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漫画、アニメ共に大人気作品「ワンピース」に登場する悪魔の実の一つ「ヨミヨミの実」。主人公ルフィ率いる麦わらの一味の音楽家「ブルック」が食べたことで知られています。
当記事ではヨミヨミの実の能力や秘密について考察していきます。
ヨミヨミの実とは?
最初に、ヨミヨミの実とは一体何なのか。その能力について解説していきます。
ヨミヨミの実の能力について
ヨミヨミの実とは、超人系悪魔の実の一つで、食べたら「死後に自身の魂を操り、黄泉の国と通じることが出来るようになる」という能力を得ることができます。
具体的には、下記のことができるようになります。
- 死後に一度だけ蘇ることができる
- 魂を自分の身体から抜き幽体離脱ができるようになる
- 抜けた魂は壁などの物体をすり抜けて移動することができる
- 他人の魂に直接干渉することが出来る
- 黄泉の冷気をこの世に伝える
次の見出し以降では、より詳細な能力の情報についてお伝えしていきます。
死後に蘇ることが出来る

ヨミヨミの実の能力で最も特徴的な能力が、「死後に一度だけ蘇ることができる」というものです。
前述の通り、ヨミヨミの実の能力は「死後に自身の魂を操り、黄泉の国と通じることが出来るようになる」というもので、自身の魂を強力なエネルギーという形で操り、死後の身体に入ることで復活することが出来るという仕組みです。
この特性上、実体は魂のエネルギーにのみ存在するため、器となっている身体が傷ついたとしても全く問題がなく、臓器がないとしても生命活動を行うことが可能になります。
現に能力者であるブルックも、すでに身体は白骨化しており、傷がついたとしても牛乳を飲むだけで回復するといった姿を見せています。
ただ、悪魔の実の能力であることに変わりはないので、泳げなくなるという呪いは変わらず、水に浸かると思うように身体が動かせなくなるという弱点がありますので、不死身になったというわけではないでしょう。
生きている間は能力を使えない
ヨミヨミの能力は死後に発動する能力ですので、生きている間は能力を行使することができません。なので、生きている間は泳げなくなるという呪いだけが存在する状態になり、ただのカナヅチ人間になります。
数ある悪魔の実の中でも、ヨミヨミの実はかなり特殊な部類に入ると言われていますが、死後にのみ発動するというのが唯一無二の特徴と言えるでしょう。
ヨミヨミの実の能力者ブルックについて
次に、ヨミヨミの実の能力者であるブルックについて解説していきます。
ブルックは麦わらの一味の音楽家

ブルックは、主人公ルフィ率いる麦わらの一味で音楽家をしています。
260cmを超える長身とアフロヘア、そして全身骨のみの姿が特徴の人物で、物語としては、スリラーバーク編442話に初登場しています。
性格は非常に陽気で紳士な人物ですが、その本質は任侠と漢気溢れる性格で、ルフィに対し大きな忠誠心を抱いています。
また、一度死んで蘇っているため麦わらの一味では最年長であり、ロードポーネグリフをビッグマムから奪うといった偉業を成し遂げても飄々とした態度でいたり、ビッグマム に対して「お嬢さん」という言葉を使うなどといった年相応の余裕も持ち合わせているような人物です。
ブルックの過去

生前はルンバー海賊団の音楽家兼剣士として活躍しており、鼻唄のブルックと恐れられる実力を持つ人物でした。
52年前、ウエストブルーを航海中、一味は群れからはぐれたアイランドクジラの子供と出会い、その子を元気付けるために演奏会を開きます。結果、演奏を気に入られ懐かれてしまい、一味はその子に「ラブーン」という名をつけて一緒に航海をします。
しかし、いよいよグランドラインに向けて出航するというところで、ここから先は危険であり幼いラブーンを連れてはいけないと判断し旅から離すことに。
最初は無理やりにでもラブーンを引き離すつもりだったが、ラブーンはグランドライン手前の双子岬までついて来てしまったため、その度胸を称え、宴会を開き、「世界一周を終えたら必ず戻る」という約束をし、ラブーンと別れることに。
順調にグランドラインで航海を続けていた一行でしたが、ある時、船長含め数名の船員が未知の病に倒れ、これ以上の航海は不可能な状態になってしまいます。ここで船長はグランドラインからの離脱を試みると宣言。
ブルックは「いつか笑顔で再会しよう」と言い残し、新しい船を手に入れ「船長代理」として航海を続けますが、「魔の三角地帯」に迷い込み、他の海賊団と交戦し大敗します。
船は制御不能な状態になり、船員の半数は死亡、残されたブルック含む船員も敵の毒による攻撃を受け、致命傷を負ってしまいます。
余命残りわずかの中、船員たちはラブーンとの再会という約束が果たせないことを心残りに思いますが、ブルックが食べた「ヨミヨミの実」の能力を信じ、最期は全員で「ビンクスの酒」を合唱しながら落命します。
ブルックの強さ

