エレジアの悲劇の真相が判明

歌うウタ
出典:pixiv@此花

 

ウタの目的が発覚したあと、ウタの元から逃げることに成功したルフィ、ロー、バルトロメオたちは、ウタのもう一人の育て親であるゴードンからエレジアに起こった悲劇とウタの過去について聞くことになります。

その内容は、

  • ウタが初めてエレジアに来た時、”呪われた楽譜”トットムジカがウタの歌声に目を付ける
  • 近づいてきた楽譜(トットムジカ)が世界を滅ぼす魔王であることを知らずに、幼いウタがその歌声でトットムジカを顕現させてしまう
  • 赤髪海賊団の奮闘むなしく、顕現したトットムジカがエレジアを壊滅させる
  • 幼いウタの体力が尽きトットムジカは消えるが、ウタのために罪を被ることにしたシャンクスたちはウタをゴードンに託して出航する

というものでした。

当時真相を知らされずシャンクスに捨てられたと感じたウタは笑わなくなり、海賊を嫌い、ゴードンとたった二人で孤独に生きていくことになります。

そんな生活の中でウタは拾った電伝虫を使って自身の歌声を発信し始め、ファンから感謝のメッセージを貰い笑顔を取り戻していきました。

しかし同時に厳しい外の世界の実情を知り、「新時代」への想いをますます強めていったようです。

シャンクスたち赤髪海賊団が登場

赤髪海賊団
出典:『ONE PIECE』(Ⅽ)尾田栄一郎/集英社

 

ウタの過去と目的を知ったルフィ達は、ウタを止めるべくその場にいた海賊や海軍、CP-0とも手を組んで行動を始めます。

ただ、ルフィ達の精神はすでにウタワールドの中に居り、現実世界では眠っている体がそこら中に放置されている状態。

ウタワールドの中のルフィは再びウタに接触しきちんと向き合いますが、ウタウタの実の能力が解除されないように食べていたネズキノコの副作用で凶暴化していたからか、現実世界のウタは眠っているルフィをナイフで殺害しようとします。

その時に現れ、ナイフを止めたのはシャンクスでした。

しかし、とうとう精神が限界を迎えたウタは、ウタワールドの中でトットムジカを召喚させてしまいます。

同時に、エレジアに起こった悲劇が自分のせいであることも知っていたと明かし、暴走を始めてしまいました。

なお、シャンクスについてはこちらの記事で詳しく解説と考察をしています。

顕現した”魔王”トットムジカ撃破のため全員で共闘

暴走を始めたウタと顕現した”魔王”トットムジカを止めるため、現実世界とウタワールドにいる海賊達の共闘が始まります。

トットムジカは現実世界とウタワールドで同時に同じ箇所を攻撃しなければいけません。

現実世界では赤髪海賊団が、ウタワールドでは麦わらの一味を中心にローやバルトロメオ、ビッグマム海賊団やSWORD、CP-0達が戦闘を開始し、トットムジカに立ち向かいます。

その強さや同時攻撃が必要という特性から窮地に陥る場面があったものの、ヤソップとウソップが見聞色の覇気での視界共有を成功させ、最後はルフィとシャンクスの同時攻撃でトットムジカを撃破しました。

ちなみに最後の一撃の時、ルフィは一瞬ニカの姿を見せていました。

現実世界とウタワールドという離れた世界ではありましたが、太陽の神ニカについて何か知っていると思われるシャンクスとニカ姿のルフィの共闘は注目すべきポイントです。

原作でも今後映画と同じようにシャンクスとニカ姿のルフィの共闘が描かれるかもしれません。

太陽の神ニカについてはこちらの記事で紹介しています。

また、ニカの力を発動したルフィの新技ギア5についてはこちらの記事で解説・考察していますので、ぜひチェックしてみてください!

ウタとの別れ

トットムジカを撃破することに成功したものの、すでに世界はトットムジカに浸食されすぎており、ウタワールドから脱出できない状況に陥っていました。

そこで現実世界のウタは、シャンクスから渡された「眠る薬(寝て体力を回復する)」を放棄し、最後の力を振り絞って歌を歌い、ウタワールドにいる精神を現実世界へと引き戻します。

この際、ウタワールドの中でウタは少しの間ルフィと言葉を交わし、ルフィに新時代を託しました。

最後の力を使い切ったウタは倒れ、ウタ討伐のためにエレジアに来ていた黄猿と藤虎率いる海軍たちに狙われますが、シャンクス達がウタを守ります。

海軍たちの前で「ウタは俺の娘だ」と宣言するシャンクス、そしてシャンクスたちに「信じきれなくてごめん」と告げるウタ。

最後はウタを船に乗せ赤髪海賊団は出航し、自分の船で目覚めたルフィは遠くからその様子を見守り、ウタの物語は幕を閉じました。

『ONE PIECE FILM RED』で重要なポイント

次はフィルムレッドで重要なポイントをみていきましょう。

ウタとルフィそれぞれの新時代とは

ルフィとウタ
出典:pixiv@Riku

 

フィルムレッドで注目するべきキーワードは「新時代」です。

ウタは自分の目指す新時代のためにフィルムレッドの巨大ライブを計画し、幼馴染のルフィと対立することになりました。

しかし、尾田先生もフィルムレッドについて40億巻で「悪者はトットムジカだけ」と言っているように、やり方を間違えてしまっただけでウタの目指す新時代自体はとても心優しいものでした。

本記事でもすでに触れているように、ウタにとっての新時代とは

  • 自分の歌で世界を変えること
  • みんなが平和で幸せに暮らす世界

です。

そして、ルフィにとっての新時代についても40億巻で言及されており、

  • エースとサボに言った言葉「おれはさァ!!」
  • 夢の果て

とのことでした。

ルフィの夢の果てはいまだ判明していませんが、ウタと同じように「みんなの幸せ」につながるものであると考えられます。

また、時系列などを考えるとフィルムレッドはパラレルだと思われますが、これまでのフィルムシリーズでもあったように、一部の内容は原作に反映されると思われます。

そのため、ウタの新時代への想いは原作のルフィにもきちんと受け継がれていると考えられるでしょう。

ワンピースにおける親子とは

フィルムレッドでは「親子の絆」についても印象的に描かれていました。

メインキャラクターのウタとシャンクスは言わずもがなですが、ウタのもう一人の育て親であるゴードンもウタのことを心の底から大事にしており、父親としての愛情を深く感じる内容でした。

さらに印象的だったのは、ウタが暴走してしまったのは自分のせいでもあると思いつめるゴードンにすかさずフォローを入れたのが、かつて父親と確執があったサンジとウソップであるという点です。

中でもウソップは映画の中で父ヤソップと息ぴったりに共闘する姿を見せており、映画の様々な場面で「親子」というテーマを感じた観客の方も多かったのではないでしょうか。

ワンピース原作でも親子というテーマは度々描かれており、しっかりと原作の意志が反映した映画であることが感じられましたね。

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