
「ワンピース」において、能力者殺しのアイテムとも言える海楼石。
そのルーツがワノ国編で明かされ、エッグヘッド編でも海楼石に関係していそうな兵器が登場しました。
本記事ではそんな海楼石について、徹底解説・考察していきます。
海楼石とは何か?
能力者が海に落ちた時と同じ効果がある

海楼石とは、「ワンピース」に登場する能力者の能力を無効化する力を持った石です。
作中で悪魔の身は、水上以外でなら無類の力を発揮します。
特に自然系(ロギア)は体を自然物に変化させ攻撃を交わすことが可能など、覇気を使えない相手には正しく無敵と言える存在です。
そんな能力者への最も有効な対抗手段こそ海楼石。
効果としては能力者が海に落ちた時のように力が入らなくなり、戦闘にも影響が出ます。
単純に能力者を触れるようになる覇気と違い、能力者の戦闘能力そのものを下げる点が、海楼石の最大の強みです。
強度はダイヤモンド並みの硬さ

能力者に絶大な効果を発揮する海楼石は、その硬度も屈指の堅牢さを誇っています。
作中では「ダイヤ並みの硬度」と語られており、鍵がなければ外せないと語られていました。
実際物語の中で、海楼石を破壊しようとした存在はいません。
白ひげ海賊団や、修行を経たルフィ達ですら、海楼石を破壊するという行動には移しませんでした。
また海楼石を嵌めた能力者だけでなく、海楼石に対する能力を使用した攻撃すら通じないようで、海楼石の前では能力者は無力です。
フランキーのビームでも破壊出来ない

ドレスローザ編にて登場した、海楼石を使用して作られた工場は途轍もない堅牢さを誇っていました。
その堅牢さは黄猿の能力に近い力を持ち、鋼鉄を溶かす威力を持つフランキーのビームではビクともしないほどです。
また同じくドレスローザ編では、ドフラミンゴの能力でも全くビクともせず、工場が原型を留めたまま能力に押される光景が見られました。
このように能力、能力以外の攻撃でも、海楼石はビクともしない硬度を誇っています。
そのため、対能力者戦だけでなく、防御壁としての転用も可能な優秀な素材です。
由来はワノ国

特別な特性を持った海楼石ですが、それ故に加工も難しいようです。
ワノ国編にて海楼石は、ワノ国にて誕生したと判明。
それと同時に釘レベルまで小さく加工する技術は、ワノ国の職人しかできないことが明かされました。
確かに外界では鎖や手錠など、ある程度の大きさを持つ海楼石しか登場していません。
よく読者から「海楼石の弾丸」を作れば、ルフィにも通用するのでは?と言われていましたが、それが出来ないことにも納得がいきますね。
海楼石の仕組みを解説!
海と同じエネルギーを持つ

能力者の能力を無効化するという不思議な力を持つ海楼石ですが、その仕組みは非常にシンプルです。
海楼石からは海のエネルギーが発生しているらしく、海そのもののような物体です。
もっと分かりやすく言えば、「海を固形化したもの」と言えるでしょうか?
そのため能力者は、海楼石を付けると海に落ちた時のように力を発揮できなくなるわけです。
しかしこれほど特殊な物質なのに、鎖国主義のワノ国から海楼石の技術が、なぜ外界に漏れていたのでしょう?
もしかしたらカイドウのような、外界から来た存在がリークしていたのかもしれません。
海王類もただの「海水」と認識する

海楼石は「海そのもの」と説明しましたが、海王類のような生き物にも海と同じだと認識されるようです。
作中ではこの特性を利用し、海楼石を使用したバトルシップを建造しています。
このバトルシップの船底には海楼石が敷き詰められているため、海の中の海王類からは海としてしか認識されないようです。
そのため海王類が跋扈する凪の帯(カームベルト)を、スイスイと進んでいけます。
しかし長く同じ場所に留まっていると、流石に海王類に気づかれるようなので、完全無欠の素材という訳ではありません。
成分は空島の雲と同じ「パイロブロイン」

海楼石の成分に関しては謎も多いですが、数少ない情報が空島編にて明かされていました。
実は海楼石の成分は、空島を形成する雲と同じ成分で、パイロブロインという名称です。
雲の凝固密度を高めているようで、建物に利用することも可能となっています。
しかしこれは「海を固形化させる成分」であって、海の成分そのものではありません。
なぜなら空島に触れているルフィやその他の能力者は、空島で問題なく動いていたからです。
そのため、海のエネルギーを発生させる物質は、別に存在していると考えられます。
海楼石は色んな種類の使い方が可能!
初登場はスモーカーの十手

