
目次
第1044話で、ワンピース史上最大とも言えるトリックが判明しました。
なんと、ルフィが食べていた『ゴムゴムの実』が偽名であり、正式名称は『ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”』だというのです。
今回はゴムゴムの実の覚醒について徹底解説していきます。
そもそもゴムゴムの実とは?
ゴムゴムの実が覚醒したことについて解説する前に、これまでのゴムゴムの実の情報について振り返ってみましょう。
ルフィはどのようにして手に入れた?
ゴムゴムの実は元々、シャンクスたち赤髪海賊団が戦利品として手に入れたものです。
ルフィはそれを食後のデザートとして無断で食べてしまったことにより、悪魔の実の能力を手に入れました。
しかし、そのゴムゴムの実には『ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”』という正式名称があり、世界政府が存在を隠していた伝説の実だったのです。
シャンクス達はそのゴムゴムの実を、政府の諜報機関であるCP-9から盗んだのでした。
このことは1017話にて、当時の諜報員であるフーズ・フーの口から直接語られています。
「13年前…政府の船で護送中の“悪魔の実”が奪われた」
「あの時奪われた「ゴムゴムの実」を“麦わら”が口にしてたからだ!!!」
筆者はこの『ルフィの手にゴムゴムの実が渡った』という事実を、『「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”」からルフィ(ジョイボーイ)の元にやってきた』と考えています。
このことについては、以下の記事で詳しく解説しています。
ゴムゴムの実の能力は?

前述のように、ゴムゴムの実はずっと普通の悪魔の実と同列であると考えられてきました。
その実の能力もいたってシンプルで「ゴム人間になる」というもの。
ルフィは持ち前の自由な発想と鍛錬により、「ゴムゴムの銃」から「ギアシリーズ」まで多彩で強力な技を開発してきましたが、それはひとえにルフィ自身の力であり「悪魔の実が強力だから」というイメージはあまりありませんでした。
しかし窮地に立たされたルフィが、ゴムゴムの実もとい『ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”』を覚醒させたことにより、その実の真の強さが明らかになります。
覚醒したゴムゴムの実の能力は「とにかく自由」なことが特徴で、ルフィはこれまで誰もみたことがないような戦闘方法で戦います。
ギア5と命名されたそれらの能力についてまとめてみました。
- 巨大化できる
- 周囲にゴムの性質を付与できる
- 空中を走ることができる
- 雷を武器のように扱える
これだけの説明でもめちゃくちゃ強そうなことが伝わりますよね。
以下の記事では、ギア5の能力や技についてさらに詳しく解説しています。
悪魔の実の基本と覚醒について
前述のように、悪魔の実は『覚醒』することにより真の能力を発揮します。
また、悪魔の実には種類があり、それぞれに特性があります。
一度振り返っておきましょう。
超人(パラミシア)系
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超人系は、人間の体そのものに特殊な能力が付与される種類です。
特殊な能力は「バラバラになる」「体重を自由に変えられる」「一度だけ死んでも蘇ることができる」など実に多様です。
また、作中では登場している悪魔の実が一番多い種類であり、この後紹介する「動物系」「自然系」“以外の”能力が「超人系」に分類されます。
動物(ゾオン)系
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動物系は、その動物の能力を使えるようになったり、変身することができる種類です。
この実の能力者は「人型」「獣型」「人獣型」と、形態を切り替えられることが特徴で、動物系の実には意志が宿るとも言われています。
また、変身できる動物を“モデル”といい、モデルの種類によっては“古代種”や“幻獣種”というさらに珍しい括りに分類されるものもあります。
自然(ロギア)系
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自然系とは、自然の力を操ったり自然そのものに変身することができる種類で、超人系や動物系に比べても希少です。
また、その実の能力が非常に強力である反面、制御が難しい実であることも特徴です。
その実の能力者にはクロコダイルやエース(現在はサボ)、ティーチや白ひげ、青雉・黄猿・赤犬など、物語における重要な人物が多くいます。
悪魔の実の覚醒とは?
悪魔の実の覚醒とは、能力者の心身が悪魔の実の能力に追いついた時に起こる現象で、覚醒するとさらに強力な力を得ることができます。
ルフィのギア5もゴムゴムの実を覚醒させたことによる新しい力で、覚醒した能力者とそうでない能力者には明確な力の差が生まれるほど重要なポイントです。
また、超人系の実の覚醒は「周囲の物体に能力を付与できる」ことが特徴だと判明しています。
ゴムゴムの実の覚醒が「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル “ニカ”」と判明
本記事の冒頭で触れたように、ゴムゴムの実は『ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”』であったことが判明しています。
このことについて詳しくみていきましょう。
ニカニカの実とは

