯だろうと不吉な予感を覚えたところ、庭が踏み荒らされたり、藤原塔子が頭痛を訴えたり、何か異変が起こり始めます。
藤原夫妻に何かあったら…と不安になる夏目はかつてこの家で同じようなことがあったと藤原滋から聞きました。
滋は、もう顔も名前も忘れたけれどある女の人に出会ったことで収まったと話しますが、貴志はその人が夏目レイコであることにすぐ気づきました。
貴志は茂の話を詳しく聞いて、家に侵入し乗っ取ろうとしている妖怪を追い出すための対策を実行しました。
夏目友人帳は毎話面白いのですが、第10話は突き抜けて面白いです。
ストーリーも秀逸ですが、作画や演出もハッとさせられます。
夏目貴志が妖怪を追い出した後、部屋の壁は傷だらけで窓ガラスは吹っ飛び、障子も細切れになっていて部屋はひどい惨状になりますが、
美しい夕日の光が優しく部屋の中を照らし、滋さんが貴志の頭をなでるシーンは心にグッとくるものがあります。
泣きました!!

魅力③黒ニャンコや雪うさぎなど、癒し系妖怪キャラが盛りだくさん

夏目友人帳を狙って襲いに来る恐ろしい妖怪も多いのですが、一方で夏目貴志を頼りに来る小さく弱った存在(本来は強い)も出てきます。
キャラクターデザインがまたべらぼうに可愛いのです。
黒ニャンコ先生、雪うさぎ、辰未というドラゴンの妖怪のこども、人魚などなど。
美しく魅力的なキャラクターがたくさん出てくるところも『続 夏目友人帳』の見どころの一つです。

アニメ「続 夏目友人帳」の感想(ネタバレ有)

『続 夏目友人帳』の魅力は既に書いた通りですが、夏目の転機となった話は、第11話『呪術師の会』でしょう。
俳優で祓い屋の友人、名取とともに祓い屋の集会に行くことになりました。
名取は、賞金のかかっている妖怪をとらえるために、夏目貴志に協力を依頼します。
夏目は、自分と同じ妖怪が見える祓い屋たちを守るために奮闘しますが、無事封印した妖怪は、『的場一門』の祓い屋の女性に奪われたうえ、
『もっと強い式神がほしかったんだ。いらない式神をエサに捕えようとしたがだめだったからあきらめていた。』と嬉しそうに語りました。
夏目貴志は愕然とします。
恐ろしいのは妖怪だけではなかった。
妖怪が見えるからといって自分と同じ思いをしてきたわけではなく、
自分にとってもっとも危険なのは、妖怪が見える祓い屋たちに夏目友人帳の存在を知られることではないのか、と悩みます。
夏目貴志は藤原夫妻という家族を守るために強くなりたい、と自覚します。
そのために今まで避けてきた妖怪や祖母夏目レイコのこと、何よりも自分自身のことを知りたいと思うようになりました。
第2期の中では、退屈な部類の話ですが、夏目貴志が『これからどうしていきたいか。どうやって生きていきたいか?』を問う重要なエピソードと言えます。
そしてこの後につながるエンディングテーマが感情を揺さぶられます。
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