
目次
メイドインアビスとは、WEBコミックガンマで連載されている冒険漫画です。2017年にアニメ1期、2022年に2期が放送され、大きな話題となりました。
「上昇負荷」とは、本作の冒険舞台「アビス」という巨大な縦穴の中で発生する、奇妙な現象です。
別名「アビスの呪い」とも呼ばれるこの奇妙な現象は、時に死に直結するほど恐ろしい現象です。
この上昇負荷とは何なのか、これから説明していきましょう。
題名 | 収録巻 |
メイドインアビス アニメ1期 | 漫画1巻〜4巻26話「新たなるスタート」まで収録 |
メイドインアビス 劇場版「深き魂の黎明」 | 漫画4巻27話「禁断の花畑」〜5巻38話「挑む者たち」まで収録 |
メイドインアビス アニメ2期「烈日の黄金郷」 | 漫画6巻39話「還らずの都」〜11巻60話「黄金」まで収録 |
メイドインアビス アニメ3期(未定) | 漫画11巻61話「どこにでも行ける」〜 |

②新規登録で6回まで50%OFFセールや、漫画購入毎にポイント還元!
③9000作品の漫画が無料読み放題!

②無料登録だけで漫画一冊購入できる600ポイントがもらえる!
③アニメや漫画やドラマなどオールジャンル楽しみたい人におすすめ!
「メイドインアビス」アビスの呪い「上昇負荷」とは?
本作の冒険舞台である「アビス」は、ベルオスカ島に存在する巨大な縦穴のことで、複数の階層があり、独自の生態系が築かれています。

上昇負荷は、このアビスの内部で、下側から上に上がろうとすると、吐き気やめまいに襲われるというものです。
上昇負荷、もしくは力場の正体がなんなのか、はっきりとした解答は出されていません。
潜水病か高山病によく似ていますが、眩暈や吐き気、低地へ移動することによって、症状を和らげるといった性質だけをみてみると、高山病に近いようです。
しかし、高山病の原因は低酸素によるものであり、力場の反動が原因である上昇負荷とは関係があるとは思えません。
上昇負荷の原因は低酸素ではなく、アビスの内部にある力場のせいなのです。
アビスの内部には特殊な力場が発生しており、それが体の負担になっていると考えられます。
アビスの各階層と症状
上昇負荷は深度が深い所ほど、負担が強くなり、場合によっては死に直結することがあります。各階層における上昇負荷の症状は、以下の通りです。
- 第一層:軽い目まいと吐き気
- 第二層:重い吐き気と頭痛
- 第三層:平衡感覚の異常に、幻覚と幻聴が伴う
- 第四層:全身に走る激痛と、穴という穴からの流血
- 第五層:全感覚の喪失と、それに伴う意識混濁、自傷行為
- 第六層:人間性の喪失もしくは死
- 第七層:確実な死
アビスは第七層以降も存在しますが、第六層以降は完全に死に直結しているため、情報はほぼ未確認と言ってもいいでしょう。
アビスの呪いの正体「力場」とは?
探掘家が行ける階層は、どこまでが限界か?
上の表を見てもらえばわかりますが、探掘家の行ける限界は、基本第五層までです。第六層以下となると、確実な死が待っているからです。
そのため、第六層に向かうことは「絶界行(ラストダイブ)」と呼ばれ、生きては戻れぬ死出の旅となります。

