目次
【推しの子】中堅編
アクアがMEMちょに本心を伝える(8巻83話)
芸能人としては中堅となり、それぞれ充実した日々を過ごすアクア達ですが、有馬だけが暗い顔をしています。
宮崎でのロケの後、あかねと付き合うことにしたアクアは、有馬を徹底して避けるようになりました。
そんな状況を打破すべく、MEMちょはアクアに「有馬と向き合うこと」を求めます。
しかしアクアが有馬を避けていたのは、「有馬を想って」のことでした。
有馬がアイドルとして今より売れた時、男の自分が側にいたらどうなるか?
それを1番わかっているのはアクアです。
アイの二の舞にならないように、有馬を避けるアクアから、有馬への並々ならぬ想いが伝わってきますね。
漆原Dとメイヤが和解(10巻92話)
ルビーが出演する「深掘れワンチャン」にて、ディレクターの漆原がコスプレイヤーのメイヤにリスペクトを欠く対応をしたため炎上。
その謝罪としてメイヤを再び番組に呼び、番組側の禊として漆原にコスプレをさせます。
1から衣装を作り、漆原はコスプレの苦労を身を持って実感し、心からの謝罪を行いました。
そんな誠意のある対応にメイヤの溜飲も下がり、一件落着となったのです。
相手と同じ立場に立ち、相手の苦労を知ることで誠意を持つことが出来るという、なんとも爽やかな帰着でとても好きなシーンです。
また暗い場面の多い中堅編では、かなり後味のいい結末となっています。
アクアがあかねと決別(10巻98話)
得意のプロファイリングから、アクア達の父親がカミキヒカルだと突き止めたあかねは、決着をつけるためカミキの元へ向かいます。
その道中で歩道橋から落ちかけたところを、なぜか現れたアクアに助けられました。
なぜアクアがこの場にいたのか?それはあかねの動向をGPSで監視し、1人で決着をつけようとしたことを見抜いていたからです。
これ以上あかねと一緒にいればあかねを危険に晒すと確信したアクアは、あかねと2度と関わらないことを誓います。
そしてアクアの細やかな幸せは、終わりを告げたのでした。
あかねに報われてほしい、幸せになってほしいと思っていたあかね推しの筆者は、この話の後しばらく寝込みました。
【推しの子】スキャンダル編の名シーン
有馬がアクアを思い出し枕営業を断る(11巻101話)
B小町の中でルビーだけが飛び抜けて売れたことで、有馬は自分が「ルビーの腰巾着」となっている現状に不満を抱えていました。
そんな折に出会った売れっ子映画監督の島政則監督に、自分を使ってもらうため取り入ろうとします。
そして島に言われるまま彼の仕事部屋まで連れて行かれ、一線を越えそうになった時、有馬の頭に浮かんだのはアクアでした。
折角演技の世界に戻れるかもしれなかったチャンスを、報われない恋心で不意にする有馬のイジらしさに、思わず涙が溢れるシーンです。
どうか有馬には幸せになってほしいですね……。
アクアが有馬を救うために覚悟を決める(11巻104話)
結局島と関係を持つことはありませんでしたが、有馬が島のマンションから出てくる姿は、週刊誌のカメラマンに撮られてしまいました。
もう週刊誌が出版されるまで時間がありません。
そんな時アクアは、MEMちょに言われた「かなちゃんは君のためにアイドルをやっている」という言葉を思い出します。
そしてアクアは、有馬のスクープを取り下げさせるため、「どんな痛みを伴っても」救う覚悟をしました。
例えそれが、母の墓を暴くような行為であっても……。
「まさか」と思う展開、この時ばかりは1週間が長く感じました。
アイの死が公表される(11巻105話)
そして週刊誌の発売日当日、有馬のスキャンダル記事が世に出ることはありませんでした。
代わりに報じられたのは、「アイには隠し子がいた」というビッグニュースです。
有馬のスクープを取り下げる唯一の方法、それは「別のスキャンダルと交換すること」でした。
これをきっかけに、アクアが築き上げてきたあらゆるものが、復讐へと進んでいくことになります。
まさしく『推しの子』のターニングポイントとも言える衝撃のシーンです。
【推しの子】映画編の名シーン
五反田監督によるアイとの回想(11巻110話)
アイのスキャンダルが出たことで、五反田監督はお蔵入りしていたアイのドキュメンタリー映画の企画を再開します。
その中で五反田は、アイのドキュメントを撮っていた日々を思い出していました。
自身が「アイに手を差し伸べられる数少ない大人」だったのに、アイを救えなかったことを後悔しながら。
このシーンはアイを大切に想っていた五反田の成人っぷりが目立つ、お気に入りの1コマです。
かつては「黒幕説」すら囁かれていた人物とは思えません。
五反田監督については下記の記事で解説していますので、気になる方はチェックしてみてください!
鏑木Pの「仕事の集大成」(111話)
五反田とアクア企画の映画を制作するため、鏑木は奔走します。
配給会社への持ち込みから、スポンサーからの資金集めに奔走し、売れっ子俳優のキャスティングまで。
自身のコネクションを総動員し映画制作の土台を作る仕事は、まさしく「鏑木の仕事の集大成」でした。
筆者が『推しの子』を語る上で外せない名シーンのひとつに、「クリエイターの熱量」が描かれる瞬間があります。
鏑木のように一見拝金主義の人間でも、作品への熱量で溢れている姿は、読んでいて清々しいものがありませんか?
筆者としては完全な聖人よりも、癖のあるクリエイターの姿が好きです。
ルビーが自分の本心を吐露(115話)
制作側では徐々にキャスティングも決まりつつあった中、ルビー、あかね、不知火フリルによる個人オーディションが行われます。
オーデションのお題は「嘘吐き」。
この芝居の中でルビーは自身にとっての「嘘吐き」と向き合い、そして自分も含め嘘ばかりの世の中への想いを吐露します。
このシーンは作中でも屈指の衝撃シーンだったのではないでしょうか?
いつも「天真爛漫なアイドル星野ルビー」こそ、我々読者が見せられていたルビーの嘘だったと、突きつけられた瞬間です。
ここまで見事に騙されると、もはや痛快としか言いようがありません。
『推しの子』名シーンのまとめ
ここまで筆者が厳選した『推しの子』の名シーンを紹介してきましたが、いかがでしたか?
皆さんの推しシーンは選ばれていたでしょうか?
『推しの子』はその先の読めない展開から、印象に残るシーンが多く、今回名シーンを選定するのに苦労しました。
そのため、今回紹介出来たのは、『推しの子』の魅力のほんの一部です。
この作品の本当の魅力は、ぜひ原作を読んで確かめてみてください!