能力者にとって天敵とも言える海楼石ですが、主にルフィの敵である海軍が使用してきました。
初登場となったのはローグタウン編で、スモーカーの十手となっています。
それ以降もスモーカーは何度もルフィの前に立ち塞がり、モクモクの能力と海楼石の十手で苦しめました。
しかしルフィが覇気を体得し、周りのレベルが上がっていったため、最近はスモーカーの十手攻撃も当たらなくなっています。
海楼石の手錠もそうですが、新世界に入ってからは倒した相手を拘束する手段。
もしくは相手が油断している状況などに、不意打ちとして使う攻撃手段となっています。
ベガパンクが海楼石を利用して海軍のバトルシップを開発

先述したように海楼石には、バトルシップの船底に使用できるなど様々な使い道があります。
そしてバトルシップに海楼石を使用する技術は、ベガパンクが開発したと作中では説明されていました。
ワノ国で加工方法が受け継がれてきた技術を、完全ではないとはいえ再現しているのは流石ベガパンクですね。
しかし、なぜ空島やワノ国のような、閉じた世界の物質への知識を、ベガパンクは持っていたのでしょうか?
ベガパンクに対する謎が一層深まるばかりですね。
ベガパンクについては下記の記事で解説していますので、気になる方はチェックしてみてください!
パンクハザードではシーザーにも使用

パンクハザード編でも海楼石は大活躍でした。
スモーカーの十手や、ルフィ達を捉えた手錠。
特に印象的なのはウソップがシーザーに対して、海楼石の錠を放ち決着をつけたシーンです。
能力者ではないウソップだからこそ、海楼石を上手く使ったロギア能力者の仕留め方でしたね。
このように銃弾にすることは出来ないものの、ウソップのようにパチンコで打ち出す方法なら、海楼石を能力者相手に有効に使えます。
海楼石には純度がある?
相手によって純度を調節して使用する

能力者の力を封じ込める海楼石ですが、実は純度を調節することで、能力者の力を抜く量を調節することが可能です。
パンクハザード編において使用された海楼石は、ルフィは大声を出すだけでも力が出なくなる程でした。
しかしワノ国編ではバリバリ労働ができる程度に、純度が調節され使用されています。
このように海楼石は「海のエネルギー」の部分を調整することで、ただ能力者を捉えるだけでなく、能力者を労働力にもすることが可能です。
ルフィが覇気が使えない程度の強さにも

ワノ国編でルフィがつけられていた海楼石は、労働ができる程度の純度に調整されていました。
しかし覇気を使うことができず、看守相手に苦戦するシーンが見られます。
このように海楼石の純度は、肉体的な労働はできるが覇気は使えないという、細かい調整までが可能となっています。
ワノ国編以外では繊細な調整は見られなかったため、加工技術と同じく、純度の調整もワノ国の技術者だけができる技術なのかもしれません。
ビッグ・マムには純度100%

同じくワノ国編では、純度100%まで高めた海楼石がビッグ・マムに使用されるのも見られました。
しかもビッグ・マムには海楼石は100回も巻きつけ、猛獣用の麻酔まで打ち込まれるほどでした。
これはクイーンが必要以上にビッグ・マムを恐れたからで、100回以上巻く必要はないでしょう。
実際鬼ヶ島にてカイドウと向き合ったビッグ・マムは、海楼石の手錠ひとつ付けていれば、いつもより力が出なくなっているようでした。
ベガパンクのバブルは海楼石の応用?
エッグヘッド編では、ベガパンクが開発したバブルと呼ばれる兵器が登場しました。
このバブルは、海楼石を応用したものではないかと考察されています。
ベガパンクのバブルについて解説します。
ベガパンクのバブルは海のエネルギーを持つ泡

