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漫画家を志しながらも、いろいろな理由の果てに絶望を抱えてしまったシャルル・ベルナール。
そんなシャルルと遭遇した秤ですが、実力は秤の方に分がありました。
しかし、シャルルの能力を見た秤は、奥の手であるはずの領域展開を行います。
絶妙にかみ合わない2人の戦闘が始まった第182話「東京第2結界②」のネタバレです。
『呪術廻戦』前回181話のおさらい
仙台結界の戦いを制した乙骨は、烏鷺と石流の両名から得点をもらい、200点を獲得しました。
三輪と思われる不穏な影を纏った人物のシルエットを残しつつ、物語は東京へと移ります。
集英社に自作の漫画を持ち込んだ青年・シャルルは自分の置かれた状況に絶望していました。
渋谷事変によって首都に壊滅的な打撃を受けた日本では、彼が愛する漫画が配信されなくなっています。
自身も死滅回游のプレイヤーでありながら、積極的に参加する気持ちにどうしてもなれずにいたシャルルは、秤金次と接触していました。
観覧車に乗り合わせた秤に、シャルルは「戦う理由がほしい」と語ります。
しかし秤は、この申し出を拒絶。
「ゴタゴタぬかしてねえでかかってこい」と返事をしたのでした。
『呪術廻戦』182話ネタバレ①|シャルルの武器、G戦杖
くそう!寝てて読むのが朝になってもうた。秤パートも最高な予感!でも領域展開は鹿紫雲で出すと思ってた。死なんでくれよ秤。 #呪術廻戦 #呪術本誌 pic.twitter.com/hu01Fi8379
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シャルルが取り出した武器は、G戦杖(ジーせんじょう)という槍のように取回せる武器でした。
切っ先が漫画家の必須アイテムである「Gペン」の形になっている、シャルルらしい武器です。
これを振り回し、秤に殺到しながら、不意にシャルルは不思議なことを言い始めました。
「宇宙飛行士になるのが夢でした。でも、どうやらそれは自分の道ではないみたいなので、頭の中で宇宙に行こうと思います。」
星野桂(ほしの・かつら)氏が著者近影で述べたものだというこの言葉は、シャルルの考えを的確に言い表したものだったのです。
漫画家は、頭の中で宇宙というフィクションに飛び出すものである。
だというののシャルルには、呪術というフィクションがリアルの中に降りてきてしまった。
このためシャルルは、読み手としても書き手としてもモチベーションを失ってしまったのだ、と言っていました。
渋谷事変の影響による漫画配信の停止と、自身に降りかかってきた予想外のフィクションが、シャルルの漫画への熱意を失わせかけていた、ということだったのでした。
そのためシャルル自身は、そんな自分の現状の気持ちを「絶望」と断言しています。
ちなみに「星野桂」さんは、かつて週刊少年ジャンプ本誌で「D.Gray-man(ディーグレイマン)」という漫画を連載していた漫画家さんです。
アニメ化もされ、かなり話題になった作品なのですが、シャルルがそういう作品をきちんと読んでいる、ということもさらっと示しています。
『呪術廻戦』182話ネタバレ②|シャルルの術式が発動
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「条件(インク)は満たされた!!」
そう言ったシャルルは、秤に何かを付与しました。
途端、秤の攻撃を回避するようになるシャルル。
その動きは、反射で避けたもののようには見えませんでした。
シャルルが秤に付与したのは、「現実より数コマ先の漫画のコマ」でした。
相手にこれを付与することで、シャルルは秤の少し先の未来を視ることができるようになります。
これが、先ほどシャルルが回避できた理由でした。
今の彼は、ページの左下を目の端で捉えるようにして、約1秒先の未来を見通すことができています。
また、戦いが続きG戦杖にインクが溜まれば、より先の未来まで見通すことができるようになるのです。
未来を視ることのできる能力でしたが、しかし秤にはほとんど通用しませんでした。
秤の速さは、G戦杖の効力が発動する前であったなら、一撃でシャルルを仕留めることができるほどだったからです。
さらに、「ただ『未来が視える』だけ」では、シャルルが秤に勝てない理由がありました。
ちなみに、ここでシャルルがたとえに出している「大空翼」は、サッカー漫画「キャプテン翼」の主人公です。
何度もアニメ化され、「サッカー漫画といえばこれ!」という人も多い作品ですから、名前だけは聞いたことがあるという人は多いのではないでしょうか。
『呪術廻戦』182話ネタバレ③|秤の反撃
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秤は不意に姿を消した次の瞬間、シャルルの背後から攻撃を加えてきました。
シャルルの術式の攻略法を、既に秤は見出していたのです。
「視て確認しなきゃなんねぇんだろ」
未来が視えるとは言っても、どこから来るかわからなければ攻撃は防げません。
それを逆手にとって、秤は「常に死角から詰めりゃいい」と判断したのでした。
しかも、秤の呪力はヤスリのようにザラついていて、ヒリヒリするような痛みを伴うものです。
形成はやはり、シャルルにとって不利なままでした。
「死角からくる」とわかっていても、対処が追いつかないのです。
これほど実力差のある相手に対し、秤には手加減をしている様子が見られません。
それにも、理由がありました。
「オマエみたいなオタクは」
「軽くシメてもまた理屈をこねて自分のために他人を攻撃する」
「だから 折る」
『呪術廻戦』182話ネタバレ④|領域展開「坐殺博徒」
ズッギュウウウンの擬音はジョジョを彷彿させる。相手が漫画家やからか?
— ギダ氏 (@PPGREqs1xHIbJJg) April 25, 2022
いきなり領域展開は熱い#呪術本誌 pic.twitter.com/c6ZK5QT40n
戦闘が長引き始めたため、現在G戦杖には2秒先を見通せるだけのインクが溜まっていました。
そしてシャルルは、秤に反論します。
今の自分は、粉々に砕けた心という器から零れ落ちる感情の濁流である。
シャルルの、漫画への思い入れが見て取れる言葉と言えました。
2秒先の未来、つまり2秒先にどう秤が動くか、今のシャルルには視ることができます。
そしてその未来の死角で、秤を迎え撃つつもりでした。
しかし、ここで秤が選んだ手段は、なんと「領域展開」でした。
「領域展開 『坐殺博徒(ざさつばくと)』」
必中効果によって、シャルルの脳内には秤の領域と術式のルールが開示されました。
果たして、どのような領域で、どう秤は戦うつもりなのでしょう。
そしてシャルルは、秤にどう対抗するのでしょう。
『呪術廻戦』182話の感想と考察!
いかがでしたか?
シャルルの漫画への知識や思い入れが、垣間見える内容だったと言えますね。
ここで紹介した以外にも、実は他の作品を元ネタにした発言が今回はたくさんありました。
シャルルが有名な漫画作品をいくつも見ているということを示すだけでなく、読者の間での元ネタ紹介も多く見られました。
もちろん、秤の強さも圧倒的でしたね。
五条が実力を認めた生徒であることを、改めて実感できたファンも多かったようです。
その秤が、シャルル相手に手加減をしない理由もまた、読者の共感を誘いました。
そしてやはり最大の注目ポイントは、秤が領域展開したことでしょう。
未来を見通す能力を持つシャルルをあれほど実力で上回っていた秤ですから、どう話が動いていくのかが気になります。
次は5月9日発売の、23号で描かれます。