まず、考察記事をみていると見かけることのある「ニカニカの実」という名称ですが、これは考察時点での予想です。
ゴムゴムの実の正式名称は、1044話での五老星たちの会話によって『ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”』だと判明しています。
「動物系の実には意志が宿る」
「ましてやこの実には“神”の名が…」
「“ゴムゴムの実”のもう一つの名は……動物系「ヒトヒトの実」幻獣種…モデル“ニカ”」
加えて、覚醒するとゴムの体に更なる“腕力”と“自由”が与えられ、その様子から世界で最も「ふざけた能力」だと呼ばれていることも明かされています。
ニカニカの実という名前こそ違ったものの、太陽の神ニカの力が宿るという点は見事に考察が当たっているのが凄いですね。
超人(パラミシア)系?動物(ゾオン)系?
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悪魔の実には3つの種類がありましたよね。
ルフィが食べた『ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”』は名前の通り「動物系」です。
しかし、覚醒以前の能力は前述の通り「ゴム人間になる」というもので、超人系だと思われてきました。
またこちらも前述の通り、動物系には「人型」「獣型」「人獣型」という形態があることが特徴ですが、ギア5発動前のルフィにはこのような形態の変化が見られなかったことも超人系だと思われていた理由になります。
ヒトヒトの実の能力者というと
- チョッパー(モデル:不明)
- センゴク(モデル:大仏)
- 牛鬼丸(モデル:大入道)
が、ルフィ覚醒前に登場しています。
チョッパーは元々トナカイであることと、ランブルボールなど特殊な能力があることからまだまだ考察の余地がありそうですが、それ以外のキャラクターは見てすぐに分かるような変身をしていますので、やはりルフィの食べた『ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”』は特殊と言えるでしょう。
覚醒の理由

それでは、ルフィが悪魔の実を覚醒させるに至った理由は何でしょうか。
前述のように、悪魔の実の覚醒は「能力者の心身が悪魔の実の能力に追いついた時」にしか起こりません。
ルフィはカイドウとの死闘で、一度は“声”が消え死んだと思われるほどに追い込まれていましたが、心臓から“解放のドラム”が鳴り始め、復活を果たすと同時に覚醒しています。
ただ、「心身が能力に追いついた時」というのはかなり曖昧な表現ですよね。
加えて、今回のルフィやルフィと同じように数多の死線をくぐり抜けてきた猛者達でさえ覚醒するのは簡単なことではなかったと考えられるので、インペルダウンにいた獄卒獣たちが悪魔の実を覚醒させることができたというのに違和感を感じます。
「人工的な力で覚醒を促す方法がある」という可能性もありそうですね。
覚醒に至るための“具体的な条件”はまだわかりませんが、いずれにしても今回のワノ国編でルフィが大きく成長したことは間違い無いです。
伝説の実とは
本記事でも触れている、『伝説の実』というワード。
ここではそれについて解説していきます。
この伝説の実についてワンピース作中で初めて言及しているのは、1037話の五老星のセリフです。
「いや…あり得ん!!もはやあの実は我々にとっても伝説だ。過去何百年も”覚醒”する事などなかった」
伝説と言われている理由については、同じく五老星によって1044話で明かされています。
「“ゴムゴムの実”はいつの時代も「世界政府」が回収を試みて来たが……決してその手中に収まる事はなかった」
「800年もの間だ…!!」
“神”の名がつく希少性はもちろん、それだけ長い間探し求めても手に入らなかったという状況が伝説たる所以のようですね。
太陽の神ニカとは?
そもそも、太陽の神ニカとはどのようなものなのでしょうか。
太陽の神は伝説の戦士
太陽の神ニカとは、
- 太古の昔に奴隷達がいつか自分達を救ってくれると信じた伝説の戦士
- 人を笑わせ苦悩から解放してくれる戦士
であることがこれまでに判明しています。
ただ、本当に実在していたのかどうかは不明のよう。
また、ワンピース作中では太陽の神を信仰している国が2つ登場します。
黄金都市シャンドラ:287話
「太陽の神……雨の神……森の神……大地の神よ…この娘の血と引きかえに…村をお救い下さい」
巨人族の国エルバフ:867話
「太陽の神が全てを治めたのよ」
このように各地に伝説や信仰が残っていることから、かつて太陽の神ニカはワンピース世界全土に影響をもたらした可能性が高いでしょう。
世界全土という大規模な影響や局地的にしか情報が残っていないことを考えると、ニカについても空白の100年に何かつながりがあるのかもしれません。
『空島』『タイヨウの海賊団』との関係とは