ベガパンクのバブルは、成分に海のエネルギーを配合した兵器です。
見た目は空飛ぶ泡ですが、ベガパンクリリスによると何でも跳ね返す最強のバブルらしいです。
能力者はバブルに触れただけで無力化されており、海のエネルギーを配合したという発言から海楼石を応用した兵器と予想されています。
ただし、一度バブルに触れたS-スネークがバブルから離れた後も動けなくなっているため、能力者を無力化する効果は海楼石以上かもしれません。
兵器と呼ばれていますが、バブル自体に殺傷能力はないと思われます。
ただし、跳ね返すというセリフから、攻撃を敵の攻撃を跳ね返すことで間接的に攻撃は可能でしょう。
シャボンディ諸島のシャボンに見た目が似ているため、シャボンに海楼石を混ぜた兵器なのかもしれません。
泡なのに銃弾を弾き牢の代わりにも使える

バブルは見た目は泡ですが、銃弾を弾き返し、能力者を閉じ込める牢としても使用可能です。
バブルは強度が非常に高く、攻撃されても割れることはありません。
パシフィスタマークⅢに装備されたバブルシールドは、海兵から最強の盾と呼ばれていました。
バブルは強度が高いだけでなく、耐熱性にも優れており、強度の高さは海楼石に由来するのかもしれません。
エッグヘッド編では、セラフィムをバブルの中に閉じ込めていました。
閉じ込めた能力者を無力化できますが、バブルの強度を考えると普通の人間を閉じ込めることもできそうです。
バブルは3種類の装備に応用されている

ベガパンクのバブルは、以下の3種類が登場しています。
バブルシールド | マークⅢの装備 手から出すバブルで敵の攻撃を防ぐ |
バブルガン | バブルを打ち出す銃 |
バブルボール | バブルの中に相手を閉じ込める |
バブルシールドは手からさまざまな形状のバブルを出すことが可能で、敵の攻撃を防ぐ盾としては非常に強力です。
海兵の銃撃を簡単に防いでいました。
バブルガンは誰でもバブルを撃ち出すことが可能で、能力者相手にはかなり強力な武器です。
何でも跳ね返すというセリフがあるので、本来は相手の攻撃を防ぐために使うのかもしれません。
バブルボールは、セラフィムを泡の中に閉じ込める際に使用されました。
バブルは基本的に相手にぶつけたり、攻撃を防ぐものなので、バブルボールは相手を閉じ込めるために調整されているのかもしれません。
海楼石について考察
サニー号にも海楼石は搭載される?

ここからは海楼石について、いくつかの考察をさせていただきます。
まず真っ先に思い浮かぶのは、海楼石を麦わらの一味が利用しパワーアップすることです。
例えばサニー号の船底に、海楼石を敷き詰めるといった改修。
これを行えばサニー号も、海軍のバトルシップのようにカームベルトを通れるようになり、航海が圧倒的に楽になるでしょう。
しかもエッグヘッド編にて、バトルシップを開発したベガパンク本人に出会えています。
もしかしたら、この章の終わりにサニー号の大幅改修が行われるかもしれません。
武装色の覇気で破壊出来る?
次に海楼石について気になるのは、覇気で破壊は可能なのかどうか?という点です。
作中では様々な実力者が、この海楼石によって本来の力を封じられる場面が見られました。
しかし彼らの周りには多くの覇気使いがいたため、覇気で味方に壊して貰えばいいのでは?という疑問も浮かびますよね。
しかし誰1人そのような素振りは見せず、ルフィもローの錠を破壊せず、鍵を探して奔走していました。
そのため、基本的な武装色の覇気では破壊できないと考えられます。
装着者が覇気で破壊するのは難しい?

武装色の覇気では破壊は難しいと話しましたが、流桜を用いると、破壊できる可能性もあります。
通常の覇気の使い方は、外側からの破壊の力に特化したものです。
しかし流桜は相手の内部に覇気を流し込み、内側から破壊する技術となっています。
これはレイリーがシャボンディ諸島編にて使っていた技術で、ケイミーの首輪を内側から破壊していました。
もちろん海楼石の強度は並の首輪とは比べ物になりませんが、「内側から破壊する」なら話は別でしょう。
ダイヤモンドも外からの力にはある程度強さがありますが、内側からの衝撃にはかなり弱いはずです。
海楼石についてのまとめ
ここまで海楼石について解説してきました。いかがだったでしょうか?
作品序盤から登場し、以来主人公の弱点として活躍してきた海楼石。
最終章に突入してもまだ謎も多く残っています。
ベガパンクが開発したバブルも、海楼石が関係する兵器の可能性が高そうです。
開発者のベガパンク本人も登場したことで、どのようにこの技術を手に入れたのか、開発秘話など語られるかもしれませんね。