
呪術廻戦の日車寛見(ひぐるまひろみ)は、102点を持つ死滅回游泳者として登場したキャラです。
術師になってから1ヶ月弱で驚くほどの成長を見せ、宿儺を魅了するほどの才能を見せました。
日車寛見の術式や領域展開などについて解説します。
日車寛見(ひぐるまひろみ)のプロフィールと人物像
プロフィール

プロフィール | |
名前 | 日車寛見 |
所属 | 岩手弁護士会所属弁護士 |
年齢 | 36歳 |
誕生日 | 不明 |
術式 | 模擬裁判(名称不明) |
領域展開 | 誅伏賜死 |
強い正義感を持つ優秀な弁護士だった

日車寛見は、岩手弁護士会に所属する36歳の弁護士です。
あらゆる難関受験をストレートで合格し、司法修習生時代に裁判官の道を勧められるほど優秀な人物でした。
「弱者救済を掲げてはいない」と言いながらも、救いを求める相手は必ず助けようとする強い正義感の持ち主で国選弁護を担当することが多かったようです。
元々は真面目な性格ですが、呪術に目覚めてからはジョークを言うことが増え、あえて非常識な行動を取るようにっています。
12日で1級呪術師並みの強さになった死滅回游最高得点泳者

学業では天才と称された日車寛見ですが、呪術に関してはそれ以上の才能を発揮しています。
領域展開がデフォルトで組み込まれた術式を自ら解析し、逆算の形で結界術や呪力操作を習得。
術式に目覚めてから、12日で1級呪術師と同等のレベルにまで成長しました。
死滅回游の結界内で20人以上の泳者を返り討ちにし、102点保持者として登場しています。
一度100点を使用しても100点を所持している鹿紫雲一もいますが、所持している得点は日車の102点が作中で最高です。
作中のナレーションで天才と明言された珍しい人物であり、呪術に関しては「五条悟に並ぶ才能の原石」とも称されました。
下記の記事では呪術廻戦の等級について詳しく解説しています。
1級呪術師についても解説しているので興味ある方はぜひチェックしてみてください。
日車寛見の術式・能力
式神ジャッジマンで模擬裁判を行う術式

日車寛見の術式は、式神ジャッジマンを呼び出して模擬裁判を行います。
領域展開を行うこと自体が、術式に組み込まれた変則的な術式です。
領域展開を使用直後は術式が使えなくなるのが普通ですが、日車は連続して領域展開が可能です。
術式の効果は相手が弱体化するか、日車が強化されるもので直接相手を攻撃するわけではありません。
ただし、武器になるガベルも術式に含まれています。
ジャッジマンは日車にも相手にも味方しない完全中立で、裁判官の役割を果たす存在です。
ジャッジマンは天秤をイメージしたデザインで、顔は正義の女神に似ています。
盲目的に中立であることを象徴するように、ジャッジマンの目は縫い付けられています。
裁判のペナルティを強要する領域展開・誅伏賜死を使用

日車寛見は、領域展開・誅伏賜死を使用して簡易的な裁判を行います。
領域展開中は、暴力行為(言葉の暴力はOK)が禁止されます。
裁判の流れは以下の通りです。
- ジャッジマンが相手の罪状の1つを提示し、日車に証拠が提出される
- 相手が罪状について、否認・黙秘・自白のいずれかを行う
- 証拠を把握した上で、日車が反論を行う
- ジャッジマンは、日車と相手の主張に基づいて有罪か無罪か判決を下す
ジャッジマンは公平な存在なので、証拠以外の情報を日車に教えることはありません。
有罪なら、相手に没収や死刑などのペナルティが科されます。
領域展開の必中効果で、相手は裁判のペナルティを確実に受けることに。
没収は術式を使用不可にし、死刑の場合は日車が処刑人の剣を持つことになります。
処刑人の剣に変化するガベルで攻撃する

日車寛見は、術式で出現したガベル(儀礼用の木槌)を武器として使用します。
日車の術式は基本的に相手を攻撃するものではなく、ガベルによる打撃が唯一の攻撃手段です。
ただの打撃武器のようですが、ガベルはサイズや形状の変更が可能で、自由に出し入れできます。
ガベルの持つ手を一瞬で変えることも可能で、かなり変幻自在な攻撃が可能です。
裁判で相手を弱体化させてから攻撃することで、日車は有利に戦いを進められます。
死刑が適用された場合は、ガベルが即死効果のある処刑人の剣に変化。
処刑人の剣の攻撃を受けた者は、例外なく死亡するとされています。
死刑が適用されただけで死ぬわけではありませんが、圧倒的な実力差がない限り逃れるのは困難です。
反転術式と領域展延を習得

