平凡な生活を手に入れること

出典:『チェンソーマン』(C)藤本タツキ/ 集英社

 

ここからはデンジの目的について解説していきます。

まず先述した通り、デンジの当初の目的は「平凡な生活を手に入れること」でした。
そしてこれは第1部での戦いを通して、手に入れることが出来たと言っていいでしょう。

当初はマキマに精神を破壊されるため、与えられた平凡を謳歌していました。

しかしマキマを倒し、晴れて公安からも自由になったことで、とうとう望んだ平凡を手に入れることが出来たのです。

女の子とイチャイチャすること

出典:『チェンソーマン』(C)藤本タツキ/ 集英社

 

次に「女の子とイチャイチャすること」です。

これは第2部になっても、以前叶っていないデンジ最大の目的となっています。

というのもデンジの出会う女はマキマ、レゼと、好きになる女の子に尽く利用され、殺されかけてきました。

第2部でも三鷹アサとキスしていい感じになっていたのをナユタに邪魔されたりと、驚くほど女運がありません。

そのため、様々な経験をして大人になったはずの第2部では、むしろ以前より性欲に忠実になっている側面があります。

パワーと再会すること

出典:『チェンソーマン』(C)藤本タツキ/ 集英社

 

そして3つ目の目的が「パワーとの再会」です。

第1部の相棒であった血の魔人ことパワーは、終盤デンジに血を託し死亡します。
その際に「血の悪魔を見つけにきてくれ」という契約を、デンジと結びました。

悪魔は死亡しても、地獄で再び蘇ります。
しかし、悪魔は復活する際に以前の記憶を無くすため、血の悪魔も当然パワーだったことを忘れているでしょう。

それでもパワーが、相棒と再び出会うことを願って結んでくれた契約。デンジは何としても叶えたいはずです。

【チェンソーマン】デンジは第2部で死ぬ?

ナユタという守るべき存在がいる

元気な表情でVサインをするナユタ
出典:『チェンソーマン』(C)藤本タツキ/ 集英社

 

ここからはデンジの今後について考察していきます。
『チェンソーマン』第2部でも、デンジは主人公格として活躍中です。

しかし、以前とはデンジを取り巻く環境が全く変わったため、ただ好き勝手やっている訳にもいかなくなりました。

その最たるものが、ナユタの存在です。
マキマの生まれ変わりとして、第1部最終回から一緒に暮らす妹のような存在。

デンジはナユタを大切に思っており、ナユタのためなら自身の欲望も押し込めます。

作中で「これ以上チェンソーマンになったらナユタを殺す」と脅された際には、口では反抗しながらチェンソーマンにならないことを心に誓っていました。

デビルハンターは「まともな奴から死ぬ」

出典:『チェンソーマン』(C)藤本タツキ/ 集英社

 

大切な家族を守るために、自分の欲望を曲げるようになったデンジ。

2部ではナユタのために学費を集める場面も見られ、すっかり家族想いのお兄ちゃんに成長しています。
1部の誰も顧みない薄情な性格をしていた頃に比べて、すっかりまともな人間になってしまいました。

そしてデンジの師匠である岸辺も言っていた通り、デビルハンターは「まともな奴から死んでいく」のです。

また家族想いの兄と言えば、第1部で死んだ早川アキを連想させます。
アキも最後はデンジ達家族のような存在を守ろうとしたのをマキマに利用され、死亡しました。

そのため、ネット上では「2部でデンジは死ぬのでは?」と囁かれています。

岸辺についての詳細な記事はこちらをご覧ください。

デンジは平穏に不満を抱えている

出典:『チェンソーマン』(C)藤本タツキ/ 集英社

 

しかし、筆者はデンジがただで死ぬことはないと考えています。

というのも今の生活に、デンジが満足していないからです。

ナユタのためにチェンソーマンになるのをやめたデンジ。
しかし、それ以降「チェンソーマンではなくなった未来」へ、漠然と悩みを抱えることになります。

筆者が思うに、もうデンジは「普通の生活」では満足できなくなっているのではないでしょうか?

特に第2部では性欲に関して、全く満たされていない描写が多く描かれています。

この「女の子にモテたい」という執念が、デンジの普通の生活と死亡フラグを、打ち破る鍵になるかもしれません。

【チェンソーマン】デンジについてのまとめ

以上がデンジに関する解説になります。

ジャンプ主人公らしからぬダークヒーロー……いえヒーローと呼ぶのも少々疑問がある。
それほど欲に忠実で、むしろ気持ちがいいキャラクターだと筆者は感じています。

こういった主人公像が世間に受け入れられて、一大ブームを巻き起こしたというのは、個人的に非常に興味深いです。

日本の漫画史のターニングポイントになったキャラの1人、と言っても過言ではないでしょう。

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