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「メイドインアビス」ベラフとは、深界六層にある成れ果て達が住む、不思議な村の住人です。
ベラフは、成れ果ての村を治める者で、三賢と呼ばれています。
彼が一体何者で、三賢とは一体何者なのか?そして、なぜベラフが、成れ果てになってしまったのかを解説していきましょう。
題名 | 収録巻 |
メイドインアビス アニメ1期 | 漫画1巻〜4巻26話「新たなるスタート」まで収録 |
メイドインアビス 劇場版「深き魂の黎明」 | 漫画4巻27話「禁断の花畑」〜5巻38話「挑む者たち」まで収録 |
メイドインアビス アニメ2期「烈日の黄金郷」 | 漫画6巻39話「還らずの都」〜11巻60話「黄金」まで収録 |
メイドインアビス アニメ3期(未定) | 漫画11巻61話「どこにでも行ける」〜 |

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メイドインアビスのベラフとは?
ベラフとは何者?
ベラフかっこいいよなぁ…成れ果ての姿もすき pic.twitter.com/qjmtgN5OWU
— Akitobu(あきとぶ) (@Akitobu_031_398) May 31, 2019
ベラフとは、「イルぶる」という、成れ果て達が住む村にいる成れ果てで、三賢と呼ばれている存在です。
見た目は長い蛇のようで、仮面のようなのっぺりとした顔をしています。
元々、ムカデのような足があったのですが、ミーティ―の複製体を手に入れるために、足を失ってしまいます(後述参照)。
最大の特徴は口で、二つあるうえに、なんと目に該当する部分にあるのです。
成れ果ての村に住む者のほとんどがそうであるように、ベラフは村で使われている独自の言語でしゃべり、共用語は片言しか喋れません。
三賢とは
三賢とは、成れ果ての村「イルぶる」を築いたとされる存在で、村長のような地位にいる人です。
ベラフ以外では、ピエロのような姿をして、長い指が幾つもある成れ果ての「ワズキャン」と、巨大な体躯をした成れ果ての「ジュロイモー」が三賢のメンバーです。
ベラフがミーティと一緒にいた理由
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ベラフはなぜか、死んだはずのミーティと一緒にいました。その正体はミーティの複製隊(クローン)です。
ベラフがミーティを知ったのは、白笛の探掘家であるボンドルドが、深界六層を訪れた時で、ボンドルドは、成れ果ての村のことを知っていたらしく、何度も訪れていたようです。
ベラフは、その時ミーティを一目見て気に入りましたが、ボンドルドがゆずってくれなかったので、「村」の力でミーティの複製体をつくったのです。
成れ果ての村は、生物の肉でできた、塔のようなもので構成されており、この塔のような村には意志のようなものがあります。そして、村は、中に住んでいる人の深層意識を読み取ることができ、その人の願望を形に変えることができるのです。
つまり、村は願いを叶える力を持っているのですが、願いを叶えるには対価が必要なのです。
ベラフがミーティの複製体をつくるために、自分の724本の足すべて、感覚器官の一部、体長の五割を対価にしたのです。
ナナチを取り戻すための条件とは?
ベラフはミーティの複製体を手に入れると、時折、ミーティの体液を吸っていました。すると、それを目の当たりにしたナナチは、ベラフにミーティを傷つけないでほしいと懇願し、ベラフに自分自身を対価にして、ミーティを買い取ってしまったのです。
そのため、ナナチはミーティの複製体とともにいることになり、ベラフの元から離れられなくなってしまうのでした。

そのことを知ったリコは、どうすればナナチを返してもらえるのかをベラフに聞くと、ベラフはリコ本人を対価にするのであればすぐに返せると答えました。
この成れ果ての村では、住んでいる人の様々な価値によってなりたっているのですが、その中でも一番尊い価値は「子供」のようで、身体の一部分でも大変な価値を持っています。
リコは、自分自身ではなく、自分の爪や、髪の毛ならどうなのか?と聞くと、ベラフは、それでは足りないから、さらに三つから選んでほしいと言ってきました。
- 両目
- 両足
- 臓腑の半分
この、いずれどれか一つなら妥協すると言いました。
リコはさんざん悩みましたが、側にいたマジカジャという、リコと仲良しになった成れ果てが「何とられても同じ」と言って、リコを外に連れだしたので、結局、この場を後にすることになります。
決死隊「ガンジャ」とは?
人間だった頃のベラフは?