日車は宿儺との戦いで、非常に難易度が高い反転術式や領域展延を習得しています。
領域展延に理解を示していた日車ですが、宿儺と五条の戦いを観戦していた段階では使用できなかったはずです。
しかし、1人で宿儺の攻撃を受けた際は、領域展延でダメージを軽減させています。
領域展延は発動させると、自分の術式を無効化しかねないデメリットがあります。
にもかかわらず、日車は繊細な術式運用で領域展延を発動させた後に、処刑人の剣を再開させました。
宿儺からは、自分に限りなく近いレベルで術式を運用していると賞賛されています。
腕を切り落とされた際も、使えなかった反転術式を実行して右腕を再生させました。
日車寛見の過去
危険運転致傷の弁護をするも実刑判決で恨まれる

日車寛見は、危険運転致傷で起訴された19歳の被告人の弁護をしたことがありました。
日車は被告人が飲酒と運転を強要されたと知り、執行猶予を取ろうと裁判に臨みます。
しかし、示談金が用意できず、関係者が口裏を合わせたことで実刑判決が出てしまいます。
被告人は、「嘘つき」「無罪になるって言ったじゃないか!!」と日車に恨み言をぶつけます。
執行猶予を取れると言っただけの日車に取っては逆恨みですが、黙って被告人の言葉を受け入れていました。
強盗殺人の弁護で無罪を勝ち取るも二審で覆される

日車が闇落ちするきっかけになったのは、強盗殺人の容疑で起訴された大江圭太の弁護を担当したことです。
大江の供述には不自然な点が多かったですが、日車は冤罪の可能性があると考えていました。
一審で無罪を勝ち取りますが、大江を犯人と決めつけた世間は日車をバッシング。
検察側は新たな証拠を提出していないにも関わらず、第二審では無期懲役の判決が出てしまいます。
理不尽な判決に怒りを爆発させる

日車は、第2審が有罪ありきで行われたことを理解します。
さらに、一度は泣いて喜んでいた容疑者も、日車に避難するような視線を向けられます。
理不尽な判決への怒りを爆発させた日車は、ガベルを打ち鳴らして「全員戻れ」と要求。
式神ジャッジマンを呼び出して、「やり直しだ」と叫びます。
その後の描写はありませんが、日車は第2審の検事と裁判長を殺害したと思われます。
日車の102点のうちの2点は、検事と裁判長を殺したポイントの可能性が高いです。
日車寛見の登場回・活躍
17巻143話:初登場で返り血のついた姿が描かれる

日車寛見が初めて登場したのは、呪術廻戦の143話です。
143話では顔半分の登場ですが、弁護士バッチを付けて返り血を浴びた姿が描かれました。
158話では死滅回游で102ポイントを将有していることが判明。
術師を20人以上殺している実力者の可能性が高くなりました。
さらに、2ポイントが付いていることから非術師を2人殺している可能性も高く、かなりの危険人と思われました。
159話で弁護士時代の悲しいエピソードが描かれ、単純に危険人物ではないことが判明します。
19巻164話:虎杖悠仁と戦闘開始

呪術廻戦163話で、日車寛見は虎杖悠仁と出会います。
虎杖たちは死滅回游を止めるため、100点以上持つ泳者のポイントで新しいルールを追加しようとしていました。
日車が現代の術師だと知った虎杖は、死滅回游を止めるために協力を依頼。
しかし、日車は死滅回游に可能性を感じていると言って、協力を拒否。
日車は死滅回游のシステムを利用して、呪術で悪を裁く方法を実現しようとしていました。
虎杖はポイントを使わせろと要求し、2人は164話で戦闘になります。
日車は領域展開で、虎杖がパチンコ店を利用したことを追求。
術式を没収されたことで、呪力操作ができなくなった虎杖は苦戦します。
19巻166話:虎杖と和解して得点を譲渡できるルールを追加

165話で虎杖は、裁判を模した日車の術式は控訴ができると予想。
虎杖の要求で二審が開始され、罪状は「虎杖悠仁は渋谷で大量殺人を犯した」というものに変化。
日車は虎杖の罪状に驚きますが、本人はあっさりと容疑を自白してしまいます。
ジャッジマンは死刑を適用し、日車のガベルは処刑人の剣に変化。
しかし、自白した虎杖の真っすぐな目を見た日車は、虎杖が無罪だと確信。
虎杖の中に宿儺がいること知った日車は、彼には責任能力がないと考え戦いを放棄します。
自分のせいで大勢の人が死んだと言う虎杖に、日車は「100点を使わせてやる」と提案しました。
日車は、100点を使用して「ポイントを他の泳者に譲渡できる」ルールを追加。
虎杖は日車に協力してほしいと頼みますが、日車は「またな」と言って去っていきました。
225話でその後の姿が描かれる