まず、空島との関係を見ていきましょう。
先でも触れたように、空島は太陽の神を信仰しています。
そして290話では、シャンドラの大戦士カルガラが
「おれ達は先祖を神の様に尊敬している」
と話しているため、考察をしている人の間ではシャンディアの先祖が太陽の神だったのではないかと言われています。
次にタイヨウの海賊団とニカの関係を見ていきましょう。
タイヨウの海賊団とは、船長がフィッシャー・タイガーでクルーが元奴隷やタイガーを慕う者たちで構成された海賊団です。
この海賊団は『解放』と『自由』のため不殺の精神を貫いており、太陽をシンボルに掲げています。
ニカも『解放の戦士』でありゴムゴムの実の覚醒のように『自由』を与えるとされていますので、こちらも空島同様、ニカとの関連があると見てまず間違い無いでしょう。
ゴムゴムの実は政府から逃げている?
ルフィが覚醒を果たしたゴムゴムの実は、800年もの間世界政府から逃げ続けていたと言われており、それにはゴムゴムの実に宿ったニカの意志が関係していると思われます。
ではなぜ“ゴムゴムの実”もとい“実に宿ったニカの意志”は、政府から逃げていたのでしょうか。
政府・天竜人・五老星とは
まず、世界政府や天竜人、五老星について振り返りましょう。
世界政府とは強い武力と権力を持つ国際組織で、加盟国は170カ国以上です。
その軍事力は恐ろしく国一つ地図から消し去ることも可能ですが、創設の理由や経緯などは空白の100年に隠されているため判明していません。
そして、その世界政府のトップに立つ天竜人が五老星で、世界最高権力とされています。
天竜人とはワンピース世界における貴族のことを指す言葉で、聖地マリージョアに移住した王達の末裔一族です。
天竜人の権力もまた恐ろしく、奴隷制度のような凄惨な価値観が存在しています。
また、世界政府を創設したのは天竜人だということが判明しています。
この後解説しますがゴムゴムの実は800年以上前から存在していると筆者は考えており、その時代のゴムゴムの実の能力者はジョイボーイだと考察しているので、そもそも『世界政府が設立され天竜人が移り住んだのは、ジョイボーイが関係している』と考えられます。
ゴール・D・ロジャーも世界に大きく影響を及ぼした人物ですが能力者ではなかったため、ジョイボーイがここまで政府に重要視されているのは、やはりゴムゴムの実の存在と覚醒の能力が大きな理由でしょう。
いつから存在するのか
800年前、「空白の100年」の間で世界政府に危険視されるようになったと思われるゴムゴムの実もとい『ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“ニカ”』ですが、一体いつから存在するのでしょうか。
まず、悪魔の実という存在自体が804年前からあったことは確定しています。
その理由は光月おでんの妻、天月トキの存在です。
トキは964話にて、自身についてこのように話しています。
「私の歳?26よ」
「生まれたのは……800年くらい前」
この会話はワンピース作中現在から見て、30年前のことです。
つまりトキは、作中の時系列で804年前には確実に悪魔の実の能力者になっていたということです。
ただ、26歳の時には既に能力の特性を理解しおでん達の時代へ飛んできているわけなので、悪魔の実はさらにその前から存在していたのではないでしょうか。
ジョイボーイも食べていたとされるゴムゴムの実についても、800年前の大戦の時点では能力を覚醒させていたと考えられるので、トキトキの実と同様に『804年以上前から存在していた』と推察できます。
イムとの繋がりは?
少し前の項目で、「世界政府のトップに立つ天竜人が五老星」だと解説しましたがこれは表向きの話で、実際は「イム」という正体不明の人物が世界の頂点に立っています。
世界政府のトップの天竜人よりもさらに絶対的な存在なわけですから、もしかしたらイムは「神」のような立ち位置なのかも知れませんね。
また、五老星は「ゴムゴムの実の覚醒は我々にとっても伝説」と語っていることから不老だと推察できるため、イムも同じく不老の可能性があります。
この可能性と先ほど解説した『世界政府との関係』や『ゴムゴムの実ができた時期』の考察を併せて考えてみると、ゴムゴムの実の覚醒、つまりニカの能力は「命そのもの」に影響を及ぼすことができるのではないでしょうか。
五老星は既に不老なので、「寿命という縛りから“解放”する」…とか。
もしかしたらゴムゴムの実に宿ったニカの意志は、世界政府の人間にその能力を悪用されないよう自らの意思で逃げ回っていたのかも知れません。
ゴムゴムの実に残されている謎
ゴムゴムの実の覚醒には、現在判明している能力以上に、何か絶大な力が隠されている可能性が高いです。
本記事では最後に、未だ解明されていないゴムゴムの実の謎についてまとめてみました。
神は他にも存在する?