その第五層も、本来は、伝説級の技能を持つ、白笛の称号を持つ探掘家でなければ、行くことができなかったのですが、アビスに存在する古代文明遺跡を利用した、前線基地「イドフロント」が設営されたことで、白笛以外の探掘家も行くことができるようになったのです。
それでも、達人の称号を持つ「黒笛」の探掘家でなければ、第五層へは行くことができません。
「メイドインアビス」 上昇負荷はどうやったら回避できる?
この厄介なアビスの呪いを、防ぐ手立てはないのでしょうか?この項では上昇負荷を回避する方法を解説します。
上昇負荷を回避する手立て
結論から言うと、上昇負荷を回避する手立てはありませんが、ある程度緩和させたり、対策を立てることはできます。
上昇負荷の原因となっている、力場はアビスの中央部分が強くなっており、逆に端の部分は弱くなっています。
そのため、第二層に存在する、探掘家の救護と監視を行っている施設「シーカーキャンプ」は第二層の端の方に設置されています。
また、本作の登場人物の一人、ナナチは、第四層の端にある、力場の弱い所に家を建てて、暮らしていました。力場の弱い所なら、人が暮らすことがきるようです。

また、アビスの内部に存在していた古代文明の遺跡には、上昇負荷を防ぐ遺物も存在します。
そのうちの一つが、シーカーキャンプの管理人である、白笛のオーゼンが持っている「呪い除けの籠」と呼ばれる、巨大な立方体型の遺物で、この中に人を入れると、アビスの呪いを防いでくれます。
本作のヒロインであるリコは、探掘家であった母親のライザが、アビスの深層でリコを出産したために、この呪い除けの籠にリコを入れて、彼女を地上まで運ぶの使用しました。

このため、まだ赤ん坊だったリコでも、上昇負荷に耐えることができたのです。
アビスの祝福を受けしもの、成れ果てとは?
第六層からの上昇負荷は、死以外にも、人間性の喪失をもたらすことがあります。これはどういうことなのかというと、上昇負荷によって人間の体が変化を及ぼし、別の生き物の姿になってしまうというものです。
別の姿になった者は、「成れ果て」と呼ばれ、姿はおろか、人格も無くしてしまいます。
しかし、成れ果てとなると、不死に近い生命力を持ったり、高い身体能力や、力場を見るなど、アビスの原生生物のような力を得ることができます。
これを「祝福」と呼んでいます。
第四層で登場するキャラクター、ナナチとミーティの二人も、成れ果てとなった者です。

↑成れ果てになる前のナナチとミーティ
しかし、ナナチはうさぎのような姿になったものの、人格を保つことに成功し、力場を見る力を得ました。
一方、ミーティは動物が崩れたような姿になり、人格も失ってしまいましたが、不死に近い生命力を手に入れたのです。
今週の無惨様完全に汚いミーティじゃん pic.twitter.com/vMHIHrwBy4
— カジモド (@sinten18) March 15, 2020
「メイドインアビス」ボンドルドの行った実験とは?
アビスの呪いを克服する手段を考えようとした探掘家もいます。それが白笛の探掘家であるボンドルドです。
しかし、その手段はあまり褒められたものではありません。
上昇負荷を克服するためのボンドルドの実験とは?
ボンドルドは、「黎明卿」の異名を持つ、白笛の探掘家です。
彼は、己の探掘隊とともに、第五層のイドフロントで上昇負荷を解決するための研究を行っています。

しかし、ボンドルドは、伝説級の実力を持つ白笛の探掘家でありながら、倫理感覚の無い人物であり、恐ろしい実験を平気でおこなっていました。
彼の行っていた実験とは、二艘の昇降機を使って、2人の人間を第六層に下ろし、強引に成れ果てにさせるというものでした。