前述の通り、生前は剣士として多額の懸賞金が掛けられるほどの腕前を有しており、優秀な剣の腕を持っています。
また身体が骨だけになったことで身軽さを手に入れており、目に見えないほど素早い居合いやフェンシングのような突き技を得意としています。
加えて、新世界編ではヨミヨミの実の能力も併せた技を使えるようになっているため、生前以上に強くなっていることは間違いありません。
ヨミヨミの実を持つブルックの技一覧
続いて、ヨミヨミの実の能力を持つブルックは一体どのような技を使うのか。ヨミヨミの実の能力との関係性についても併せて解説していきます。
鼻歌三丁矢筈切り

ブルックを代表する必殺技で、正式名称が「鎮魂曲(レクイエム)・ラバンドゥロル」と言います。
剣を鞘に収めた状態から目にも止まらぬ高速の居合い切りを放つ技で、間合いに入ってから相手を切るまで鼻唄をしながら歩くことから「鼻唄三丁矢筈切り」という異名がつけられました。
また、新世界編では、「鼻唄三丁魂の矢筈切り」という派生技が披露され、実体のない相手にもダメージを与えることが可能となっています。
擦り唄吹雪切

新世界編にて登場した技で、鼻唄三丁矢筈切りに「黄泉の国の冷気」を併せた技で、高速の斬撃を加えられた後、斬られた相手は血も凍るような強烈な冷気に襲われ、最終的に凍りつき砕け散るという技です。
新世界編では黄泉の国の冷気を用いた技が多く使用され、他にも剣を通じて冷気を送り込み凍結させる「魂の(ソウル)パラード」や地面を凍結させて相手をスリップさせる「魂のパラード、アイスバーン」といった技が存在します。
ブルックの技とヨミヨミの実の能力の関係について

前述の通り、ブルックの技には黄泉の冷気を用いて相手を凍結させる技が多く存在します。黄泉の冷気は相手にダメージを与えるだけではなく、斬撃から身を守ったり、地面を凍結させ妨害するといったように、汎用性がとても広いです。
また、ヨミヨミの実の能力は魂が能力の媒体となっているため、魂に通じる行動をより強く相手に訴えかけることが可能です。ブルックは「音楽」を通じて、この能力をフルで活用しています。
ブルックの奏でる音楽は、人の感性を強烈に刺激することで幻覚や催眠を掛けることが可能です。
ブルックはこれを戦闘に応用し、戦闘中に相手を眠らせたり幻覚を見せて錯乱させています。
そして、ヨミヨミの実の能力により、実体のない相手にも攻撃を与えることが可能で、魂のみの存在の相手にも、ダメージを与えることができます。
麦わらの一味でも、実体のない相手に魂に攻撃を与えることが出来るのは、ヨミヨミの実の能力を持つブルックのみなので、非常に心強い存在と言えるでしょう。
ヨミヨミの実とソルソルの実との関連性について
次にヨミヨミの実と深い関係があると思われるソルソルの実との関連性について書いていきます。
ソルソルの実とは