本記事でも触れたように空島では太陽の神を信仰していましたが、その太陽の神へ生贄を捧げる儀式の際には、「雨の神」「森の神」「大地の神」にも祈りを捧げていました。
つまり、ゴムゴムの実を覚醒させたルフィ以外に、『あと3人神が存在する』はずなのです。
そして、ニカの能力は悪魔の実に宿っていたため、同様に他の神の能力も悪魔の実に宿っている可能性があります。
現時点では「大地の神」が「グラグラの実」に(現所有者はティーチ)、能力者ではないもののこれまでの物語から「雨の神」は「ビビ」、「森の神」は「しらほし」ではないかという考察が多いようです。
しかし、しらほしはポセイドンでもありますし、この考察を裏付ける証拠はほとんど無い状態のため今後の展開が気になるところですね。
もしも該当のキャラクターが覚醒し全ての神の力が発現したら、ワンピースの世界は一体どうなってしまうのでしょうか。
黒ひげと関係がある?

黒ひげとの関係をもう少しだけ深掘りしてみましょう。
前述のように、現在ティーチが所有者であるグラグラの実にも、ルフィのゴムゴムの実と同じように大地の神の力が宿っている可能性があると考えられています。
しかし、あえてここでもう一つの可能性を提示したいと思います。
それは、まだ登場していない神がいるという可能性です。
正確には『存在を隠されている』のではないか。
その理由はこれまでのティーチの発言にあります。
441話:「この能力(ヤミヤミの実の能力のこと)はおれを選んだんだよエース」
「太陽か!!闇か!!勝者は一人だ!!!」
動物系の悪魔の実には意志が宿ります。
ティーチのこの発言は、文字通り「悪魔の実がティーチを選んだ」ということではないでしょうか。
そして、ヤミヤミの実は自然系だと考えられていますので、今回のルフィと同様に意図的に存在が隠されていた動物系の「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル“◯◯”」なのではないでしょうか。
シャンクスの目的とは

片腕を犠牲にルフィを救い、その後の人生にも大きく影響を与えているシャンクスですが、『ゴムゴムの実をわざわざ政府から奪っていた』『五老星と繋がっていた』という事実に一体目的は何なのかと注目されています。
一番有力な説は『ロジャーの悲願を達成する』ことですね。
今はルフィのシンボルとなっている麦わら帽子も、もとはロジャーからシャンクスに託されたものであり、ラフテルから戻ったロジャーの話を聞いて号泣しているシーンもありました。
また、『ロジャーは「ジョイボーイ」になれなかった人物』だと考察されることが多いのですが、その理由の一つは『ゴムゴムの実の能力者ではなかったから』だと考えられます。
このことから、シャンクスは『ゴムゴムの実を正しい人(ジョイボーイ足る人物)の手に渡すために手に入れた』のではないでしょうか。
ジョイボーイとの関係は?
先ほども少し触れましたが、ジョイボーイとゴムゴムの実には深い繋がりがあると考えられます。
というのも、ジョイボーイはゴムゴムの実の前任者だったと思われるからです。
その理由については本記事冒頭でも紹介したこちらの記事でも詳しく解説していますが、当時のジョイボーイもまた現代のジョイボーイであるルフィと同様、覚醒していたのだと思います。
五老星はゴムゴムの実について「過去何百年も”覚醒”する事などなかった」と話していますが、裏を返せば覚醒していない能力者は存在したということではないでしょうか。
つまり、ゴムゴムの実は「覚醒すること」に大きな意味がある。
果たしてその「意味」とは何なのか、当時のジョイボーイとルフィに共通する「覚醒の条件」とは何なのか。
この謎が明かされたとき、ルフィがワンピースの主人公である理由がはっきりするのでしょう。
ゴムゴムの実の覚醒についてのまとめ
いかがだったでしょうか。
一口に「ゴムゴムの実が覚醒した」と言っても、それがワンピースの物語においてとても重要であることが伝わったのではないでしょうか。
最近は怒涛の展開が続くワンピースですが、まだまだ明かされていない謎がたくさんあります。
今後の展開も目が離せませんね。