アニメ「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ第1期」の魅力

魅力① 宇宙の任侠 テイワズ

テイワズは木星圏での開発、運送を主な業務とする巨大企業です。
オルガが立ち上げる組織、鉄華団もこの傘下に入るのですが、ここの文化が非常に独特です。
鉄華団がテイワズの傘下に入るのに際し、タービンズの名瀬が仲介に入ります。
ここである儀礼が行われるのですが、その内容が和装で盃を交わして義兄弟になるというものです。
宇宙を舞台とするSFアニメでありながら、その姿はまるで日本の任侠映画です。
そして、その任侠は見た目だけでなく思考も義理人情に熱いものです。
このSFアニメと任侠ものを掛け合わせた独特の世界観が鉄血のオルフェンズならではの魅力です。

盃
出典:「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」公式サイト

魅力② 鉄華団の成り上がり

鉄華団が成長していく様子も「第1期」の見どころです。
物語の当初、三日月たちは民間警備会社CGSで劣悪な環境で労働を強いられていました。
CGSがクーデリアの護衛を請け負ったところ、彼女の命を狙う軍事組織ギャラルホルンの襲撃を受け、物語が動き出します。
CGSは子どもたちを囮にして撤退しますが、これを機にオルガはクーデターを決意します。
三日月はCGSの動力源として使われていたモビルスーツ、ガンダム・バルバトスに乗って襲いかかってきたギャラルホルンを撃退します。
その勢いのままCGSも乗っ取り、オルガを団長とする《鉄華団》と名を改めました。
CGSから引き継いだクーデリアの護衛任務の中で数々の苦難を乗り越え、テイワズの傘下にも入り、その実力を知らしめていきます。
前項で書いた任侠ものの世界観と合わせて、底辺から力強く這い上がってくる「成り上がり」の精神が本作の根幹にあります。

魅力③ 鉄と鉄がぶつかり合う力強い戦闘シーン

言うまでも無いことではあるのですが巨大ロボット、モビルスーツの戦闘も魅力的です。
本作の特徴をあげるのであれば、ビームのようなものはほとんど登場せずに剣や槍を使って戦います。
本作のモビルスーツの装甲はビームに高い耐性を持っています。
そのため戦いの中心がビームによる射撃ではなく、鉄の塊で斬る、押しつぶすといった近接戦闘となっています。
この鉄と鉄がぶつかり合う重厚なアクションが本作ならではの戦闘の魅力です。

アニメ「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ第1期」の感想

前項でも触れましたが、やはり本作の魅力は鉄華団が成り上がっていくストーリーです。
本作の大人から過酷な労働を強いられている子どもたちという図式は極端かもしれませんが、どんな集団にも身分、権力の上下関係といったものは存在します。
良好な関係を築けていれば問題はそうそう起こらないものですが、どこかで自分が上から押さえつけられる息苦しさを感じて日々を過ごしている人もどこかに、この記事を呼んでいる方の中にもいるのではないでしょうか。
そういった人々にとって、成り上がりの物語は胸がすく思いになるものであり、本作もその一つです。

その成り上がりを象徴するのは他でもない第1話、ガンダム・バルバトスの出撃シーンです。
起き上がるのでもなく、空から降りてくるわけでもなく、地下の動力室から土煙を巻き起こして飛び出し、その勢いのままに巨大な鉄塊を敵機に叩きつけます。
その姿は、最底辺から成り上がってこの世界に抗おうとする鉄華団が進む道をそのまま体現するものでした。

アニメ「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ第1期」の口コミ・評価

「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ第1期」の口コミ

物語の途中で少なくはない犠牲者も出たのですが、最終的にはそれほど暗い話にはなりませんでした。
「第1期」は鉄華団がクーデリアを守り抜くという仕事を無事成し遂げた成功の物語です。

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