昇降機は片側に上昇負荷を押し付けるという仕掛けになっており、片方が上昇負荷に耐えれば、もう片方は助かるというものです。
ボンドルドは、世界各国から孤児たちを集めて、この実験を執り行いました。ナナチとミーティも元々はベオルスカ島ではなく、外国にいた孤児だったのです。
ナナチとミーティは、このボンドルドの非情な実験のために成れ果てとなってしまったのです。ミーティは友達のナナチを助けるために、ナナチの分まで上昇負荷を受けてしまったのです。
結果、ナナチはウサギのような姿になったものの、人格を保つことができ、ミーティは人間性を失い、不気味な姿になってしまったのです。
カートリッジとは?
ボンドルドはナナチとミーティで行った実験結果から、カートリッジというアイテムを発明しました。
このカートリッジは、見た目はボトルタンクのようですが、中に入っているのは、何と体の余計な部分を切り落とした子供で、このカートリッジが上昇負荷を肩代わりしてくれるというものです。
上昇負荷を克服して、ボンドルドは何をしようとしているのか?
ボンドルドは、そうまでして、上昇負荷を克服して果たして一体何をしようとしているのでしょう?
孤児を使って実験をしていることから、探掘組合の許可を得てやっていることではないはずです。
何者かに頼まれて、実験を行っているようには見えないのですが、個人的な理由があってのことなのか、それとも何か別の目的があるのかは、はっきりとはわかりません。

元々、ボンドルドは目的のためには手段を択ばない反面、アビスの不可侵のルートを開拓したり、新しい拠点の確保をしたりと、なにかしらのやり方で探掘業に貢献している人物です。
ということは、ラストダイブとなっている、第六層以降のアビスの深層で、多くの人々が、探掘をおこなうために、上昇負荷を解決するための手段を、模索しているだけなのかもしれません。
ただ、ボンドルドは、原作第6巻で「次の2千年に踏み入る準備が整った」というセリフを言っている場面があります。
アビスの内部では、祈る姿で発見された2千年前の骸骨が発見されていますが、他にも4千年前、6千年前の骸骨が発見されており、アビスでは2千年ごとに何かが起こっているようです。
そして、物語開始当初は、前の骸骨からちょうど2千年目にあたります。
ボンドルドは、その何かが起こるとき、多くの人々が、アビスの深いところに行く必要があるため、カートリッジを製造してたのかもしれません。
「メイドインアビス」上昇負荷についての考察
上昇負荷の原因である力場は、太陽光線を引き寄せるという性質から考えてみると、重力に関わる力ではないかと思われます。
根拠の一つに、第五層のイドフロントの仕組みがあげられます。
イドフロントは、古代の祭祀場を改良したものですが、かなり不思議な施設で、建物全体が回転しているようです。
イドフロントにも電気が使用されていますが、巨大な建物を回転させるのに、電気だけでは、少々燃費が悪いのではないのでしょうか、それに、古代人の技術力は大変なもので、地上の世界の技術とは比べ物にならないほどなので、地上では考えられない、未知の力を使ったテクノロジーで動いていると推測できます。
ではイドフロントを回転させているものは何か、それは渦のように回転して作用する力、重力波のようなものではないのでしょうか。
実際、イドフロントは、古代人が第六層に向かうための施設であり、古代人もアビスの深層に行くのは大変神聖なことであったらしく、深層に向かう際は儀式として執り行われていたようです。
この重力波のようなものが、渦のように回転しながら作用し、力場となって、アビスの内部に干渉し、太陽光線を吸収したり、気圧や身体に何かしらの影響を与えているのではないのでしょうか。
しかし、生物の思考にまで反応するという点を考慮すると、重力波以外の特殊な力の作用の可能性もあるのかもしれません。
いずれにせよ、あくまでも筆者の推察にすぎませんので、真相を知るには、原作で明かされるのを待つしかありません。
まとめ
漫画は自由に描かれていると思われがちですが、時折、設定という形をもって、あえて縛りを入れることがあります。
その縛りの中で、いかにして主人公を活躍させるかによって試行錯誤を繰り返すうちに、面白いドラマが生まれたりするのです。
上昇負荷は、メイドインアビスを語るうえでは、欠かせない設定です。
この設定があるからこそ、アビスでの冒険の過酷さ、危険性、そしてその危険に挑む、主人公たちの無謀ともいえる勇気が伝わってくるのです。
上昇負荷以外にも、本作には面白い設定がまだ存在していますが、本作が本当に面白いのは、設定を巧みに生かして物語にしている点なのです。
メイドインアビスのこれからの展開にもご期待ください。