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マルルクはどんな仕事をしているのか?
シーカーキャンプでの任されている、マルルクの仕事は見張り番です。
シーカーキャンプには、周囲を見渡せる高度な望遠鏡と、シーカーキャンプを訪れた探掘家を迎え入れるための、ゴンドラがあります。
マルルクは、望遠鏡でシーカーキャンプを訪れる探掘家のチェックと、ゴンドラの操作、すなわち、シーカキャンプの受付業務の仕事をしています。
アビスの世界では、笛の色ごとに探掘できる深度が決まっており、赤笛が第一層、蒼笛が第ニ層、月笛が第四層、黒笛が第五層までが探掘できる限界深度です(白笛は限界なし)。
そのため、シーカーキャンプに訪れた探掘家を、確認したり、検閲する必要があると思われます。
また、探掘家組合に所属していない盗掘者のような存在を警戒しなければならないため、見張り番が必要ではないかと思われます。
尚、蒼笛の称号は、15歳にならないと得ることができませんが、マルルクは白笛のオーゼンの直弟子ということで、特別に蒼笛であることを許可されています(第二層のシーカーキャンプで暮らすための措置と思われます)。
また、シーカーキャンプを訪れた、探掘家達の接待もマルルクの仕事です。
マルルクは、探掘家としての能力はそれほど高くはないようですが、接待は得意のようで、リコとレグがシーカーキャンプを訪れた際も、案内役をそつなくこなしています。
マルルクの師、オーゼンとは
マルルクの師であるオーゼンは、白笛の称号を持つ探掘家で、マルルクは彼女を「お師さま」と呼んでいます。
見た目は妙齢の女性にみえますが、50年以上も白笛の地位を維持し続けている探掘家の大ベテランで、現在の彼女は、シーカーキャンプの防人として活動しています。
探掘家は、見習の「赤笛」、一人前の「蒼笛」、師範代の「月笛(紫)」、達人の「黒笛」という順で、昇格していき、白笛は達人である黒笛よりも、さらに上位の存在で、アビスで探掘できる深度の制限はなく、腕前は伝説級の実力を持った者ばかりです。
オーゼンも高い実力を持った探掘家で、30人乗ったゴンドラを引き上げるほどの怪力を持っているので、「不動卿(ふどうきょう)」の異名を持っています。
性格はややひねくれていますが、リコやレグに厳しいながらも、探掘家としての手ほどきを授けたりするなど、基本的には面倒見の良い女性です。
マルルクを弟子としたのは、幼いころ事故で行倒れたマルルクを引き取ったのがきっかけで、太陽光線が苦手なマルルクのために、シーカーキャンプの防人となったようです。
【メイドインアビス】マルルクの性別は?
かわいいけれども、実は男?
マルルクの見た目は可愛らしい女の子ですが、どういうわけか、性別は未だに本編で語られず、本作の謎の一つとなっています。
ファンの間では、男の子ではないか?と言う説が流れていますが、マルルクは立ち居振る舞いや仕草も、女の子そのもので、とても男の子には見えません。
むしろ、本編のヒロインであるリコの方が、ガサツで男の子っぽい性格をしています。
唯一男の子らしい箇所があるとすれば、一人称が「ボク」というくらいです。
振る舞いや見た目は、完璧に女の子のマルルクですが、女の子と言い切るには奇妙な点があります。
それは、リコがシーカーキャンプに泊った際、マルルクは、シャワーを浴びて裸になったリコを見て、顔を赤らめていたことです。
また、探掘家の教育係で、リコ達の師であったジルオがシーカーキャンプに訪れた際(オースで発生した謎の奇病の項を参照)、マルルクの恰好を見て、大変驚き、「確か君は…」と言いかけている場面があります。
このことから、マルルクは、前から女の子の恰好をしていたわけではないと思われ、本当は男の子ではないのか?と思われます。
なぜ、「男の娘」になっているのか?
女の子の恰好をしている男の子を、一般的に「男の娘」と呼んでいますが、マルルクが男の子であるとすれば、彼は、立派な(?)男の娘ということになります。
では、なぜ、マルルクは女の子の恰好をしているのでしょうか?
女装癖に目覚めたのか?あるいは、オーゼンの趣味なのか?
前述した通り、マルルクは、現時点だと「性別不詳」なので、はっきりとした理由は明かされていませんが、一番の可能性は魔除けのために、女装をしているのではないのかと思われます。
昔、日本でも、西洋でも、昔は男の子に女装をさせていた風習があります。
これは、子供を早死にさせないように、男の子に憑りつく悪霊から守るため、女装させて、悪霊を騙す意味合いがあるのです。
実は絵画などに、そうした例を見ることができます。例えば、ルノアールが描いた「シャルパンティエ夫人とその子どもたち」に描かれている子供のうち、真ん中の子は、れっきとした男の子なのです。
ピエール=オーギュスト・ルノワール『シャルパンティエ夫人とその子どもたち』1878年 メトロポリタン美術館 pic.twitter.com/HmMxvhoaCJ
— 美術ファン@世界の名画 (@bijutsufan) August 31, 2020
日本だと、滝沢馬琴の「南総里見八犬伝」の主人公である、犬塚信乃などにその例が見られます。
実際、マルルクは太陽光線が苦手ということもあり、何か魔除けのようなことをしなければならない理由があるのかもしれません。
また、原作の第九巻の巻末には、西方にあるジスェクーという国の王族に関する解説とイラストがあり、その王族には、時折、日の光に弱い子供が生まれてくるという説明が書かれていますが、イラストの子供はどう見てもマルルクです。
さらに、子供は日の光を欺くための衣装を身に纏っていると書かれており、マルルクが女装しているのは、やはり魔除け、もしくはまじないである可能性があるようです。