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物語終盤で登場した炭治郎にそっくりな登場人物「竈門炭吉」ですが、実はヒノカミ神楽と深い関係があったことはご存知でしょうか?
竈門炭吉とは一体何者なのでしょうか。
今回はそんな竈門炭吉が物語にどんな影響を及ぼすのか、余すことなくご紹介させていただきます。
【鬼滅の刃】竈門炭吉(かまどすみよし)とは?
まずは竈門炭吉が一体どのような人物だったのか見ていきましょう。
炭治郎の祖先

炭吉は炭治郎とそっくりな顔をしていますよね。
それもそのはず、炭吉は炭治郎の祖先なのです。
炭吉は炭焼き業を営んでおり、炭治郎の代の竈門家も炭焼き業を営んでいたことからも繋がりがあったことがわかりますね。
竈門炭吉の家族構成
炭吉は、妻と娘と末っ子(明らかにされてはいませんが息子と思われます)の四人で暮らしていました。
妻の「すやこ」は溌剌とした性格の女性で、よく寝る人のようです。
後ほど詳しく触れますが、娘の「すみれ」は縁壱が炭吉たち夫婦を助けたことで誕生しました。
すみれは縁壱との別れの際に白と鴇色のニチニチソウを手渡したのですが、それぞれの花言葉は「生涯の友情」、後者が「優しい追憶」だったようです。
【鬼滅の刃】竈門住吉の登場シーン
では続いて、竈門炭吉の作中での登場シーンを見ていきましょう。
炭治郎の夢に継国縁壱と登場
炭治郎が生きてた時代にはすでに故人となっていた炭吉は、炭治郎の夢の中に縁壱とともに登場していました。
炭治郎は夢の中で炭吉の視点となっており、刀鍛冶の里では記憶の遺伝といわれていたようです。
- 99話「誰かの夢」

初登場は99話でした。
上弦の陸である堕姫・妓夫太郎との戦闘で昏睡状態に陥った炭治郎が見た夢に登場しました。
縁壱が生まれたてとみられるすみれを腕に抱くシーンから始まります。
縁壱が「ただで飯を食い続けるのも忍びない」と言っていることから、縁壱は炭吉の家にしばらく滞在していたようです。
すぐに出ていくという縁壱に対し、炭吉は自分たちの命を救ってもらっており、おかげで娘も生まれたのだから気にしないで欲しいと伝えるも、縁壱の意思は固くゆるぎませんでした。
それまでの滞在で縁壱の後継がいないことを聞いていた炭吉は、せめて自身が後世に伝えると縁壱に言いますが、必要ない、と断られてしまいます。
そして、自分は大切なものを何一つ守れず、為すべきことを為せなかった何の価値もない男なのだ、と言い残し炭吉の元を去ったのでした。
縁壱は自身が妻を守れなかったこと、そして倒すべきであった鬼舞辻無惨を倒せなかったことを悔やんでおり、自分は価値のない人間だと思い悩んでいたのです。
- 186話「古の記憶」

2回目の登場は186話でした。
鬼舞辻無惨の大量の血を含む攻撃を受け、意識を失った炭治郎の夢の中に登場します。
2年ぶりに炭吉の元に縁壱が訪れたシーンから始まります。
いっぱいいっぱいになり誰かに話を聞いて欲しいと思った縁壱に思い浮かんだのは炭吉とすやこの顔だったのです。
そして縁壱は自身の生い立ちを話始め、無惨との出会い、そして鬼殺隊を追放されるに至った経緯を話したのです。
炭吉はあまりの縁壱の境遇にかける言葉もなく、ただただ涙を浮かべました。
そこへ2歳となったすみれが来て、縁壱に抱っこをせがみます。
すみれを抱き上げ、すみれがきゃっきゃと喜ぶ姿を見た縁壱はさまざまな感情が溢れ涙を流したのです。
そこへ栗をとってきたすやこが現れ、縁壱を宥めたのでした。
- 192話「廻る縁」

最後の登場は192話です。
気を失った際に見ていた夢を、炭治郎が回想し、その中に登場しました。
すやこにせがまれた縁壱が日の呼吸を披露しているシーンでした。
炭吉はそれをつぶさに見つめ、ひとつも取り零すことなくその瞳に焼き付けました。
縁壱の披露した日の呼吸はあまりに美しく、剣を振るう縁壱は精霊のように見えたほどでした。
そして縁壱との別れ際、炭吉は縁壱にあることを約束するのでした。
【鬼滅の刃】竈門炭吉と継国縁壱の関係
度々縁壱とともに炭治郎の夢に登場してきた炭吉ですが、縁壱とは一体どのような関係なのでしょうか。
縁壱がうたと暮らしていた家に住む