成れ果ては、そもそもアビスの呪いによって、異形の姿になってしまった人間のことであり、ベラフもかつては人間であったのです。
見た目は若い男のようですが、年齢は不明です。顔の左半分は痣で覆われており、弱冠、尊大な口調で喋りますが、とても実直な性格をしています。
ベラフは、もともと、ベルオスカ島の黄金郷を探しに来た、ガンジャ決死隊のリーダー格「三賢」の一人です。三賢とは、もともとガンジャ決死隊の三人のリーダー格につけられる称号だったのです。
ベラフは、ガンジャの中心人物であった、同じ三賢のワズキャンの参謀のような存在で、成れ果てになってしまった今の姿からは、信じられないくらい、知性的で誇り高い性格でした。
言語学を専門としており、当時いたベルオスカ島の原住民の言葉や文字を解読する役目をしていたのも彼でした。
なぜ、黄金郷へと向かったのか?
原作の九巻によると、ガンジャ決死隊がアビスに向かったのは、物語開始から約150年前のことです(ただし、三巻にあるオーゼンのセリフによると、アビスは深度が深い所になると、地上より時間の経ち方が遅くなるので、実際は、かなりの年月が経っている可能性が高い)。

当時は、まだ、アビスは一般的には知られておらず、一部の人間のみ「黄金郷」と呼ばれていました。
ベラフ達が来る前から、すでにベルオスカ島に来ていた者も居たことから、アビスのことを知っていた人もいたようですが、あまりいい人達ではなかったらしく、ベルオスカ島の原住民と揉めたようです。
アビスが発見されたのは、1900年前のことであり、ベラフ達の時代がそれに該当するのかは、定かではありませんが、アビスの情報はあまり知られていなかったらしく、探掘家達もまだ設立されていないようです。
そのため、当時の人々の感覚は、異境にある遺跡の探掘に行くというよりは、宝島を探すような感覚に近かったようです。
また、ベラフ達は、時折「故郷を捨てた」もしくは「捨てられた」と言っているので、ガンジャ決死隊達は、何かしらの理由で国を離れざるを得ない、もしくは、移住しなければならない人たちで集められていたようです。
なぜなら、ガンジャ決死隊は、もともと規模が大きく、複数の船団によって構成されていましたが、ベルオスカ島に向かう途中、嵐に巻き込まれてしまったために、ベラフ達が載っていた一艘のみになってしまったのです。
当てのない宝探しのために、大規模な船団を築いたとは思えないので、本来の目的は移住にあったのかもしれません。
現に、第八巻には、「ここを第二の故郷にするしかない」というセリフがあるので、もしかしたら、黄金郷を探すというのは建前で、実際は、故郷に居られなくなったもの達が、移住先を探していた可能性もあるのです。
ヴエコとは?

ヴエコとは、成れ果ての村で、唯一、人間の姿でいる女性のことで、彼女もガンジャ決死隊の一員でした。
ヴエコは愛称で、本名は「ヴエロエルコ」と言い、もとは三賢の一人でした。
ヴエコは三賢の一人、ワズキャンに反目したために、村の奥深くに幽閉されてしまったのです。現在の三賢であるジュロイモーは、彼女の後釜です。
彼女の本来の仕事は、看護と奈落で発見された遺物の管理なのですが、彼女は「星の羅針盤」という遺物を持っていたために、ワズキャンから三賢に任命されたのです。

ちなみに、星の羅針盤は、第1話でリコが所持していたものですが、羅針盤の針がいつも上を向いていたので、リコは、いかなる遺物なのかわかっていなかったようですが、実はアビスのある所に来ると針が上を向くという仕掛けになっていたのです(黄金郷がアビスにあることを考えると、実は針先が逆で、上ではなく下を向いていた可能性もある)。
ヴエコは孤児で、星の羅針盤は、もともと自分を引き取った里親が持っていたものですが、この里親が酷い男で、いつもヴエコを虐待していたため、彼女は、この男から逃げるように星の羅針盤を持ち出して、ガンジャに入隊したようです。
ヴエコはその境遇から、自分に自信が持てず、いつも卑屈な態度をとっていましたが、そんな彼女をしっかり励まして、力づけていたのはベラフでした。
二人の間に恋愛感情があったかは定かではありませんが、二人は確かな絆で結ばれていたようです。
ワズキャンとは?

ワズキャンとは、現在では前述したようにピエロのような姿の成れ果てとなっていますが、元は、ガンジャ決死隊の中心人物で、ベラフ同様、当時から三賢であった人物です。
普段は軽薄な感じの男ですが、予言者と言っていいほどの鋭い勘と、先見性を持った男なのです。
ただし、万能の能力ではないので、すべでの危険を避けることはできないようです。
ベラフとは、いかなる形で知り合ったのかは定かではありませんが、ブエコがガンジャに入ったときには、すでに長い付き合いだったようで、ベラフはワズキャンの参謀のような立ち位置にいて、彼の予知の力の事をある程度は理解していたようです。
ベラフによると、ワズキャンは、体感している真理を言葉にする方法がないため、曖昧なもの言い方しかできず、ベラフも当初は思い込みではないかと思っていたようでしたが、彼の勘は本物で、神がかりとまで言っています。
そのため、普段から軽薄な振る舞いが多いのは、自分の体感している真理のようなものを言葉に言い表せないもどかしさを誤魔化しているようにも思えます。
ヴエコの入団も予測していたらしく、彼女を三賢にしたのも彼で、星の羅針盤を見て何かを感じ取ったのが最大の理由のようです。
なぜ、ベラフは、成れ果てとなったのか?
ベラフは、否、なぜベラフ達は成れ果てになってしまったのか?
ベラフ達ガンジャ決死隊は、ベルオスカ島に到着すると、地元の原住民に迎えられました。
原住民達の言葉を、ベラフが彼らの通訳すると、彼らは、ヴエコの持っている星の羅針盤と引き換えに情報を提供すると言いました。
原住民は、アビスの奥深くに「ショウロウ」という古代都市が存在すると、ベラフ達に教えました。
ベラフ達がアビスの深層を目指そうとすると、原住民の女の子がヴエコについてきてしまったのです。
彼女の名前はイルミューイ。イルミューイは道案内として、ガンジャの仲間入りをしましたが、実は子供の産めない身体であったために、集落から捨てられた子供であったのです。