約60話出番がなかった日車寛見ですが、人外魔境新宿決戦編で再登場します。
225話で、五条悟と宿儺の戦いを見守るメンバーの中に日車の姿がありました。
一度は虎杖への協力を拒否した日車ですが、死滅回游を終わらせることに協力する気になったのかもしれません。
現代の術師のほとんどが領域展延の理解に苦しむ中で、1人だけ「感覚としては理解できる」と独白。
現役の1級呪術師と比較しても、日車のセンスはずば抜けているのでしょう。
244話:宿儺相手に誅伏賜死を使用

呪術廻戦244話では、日車寛見が宿儺に誅伏賜死を使用する展開になります。
五条と紫雲鹿が敗北し、高専側は日車の誅伏賜死で宿儺の術式を没収する作戦を実行。
虎杖の提案で日車は、以前の虎杖の裁判に巻き込む形で宿儺を起訴しようとします。
宿儺を領域に入れた状態で、日車は渋谷での大量殺人の真犯人が宿儺だと主張。
裁判が始まり、宿儺と日車の法廷バトルに期待する読者も少なくありませんでした。
しかし、245話で有罪の根拠を述べる日車に対して、宿儺は長いと一蹴します。
宿儺は裁判に興味がなく、日車の処刑人の剣を見るために有罪になるつもりだったのです。
ジャッジマンは有罪判決を下し、宿儺は没収と死刑を言い渡されます。
日車は処刑人の剣を手にしますが、没収は宿儺の術式ではなく呪具に適応されていました。
日車は、宿儺の斬撃を受けることになります。
246話:圧倒的な才能で宿儺を魅了する

呪術廻戦246話では、日車の才能に宿儺が魅了される展開に。
宿儺の斬撃を受けた日車ですが、日下部の簡易領域に守られて軽いダメージで済んでいました。
高専側は処刑人の剣を持つ日下部を攻撃の中心に据えますが、宿儺は真っ先に日下部を攻撃します。
1人で攻撃を受ける日下部ですが、見たばかりのはずの領域展延でダメージを軽減させていました。
自分と遜色ないレベルで、術式を運用する日車の才能は宿儺すら魅了します。
宿儺は日車の力を引き出すために、腕を一本ずつ切り落として反転術式で治せと要求
日車は、反転術式で再生させた右腕で宿儺を攻撃。
しかし、処刑人の剣で刺された宿儺ですが、腕を切り落して死亡するの防ぎ、日車を切り裂きます。
処刑人の剣を虎杖に託しますが、日車が死亡したせいなのか処刑人の剣は消滅してしまいました。
日車寛見の名言
「私だけは目を開けていたい」

国選弁護人を辞めるように勧められた時に、言った日車寛見のセリフです。
日車は「法の女神は平等のために目を塞ぎ、人々は保身のために目を瞑る」と発言。
だからこそ、自分だけは目を閉じるわけにはいかないと言っているのです。
弁護士として誠実であろうとした日車の信念が伝わる名言です。
しかし、目を開き続けたたせいで、日車は理不尽な現実に耐えられなくなってしまいました。
「全員戻れ、やり直しだ」

強盗殺人事件の第二審で、理不尽な判決を出された直後の日車寛見のセリフです。
セリフと同時に、式神ジャッジマンを呼び出して裁判をやり直したと思われます。
表情を大きく変えることのなかった日車が、はっきりと怒りの表情を浮かべているのが印象的です。日車の絶望と怒りの大きさがわかります。
「最悪の気分だったろう」

虎杖悠仁が、自分の意志で人を殺したことがあるか聞いた後のセリフです。
日車寛見は、自分が初めて人を殺した時のことを思い出しながら言っています。
「気に入らない奴を殺すのは気分が良い」と言っていた日車ですが、実際は後悔していたようです。
日車は、結局悪人になれないということでしょう。
日車寛見(ひぐるまひろみ)についてまとめ
呪術廻戦の日車寛見について解説しました。
日車寛見は人を平気で殺す危険人物のように登場しましたが、実際は葛藤を抱える魅力的なキャラでした。
理不尽な現実を見て闇落ちしてしまうところは、夏油傑と似ているかもしれません。
人外魔境新宿決戦では宿儺が驚くほどの才能を見せましたが、死亡してしまったようです。
しかし、死亡が確定したような描写がないため、生きている可能性もあるでしょう。
死後日車の呪いが強くなるかのような伏線もあるため、今後宿儺に何か起きるのかもしれません。
日車の物語が完全に終わったとは考えにくいので、今後の展開に期待しましょう。