ソルソルの実とは超人系悪魔の実の一種で、元四皇ビッグマム がその能力を有しています。
その能力は魂=寿命を操ることができ、人間から寿命を奪い、物品や動植物に分け与えることで擬人化させることが可能な能力です。
また奪い取った寿命を喰らうことで能力の強化が可能であり、自分自身の寿命を分け与えることが出来るなど、非常に汎用性の高い能力と言えます。
魂に関する能力という点で、ヨミヨミの実の能力と近い特性があると考えられるでしょう。
次にヨミヨミの実とソルソルの実はどのような違いがあるか、解説していきます。
ヨミヨミの実とソルソルの実の比較
ソルソルの実とヨミヨミの実は、「他者の魂に干渉出来る」という点が類似しています。
一方で、一度死なないと発動できないヨミヨミの実とは違い、ソルソルの実の能力は食べたその時点で能力を行使することが可能です。
また、ヨミヨミの実と違い、ソルソルの実には「黄泉の国に干渉する」といった能力は確認出来ないため、ヨミヨミの実の能力のように冷気を操ったり、死後もう一度蘇るといったことは不可能だと考えられます。
ヨミヨミの実はソルソルの実の天敵?

「他者の魂に干渉出来る」という点で類似しているヨミヨミの実とソルソルの実ですが、物語を読むと、ヨミヨミの実はソルソルの実の天敵ではないかと考えられます。
前述の通り、ブルックの音楽は感性を強烈に刺激することが可能で、実体のない魂にも影響を与えることができます。
ホールケーキアイランド編では、ビッグマム が魂を分け与えた生命である「ホーミーズ」に対し、ブルックの音楽による攻撃で分け与えられた魂を引き剥がし無力化することに成功しています。
また、一度死んで蘇るという能力の特性上、寿命というものも存在しないため、ソルソルの実の能力である寿命を奪うという技もブルックには無効なのではないかと考えられます。
以上の点から、ヨミヨミの実はソルソルの実の天敵と考えることが出来るでしょう。
ヨミヨミの実の覚醒について
最後に、ヨミヨミの実の能力がもし覚醒したらどうなるのか、強さはどれくらいかについて考察していきます。
能力の覚醒とは

悪魔の実には「能力の覚醒」という段階が存在します。
覚醒とは、簡単に言うと「能力の強化」のことで、例えば、動物系悪魔の実であれば、尋常なタフさを得ることができたり、超人系悪魔の実であれば周りの物質に影響を与えるといったようにその内容は様々です。
ではヨミヨミの実が仮に覚醒した場合、どのような能力になるのでしょうか。
ヨミヨミの実は覚醒したら最強?
ヨミヨミの実は超人系の悪魔の実になりますので、周りの物質に影響を与えるという能力が付与されると考えられますが、具体的にはどのような能力が付与されるのでしょうか。
ヨミヨミの実は死後に自身の魂を操り、黄泉の国と通じることが出来るようになるという能力です。
それでいて、周りの物質に影響を与えるという能力が付与されるということは、他者の魂を黄泉の国から連れ戻すことが出来るようになるのではないかと考えられます。
既に死んだ人物の多くは既に器となる肉体が存在しないため、魂のみを呼び戻し使役することが出来るようになるのではないでしょうか。
もしそうなれば、作中で強い能力を持つ人物の魂が味方になるため、相当強い能力になるのではないでしょうか?
ヨミヨミの実の能力は今後覚醒するのか?
今後の物語において、ヨミヨミの能力は覚醒するのでしょうか。
ブルックは、新世界編に入る前、2年間の修行の中で能力の本質である「黄泉の国と通じる」「自身の魂を自在に操る」という部分に気付き、能力強化に成功しています。
また1046話にて、元四皇カイドウが「能力に自分の心身が追いついた時に起こるのが覚醒だ」と発言しているため、能力の覚醒には心身の成長が必要と考えられます。
今後より強大な敵が次々に現れると考えられるため、能力の本質に気付いており、自身の成長も見込まれているブルックの能力が覚醒する可能性は十分にあると考えられるでしょう。
ヨミヨミの実についてまとめ
ヨミヨミの実は、「黄泉の国」という現実世界には無いものがモチーフになっている能力なので、まだまだ謎が多い悪魔の実です。
ただ四皇に対抗出来るほど強力な能力であることは間違い無いので、今後どのように物語で活躍するか期待できますね。