ガンジャは、アビスの内部に入り、後に深界六層と呼ばれる場所まで来ました。ここそ、黄金郷と呼ばれ、原住民達がショウロウと読んでいる「還らずの都」でした。
六層に来た一同は、上昇負荷のために戻ることができず、この地にとどまることになりました。
しかし、イルミューイが突如、具合が悪くなってしましました。イルミューイだけでなく他の隊員も体調をおかしくしてしまいました。
原因は水で、ショウロウにあった水場はなんと生き物であり、この水を飲んだために、身体がおかしくなったのです。
さらに、食料調達班が、戻ると身体が内側から破壊されるように絶命してしまいます。彼らは、卵型の遺物を持っていましたが、原因はそれであったようです。
卵型の遺物の正体は「欲望の揺籃(ようらん)」と呼ばれるもので、持った者の願いを叶える力を持っていますが、持った者が成人だと、叶える願いが複雑なので、暴発してしまうのです。そのため、子供しか使えないようです。
そうこうしているうちに、とうとうベラフまで倒れてしまいます。そこで、ヴエコの提案で、イルミューイに欲望の揺籃を使ってみることになったのです。
欲望の揺籃を取り込んだイルミューイは元気になりましたが、なぜか身体が変わっていったのです。当の本人は平気そうでしたが、イルミューイの身体は粘土細工のように形を変え、ある日、彼女は小動物のような赤ちゃんを生んだのです。
赤ちゃんは不完全な身体であったためか、数日しか生きられなかったのですが、なぜかイルミューイはどんどん赤ちゃんを生み出していくのです。
すると、ワズキャンはその小動物のような赤ちゃんを切り裂いて、肉として全員に食べさせました。すると、水で苦しんでいた隊員達の身体が治ったのです。
しかし、ベラフはイルミューイの赤ん坊を食べたことで罪悪感に苦しみ、ヴエコはイルミューイが変貌し、彼女の赤ちゃんを食べられてしまうことに嘆き悲しみました。
やがて、巨大な塔のような姿になったイルミューイは、力場の強い場所に移動し、アビスの生き物を食べて、さらに大きく成長しました。
罪悪感で心を壊したベラフは、イルミューイに自分を食べてもうらうため、自らの身体を差し出すと、イルミューイに取り込まれたベラフは、蛇のような成れ果てになったのです。
他の隊員たちも、同じようにイルミューイに自分の肉体を捧げて、成れ果てになり、イルミューイの体内で生きることになったのです。
そして、成れ果ての村の正体は、イルミューイの身体だったのです。
ベラフの最後

村となったイルミューイは、欲望の揺籃の力で、最後の子供を生み出しました。その子供は、白い毛並みに褐色の肌を持つ美しい獣人の少女「ファプタ」です。
ファプタには、己の兄弟を食べた村人に対するイルミューイの憎悪が宿っており、村の破壊と母の解放を目的としています。
ファプタが村へ侵入すると、村が破壊された衝撃で、村のルールが壊れ、ベラフはかつての記憶を取り戻し、ミーティの複製体は消滅しました。
村の力、すなわちイルミューイの力で誕生したものは、村が壊れた時に滅びることになっていたのです。それは村の住人たちの死も意味していました。
ベラフは己の死期を悟ると、ナナチを解放し、一緒にファプタの元へ行き、リコ達の救援に向かいました。
ベラフが、イルミューイの子供、すなわちファプタの兄弟を食べたことに気づいたファプタは、ベラフに猛然と襲い掛かりました。
ベラフは己の罪を受けるかのように、ファプタの攻撃を受け入れ、そして最後に、イルミューイの記憶が宿った「匂い」をファプタに授け、自らは消えていきました。
ベラフがファプタに記憶を渡す時、彼の言ったセリフによると、イルミューイは、自分自身とイルミューイが誰よりも慕っていたヴエコの記憶を、ファプタに渡したかったようです。
そうだとすると、イルミューイは村人に対して、愛情と憎悪が入り混じった感情を抱いていたのかもしれません。
ベラフのまとめ
ベラフやナナチの記憶を思い出す場面で、きっかけとなっているのは「匂い」ですが、ベラフは「匂い」を使って、ファプタにイルミューイとブエコの記憶を授けています。
この匂いというものを漫画で再現するというのは、かなり困難なのですが、個人的に、メイドインアビスは、匂いを上手く表現している漫画ではないかと思っています。
アニメニ期では、この「匂い」をどのように表現するのか気になる所です。