レグとの戦い

ファプタは、黒いアメーバと合体し、身体を完全な姿に戻しました。アメーバの正体はファプタの死んだ兄弟達の複製体だったのです。

一方、火葬砲を撃った反動で、昏倒していたレグは意識を取り戻すと、ガブルーンが自分やリコ達を守っていたことに気づきます。

ガブルーンはレグに覚悟を示せと言ったので、レグはファプタと戦う決心をしました。

一方、ファプタは村人達を相手に暴れ回っていました。そこへ、レグが現れ、二人は戦うことになります。

俊敏で、自分の身体の形状を変えられるファプタは、レグの口に手を入れて、身体の内側から破壊しようとしましたが、レグが何かを言おうとしたために、とっさに放り投げました。

レグは、姫ならもっと、しとやかにしろと言うと、ファプタはかつてレグに同じことを言われて、言葉づかいもそうしたと言いました(「レグとは友達以上恋人未満?」の項を参照)。

レグは、リコに白笛を使ってもらい、自身のパワーをあげて、ふたたびファプタと戦うことになりました。

激しい戦いの末、レグはファプタを押さえこむことができましたが、逆に、わずかな隙をつかれファプタに、押さえこまれてします。

村の終わり

レグを押さえ込んだファプタの前に、ナナチとベラフが現れました。

ベラフは、暴れるファプタを食い止めながら、自身の命をかけて、ファプタに過去の記憶が宿った「匂い」を与えて、自らは息絶えました。

そして、その間にナナチは、リコ達を村の下層へと避難させました。

イルミューイの記憶が宿ったファプタはしばらく呆然としていると、目の前にいたヤドネがアビスの原生生物に食べられてしまいます。

村の守りが無くなったことで、アビスの原生生物が入ってきてしまったのです。

強力な六層の生物に、大量に攻め入られて、さすがのファプタ追い詰められてしまい、ガブルーンも壊されてしまいます。

すると、村人の住人たちが、自らを捧げるかのように、ファプタの周囲に集まってきました。ファプタは彼らを食べると、身体を元通りにして、アビスの原生生物を退治しようとしました。

ファプタが原生生物を退治すると、村もまた完全に破壊されたため、村が完全に無くなったことで、すべての住人は消滅してしまいました。

ファプタのこれから

村も、村の住人もガブルーンもなくなり、かつてイルミューイの母親代わりのような存在であったヴエコもなくなって、残ったのはレグ、リコ、ナナチ、そしてファプタのみでした。

禁じられた食物を口にした住人、ガンジャ決死隊の三賢人、処女受胎をしたイルミューイ、塔のような形状をした村とその崩壊など、成れ果ての村のエピソードにはキリスト教の寓意が散りばめられています。

では、ファプタにはいかなる意味が込められていたのでしょうか?

破壊をもたらすと言う意味では黙示録の獣で、聖母たるイルミューイの祝福を受けたと意味では神の御子、もしくは聖女なのかもしれません。

双方とも、まったく相反するものに思えますが、神とは古来より救いだけでなく、災いを与える存在でもあります。

成れ果ての姫だけでなく、成れ果て達の聖母の祝福を受けた御子であったために、村の住人たちは怖れと敬愛の感情を抱いていたのかもしれません。

ファプタは、母の解放と自分の兄弟を食べた住人への罰という二つの役目を終え、新しい人生を歩むことになります。

又、ファプタは、白笛になったプルシュカの「ケンカはだめだよ」の言葉を聞き、レグたちとは和解する道を選びました。

今後、ファプタは、レグたちの味方としてもしくは友として、物語に関わっていくのかもしれません。

【メイドインアビス】ファプタのまとめ

原作では、とても長かった成れ果ての村の物語は、ようやく終わり、新しい物語へと向かってゆきます。

アニメでは、第2期として、成れ果ての村のエピソードが放送されました。

ファプタのせつなくも壮絶な物語がアニメならではのクオリティで表現されているので必見です。

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