実は炭吉が暮らしていた家は、なんとかつて縁壱がうたとともに暮らしていた家なのです。
炭吉とすやこが空き家となっていたこの家を見つけ、ここに住み始めたのです。
大名の妻子を助け家を修繕される

ある時、炭吉とすやこは山で遭難していた親子を助けたのですが、なんとその親子は大名の妻とその嫡男だったのです。
大名の留守中に跡目争いで命を狙われた二人は逃げ出したものの、山の中で死にかけてしまっていたようです。
炭吉達は、大したことはしていないため褒美はいらないと金子もらうことを断りましたが、大工が大勢家に来てどんどん家を綺麗にしてくれました。
戦国コソコソ噂話では、綺麗になった家ではしゃぐすやこの姿が描かれていました。
炭吉は苗字を持っていたのか?
炭吉達が生きていたのは戦国時代で、当時苗字を名乗れるのは、大名や貴族、神職など、由緒正しい家柄の人たちだけでした。
先ほどお伝えした通り、炭吉達は当時空き家となっていた家に住むことにしたことから、その地域に代々住み続けてきた家系でもなく、炭焼きという職業からも、苗字を名乗れる家柄ではなかったと考えられます。
しかし、公式ファンブックでは「竈門家」とされており、当時から苗字を持っていた可能性が考えられるのです。
炭吉達は大名の妻と息子を助けたことに対する褒美をもらうことは断ったものの、大名から目をかけてもらったことで、苗字を名乗ることを許されていたのかもしれませんね。
鬼に襲われた際、縁壱に助けられる
鬼殺隊から追われた縁壱が、かつてうたと暮らしていたこの家にふらふらとやってきたところ、鬼に襲われて逃げ惑う住吉と臨月のすやこを見つけ、二人を助けました。
これが縁壱と炭吉の出会いだったのです。
すやこが産気づいたため縁壱が産婆を連れてくる
そして縁壱に救われたすやこは産気づき、縁壱がすやこのために産婆を呼びに行きとんでもない速さで帰ってきたのです。
縁壱のおかげて、翌日無事にすみれが生まれました。
縁壱はかつて、自分が妻のうたと、生まれてくるはずだったその子供を助けられなかったことを悔やんでいましたが、彼女達にしてあげられなかったことを炭吉たちにしてあげることができ、救われたようです。
【鬼滅の刃】竈門炭吉とヒノカミ神楽(日の呼吸)の関係
炭治郎が代々受け継いできたヒノカミ神楽は、日の呼吸であったことが明らかになりましたね。
竈門家にヒノカミ神楽が受け継がれることになった経緯を見ていきましょう。
縁壱が披露した日の呼吸を目に焼き付ける

先ほど軽く触れましたが、縁壱はすやこにせがまれて日の呼吸を炭吉達に披露しました。
炭吉は、縁壱が後継がいないことを知っていたためか、その縁壱が披露した日の呼吸を余すことなく目に焼きつけたのです。
日の呼吸の型は、息を忘れるほど綺麗であまりにも美しいものでした。
剣を振るう縁壱は精霊のように見え、その美しさから、日の呼吸は後に神楽として受け継がれることになったのです。
耳飾りとともにヒノカミ神楽として伝承

日の呼吸を披露した縁壱に、炭吉は「また遊びに来てください」と声をかけましたが、縁壱は別れ際縁壱に耳飾りを託しました。
縁壱はもう炭吉の元に訪れることはないのだと悟った炭吉は、遠ざかっていく物悲しい後ろ姿に涙します。
そしてその後ろ姿に、「縁壱さん、後に繋ぎます、あなたに守られたこの命で…俺たちが。あなたは価値のない人なんかじゃない!!」と叫びます。
自分は価値のない人間だと思い込む縁壱に対し、誰にもそんなことは言わせないと続け、「この耳飾りも日の呼吸も後世に伝える、約束します!!」と伝えたのです。
こうして、日の呼吸はヒノカミ神楽として、耳飾りとともに竈門家に代々受け継がれるものとなったのです。
【鬼滅の刃】竈門炭吉のまとめ
今回は竈門炭吉についてお話させていただきましたがいかがでしたか?
竈門炭吉は継国縁壱と深く関わりのある人物で、ヒノカミ神楽を竈門家に伝え始めた人物であったことがお分かりいただけたかと思います。
竈門炭吉という人物がいたからこそ炭治郎が生まれ、そしてヒノカミ神楽を駆使して鬼の始祖である鬼舞辻無惨に見事打ち勝ち、平和な世界を迎えることができたのです。
また、炭吉があまりに炭治郎と似た容姿であることから、読者の間では、炭治郎は炭吉の生まれ変わりである、という説が囁かれているようです。
皆さんはどう感じましたか?
物語が終わってからも、このように考察が膨らませられる、というのも鬼滅の刃の魅力の一つですね。